効果を可視化する「オペレーション表」を使った事前検証で、納得の導入へ
Safie活用により移動時間を最大1/2まで削減

新潟県内で住宅事業を展開する「フクダハウジング株式会社」は、新築住宅の建設現場でSafieを活用中。懸念点を解消できたという導入プロセスや、現在の活用方法や効果についてお話を伺いました。

(取材:2025年5月)

導入の決め手

  • コンパクトで作業の邪魔にならない(Safie Pocket2 Plus)
  • フレキシブルな設置・移設が可能(Safie Pocket2 Plus)
  • 事前検証で移動時間削減におけるカメラの効果を確認できた

導入目的

  • 現場監督の移動時間削減
  • 遠隔巡視による現場管理の効率化

導入した結果

  • 基礎工事中の移動時間が最大1/2まで削減
  • 複数現場の遠隔巡視が可能に
  • 移動時間が減った分、品質向上に業務時間を使えるようになった
  • 現場や近隣住民からの問い合わせに対し映像で事実確認できる

新潟市に本社を置き、住宅の新築、リフォームなどを主事業とする「フクダハウジング株式会社」。明治35年創業の総合建設会社「株式会社福田組」のグループ会社である同社は不動産、マンション管理など事業領域も幅広く、新潟の豊かな住環境を支える存在として親しまれています。

同社は現在、新築住宅の現場でSafie(セーフィー)を活用中。カメラ導入には多少の懸念もあったとのことですが、検討プロセスでどのように払拭されたのでしょうか?日々の業務でもご利用くださっている建築部建設課の岩瀬 清人さんにお時間を頂戴し、同社のカメラ活用に伴走しているセーフィー株式会社 綾目 脩志と対談していただきました。

住宅内部など、狭所撮影にも適した「小さいカメラ」が魅力
Safieで労働時間の課題解決を図る

──はじめに、Safieをご活用くださっている建築部建設課のご紹介をお願いいたします。

Safie導入を推進した建築部 建設課 課長の岩瀬 清人さん

岩瀬さん:建築部建設課は、新築の注文住宅や建売住宅を手がける部署です。所属メンバーの多くは現場監督として現場の安全、品質、原価、工程等の管理や協力会社さんとの調整に当たっており、Safieは新築住宅の建設現場で活用させていただいています。

──Safie導入の背景にはどのような課題があったのでしょうか?

岩瀬さん:2024年問題などの流れを受けて労働時間の適正化を図る中、課題を感じていたのが現場監督の移動時間です。私たちの部署では1人の現場監督が3~4棟の住宅を担当しており、複数の現場を行き来するため、どうしても移動時間が多くなりがちです。特に、現場が遠方の場合は、移動だけでかなりの時間を要してしまいます。

ちょうどその頃、フクダグループ全体でカメラの活用が広がり始めていたこともあり、私自身の現場監督の経験を振り返っても、リモートで対応可能な業務は少なくないと感じていました。そこで、「私たちもカメラを使った遠隔巡視で移動時間を減らせないだろうか」と、導入を考えるようになりました

──カメラの中で、Safieを検討いただくようになった経緯をお聞かせください。

岩瀬さん:導入を本格的に考えたいと思っていたとき、タイミング良く綾目さんから連絡をいただいてお話を伺いました。

実はその頃、グループ会社が導入していた他社のカメラを紹介してもらったのですが、グループ会社は大規模な建設現場が多いのでカメラも大型が多く、住宅を手がける私たちにはサイズ感が合わないと感じていました。私たちは、上棟後の建物内部の工事もカメラで遠隔巡視を行いたいと考えていたのですが、内部に大型カメラを置くと作業の邪魔になり、安全面も心配です。こうしたことを綾目さんにご相談したら「小さいカメラもありますよ」とおっしゃっていただいて。

岩瀬さんと二人三脚でサポートしているセーフィー株式会社 営業担当の綾目 脩志

綾目:はい。ウェアラブルクラウドカメラの「Safie Pocket2 Plus(セーフィー ポケット ツー プラス)」はコンパクトで軽いですし、作業員の方が身に付けることも、アタッチメントを使った定点撮影もできる2WAY仕様です。さらに操作がシンプルで、現場の方々に浸透しやすいというメリットもあります。まさに岩瀬様が考えていらっしゃる建物内部の撮影にも適しているため、ご提案しました。

岩瀬さん:本当にその通りで、「小さい」ということがSafieに興味を持った一番の理由でした。住宅の建設現場では小さくて設置場所のフレキシビリティがあり、操作性も良いことが重要なんです。

セーフィー提供のオペレーション表でリモート可能な業務を可視化
カメラの有効性、費用対効果に自信が持てた

──実際にSafieを導入いただくまでに何かハードルはありましたでしょうか?

岩瀬さん:カメラ自体は素晴らしいプロダクトだと思ったのですが、私たちの現場でどれくらい有効活用できるかという費用対効果については確信を持てず、少々不安がありました。

──カメラ活用に対する懸念は、どのように払拭なさったのでしょうか?

岩瀬さん:まずはデモ機のカメラをお借りして、トライアルを実施しました。その際に効果検証に使用した、セーフィーさんからご提供いただいたオペレーション表が懸念を払拭する上で大いに役立ちました

──綾目さん、検証用にご提供したオペレーション表の説明をお願いします。

綾目:オペレーション表とは、現場監督が現場訪問している業務をリストアップした一覧表に、カメラ活用の効果を記入していくチェック表です。カメラで対応可能な業務を可視化するツールがあれば、費用対効果を把握したいという岩瀬様のニーズにお応えできるのではないかと思ってご用意しました。

Screenshot

──オペレーション表をお使いいただき、いかがでしたでしょうか?

岩瀬さん:まず、「デモ機を渡して終わり」ではなく、こうしたツールをつくって検証もサポートしてくださる姿勢に好感を持ちました。また、いただいたオペレーション表は一般的な現場監督の業務が書き込まれた状態で、「業務を書き出す手間が省けるように……」という厚い配慮を感じました。

綾目:ありがとうございます。ご負担なくクイックスタートしていただければと思い、予め、ひながた的に業務リストを書き込ませていただきました。

岩瀬さん:Safieを利用している建設会社が多いからなのでしょうが、着工前から仕上げ工事まできちんと流れに沿って業務がリスト化されていて、びっくりしましたよ(笑)。少し当社独自の段取りをカスタマイズするだけですぐに使えて、ありがたかったです。

──検証結果についての感想をお聞かせください。

岩瀬さん:オペレーション表によってリモート可能な業務が可視化され、カメラの有効性に確信が持てました。いざ可視化されると、カメラで対応可能な業務は想像以上に多く、「こんなに効率化できるんだ」と嬉しくなりましたね。必要台数も的確に算出できましたし、業務効率化に寄与することを経営層にも理解してもらいやすく、導入の合意形成がスムーズでした

ウェアラブルカメラはコンパクトで軽量のため、設置場所を選ばないことがメリット

綾目:今回実施していただいた検証では、工事が進んだ上棟後も「Safie Pocket2 Plus」で遠隔巡視を実施でき、かつ、訪問回数を減らす効果があるとわかったことが印象的でした。今まで以上にお客様の生産性アップに寄与する可能性を示唆する結果で、とても励みになりました。

基礎工事中の移動時間は最大1/2までに激減
今後は新人のOJTにも活用を

──Safieを本格導入いただいてからのご活用状況をお教えください。

岩瀬さん:当初の予定通り現場の遠隔巡視に使っており、基礎工事では360度広角カメラの屋外向けカメラ「Safie GO 360(セーフィー ゴー サンビャクロクジュウ)」、上棟後の建物内部ではウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2 Plus」を利用しています。

建設中の現場で実際の活用方法についてご説明いただく様子

私も含めてですが、現場監督たちは、現地の作業員の報告を待たず能動的に安全・進捗などを確認できますし、近隣の方から何らかのお問い合わせがあった際も、映像で事実確認でき適切な対応ができることも心強いです。現場からの相談もライブ映像を見れば対応可能なことが多いので訪問回数が激減し、ある現場では、基礎工事中の現場監督の訪問は検査のときだけで済んだそうです。この現場は新潟市外にあり往復3時間ほどかかるため、カメラで大きな時短効果を得られたことになります。

あと、注文住宅の場合には、営業担当や設計担当とも映像を共有しています。関係者全員が同じ情報を把握できるようにすることで、お客様対応を円滑に進められる体制を整えています。情報共有の際には、施工管理アプリを活用して、映像のスナップショットを添付するといった具合です。

毎日、全現場の進捗状況を遠隔巡視することがルーティン化

岩瀬さん:特に効果を感じているのは「現場監督の移動時間削減」「管理の効率化」の2点です。中でも基礎工事中の移動時間の削減効果は顕著で、以前の1/3~1/2まで減るという大きな成果を上げています。おかげでほかの業務に充てる時間が増えたとの声が多く聞かれており、当社の建築サービスの品質を高める上で非常に意義があると思っています。

私も全体を統括する立場として、カメラのある現場をダッシュボードに一覧表示して、毎日、朝夕のタイミングで確認しているのですが、複数現場の安全状況や、進捗、勤怠などを報告を待たずとも自分のペースで把握できるため、大変助かっています。

また、副次的な効果として、以前は長期連休中に警備会社へ現場巡回を依頼していましたが、現在はカメラで現場の状況を確認できるようになり、警備にかかるコストを削減できたことも嬉しかったですね

──今後、Safieを活用してチャレンジしてみたいことはありますでしょうか? 

岩瀬さん:現場に出る新人に「Safie Pocket2 Plus」を携帯してもらい、先輩社員がライブ映像と通話機能を使って遠隔アシストする新人教育を実践してみたいですね。セーフィーさんのプロダクトにもサポートにも大変満足していますので、今後も伴走していただきながら効果的な映像活用を推進したいです。

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容はページ公開当時のものです。
※カメラを通じて取得する映像は管理者および、映像閲覧が必要な担当者のみで閲覧しています。法令に基づく場合を除き、第三者提供は致しません。また、映像活用において、作業区画の近隣住民をはじめとする生活者個人を特定、追跡することはございません。

お話を伺った方

フクダハウジング株式会社
建築部 建設課 課長
岩瀬 清人さん


セーフィー株式会社
営業本部 第2ビジネスユニット ソリューションセールス第3グループ
綾目 脩志