小型の防犯カメラは本当に必要?メリット・デメリットと注意点

【小型の防犯カメラ】屋内・屋外向けおすすめと注意点

防犯カメラには様々なモデルがありますが、近年は手のひらサイズの小型防犯カメラも多く販売されています。コンパクトで目立ちにくいことが魅力である一方、防犯効果に関わるデメリットがあるのも事実です。小型防犯カメラ選びのポイントを5つのステップで説明し、屋内向けと屋外向けのおすすめ商品を合計4つご紹介。本当に小型カメラがいいのかという点も含めて、防犯カメラ選びにお役立ていただければ幸いです。

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小型防犯カメラの設置方法や製品選び

小型の防犯カメラの設置を考えているなら、法律の観点から必ず知っておきたい注意点があります。そもそも小型カメラとは、一般的には手のひらサイズ程度のカメラを指します。

こうした小型のカメラは、店舗内の景観を悪くしたくない、お客様に威圧感を与えたくない、証拠を押さえたいというニーズがあり、存在感の強いカメラを避けたいときには、十分に選択肢となりえます。その一方で、設置方法によっては法律違反となる危険性があるため、設置前に十分な検討が求められることに注意が必要です。

小型の防犯カメラを設置する場合は、くれぐれも法令に違反することのないよう、設置場所に問題がないかを十分に検討する必要があります。また、海外製のワイヤレスカメラの中には、日本の電波法で定められる基準に適合していないものもあります。こうした製品を使用すると周辺の携帯電話基地局などを妨害してしまうため、電波法で使用が禁止されています。知らぬ間に法令違反を犯してしまうことのないよう、海外製品の購入を検討している場合は特に注意が必要です。

小型の防犯カメラが活躍するのはこんなとき

こうした注意点はあるものの、小型の防犯カメラが活躍する場面はやはり存在します。

防犯目的では、トラブルが繰り返し起こっている現場で決定的な証拠を掴みたいときなどがそうです。たとえば、店舗内の防犯カメラの死角でトラブルが続いているなど、誰かが何かをしているのは分かっているものの決定的な証拠がない場合。こうしたケースでは、設置していることに小型防犯カメラが役に立つかもしれません。

業務改善では、店内の動線やスタッフ・お客様の動向を見ることが目的となります。そのため、お客様へ無闇に威圧感を与えてしまうことが懸念されるでしょう。存在感が強いものではなく、小型の防犯カメラを選ぶことで店内の景観にも影響を与えずに活用できます。

特に、小型防犯カメラの中でも配線が不要な製品であれば、簡単に移動できるので活用しやすいでしょう。小型で軽量なため、店舗のレイアウト変更などで死角の位置が変わった際にも、簡単に設置場所を変えることができます。

小型の防犯カメラのメリット・デメリット

このように、小型防犯カメラは特定の場面では十分に活躍する可能性がありますが、必ずしも効果を発揮しない場合も多々あります。どういった場合に小型カメラを選ぶのがよいのかを適切に判断できるよう、小型防犯カメラのメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット

小型防犯カメラの最大のメリットは、サイズの小ささゆえに設置していることによる威圧感が少ないことです。店舗のレイアウトや部屋のインテリアなどを邪魔しない点も、利点と言えるでしょう。一般的なサイズの防犯カメラだと、設置しているだけでものものしい雰囲気を生み出してしまう場合がありますが、小型であればそういった圧迫感を与えずに済みます。

さらに、小型防犯カメラは充電式のものや配線不要のものも多く、設置場所を選ばない点も魅力です。このタイプのカメラは原則的に室内での使用に限られますが、通常サイズのカメラだと取り付けられない狭い空間にも簡単に設置可能です。

デメリット

抑止効果を期待する場合には、裏を返せばそのままデメリットにもなります。防犯においては、存在感のあるカメラやステッカーをあえて設置し、防犯対策をとっていることをアピールすることに大きな意味があるからです。目立つ防犯カメラを設置することで、窃盗犯側に「防犯カメラがあるのでここに入るのはやめておこう」という心理が働き、これが犯罪への抑止効果となるのです。

したがって、犯罪に巻き込まれたくない、トラブルを未然に防止したい、といった目的でカメラを探しているのであれば、小型防犯カメラではなく、ある程度存在感のあるカメラが適しています。

充電式の小型防犯カメラはワイヤレスで便利ではありますが、充電が切れたまま放置してしまう可能性も否定できません。肝心な時に電池切れで映像が写っていないという事態にならないよう、日ごろから電池残量をチェックしておく必要があるでしょう。

小型の防犯カメラを選ぶステップ

小型防犯カメラには様々な製品があり、性能も一様ではありません。防犯カメラを選ぶ時に基準となるポイントを5つのステップに分けて解説していきます。

1. まず、何のために設置するのか?を整理する

一般的な防犯カメラの設置理由は、カメラの存在によって安心感を得ることでしょう。すでに触れたとおり、何らかのトラブルが起きていて証拠を掴みたいのではなく、犯罪などの抑止効果を目的とするならば、ある程度存在感のあるカメラを選ぶことをおすすめします。

2. カメラをどこに設置するのか?を考える

カメラの設置場所は、大きく屋内と屋外に分けられます。屋外に設置する場合は、屋外での長期使用に耐えられるよう、防水性能や動作温度範囲も確認する必要があります。屋内設置の場合は、屋外用も含めてどのようなカメラでも設置できるので、機能や撮影対象までの距離、撮影範囲、カメラ形状などを基準に絞り込んでいきましょう。

設置場所次第では、電源やインターネット接続のための配線工事が必要となる場合もあります。配線が可能かどうかで選択できる製品が異なってくるので、電源とLANケーブルの配線を確保できるかの確認が必要です。

配線を減らしたい場合、LANケーブルを通じて電源とデータ通信を同時に行うPoE(Power over Ethernet)給電が可能な製品もあります。もちろん、LANケーブルなしでWi-Fiでインターネットに接続できる製品も多数あります。ただし、電波が弱い場合に映像が乱れる可能性があることや、他の無線機器による電波干渉などで映像の品質が低下する可能性があることには注意が必要です。

設置のための十分なスペースがあるかという点も、きちんと確認しておくべきポイントです。狭いスペースに設置したい場合などは、その空間に収まるサイズのカメラを選ぶ必要があります。

3. 設置の目的と場所をもとに、どんな機能が必要か?を考える

設置目的と設置場所が明確になったら、それに基づいてどのような機能が必要かを洗い出していきましょう。代表的な機能として、次のようなものが挙げられます。

3-1. 暗いところでも撮影できる機能

暗い場所や夜でもしっかりと映像を残す必要があるなら、赤外線(インフラレッド(IR))カメラや暗視カメラ(高感度カメラ)が適しています。赤外線カメラは、赤外線を照射して撮影を行うため、まったく光のない場所でも白黒映像を撮影することができます。暗視撮影が可能な高感度カメラは赤外線を使いませんが、暗視補正機能によって、わずかな明かりでもカラー撮影が可能となっています。

ほかにも、カメラが自動的に映像信号の明るさを制御するオートゲインコントロール(AGC)や、明部と暗部を分けて記録した後で合成するワイドダイナミックレンジ(WDR)といった機能を搭載したカメラを選べば、暗い場所でも鮮明な映像を残すことが可能です。

3-2. 逆光となるところでも、クリアに映せる機能

設置場所によっては、特定の時間帯に逆光になる場合もあるでしょう。そういった場合は、逆光補正(BLC)の搭載されたカメラを検討するのも一案です。逆光補正とは、映像内の指定したエリアの明るさを基準として、映像全体の逆光を抑制する機能をいいます。ただし、最も暗い部分を基準とした場合には明るい部分が白飛びしてしまうので、設定には注意が必要です。

3-3. 何か動きがあったときだけ、撮影する機能

人の出入りなど、カメラの範囲内で動きがあったときだけ撮影したい場合には、動体(モーション)検知機能を備えたカメラを選びましょう。これは、カメラの撮影範囲内で動きが検知されると自動的に録画を開始する機能です。これにより、不審な動きや異常があった場合にだけ録画を行い、効率的に映像を確認することが可能となります。

3-4. 異常を検知したら、警報を発する機能

通知機能を搭載した防犯カメラなら、動きを検知した場合にスマートフォンなどに通知を送ることができます。異常が起きたときにすぐに状況を把握し、必要な対応を行うことができるので便利です。

3-5. 離れたところからでも、スマホなどを使って映像を確認できる機能

防犯カメラの映像を離れた場所から確認したいのであれば、クラウド防犯カメラを選びましょう。クラウド防犯カメラは、カメラ本体をインターネットに接続することで、映像をクラウド上に直接保存するものです。スマホやパソコンから専用のアプリやウェブページにアクセスすれば、どこからでもカメラ映像を視聴できます。

3-6. ズーム機能

ズームなど、カメラを遠隔で操作したい場合には、パン・チルト・ズーム(PTZ)機能が必要になります。PTZ機能を搭載した防犯カメラなら、スマホやパソコンを使って、カメラの視野範囲の拡大・縮小や左右・上下への移動を遠隔で行うことができます。この機能により、1台の防犯カメラでより広い範囲をカバーすることができます。

3-7. 防水・防塵機能

屋外に設置する場合は、防水・防塵機能も必ずおさえておきたいところです。カメラは精密機器で故障しやすいため、天候や環境の変化にも耐えられる保護性能が求められます。防塵・防水に対する保護構造の程度を示すIP規格のうち、必要と思われる等級のカメラを選ぶとよいでしょう。

3-8. 録画機能と保存期間

リアルタイムで映像を確認するだけでなく後から映像を振り返りたい場合、あるいは証拠映像として活用したい場合には、録画機能が必須です。映像データの保管には大容量のストレージが必要となるため、一定期間が過ぎたデータは削除するのが通常です。クラウド防犯カメラの場合、どの程度の期間映像を保存するのかによって料金が変わるため、録画映像を保存しておく期間も決めておきましょう。

4. どのくらいの精度で撮影したいか?を考える

必要な機能の洗い出しが済んだら、どのくらいの精度で映像を残したいのかを検討します。言い換えれば、撮影範囲に適したカメラを選択するということです。防犯カメラの撮影範囲は、カメラの画角(視野角、対角)と対象物までの距離を計算することで求められます。

画角とはカメラが映せる範囲を角度で示したもので、数字が大きいほど広範囲の撮影が可能です。一般的に、画角が60度を超えるものは「広角」といわれます。画角には、水平(横方向)の水平画角と、垂直(縦方向)の垂直画角があります。広角レンズや魚眼レンズといった画角が広いレンズでは、広範囲を撮影可能です。一方、画角が狭い望遠レンズでは、撮影範囲が制限されます。

同じ画角のカメラでも、カメラに近い場所を撮影すると撮影範囲は狭く、被写体は大きく映ります。広角レンズは広範囲を見渡せますが、カメラから遠い被写体は小さくなり、詳細には映りません。それに対し、望遠レンズは映せる範囲は狭いものの、カメラから遠い場所の被写体を鮮明に映すことができます。
このように、まずはカメラの設置場所から撮影したい場所までの距離を計測したうえで、適切な画角のカメラを選ぶ必要があります。

5. 全部で何台ほど必要か?を検討する

ここまでのステップを一つひとつ踏んでいけば、候補となる具体的な製品がかなり絞り込めていることでしょう。最後にポイントとなるのは、合計何台のカメラが必要かという点です。

たとえば店舗に防犯カメラを設置する場合、出入り口やレジ、キッチンなど撮影したい場所は複数あるのではないでしょうか。また、広い店舗の内部全体を見渡したい場合も、1台だけでなく複数台のカメラを設置する必要がありそうです。選んだ製品の画角に基づいてそれぞれの設置場所から撮影できる範囲を把握し、全体をカバーするために必要な台数を割り出しましょう。
このように、防犯カメラには実に多様な機能があります。店舗やオフィスで使用する場合には、必要な機能や必要な台数を決める段階で迷ってしまうことも多いでしょう。法人向けの防犯カメラ設置に関するこのような疑問については、問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

おすすめ防犯カメラ4選

最後に、防犯カメラをお探しの皆さまにおすすめしたいSafie対応の防犯カメラを4つご紹介します。手のひらサイズのコンパクトなカメラは複数用意しています。また、ここまででお伝えしてきたとおり、目的によっては小型でないカメラの方が望ましいケースもあるため、存在感のあるモデルもあわせてご紹介しています。

屋外用

1. 屋外用、暗闇や逆光での撮影に強み

VIVOTEK FD9389-EHV-v2(SF)

VIVOTEK
FD9389-EHV-v2(SF)

IP66の防水防塵性とIK10の耐衝撃性を備えたドーム型カメラ

¥57,860(税込)

外形φ129 x 94 mm
重さ605g
防水性能IP66
ネットワーク接続有線LAN
PoE給電対応
画角水平103° 垂直57°
ズーム
マイク(音声入力)あり
スピーカー(音声出力)なし
暗所撮影対応

コンパクトな屋外用小型カメラ「VIVOTEK FD9389-EHV-v2(SF)」は、防水・防塵と耐衝撃性を備え、-4℃〜+60℃までの幅広い気象条件下で動作するよう設計されています。30mまで照射可能な赤外線IRに加え、低照度下でのカラー画像を可能とするSNV機能や、明部と暗部を分けて記録した後で合成するWDR機能を搭載しているため、暗い場所での撮影に非常に適しています。さらに、音声入力機能があり、カメラ周辺の音声取得も可能です。

2. 屋外用、犯罪抑止効果がほしいならこのくらいのサイズが良い

i-PRO WV-U1532LA(SF)

i-PRO
WV-U1532LA(SF)

防犯抑止効果の高いガン型カメラ

¥70,840 (税込)

外形奥行262mm 高さ112.5mm 幅112.5mm
重さ860g
防水性能IP66
ネットワーク接続有線LAN
PoE給電対応
画角水平43°~100° 垂直24°~56°
ズーム
マイク(音声入力)なし
スピーカー(音声出力)なし
暗所撮影対応

屋外ハウジング一体カメラ「i-PRO WV-U1532LA(SF)」は、防水・防塵と耐衝撃性を備え、-30℃~+50℃までの幅広い気象条件下で動作するよう設計されています。電動バリフォーカルレンズ搭載で、「手元を綺麗に映したい」「設置場所から遠く離れた場所を見守りたい」といったニーズにも対応。小型防犯カメラではありませんが、防犯抑止効果を求めるならこのくらいのサイズのカメラがおすすめです。

屋内用

1. 屋内用、ポンと置くだけでもOK

Safie One

Safie
Safie One

エッジAIを搭載。画像解析による業務効率化も叶えるカメラ

¥41,800 (税込)

外形φ76.5×92.5mm
重さ360g
防水性能なし
ネットワーク接続有線LAN、Wi-Fi
PoE給電対応
画角水平114° 垂直60°
ズームデジタルズーム 最大8倍
マイク(音声入力)あり
スピーカー(音声出力)あり
暗所撮影対応

屋内向けの「Safie One」は、LANケーブルでの有線接続とWi-Fi接続の両方に対応しており、電源さえあればどこにでも置くだけで使える、設置の簡単な小型防犯カメラです。PoE給電にも対応しているため、インターネット接続を安定させつつ配線を減らすことも可能。ナイトビジョン搭載で夜間でもしっかりと映像を記録できます。この製品の詳しい情報は、こちらのページからご覧いただけます。

2. 屋内用、手のひらサイズだが1台であちこち確認できる高性能モデル

AXIS M5074 PTZ

AXIS
M5074 PTZ

レンズの向きを操作できる光学5倍ズーム搭載の高性能カメラ

¥113,080 (税込)

外形Ø130 x 63 mm
重さ380 g
防水性能IP51
ネットワーク接続有線LAN
PoE給電対応
画角⽔平14°‒71° 垂直8°‒40°
ズーム光学ズーム 5倍
マイク(音声入力)あり
スピーカー(音声出力)なし
暗所撮影

手のひらサイズの屋内向けドーム型カメラ「AXIS M5074 PTZ」は、PTZ(パン/チルト/ズーム)を搭載しており、リモートで屋内の様子を確認するのに適しています。5倍の光学ズームで500 m²のエリアを柔軟にカバーしつつ、広範囲の撮影と詳細ズームの両方が可能。一定時間で撮影したいエリアを移動させる機能も搭載されているため、1台で複数箇所の撮影を実現できます。

小型の防犯カメラは、正しい知識を持って使おう

防犯カメラ設置の目的をあらためて明確化し、本当に小型の防犯カメラを選ぶべきなのかを今一度検討してみるのがよいでしょう。そのうえで、この記事でご紹介した小型防犯カメラ選びのステップに沿って、設置場所や必要な機能を決めていくとよいでしょう。
店舗や事務所への防犯カメラ導入でお悩みの場合は、記事内でも触れたこちらの問い合わせフォームから、ぜひお気軽にご相談ください。

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