防犯カメラのフレームレートとは?フレームレート別のおすすめ用途についても解説

防犯カメラのフレームレートとは?フレームレート別のおすすめ用途についても解説

防犯カメラの動画品質を左右する重要な要素の一つにフレームレートがあります。フレームレートが高いか低いかによって、動画のなめらかさが変わってきます。ここでは、フレームレートの概要、数値別のおすすめの用途を紹介します。防犯カメラの購入時にもお役立てください。

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フレームレートとは

FPS

フレームレートとは、「1秒間の動画が何枚の静止画からできているのか」を示す数値のことです。静止画の枚数が多ければよりなめらかに、少なければカクカクとした動画に見えます。

まずは、フレームレートについて詳しく説明します。

動画は静止画の集まり

動画は複数枚の静止画から構成されています。少しずつ動きをずらして描かれたパラパラ漫画をイメージすれば、わかりやすいでしょう。

パラパラ漫画は、一連の動作を表現するのに複数のコマを連続してみせる手法で、コマ数が多ければ多いほどキャラクターなどの動きがなめらかに見えます。動画も同様に1秒あたりの静止画の数が多いほど、より自然でなめらかな映像になります。

フレームレートは動画のなめらかさを表す指標

フレームレートの単位はfpsです。frame per secondの頭文字を取ったもので、文字どおり「1秒間(の動画)が何フレーム(何枚の静止画)でできているのか」を表しています。つまり、fpsの数値が高いほどなめらかな動画であるといえます。

私たちが自然だと感じられる動画のフレームレートは一般的に24~30fpsだといわれていますが、防犯カメラは1~5fpsといった低く設定されたものも少なくありません。

例として、フレームレートが異なる防犯カメラを動画でご覧ください。

テレビや映画のフレームレートはどのくらい?

テレビとリモコン

テレビや映画などのフレームレートはどのくらいでしょうか。それぞれの使用用途を表にまとめてみました。

フレームレート使用用途
3~5fps防犯カメラ
24fps映画やストリーミング、テレビゲーム
25fpsヨーロッパのテレビ、DVD
30fps日本のテレビ、DVD
50fpsヨーロッパの4K・8Kテレビ
60fps日本の4K・8Kテレビ
120~240fpsスポーツ用カメラ、ゲーム、3D映画など

映像がよりきれいな4K・8Kテレビなどは、高いフレームレートです。また、スポーツのスローシーンを撮影するカメラや高精細のアクションゲームなどは120~240fpsと、かなり高めに設定されています。

一方、防犯カメラは3~5fpsが一般的です。防犯カメラの動画がカクカクするように見えるのはそのためです。

動画はフレームレートの数値が高いほどなめらかになりますが、そのぶんデータ容量が増えてしまいます。防犯カメラが低めになっているのは、使用用途に応じたフレームレートを選択・設定した結果といえます。

防犯カメラに適したフレームレートはどのくらい?

では次に、防犯カメラに求められる性能やフレームレートを上げた場合の注意点について説明します。

防犯カメラに求められる性能

防犯カメラに適したフレームレートは目的によって変わります。人の動きなどを大まかに確認したい場合は、カクカクした動画にはなってしまうものの、5fpsで問題ないでしょう。一般的な防犯カメラもこの範囲です。

ただし、車や動物など、速く動く被写体を細かくチェックしたい場合は、フレームレートをより高く設定する必要があります。ネットワークカメラの場合、30fpsに対応しているものもあるため、素早い動きの分析に適しています。

フレームレートを高くしすぎるとどうなる?

フレームレートを高く設定すれば、そのぶんデータの容量は大きくなってしまいます。

動画を保存するには大容量のストレージが必要です。さらに、インターネット経由でデータ転送をする際、データの容量が大きいと回線容量を圧迫します。とはいえ、動画の容量を変えずにフレームレートを高く設定すれば、画質が落ちてしまいます。

「どのような動画を撮影したいのか」によってフレームレートの設定を変更することが防犯カメラの賢い使い方です。

フレームレート別のおすすめ用途を紹介

フレームレートには、動画の用途によって適切な設定があります。そこで、fpsの段階を大きく4段階に分けておすすめ用途を紹介します。

2fps

2fpsは、1秒間に2コマというとても低いフレームレートで、動画内の動きは非常にカクカクと感じられます。そのため、防犯などの用途には向いているとはいえません。

ただし、ある程度、被写体の動きを間引いても差し支えないお子様やご年配の方、ペットなどの「安否確認用」としてはおすすめです。フレームレートが低いため、データ容量も小さくてすみます。

5fps

5fpsは、防犯カメラの一般的なフレームレートです。動きはカクカクとしていますが、大まかな人の動きなどを確認するのであればデータ容量とのバランスが良く、防犯用としておすすめです。

なお、日本防犯設備協会では5fps以上を防犯カメラの要件としています。

10fps

10fpsになると、人以外に、移動している車も十分に確認できます。被写体の動きは不自然でない程度になめらかで、アニメーションでキャラクターが動いているのを見ているのに近いレベルです。

自動車の走行経路を確認したり、工場のライン作業を監視したりすることにも適しています。防犯目的で使用する動画のフレームレートとしては十分以上のフレームレートといえるでしょう。

30fps

30fpsは、地上デジタル放送テレビとほぼ同等のフレームレートです。初期設定のデジタルカメラやスマートフォンで撮影した動画も基本的に30fpsです。被写体の動きはテレビを見ているようになめらかで、不自然なカクカクとした感じはありません。

まとめ

フレームレートとは、1秒間の動画に含まれるコマ数を指します。フレームレートを高くすれば映像は自然でなめらかになりますが、そのぶんデータ容量が大きくなり、ネットワークでの転送時にスムーズにテータ転送が行われないこともあります。

防犯カメラでも「どのような目的で使用するか」によって適切なフレームレートは異なります。防犯カメラを購入する際は、使用目的を考えて適切なフレームレートのものを選んでみてください。

なお、Safie(セーフィー)対応カメラのフレームレートは最大30fpsのため、HD画質の100万画素とも相まって、「くっきり & なめらか」な動画を実現しています。

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