
閉店後の無人の店舗、夜間のオフィスや屋外は、明るい環境よりも不正や犯罪発生のリスクが高まるタイミングです。そこで、日中以上に防犯に力を入れたいとお考えになる方が多いかと思います。
防犯カメラの設置を行う際には夜間の撮影が必要となりますが、暗所または真っ暗な環境の際にはどのような防犯カメラを選べば良いのでしょうか。
今回は、夜間対応の防犯カメラを検討するときの4つのポイントをご紹介します。
Table of Contents
1.夜間の映像をしっかり撮影できる防犯カメラは?
まず最初に、夜間の映像をしっかり撮影できる防犯カメラにはどんな種類があるのかご紹介致します。
夜間対応の防犯カメラには2つのタイプがあります。
(1)赤外線暗視型防犯カメラ
人間の目には見えない波長の光「赤外線」を照射することで、真っ暗な環境でも撮影ができるカメラです。デイナイト機能というのですが、日中は通常通り撮影され、暗くなると自動で赤外線照明がONになり、鮮明に撮影を行うことが可能です。(映像は白黒になります)
この赤外線を英語で infrared といい、IRやIR照射と書かれていることもあります。LEDライトが付いており、その赤外線の光で周囲をライトアップするため、暗い環境でも鮮明な映像の撮影ができます。
屋内・屋外共に、防犯カメラとしてはこちらの赤外線暗視型が主流です。暗視カメラとも呼ばれます。
(2)微光監視型防犯カメラ
光に対する感度が高いので、豆電球ほどのわずかな光源しかない環境であっても撮影ができるカメラです。こちらは昼夜問わずカラーでの撮影ができます。低照度カメラ、または高感度カメラとも言います。
完全な暗闇や、カメラの最低照度を下回る照度の環境では、映像が真っ暗になり撮影ができません。
2タイプのカメラの特徴をまとめた表になります。
赤外線暗視型防犯カメラ | 微光監視型防犯カメラ | |
---|---|---|
完全に真っ暗 | 撮影できる | 撮影できない |
撮影できる距離 | 赤外線照明が届く範囲※一般的には約20〜30m | 光が届いている範囲であれば撮影可能 |
導入コスト | 比較的安い | 比較的高い |
おすすめの設置場所 | 電気が全くついていない場所 | 駐車場や出入り口 |
上記の通り、撮影したい場所の明るさや、カメラと撮影対象物の距離などによって適したカメラタイプが異なります。撮影をしたい環境に合うカメラを選びましょう。
2.夜間対応の防犯カメラに付いている代表的な機能
次に、夜間対応の防犯カメラによく搭載されている機能をご紹介します。
音声取得機能
マイク搭載のカメラの場合、音声取得が可能です。異常事態が起きたときの音声の確認ができ、周りの環境の音量によりますが不審者の物音や会話も記録されます。
映像だけでは分からなかったことや、カメラのフレーム外で起こったことも音声を手掛かりにして異常に気づくことができるのでおすすめです。
人感センサーライト機能
屋外対応カメラについていることの多い機能で、人を検知した際に付属のライトが自動点灯する機能です。通りがかる人に対し、見ている・管理している場所であるということのアピールにつながり繋がります。
動体検知機能
人や車の出入りなど映像内に変化があったことを検知をする機能です。動きのない部分をスキップし、検知をしたタイミングの映像のみを確認することも可能です。また、メールやアプリのプッシュ通知を設定することで、能動的にカメラ映像の確認をしなくても、動きがあったことの通知を受け取ることもできます。
3.夜間対応の防犯カメラを取り付ける際の注意点3つ
次に、暗所に防犯カメラを取り付ける際の注意点を3つお伝えします。
(1)赤外線照明の照射距離に気をつける
赤外線暗視型防犯カメラの場合、カメラの赤外線照明が届く範囲しか撮影ができません。一般的に多いのは約20〜30mです。購入を検討する際は撮影したい範囲と赤外線の照射距離を確認しましょう。
(2)屋外の場合は防水防塵(IP66)のカメラを選ぶ
屋外設置の場合は、防水防塵性能が必要となります。IP66のように、防塵と防水の保護等級が高ければ、雨や埃に強いカメラなのでさまざまな環境でご利用いただけます。
(3)防犯カメラが設置してあることをステッカーで周知する
「防犯カメラ作動中」「防犯カメラ設置しています」などのステッカーを貼っておきましょう。下記の理由で効果的です。
・被撮影者のプライバシーを侵害する場合があるので周囲に告知するため
・防犯意識をアピールすることで不審者を威嚇するため
4.よくある質問 3つ

次に、夜間対応の防犯カメラを取り付けようとしたときに、皆さまが抱くであろう疑問と、アドバイスをご紹介します。
Q1.安いカメラやダミーのカメラでも大丈夫なの?
個人向けに非常に安いカメラサービスもありますが、映像の漏洩や、悪意のあるハッキング等の被害に合うリスクがないとは言い切れません。セキュリティ対策についての確認をし検討する必要があります。
また、ダミーカメラはコストは抑えられますが、安さだけで選んでしまうとフレームがプラスチックで壊れやすかったり、かつダミーだとばれる可能性もあります。もちろんカメラではないので、有事の際に記録は残りません。そういったリスクについても十分検討する必要があります。
Q2.どのくらいの範囲が撮影できる?
カメラの種類によって異なります。大きく分けて、固定カメラと遠隔操作でカメラの首振りを制御できるカメラの2種類があります。一般的な防犯カメラに多いのは広角レンズの固定カメラです。
・広角レンズの固定カメラ
焦点距離が短く画角が広いため、広範囲の撮影が可能です。横幅を広く撮影できるので、建物の出入り口や駐車場など様々な環境に適しています。
・PTZカメラ
PTZとは、パン・チルト・ズームの略で、レンズの向きを遠隔で上下左右に動かしたり、ズームをすることができます。レンズを動かすことにより、さまざまな画角の撮影が可能ですが、その時撮影をしていた画角しか保存されません。
他に、固定カメラの仲間で360°カメラなどがあります。
Q3.画質はどのくらいあれば良い?
従来の防犯カメラは良くて30~70万画素でしたが、最近は約100万画素以上のものが主流になっています。100万画素以上あると、一般的な動作であれば十分きれいに確認ができるでしょう。
しかし、重要なのは画質だけではありません。一秒間の映像のコマ数である「フレームレート」についても確認をしましょう。フレームレートとは、一秒間の映像が何枚の画像で構成されているかを示し、単位はfps(frames per second、エフピーエス)で表されます。ヒトの目でスムーズに見られるフレームレートは30fpsといわれており、それ以下のフレームレートになるとカクカクした映像に見えます。
5.まとめ
今回は夜間対応の防犯カメラを設置する際のポイントを紹介させていただきました!
●ポイントおさらい
・夜間対応のカメラは、撮影したい場所の明るさやカメラとの距離によって「赤外線暗視型」か「微光監視型」のカメラを選ぶ
・人感センサーやスピーカー、防犯ステッカーによって周囲を威嚇し、トラブルの抑止に繋げることができる
・ダミーカメラは安いが有事の時でも記録は残らない
録画をしていれば、トラブルなどの際に映像を振り返って確認ができ、警察への提出など犯人逮捕の有用な情報になる可能性があります。また、過去映像の確認の際、動体検知機能があると振り返りが楽にできます。
最後に、実際にセーフィーの防犯カメラを暗所に設置して頂いている事例をご紹介します。
・IHI運搬機械株式会社「駐車場・工事現場を撮影された事例」
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