DX(デジタルトランスフォーメーション)が社会のあらゆる分野で進んでいるなか、建築業界においても新しい技術の導入が積極的に進められています。その一つがタイムラプスカメラの活用です。
この技術を用いることにより、工事現場の変化をリアルタイムで記録し、プロジェクトの進行管理や安全確認、さらには将来を担う若者向けの技術継承においても大いに役立ちます。
目次
タイムラプスカメラとは?
タイムラプスカメラとは、長期間にわたる映像を短い動画に圧縮してまとめる撮影手法です。例えば、数ヶ月におよぶ建設作業の工程の流れ、日本庭園の四季の移り変わりなどをたった数分の短い映像で表現できます。
タイムラプスの仕組み
時間をあけながら1枚1枚撮影した写真を並べることで、パラパラ漫画のように連続した映像にまとめるのがタイムラプスです。撮影間隔や、フレームレートを調整することにより再生速度や映像の滑らかさを調整できます。
撮影間隔が長くなるほど長期間の映像を短い時間にまとめられ、フレームレートが高いほど滑らかな映像表現が可能です。
※タイムラプスのサンプル動画
工事現場とタイムラプスカメラの相性
建設業界では、タイムラプスカメラの利用が非常に効果的です。工事の開始から完了までの工程を短い映像で示すことにより、プロジェクトの進捗管理や教育資料としての活用が期待できます。
工事現場の全工程をまとめられる
タイムラプスカメラを使用すれば、工事プロジェクトの全工程を見える化できます。施主やプロジェクト関係者に、プロジェクト全体の進行状況を映像でかんたんに理解してもらうことが可能です。
教材として活用できる
タイムラプスで撮影された映像は、建築技術の学びにも活用できます。実際の建設作業のプロセスを映像で示すことにより、技術の伝承や教育訓練に役立てられます。
関係者と映像データを共有できる
タイムラプスで映像をまとめることにより、映像データで関係者との情報共有を実現できます。メールやファイル共有サービスなどを使って、遠隔地の関係者と共有することも可能です。
これにより、複数の持ち場を担当する管理者は、直接現場に行かなくてもプロジェクトの進捗状況をチェックできます。
国土交通省が「遠隔臨場」を推進していることもあり、最近ではクラウド録画サービスと組み合わせたカメラを使うことで移動時間の短縮をはかる企業も増えています。
遠隔臨場の概要やメリットについて詳しく知りたい方は、こちらにわかりやすくまとめてますのでぜひご覧ください。
Safie(セーフィー)によるタイムラプスの活用事例
工事現場で用いるタイムラプスカメラは、遠隔地の関係者とのデータ共有にもつながり、安全管理やプロジェクト管理の強化につながります。その一例として、Safieのクラウド録画サービスを用いた建築業界のタイムラプスカメラの活用方法について紹介します。
タイムラプスカメラで安全管理の向上
ITツールで建築業界を改革する「青木あすなろ建設株式会社」では、各現場配属社員にタブレットが支給されており、タイムラプスカメラにスタッフ全員がアクセスできるようにしています。
社員教育や主任会議の場では、タイムラプス機能を活用することで、施工順序の確認を映像データで視覚的に共有できました。また、最新のタイムラプスカメラを導入したことにより、ITリテラシーの高い企業であるアピールにもつながっています。
遠隔でスムーズな施行管理を実現
国内でエビの陸上養殖を手がける、関西電力×IMTエンジニアリングが設立した「海幸ゆきのや」は、現場を俯瞰するところに設置したカメラの映像をタイムラプスにまとめています。
設備工事の際には、拠点のある静岡と関係者のいる大阪や新潟を、映像によって遠隔で共有することで、随時確認しながらコミュニケーションを取り、管理者が現場に行けないときも円滑に施行管理を進めることに成功しています。
また、難度の高い設備設置工事などでは、次回以降の参考になる貴重な映像をタイムラプスでストックすることで、プラント建設のノウハウを効率的に蓄積、共有しています。
タイムラプスカメラを選ぶポイント
工事現場をはじめとする屋外で使用するタイムラプスカメラを選ぶ際は、特定の機能やサービスを搭載した製品を選ぶことが重要です。
180度(360度)カメラ
一般的な広角レンズでは、iPhoneの超広角レンズのようにおよそ120°程度の画角しかありません。180度カメラは真横まで映し出せる視野の広さを持ち、工事現場の全景を一望できるカメラです。また、360度カメラであれば、カメラの左右に加えて上下までとらえられ、カメラ設置箇所から工事現場の全景を望めます。
IP66以上の防塵防水性能
屋外で使用する工事現場のタイムラプスカメラは、雨や風などに強いカメラでなければなりません。防塵防水性能は、IP規格で性能を示しますので、IP66以上の性能があれば工事現場での利用も安心です。
ソーラーバッテリー
仮設電源工事の前にタイムラプスカメラを設置する場合、なんらかの方法で電源を確保する必要があります。そのようなケースでは、ソーラーバッテリーがおすすめです。ソーラーバッテリーを備えたタイムラプスカメラであれば、仮設工事や基礎工事の段階から映像を記録できるようになります。
クラウド録画サービス
映像データをクラウドに自動でアップロードし、どこからでもアクセスできる機能がクラウド録画サービスです。遠方にいる関係者との協議でも、遠隔臨場により視覚的な情報共有に適しています。
工事現場でおすすめのタイムラプスカメラ
長期間にわたる工事現場の記録には、耐久性と高機能性を備えたタイムラプスカメラが求められます。なかでも注目したいのが、クラウド録画サービスシェアNo.1(※1)を誇るセーフィーの「Safie Go(セーフィー ゴー)シリーズ」です。
※1 テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2023)」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(54.1%)
365日の長期間録画に対応しており、プロジェクトの開始から完了までまとめてタイムラプスとして記録できます。
タイムラプス機能のほかに、次のような特徴があります。
LTE通信搭載
Safie Goシリーズはカメラ自体にLTE通信機能があるので、インターネット環境がない工事現場や屋外でも、電源を入れるだけで撮影を開始し、撮影した映像データはクラウドに保存できます。インターネット回線をひく必要がないため、場所を問わず設置することが可能です。
最長365日のクラウド録画
Safieのクラウド録画サービスは、ネットワークを介して遠方のデータセンターに映像を記録します。一般的なタイムラプスカメラと比較して、記録時間の圧倒的な長さが特徴です。
長期間にわたる工事現場の記録も最長365日まで問題ありません。また、スマートフォンやタブレットで映像を共有でき、複数の関係者との遠隔臨場にも最適です。
優れたセキュリティ性能
最新の暗号化技術を用いた高度なセキュリティによって、外部からのアクセスを防ぐため、データの安全性も確保しています。また、カメラ本体が盗難や破壊などの被害にあっても、映像データは外部に保管されているため、データ流出の心配がありません。
360度撮影可能
工事現場の全景を見渡しやすい360度カメラの機種もあるため、カメラ設置箇所から、左右だけでなく上下方向も含めて360度撮影できるため、工事現場の全景を望めます。たとえばハウスの現場であれば、戸建の基礎工事から地上部分までの進捗に合わせて、カメラの設置場所を変更することなく、上下の画角を調節して現場を確認することが可能です。
IP66の防塵防水性能
工事現場の長期間設置にも耐えるIP66の屋外性能を持ちます。IP66とは、台風などの強風や豪雨でもカメラを保護できる性能です。屋外設置に最適な性能を誇ります。
おわりに
工事現場におけるタイムラプス活用は、プロジェクトの進捗管理、教材、移動時間の短縮などに活用できるため最適な選択です。
特にクラウド録画サービスの併用により、リアルタイムでの遠隔臨場などにも役立ちます。工事現場と相性のいいタイムラプスカメラをお探しの場合は、ぜひセーフィーまでお気軽にご相談ください。
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