顔認証でオフィスの入退室管理を便利に
「東京システムハウス」のSafie Entrance活用方法
(取材:2020年11月)
導入の決め手
- 他社の顔認証サービスと比較して価格・性能の総合評価で決定。
- データをクラウドに保存できる点や扱いが手軽であるメリットから。
- 今後のビジネス連携を期待して。
導入目的
- ISMS認証を取得するにあたって監視カメラが必要だった。
- 非接触型の入退場システムを探していた。
導入した結果
- 事務所への入退室管理が便利になっただけでなく、社員が新しい技術を抵抗なく受け入れられる機会を提供できた。
- 暗証番号システムや指紋認証の際に必要だった登録の手間が減った。
- セキュリティを担保しながら入退室が便利にできるようになった。
INDEX
コンピュータ利用に関するさまざまなサービスを提供する「東京システムハウス株式会社」
1976年創業の東京システムハウスさんは、コンピュータ利用に関する総合サービスを提供する老舗ITサービスカンパニーです。
同社は、システム開発会社として、1992年にゴルフ場向けパッケージ事業を開始。
現在では北海道から沖縄まで、全国約200コースに同社のシステムが組み込まれており、ゴルフ場の省力化や集客に寄与しています。
1995年からはマイグレーションビジネスをスタート。数多くのレガシー資産をオープン化からDXへとつなげています。
また、食品の品質情報管理システムは、RPAとの連携で業務の自動化を実現し、食品業界のIT化に貢献しています。
2001年に研究開発サポート事業を開始した同社は、株式会社KDDI総合研究所と提携。研究所のナレッジや経験をビジネスに変えていくという目的のもと、ビジネス創造組織「KT-NET(Knowledge & technology information Network)」を立ち上げます。
現在、会員企業は約100社。IT企業をはじめとするベンチャーのサポートや交流を図っています。
ほか、金融ソリューションの提供やIoT、RPAなど、さまざまな分野で躍進する東京システムハウスさん。現在、「セーフィーエントランス」「Safie Pro(セーフィー プロ)」をオフィスのセキュリティ対策に活用されています。
価格・性能の総合評価で「セーフィーエントランス」を採用
東京システムハウスさんでは、業容拡大のため、2020年9月に事務所移転を行いました。
新しいオフィスでは「Safie Pro(セーフィー プロ)」をオフィスの防犯に、「セーフィーエントランス」を入退室に活用しています。
代表取締役社長の林さん、システム管理室の髙木さんは、セーフィーエントランスの導入についてそれぞれ次のように振り返ります。
林さん:セーフィーさんを知ったのは、取引先の銀行から「おもしろい会社がある」と紹介されたことがきっかけです。
その後、五反田に拠点を置くITベンチャーやスタートアップ企業をサポートする「五反田バレー」のイベントでサービスについて直接話を聞く機会があり、導入を決めました。
顔認証システムを導入しようと思った背景には、KT-NETの事業で顔認証が必要となったこと、今後ビジネスとして顔認証サービスを活用していきたいと思っていたことなどがあります。
また、当社ではISMS27000の認証を取得するにあたって監視カメラが必要でした。
以前の事務所でも防犯用のカメラは取り付けていましたが、あまり使い勝手がよくありませんでした。
新しい場所への移転を機に、より先進的な技術や仕組みを取り入れていきたいという思いがあったので、他社の顔認証サービスと比較して価格・性能の総合評価でセーフィーさんを採用しました。
データをクラウドに保存できる点や扱いが手軽である点も評価のポイントでしたね。
第一印象は「ハンドリングがやさしくフレンドリー」
――実際にセーフィーエントランスを使用されてみて、いかがでしたか?
林さん:私は社内に「こんなに便利なシステムならぜひお客さまにもお勧めしたい」というマインドを醸成したい気持ちがありました。
現場の社員はときに、忙しさのために新しいことを受け入れられない傾向があります。
そんな中、顔認証システムという新しい技術を社員に体験してもらえてよかったと感じています。
髙木さん:セーフィーさんのカメラは他社と比較して扱いが手軽だと感じました。
管理をするにもハンドリングがやさしいんです。
触ってみた感覚もフレンドリーなプロダクトだと感じました。
まず、管理画面に親しみがありますね。
ローカルな言葉だけ調べる必要はありましたが、あとの操作方法については「使いづらい」「わかりにくい」といったことはありませんでした。
導入コストもかかりませんし、ランニングコストも比較対象と比べて安価でした。
録画期間や、認証する顔の数など、会社の規模感に合わせて必要なプランを選べることも良かったです。
——セーフィーエントランスの導入を決めてから設置するまでの期間はどれくらいでしたか?
髙木さん: 当社のネットワーク設備の関係で、引越をしてから実際の運用開始までは3週間ほどかかりましたが、相談から設置までは1ヶ月かからないほどの短期間でした。
引越の前日までには顔認証システムの設置が終わっていましたね。
顔認証システムで事務所への入退室管理が便利に
以前から顔認証システム導入の意向を持っていたという同社。
セーフィーエントランスを活用して、どんな課題を解決したのでしょうか。
また、顔認証システムを導入するにあたって、社内ではどんな反応があったのでしょうか。
——このサービスを導入される以前は、事務所の解錠はどのようにされていたのでしょうか。
林さん:以前事務所が入っていたビルでは、7フロアを使っていました。
それぞれのフロアに異なる暗証番号を振り分けて、テンキーで入力して解錠するのです。7フロア分の入り口の番号を毎月を変えなければならず、管理も、覚えることも大変でした。
私は当時7階に居たのですが、色々なフロアに顔を出すだけでも大変でしたね。
暗証番号システムを使う以前には指紋認証を使ったこともありますが、指紋はその時の皮膚の状態でうまくいかないこともあり、結局は暗証番号システムにして手間がかかっていたのです。
セーフィーエントランスを活用することで、オフィスのセキュリティを保ちながら便利に入退室できるようになりました。
——現在、セーフィーエントランスは何台設置されているのでしょうか。
髙木さん:3箇所に6台ですね。事務所の入り口に2台、機密ルーム2室に2台ずつ。
社員全員が使う入り口と、特定の社員だけが入室できるエリアとに分けて入退室ができるようになっています。
以前の事務所では機密ルームも暗証番号システムとカードキーを使って入退室をしていたので、顔認証システムに切り替えて管理がとても楽になりました。
セーフィーエントランスでは、機密ルームだけに入室できる人の顔の登録もスムーズに行うことができます。
——顔認証システムに切り替えるにあたって、社内の反応はいかがでしたか?
髙木さん:顔認証の登録に必要な顔写真の提出を求めた際には、個人情報を渡さなければいけないことへの抵抗を感じた人もいました。
しかし、顔認証システムそのものに対する反対意見はありませんでしたね。
一方で、防犯カメラについては以前から導入をしていましたが、当時は賛否両論がありました。
防犯カメラは、以前は安いカメラを買ってきて、自前のサーバにデータを流し込む形で運営していましたが、セーフィーさんのカメラを導入したことで精度が上がったと感じています。
防犯カメラは、出勤時・退勤時の社内の様子や機密ルームのセキュリティチェックとして活用しています。
全般的な機能には満足「顔認証システムに向き合う表情には笑顔が多い」
事務所への入退室管理が便利になっただけでなく、社員が新しい技術を抵抗なく受け入れられる機会を提供できたと話す林さんと髙木さん。
今後、セーフィーカメラに期待することを伺いました。
林さん:たとえば、監視カメラは「何かが起きてから動画を確認する」という使われ方をしていますが、AIで異常行動を検知してアラートを発信するような機能ができればよいですね。
——セーフィーエントランスの改善点を挙げるとしたら、どんなところでしょうか。
髙木さん: 管理者の権限をシェアするのがやや面倒でした。その程度ですね。全般的には満足しています。
——社内の関係者の方からの反響はいかがでしょうか。
髙木さん:従業員は喜んで活用していると感じています。
顔認証のカメラに向き合う表情には笑顔が多いですね。
従業員に提供してもらった顔写真を150名分ほど登録しましたが、その中でもエラーが出たのは5名ほど。
提供写真の画素数の問題で読み取れなかっただけで、スムーズに展開できました。
——取引先など、関係者の方からの反応はどうでしょうか。
林さん:取引先に顔認証システムについて案内すると、みなさん感心していますよ。
昨日は事務所の移転を考えているという方が見学に来られていました。
「顔認証システムで顧客のニーズに応えたい」
インタビューの最後に、今後東京システムハウスさんがどのようにセーフィーカメラを活用していくのか、展望を伺いました。
林さん:今後は社内で活用するだけでなく、我々のビジネスやサービスにこういった機能を導入していきたいですね。
たとえば、当社で多数の顧客を抱えているゴルフ場では、顔認証システムへの高いニーズがあります。
ゴルフには「顔パス文化」があり、従業員がメンバーの顔と名前を覚えることで特別なお客さまとして扱う風潮があります。
ただ、従業員がすべてのメンバーの顔と名前を覚えるのはなかなか難しいですよね。
顔認証システムを使って、「前回レストランで頼んだメニュー」といった情報を蓄積することで、個々にあったサービスを展開したい。
そんなニーズが古くからありました。
もうひとつ、コロナ禍によって非接触チェックインの需要も高まっています。
そこで、エントリーも顔認証で行えるような仕組みをつくるなど、セーフィーさんとパートナーという立場でビジネス展開していけたらと考えています。
——私たちも今後は拡張性の高いかたちでパートナーさまと連携する等、試みを広げていきたいと考えています。本日はありがとうございました。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2020年11月公開当時のものです。