インフラ工事の工程管理や品質管理、安全管理をウェアラブルカメラで。
発注者からの高評価にも繋がるSafie Pocket2活用法
建設用アンカーのパイオニアとして、1940年に創業された株式会社ケー・エフ・シー。トンネル工事や高速道路遮音壁工事など、インフラ建設工事の現場でSafie Pocket2(セーフィー ポケットツー)を導入いただいております。導入の経緯から、今後の活用法についてまでお話を伺いました。
(取材:2021年2月)
導入の決め手
- 費用面、レンタルプランがあるなど、導入のハードルが低かったため
- 他社製品に比べ、コンパクトかつシンプルな構成だったため
導入目的
- 建設現場における施工管理の効率化
導入した結果
- 離れた地域にいるベテランが遠隔で状況を確認できるようになった
- 従来電話で確認していた現場の状況確認が、映像で確認できるようになった
- 現場への駆けつけの回数が減り、時間のロスが少なくなった
- 臨場による確認が遠隔で行えるようになり、移動時間の削減や作業効率がアップした
INDEX
株式会社ケー・エフ・シーは、あと施工アンカーのパイオニアとして、建設用ファスニング資材の開発・販売、トンネル掘削用資材の開発・販売、インフラ工事請負の3つの柱のビジネスを展開されています。
Safie Pocket2をご導入いただいたのは、トンネル内部の付帯工事や、高速道路遮音壁工事などインフラ工事を担当されている建設事業部。全国各地の工事現場でご活用いただいています。
ウェアラブルカメラを工事の工程管理や品質管理、安全管理に活用
伊藤さん: 現在、Safie Pocket2を、福井県、愛知県など日本各地に点在する当社が元請けとなっている現場5箇所で、計6台使わせていただいています。
私が担当している、高速道路の騒音や落下物防止のための遮音壁取付工事の現場では、2台配備されています。
若手を中心とした現場に出るスタッフが安全ベルトにクリップで取り付け、工程管理や品質管理、安全管理のために活用しています。
我々の役割は工事の監督なのですが、遠隔で経験の浅いスタッフの場合、判断に迷うことがあります。 その際、Safie Pocket2で映像を見せながら離れたところにいるベテランスタッフに相談し、問題解決に役立てたり、ベテランが定期的に映像をみることで状況を把握・確認するという使い方をしています。
駆けつけ回数が減少、遠隔臨場からの即時施工で発注元から高評価も
工事現場でSafie Pocket2を導入したことのメリットについてもお伺いしました。
伊藤さん: 何といっても作業効率の向上です。
これまでは、現場で対処できない問題が発生すると、まずは電話で状況を確認していましたが、なかなか状況が正確に伝わりにくい。
次に、現場に駆けつけ、実際に見て判断をということになるのですが、工事事務所から現場まで行くのにも数十分かかり、その間作業が止まってしまったり、駆けつけた作業員も行き帰りの時間がロスしてしまうという状況でした。
現場事務所で対応できない問題の場合は、遠方から現地確認に訪れるなど、解決まで何日も要することもありました。
それが、Safie Pocket2を導入したことで、現場の状況が適切かつタイムリーに把握できるようになりました。
いちいち現場に駆けつける回数も減らすことができ、愛知の現場の問題を、福井にいるベテランが解決するということもできるようになりました。
工事部の部長は、「各現場の状況を1つの画面で把握できるので、とても助かっている」と言っているほどです。
また、現場への臨場確認の削減にも繋がっています。
我々の工事では、発注元が、作業が予定通り進んでいるか・正しく施工されているかを確認するため、現場を訪れるということが段階的に何度も行われます。
これまでは、臨場の度に作業をストップし、ご確認いただくという形でしたが、Safie Pocket2によって、遠隔でご確認いただいたり、撮影しておいた映像で確認していただくということが可能になりました。
以前、ある問題が起こったとき、Safieを活用して、発注元と遠隔臨場を行いました。
画面上で現場確認を行い、すぐに指示をいただき修正案を作成、即時施工によりわずか3時間で問題を解決することができ、発注者より高い評価をいただくことができたということもあります。
導入ハードルの低さが、Safie Pocket2採用の決め手
Safie Pocket2の導入によって、作業効率のアップや、臨場回数の削減などの効果が現れているということですが、セーフィーのカメラをご採用いただくきっかけについて教えてください。
伊藤さん: 我々建設業界は、人材不足が深刻な問題となっており、当社も同様の問題を抱えています。
なかなか若者がたくさん入社してきてくれる業界ではないため、6K(きつい、汚い、危険、帰れない、厳しい、給料が安い)体質になりやすい仕事です。
会社としては、そういったことを解決し、若者が入って来やすい環境にしなければならないという考えがありました。
そのためにITを活用して業務効率化や長時間労働の是正をという方針をとっています。
そのような状況の中で、以前、他社製のウェアラブルカメラを導入したことがあります。その製品は費用も高額で、接続機器も複雑。
映像を撮影したり見るための手順も何段階もあり、使い勝手が悪く次第に使わなくなってしまいました。
一方、Safie Pocket2は機器構成もシンプル・コンパクトで使い勝手が良いのが魅力です。
リースプラン、少ない費用で始められました。
申し込んでから2営業日後には、現場にカメラが到着するなど、迅速に対応してもらえたことも好印象でした。
Safie対応カメラの活用で労働環境の改善へ期待
現場の状況の把握・確認や問題解決の一助として、Safie Pocket2をご活用されていらっしゃいますが、今後どのようなご活用をされていきたいとお考えでしょうか。
伊藤さん: カメラ映像を遠隔で確認をすることが出来ていますので、今後は本社からのパトロールや監査などにも活用していくことを考えています。
コロナ禍において人の移動を伴う業務が自由に行えない中、映像を使って監査が行えることは、コロナ感染のリスクの低減や出張費の削減にもつながるのではないかと思います。
また、我々の現場は高速道路が多いのですが、運用中の道路の一部に規制をかけ作業することがあります。
その安全対策のためにカメラが活用できないかと模索中です。
例えば、規制のためのカラーコーンが動いたらアラートが出る、誤進入してきた車両があったら知らせてくれるなどといった仕組みがあれば、人の目が届きにくい場所や時間帯も安全を確保することができます。
期待をしているのが、教育への活用です。
我々の現場は、高速道路ありトンネルありと屋内外様々な状況があり、さらには多くの種類の資材、多様な工法などバラエティに富んでいます。
現場の状況を記録に残しておき、研修などで活用することで、ベテランが持つノウハウを若手へ伝承することに使っていけると考えています。
官公庁が発注元となる仕事では、工事におけるICTの活用度やワークライフバランスへの配慮も評価の対象になることから、会社としても注力している要素です。
カメラをはじめとした機器や仕組みを積極的に導入し、業務の効率化を図ることで、労働時間の削減、労働環境の改善につなげ、若者が働きたいと思えるような仕事となるよう、現場から声をあげていきたいと考えています。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2021年2月公開当時のものです。