クラウドカメラでホステルの運営コスト削減
神楽坂「UNPLAN」でのSafie活用法
ホステルUNPLANは、初めて日本を訪れるお客様、リピーターの方、そして日本在住の方や日本人のお客様を含め、誰にとってもホッと一息つける空間をコンセプトにした 宿泊施設。低料金で宿泊ができるホステルに、宿泊者同士のコミュニケーションがとりやすいカフェバーが併設されており、毎日海外の旅行客で賑わっています。
(取材:2017年1月)
導入の決め手
- 他社防犯カメラと比較して価格が安かった
- 端末が限定されない(スマホ・PCで見られる)
- アップデートが簡単にできる
導入目的
- お客様に安心してホステルを利用してもらうための防犯として
- スタッフが各階の様子をその場で確認できるようにするため
導入した結果
- 1Fの受付に設置されているipadから全フロアをチェックできるように。
夜間の人件費を削減できた。 - セキュリティを守りつつ、レジが置いてある一階の受付をオープンな場所にできた。
- 録画をチェックしてフリースペースの使われ方を分析できた。
- 遠隔地から店舗の様子をチェックできるようになった。
INDEX
神楽坂にあるホステル&ラウンジ「UNPLAN Kagurazaka」。こちらでは、セーフィー対応カメラを5台導入し、夜間の入館者の確認や、事務室にある金庫の監視に活用してくださっています。
今回はこのホステルを運営する、合同会社FIKA代表の福山大樹さんに話を伺いました。
「UNPLAN」は日本での旅行をより良い体験にするための手段
開業から1年が経つ「UNPLAN」は、多くの外国人観光客が訪れる憩いの場となっています。福山さんは「ホステルは、外国人観光客の旅行をより良い体験にするための手段のひとつ」と語り、 自身が立ち上げた「UNPLAN」を旅館業ではなく「旅行サポート業」と定義します。将来的には、観光案内所の併設も視野に入れているそう。
「UNPLAN」は一階がラウンジで、二階と三階が宿泊フロア。三階には、宿泊客同士が交流できるフリースペースがあります。 一階のラウンジには、ホステルの受付とカフェが併設され、夜はバースペースとしても活用されています
宿泊客とスタッフの垣根をなくしたい
宿泊客とスタッフの垣根をなくす。そんな想いから、UNPLANの受付はカフェスペースやエントランスと境界のない、非常にオープンな造りになっています。 宿泊客とスタッフという関係性から外れることで、外国人観光客の「日本での観光体験」をより優れたものにすることを目指して、設計・運用されています。
外国人観光客向けのイベントも定期的に開催しています。その内容は、UNPLANスタッフによる神楽坂の案内や、三階のフリースペースでの鍋パーティーといったものです。
宿泊業のIT化は遅れている
福山さんは、どのような経緯で「UNPLAN」を創ったのでしょうか。
福山さんは大学卒業後に新卒でソニーに入社し、6 年間勤務した後、ウェブマーケティングを専門に行うソラソル株式会社を立ち上げます。
そして、2016年に東京・神楽坂に「UNPLAN」をオープン。 学生の頃から「将来は、外国人観光客をサポートする事業をやりたい」と考えていた福山さんにとって「UNPLAN」は、ずっとうちに秘めていた想いを実現したものでした。
ソニーやスタートアップでの経験は、今の福山さんの取り組みにどのように繋がっているのでしょうか。「ホステルとラウンジへの IT 活用」の観点から語ってくれました。
福山さん: 宿泊業界はIT活用が遅れているんです。お客さんの視点に立ち、より良いサービスを提供しようと思っても、非効率な業務が多すぎるんですね。ITやIoTといったテクノロジーを活用すれば、私たちが取り組むべき「宿泊者の体験価値の向上」に集中できるんです。
福山さんは実際に、どのようなITサービスを「UNPLAN」に導入しているのでしょうか。
福山さん:社内システムという点では、「チャットワーク」でコミュニケーションをとったり、Dropboxでファイルの共有を行ったりしています。他にも、SquareやAirレジという決済サービスを使うことで、クレジットカードに対応できています。
「UNPLAN」におけるIT活用は社内システムだけに留まりません。「UNPLAN」のプロモーションにおいても、その力は活きていると語ります。
福山さん: 「UNPLAN」は、SNSでシェアされやすいような空間設計を行っています。たとえば、Instagramに投稿しやすいように、ホステル内に”インスタジェニック”な写真を撮れる場所をつくったり、提供するカップにUNPLANのロゴが書かれたシールを貼ったりしています。 宿泊客が撮る写真の中に自然とUNPLANのロゴが映り込むことで、宣伝になるんです。
セーフィーを選ぶ決め手となった3つのポイントとは?
宿泊業におけるITやIoTの活用といった視点から、「UNPLAN」ではセーフィー対応カメラをどのように活用しているのでしょうか。 福山さんは、「UNPLAN」を開業した2016年3月にセーフィー対応カメラをはじめて導入。 現在は一階に3台、事務室に1台、三階のフリースペースに1台の計5台を使用しています。 福山さんは、導入の決め手を次のように振り返ります。
福山さん: ホテルとは異なる業態なので、ホステルは宿泊費が安いんです。 なので、日々の運営コストを下げることがとても重要になってきます。 セーフィー対応カメラを導入したことで、夜間はスタッフがひとりでも運営ができているんです。 一階の受付から3フロアを確認することができたり、金庫のある事務室を監視できたりと、業務の効率化を図れることが導入の決め手でした。
セーフィー対応カメラを導入する際に、他社のセキュリティ製品とも比較したと語る福山さん。決め手となった3つのポイントを次のように語ってくれました。
福山さん: まず、セーフィー対応カメラとサービスは他社に比べて価格が安かったんですね。そして、映像を観る端末がPCに限定されず、スマホやタブレットなど幅広い。アップデートが簡単にできるのも気に入ったポイントでした。
セーフィー対応のクラウドカメラで「ホステルの新しい使い方」を知る
福山さん: 「UNPLAN」でのセーフィーの活用方法は2つあると思っています。1つは、お客さんがホステル内で安全に過ごせるような防犯の役割。もう1つは、お客さんのホステルの新しい使い方を知ることです。
「新しい使い方」とはどのようなものなのか。福山さんは言葉を続けます。
福山さん: 今まで宿泊客が三階にあるフリースペースを深夜にどのように使っているのか、運営スタッフは把握しきれていなかったんです。たとえば、フリースペースに設置しているテレビが見られているのか、お客さん同士はどのようにコミュニケーションしているのか、といったことです。
でも、ある時セーフィー対応カメラで撮影された映像を防犯や安全のために確認していたら、実はラウンジに置かれているパズルで宿泊客がよく遊んでいることがわかった。 パズルはつくった後に崩して元に戻すので、実際に使用されているのかどうか把握できていませんでした(笑)。このように、映像を見る中で新しい事実を発見することは面白いですよね。
続いて、セーフィー対応カメラの活用ポイントについて、次のように語ってくれました。
福山さん: 一般的なカメラの場合、録画された映像がそのまま記録されているので、全てチェックしようとすると膨大な量になってしまうじゃないですか。 セーフィーの場合、アプリ上で何か動きがあったタイミングを自動で検出してくれるので、観るべきポイントが明確で便利です。 例えば、深夜の時間帯でお客さんが入ったり、従業員が動いたりしたら、そこが自動で検出されるので、後から何があったのか振り返りやすいです。
あと、遠隔地からでも「UNPLAN」の様子をチェックできるのが嬉しいです。例えば、家から朝の時間帯のお客さんの入り具合を確認できたり、スタッフから電話がかかってきた時に「UNPLAN」の様子を映像で観ることができるので便利です。
今後は、お客さんがどのように「UNPLAN」を使ってくれているのかを閲覧・分析することで、提供しているサービスの改善に活かしていきたいですね。
オリンピックまでに10店舗開業を目指す
最後に、「オリンピックまでに10店舗を開業したい」という、UNPLANの今後の事業展開について語ってもらいました。
まずは2017年の間にもう1店舗を開業し、2020年までには10店舗に増やしたいですね。店舗を増やしていくと、当然ですが自分で全てのお店をまわれなくなります。セーフィー対応のクラウドカメラを設置すれば、どこにいても全店舗の様子をチェックできるので、今後も活用していきたいですね。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2017年1月公開当時のものです。