多拠点の施工現場をSafieで遠隔確認
移動負担が減り、若手教育や知見共有も充実

「旭化成株式会社」では、プラントの施工現場にSafieのウェアラブルクラウドカメラを導入。安全管理や若手教育の効率化に役立てていらっしゃいます。Safieを選んだ理由や実際の使用感、導入メリットなどを伺いました。

(取材:2024年4月)

導入の決め手

  • 1台で通信、撮影、クラウド保存ができる
  • 操作がシンプルで簡単。教えなくても現場で使ってもらえる
  • 機能とコストのバランスが良い

導入目的

  • 施工現場の遠隔確認
  • 遠隔臨場による、緊急事案へのスピード対応
  • 若手教育・拠点間の情報共有

導入した結果

  • 遠隔で現場確認ができ移動負担が大幅減。対応も迅速になった
  • 実作業の映像で、若手教育や地域間の知見共有が充実
  • 機器の不具合の原因究明に役立つ
  • ハンズフリーで撮影も会話もでき、安全品質が向上

1922年の創業より時代のニーズに応えた変革を繰り返し、最先端の技術力で新たな価値を提供し続ける「旭化成株式会社」。事業領域はケミカル・繊維から電子材料・電子部品、医薬・医療、住宅、建材まで幅広く、世界中の産業や人々の暮らしを支えている総合化学メーカーです。

同社のマテリアル領域(化学・繊維・エレクトロニクスなど)のプラント施工現場では、安全管理や若手教育にSafieのウェアラブルクラウドカメラをご活用くださっています。導入の経緯や活用方法、メリットなどについて、延岡支社の生産技術本部 環境安全室 岩本 芳明さんにお話を伺いました。

日本各地への移動コスト、緊急時の対応スピードに課題感

──はじめに、岩本さんが所属されている生産技術本部 環境安全室についてお教えいただけますでしょうか。

生産技術本部 環境安全室(延岡) 主査の岩本さん

岩本さん:生産技術本部はプラント設備計画の具体化と建設のコントロール、継続的な保守・改良改善活動を担う組織で、各地の研究開発・生産拠点に置かれています。その組織下にある環境安全室は機器の新設、増設など、プラント改良工事の環境安全に関する業務を行っており、私たち延岡支社の環境安全室では、主にマテリアル領域のプラントを担当しています。

──プラント改良の施工現場で、ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket シリーズ(セーフィー ポケット シリーズ)」をご利用いただいています。導入の背景をお聞かせください。

緊急性の高い事案が発生したときにも映像ですぐに遠隔での現地確認が可能

岩本さん:当グループでは2020年度より、重篤労働災害の撲滅を図るため、「旭化成ライフセービング・アクション(LSA)」を定めて展開を開始しました。命を失う恐れがある行動を「禁止行動」として制定し、事業活動のあらゆる局面で遵守徹底を推進しています。

そうしたアクションの一環であり、かつ、環境安全室の重要な業務の1つに、日本各地で進行している施工現場の確認があります。ただ、現場は多数ありますので、東京にいる上長も参加する安全パトロールでは、時間・費用の両面で相応の移動コストがかかっていました。また、コスト以上に大きな課題だったのが、緊急性の高い事案が発生したとき、すぐに現地確認ができないことでした。そこで、ウェアラブルクラウドカメラでリモート確認すればこれらの課題を解消できると考え、導入を検討することになったのです。カメラは教育動画のストック、複数拠点の同時確認、地域間の情報共有など、プラスアルファのメリットが多いという期待もありました。

──なぜ、ウェアラブルクラウドカメラの中でSafieを選んでくださったのでしょうか?

岩本さん:検討した中には、映像クオリティが非常に素晴らしいと感じたウェアラブルクラウドカメラもありました。けれどそのカメラはスマートフォンを介して通信とつながるタイプで、起動にも多少の手間がかかることが難点でした。

Safie Pocket シリーズはボタン1つで撮影も通信も自動的に始まり、映像を見る側もワンクリックでリモート視聴できるので、カメラを使い慣れていない人でもすぐに使えます。当社スタッフはもちろんですが、外注先である施工会社さんに撮影をお願いすることも視野に入れていたので、教えなくても使ってもらえるレベルのシンプル操作は大きなアドバンテージでした。経営層もSafieの使いやすさを高く評価していましたね。

Safieは映像を見る側のリモート視聴が簡単、撮影側も操作がシンプルで使いやすい

──社内で導入の承認を得る際、何かハードルはありましたでしょうか?

岩本さん:以前から生産技術本部では開発・建設・保全・デジタル技術がシームレスにつながった組織力を強みとしており、現場DXを積極推進しているのでツール導入には前向きです。それに、今や施工現場にカメラは必須という認識が社内で広がっていましたから、特段のハードルはなかったです。現場確認の出張が減ればコスト圧縮になることは明白でしたし、Safieはスペックとコストのバランスが良く、スムーズに承認を得られました。

日々の現場確認や安全パトロールを遠隔で実施。
各現場の裁量で幅広く活用中

施工現場のリモート確認や安全品質のチェックにウェアラブルクラウドカメラを活用

──現在、カメラはどのようにお使いいただいていますか?

岩本さん:カメラは拠点のある各地区に配付しています。いいツールは自由に使ってもらうことで有効な活用アイデアが生まれると考えていますので、用途は各地区の裁量にまかせています。

それでも、各地区共通でメインの使い方となっているのは、当初の目的だった施工現場のリモート確認です。普段は防犯カメラとしての役割も兼ね、三脚などを使って定点撮影し、後からクラウド録画映像を振り返り視聴して安全品質をチェックすることが多いです。また安全パトロールの際はスタッフが現地をまわりながらウェアラブルで撮影し、東京にいる上長をはじめとする複数の関係者がリアルタイムで視聴します。Safie Pocket シリーズは通話機能があって双方向のコミュニケーションが取れますから、齟齬のない現地確認が可能です。

双方向のコミュニケーションにより齟齬のない現地確認を実現

もう1つ、用途の割合として大きいのは教育用映像のストックです。クラウド録画映像を私のほうで適宜チェックし、技術伝承したい作業シーンをクリップ&ストックしています。そのほかの用途では、設備の不具合があった際に定点撮影し、原因究明に役立てるという使い方もしています。また、施工会社さんとの打ち合わせを撮影して議事録代わりにしているケースもあります。持ち運びしやすく、定点でもウェアラブルでも撮影できるので、各現場でフレキシブルに活用させていただいています。

──使い勝手はいかがでしょうか?

岩本さん:シンプルで使いやすいです。ハンズフリーで撮影も会話もできるので現場の歩きスマホを回避でき、安全品質向上の一助にもなっています。また、通信環境が悪くて切断されてしまったときに、映像が内部ストレージにバックアップされる仕様も安心感がありますね。最新の「Safie Pocket2 Plus(セーフィー ポケット ツー プラス)」はより高画質で手ぶれ補正機能もありますから、ウェアラブルで撮影した映像も見やすいです。

ムービークリップ機能で動画をクラウドに保存し、教育用映像に活用

便利な機能も充実していると思います。動きのあるシーンへ飛べるモーション検知機能は効率的な視聴ができて助かります。スナップショットは進捗記録や検査報告の資料添付に便利ですし、ムービークリップやタイムラプスは教育用映像の制作でヘビーユースしています。

時間、費用共に移動コストが大幅減。
若手への技術伝承、知見の横展開にも有効

──Safieを導入いただき、良かった点をお聞かせください。

岩本さん:一番は、現地をリモート確認できることです。おかげで現地に行く回数が激減し、時間・費用の両面で移動コストが大きく圧縮されました。クラウド録画映像を見返すことが多いのですが、振り返り視聴は現場で見落としがちな好事例や不安全行動をヌケモレなくキャッチでき、確実に周知徹底できる点もいいですね。

現地のリモート確認により移動コストの圧縮に繋げることができた

ほか、
技術伝承したい希少な工事が映像で残れば、現地で立ち会えないスタッフや他拠点のスタッフも作業の様子を知ることができます。若手教育はもちろん、拠点間の情報共有においても頼りになるツールです。

──今後、映像活用でチャレンジしてみたいことはありますか?

岩本さん:工事作業の教育用映像のストックを増やしつつ、現状の活用法を全国に横展開してスキルアップや安全品質向上を磨き込んでいきたいです。新たな活用法としては、カメラを使った火災検知などにチャレンジしてみたいですね。これに限らず、今後もさまざまなシーンで映像を活かしたDXを推進し、現場が安全・快適に働ける環境をつくっていきたいと思います。

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容はページ公開当時のものです。
※カメラを通じて取得する映像は管理者および、映像閲覧が必要な担当者のみで閲覧しています。法令に基づく場合を除き、第三者提供は致しません。また、映像の活用は事前に特定した利用目的に必要な範囲で行い、お客様個人を追跡することは行いません。

お話を伺った方

旭化成株式会社
生産技術本部
環境安全室(延岡)
主査
岩本 芳明さん