モノタロウの広大な倉庫を
クラウドカメラ設置でまるっと「見える化!」

兵庫県尼崎市に本社と広大な倉庫を置く物流会社。工具・部品などを取り扱う、現場を支えるネットストア「モノタロウ」には、なんと約1000万点もの間接商材が揃っています。

導入の決め手

  • 録画機などの設備が不要であること
  • 安価であること
  • 使いやすいシステム、技術力などの総合評価

導入目的

  • 遠隔地の広大な倉庫での業務改善に
  • 倉庫内の防犯に

導入した結果

  • 広大な物流倉庫の現場を行く前に把握できるようになった。
  • 倉庫内で問題が起きた時に確認できるようになった。
  • 各モニターで新拠点を表示させ、全員で新拠点を創っているという意識を高めるきっかけにした。

モノタロウの広大な倉庫を支えるセーフィー対応カメラ

モノタロウさんは、セーフィー対応カメラを最も多く設置していらっしゃる会社のひとつ。カメラの設置・利用数は100台を超えています。

こんなにたくさんのクラウドカメラを、どのように物流ビジネスに活かしているのか。ヒントを探りに関西地方、兵庫県尼崎市のモノタロウ本社にいってきました。

実家が西宮なので阪神高速道路ではいつも見ていましたが、改めて間近で見るとすごく広大な倉庫です。延床面積約13,000坪!(東京ドームほぼ1個分もあるのです。)

モノタロウって何者!?

「モノタロウ」は現場を支えるネットストア。工具などの製造、物流、工事現場などで使うあらゆるものが揃っています。取扱商品はなんと約1000万点。価格明瞭、安価でなんでも揃います。さらに、40万点を超える当日出荷対象商品は、15時までに注文すると翌日には届くスピーディーな対応も人気の理由です。
実は、工事現場等で使用する間接商材は価格が不透明なことが多く、購入のたびに納期や見積もりを確認して注文するのが当たり前でした。その手間を一気に無くしたことで、モノタロウのネットストアは多くの人に支持を得ています。
※私たちセーフィースタッフもいつも活用しています。とっても便利です!

モノタロウネットストアのスクリーンショット

ちなみに、ホームセンター1店舗の取扱商品は6万〜18万アイテムと言われていますが、モノタロウのネットストアひとつでホームセンター100店舗分の商品が揃ってしまうというから驚きです。

業界の常識をくつがえし、現場のニーズに合わせたサービスを提供することで、創業16年で顧客口座数200万件以上、売上600億円以上・時価総額約2800億円(2016年12月現在)まで急成長しています。倉庫の大きさが桁違いなのも納得です。

株式会社MonotaRO 2016年12月期第3四半期決算説明資料より出典

100台以上のセーフィーのクラウドカメラをどう使っているのか?

膨大な種類の取り扱い商品、迅速な配送。そんなサービスの要になる広大な倉庫では、一体どのようにセーフィー対応カメラを活用しているのでしょうか。
早速、いつもお世話になっているモノタロウIT部門の木原さんにインタビューさせていただきました。

佐渡島: 木原さん、いつもありがとうございます。
さて、私も実は、モノタロウさんがセーフィー対応カメラをどう使っているのか気になっていました。
そんなにあちこちに防犯・監視カメラが必要なのでしょうか?

木原さん: なるほど、実は、防犯カメラ・監視カメラとしての使い方だけではないのです。
では早速倉庫の中をご紹介しますね。

ここは物流センターの管理本部です。
倉庫内のセーフィー対応カメラの映像を、全社員がみられるようになっています。

佐渡島: 全社員にですか!
というと、防犯・監視目的がメインではないのですね。

木原さん: はい、当社の物流拠点は複数にまたがっており広大なので、映像で確認して現場に行く手間を省いています。さらに全社員で見ながら、様々な課題の解決をしています。

モノタロウにとって、入出荷は売上をあげる最も重要な作業の一つです。例えば、ここが出庫拠点です。ここでは大きな荷物で自動梱包できないものを手作業で梱包しています。ピッキングを終えた大きな荷物は、ベルトコンベアで流れ、ここに集められるのです。

ここの梱包作業現場は、注文が多い日の午後になると荷物が積みきれないほどいっぱいになってしまうんです。
※この日の取材は早朝からなので荷物はまだ少ないようでした。

モノタロウでは1日に数万ケースの商品が出庫されるため、ここでスタック(滞留)すると、お客様の荷物の到着が遅れてしまいます。決してそのような事が無いように、セーフィー対応カメラで確認して管理しているんです。

佐渡島: なるほど。防犯・監視だけではなく、日々のオペレーション業務改善に使っているんですね。
具体的にどう使ってらっしゃるか、ご担当の方にも聞いてもいいですか。

木原さん: 一番利用している担当に声をかけてみますね。

(物流部門 入荷グループ グループ長 山西さん(右): (物流部門 入荷グループ グループ長 中村さん(左): こんにちは。

佐渡島: いつもご利用ありがとうございます。
普段どのようなタイミングでカメラの映像を見ていらっしゃるんですか?

山西さん、中村さん: 午前中の入庫、午後の出庫が多くなってきたときに、倉庫で異常が起きていないか、現場へ行く前にカメラで確認しています。

佐渡島: どのようなタイミングで出庫が多くなるのですか?

木原さん: モノタロウのネットストアでは季節ごとにセールを行っています。セール日などは、出庫が他の日に比べて大幅に増えるんです。

佐渡島: なるほど。もし、出庫作業が滞った場合、どのように解決されるのでしょうか。

山西さん: セーフィー対応カメラで映像を確認し、必要があれば倉庫の現場担当とすぐに連絡をとり、応援人員を送ったりして柔軟に対応しています。

佐渡島: なるほど。その他の使い方もあるんですか。

山西さん: 物流倉庫内では安全管理にも利用するケースがあります。倉庫内で何か起きたときは、動画で検証することもあります。

佐渡島: ありがとうございます。リアルなカメラの使い方を知りました!

木原さん: もちろん防犯・監視目的でも利用しており、エントランス、個人情報をあつかう拠点、危険物を取りあつかう倉庫では人の出入りも確認しています。では、実際の現場もみてみますか?

佐渡島: ぜひ、おねがいします!(わくわく)

カメラがついている倉庫の中を見学に

木原さん: まずはピッキングのコーナーです。
カゴを取ると、何をピッキングしたら良いのか手元の画面に出てきます。   

棚から必要な商品をピッキングしてカゴに入れていきます。この倉庫だけで、30万点以上の商品在庫があります。

佐渡島: 大量に同じモノが並んでいるのではなく、様々なバリエーションのものが少量ずつあるんですね。いかにもネット特有のロングテールマーケティングが反映されているのでしょうね。

木原さん: ピッキングできたら、再びカゴをローラーに置きます。

木原さん: ローラーに置かれた商品入りのカゴは、出庫現場へ自動的に送られていきます。ちなみに昔は自動ではなく、これも手押しでやっていました。

木原さん: こちらが出庫現場になります。
あそこにセーフィー対応カメラがついていますよ。

佐渡島: 本当だ!物流倉庫内ではこんな取り付け方をしているのですね。
こちらが先ほど滞留すると困ると説明をいただいた、手作業による出庫とトラックへの積み込みの現場ですね。

木原さん: 小さなモノは自動的に梱包され、完全に機械化されています。

佐渡島: モノタロウを利用したときに、箱の大きさや高さが内容物ぴったりなのは、自動梱包装置で大きさを把握して折り畳まれているからなんですね!送料を考えると、一つ一つの梱包を小さくすることは重要ですもんね。

木原さん: 次は、倉庫近くの本社でクラウドカメラがどう活用されているか、みてみますか。

佐渡島: ぜひ、おねがいします。(再び、わくわく。)

クラウドカメラの映像を全社一体感の演出にも活用する!?

木原さん: 本社には、CS(カスタマーサポート)、IT部門、経営部門などが入っています。
カスタマーサポートの現場でも、セーフィー対応カメラの一覧画面を見られるようにしています。

木原さん: それに本社のIT部門、役員が必ず通る廊下にもモニターを設置して、セーフィー対応カメラの映像を映し出しています。

佐渡島: 全拠点にセーフィー対応カメラをいれているんですね。
ところで、必ずどの画面にも、まだ完成していない茨城の新物流センターの映像が最上部に入っていますね。なぜ最も目立つところに映しているのでしょうか。

木原さん: 投資額が大きいため、作業の進捗を常に確認するためです。
現場の皆さんにとっては、茨城の物流センターが遠い存在になってしまわないように、全社員が一丸となって一緒に茨城の物流センターを創っているのだ、との社長のメッセージを込めて意識的に全拠点の一番上にくるように設定しています。

佐渡島: なるほど!それは全く新しい使い方ですね。
セーフィー対応カメラを工場の管理・業務改善だけでなく、従業員の皆さんが一体感をもって取り組むために使う事例は初めて聞きました。さすがモノタロウさん、使い方が通ですね(笑)

「セーフィー」導入の決め手と今後に期待すること

佐渡島: 様々なところで映像を活用をされているモノタロウさんですが、
なぜ、セーフィーのカメラサービスを採用したのでしょうか。

木原さん: 大手警備会社や、防犯カメラメーカーを比較し、厳密にコストや利便性を評価しました。
その結果録画機(レコーダー)などのモノが不要で、安価な価格、使いやすいシステム、技術力などの総合評価でセーフィーを採用しました。 スマホやパソコンで遠隔視聴できる利便性・早送りで映像を見れる機能、映像データのダウンロード機能など、 スピーディーに機能がアップデートされていくので、(購入した後は古くなっていくだけの)録画機と比較しても、セーフィーのクラウドカメラに決めて良かったと感じています。

佐渡島: ありがとうございます。セーフィーへの要望はずばり!なんですか。

木原さん: 物流倉庫がかなり広大なので、現在はポイントになる滞留現場にしかつけられていません。業務改善・防犯のために、セーフィー対応カメラを倍以上増設して可視化したい場所がたくさんあります。クラウドのさらなる低価格化を期待しています(笑)

佐渡島: なるほど。それでは、セーフィーの開発チームに対する期待はなんですか。

木原さん: 100台を超えてくると映像を見きれないので、設定した課題がおきたら自動でお知らせするような機能が欲しいです。クラウドカメラをつける理由は、広大で遠隔にある倉庫・事業所の録画記録と、ライブ映像をみて改善することですが、すべてのカメラは見切れません。
必要な情報だけを教えてくれるインテリジェントアシスタントのような機能が欲しいです。

佐渡島: 貴重なご意見ありがとうございます。
私も映像クラウドプラットフォームサービスとして、低価格化、インテリジェンス、AI機能を強化することは非常に重要だと感じております。ひとつひとつ解決していきたいです。

オマケ:「モノタロウ」という社名の由来は?

佐渡島: ところで話は変わりますが、モノタロウのキャラがオフィス内のあらゆるところにいますね。「モノタロウ」とはどういう意味なのでしょうか。

木原さん: MonotaRO(モノタロウ)は、M・R・Oの大文字が、メンテナンス、リペア&オペレーションの略で、間接商材を表しています。間接商材は、商材のボリュームが多い割に、金物屋さんなどへひとつひとつ見積もりなどを聞き、納期確認をしなければならないなど、受発注に手間と時間がかかり、不透明な価格が慣習化していました。 不透明な商慣習(鬼)を退治するという意味が込められて、モノタロウという名前になりました。

佐渡島: そうなんですね!
なんでM・R・Oだけ大文字なんだろう、と以前からずっと疑問に思っていましたが今日その謎が解けました(笑)

本日はお時間いただき、ありがとうございました。
今後もモノタロウさんの成長に伴走できるよう、私どもも全力で取り組ませていただきます!

お話を伺った方