薬局の麻薬保管庫をSafieで厳重管理。
処方薬、金銭授受のエビデンスや労務管理にもカメラを活用
「HYUGA PRIMARY CARE(ヒュウガプライマリケア)株式会社」が運営する在宅訪問薬局「きらり薬局」では、麻薬保管庫の管理や防犯にSafieを活用していらっしゃいます。防犯以外にもさまざまなメリットがあったというカメラの導入効果についてお話を伺いました。
(取材:2023年12月)
導入の決め手
- 時間、場所を問わずPCやスマホで視聴できるクラウドカメラ
- 低コストなため、多店舗で導入しやすい
導入目的
- 麻薬保管庫の防犯
- 金銭授受の管理
- 業務時間の偏りの有無確認などの労務管理
導入した結果
- 麻薬保管庫の管理強化を実現
- 金銭や薬の受け渡しにミスがないか確認できる
- 映像がエビデンスとなり、問い合わせやトラブルの対応がスムーズに
- 残業の実態がわかり、適切な労務管理ができる
- ライブ映像で混雑具合を確認し、迅速に人員調整などを行える
INDEX
2050年には、4人に1人が75歳以上の超高齢化社会になるといわれている日本。医療・介護へのニーズが高まり続ける中、在宅医療・介護にフォーカスした多角的な事業展開を進めているのが、福岡県に本社を構える「HYUGA PRIMARY CARE(ヒュウガプライマリケア)株式会社」です。
同社は在宅訪問サービスを行う調剤薬局「きらり薬局」を運営しており、全44店舗にクラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」のクラウドカメラを導入。厳重管理が求められる麻薬保管庫やレジまわりの管理・防犯にカメラを活用していらっしゃいます。使用感や導入後の効果について、在宅訪問薬局事業部の蒲原圭佑さんにお話を伺いました。
医療用麻薬の取り扱いが多いため、カメラで防犯体制を強化。
Safieは性能×コストのバランスがもっともすぐれていると感じた
──はじめに、御社の事業についてお教えいただけますでしょうか。
蒲原さん:当社は<24時間365日、自宅で「安心」して療養できる社会インフラを創る。>とのビジョンを掲げて地域包括ケアシステムの構築に取り組んでおり、幅広いプライマリーケアのプラットフォーム企業となることを目指しています。
具体的には、創業の起点にもなった在宅訪問薬局事業のほか、高齢者向け介護施設を運営を行うプライマリケアホーム事業、地域の調剤薬局へ在宅訪問ノウハウを提供するきらりプライム事業などを通じ、在宅患者様や医療・介護従事者が抱える課題解決に臨んできました。また近年は、バイタル情報を自動測定するウェアラブル型のツール「PRIMARY CARE ROBOT(プライマリケアロボット)」を開発し、ICT分野でも患者様の健康管理と医療・介護従事者の負担軽減に寄与しています。
──在宅訪問薬局事業部と、蒲原さんのお仕事についてお教えください。
蒲原さん:在宅訪問薬局事業部では、薬剤師による訪問サービスを行う調剤薬局「きらり薬局」を運営しています。2023年12月現在、九州、関東を中心に44店舗を展開しており、私は九州地区で4店舗を担当するエリアマネージャーを務めています。
──「きらり薬局」の全店舗にSafieのクラウドカメラを導入いただいています。どのような経緯で導入してくださったのでしょうか?
蒲原さん:「きらり薬局」はカウンターへいらした患者様への処方薬お渡しも行っていますが、比率としては、ご自宅や施設で療養されている方に処方薬を届ける訪問サービスの割合が高い薬局です。そのため、病状が重度で緩和ケアを必要とされる患者様の割合がおのずと高くなっており、薬局内では、疼痛緩和に用いる医療用麻薬を多く保管しているという特徴があります。
医療用麻薬の保管については厚生労働省が厳しいガイドラインを定めており、私たちもガイドラインに則って厳重管理しています。しかし先述のように当薬局は医療用麻薬の取り扱いが多いため、管理体制をより強化する目的でカメラの導入を決めました。同時に、金銭授受やお薬の受け渡しのミス防止、また、業務時間の実態を確認するツールとしての役割も期待して、全店に設置することになりました。
──カメラ導入にあたり、Safieを選んでくださった決め手をお教えください。
蒲原さん:カメラ選定の基本的な要件は、時間、場所を問わず、自分のPCやスマホで映像を見られるクラウドカメラであることでした。そしてクラウドカメラの中では、画質の良さ、機能の豊富さ、コストのバランスにおいてSafieがもっともすぐれていると感じ、導入させていただきました。
受け渡し確認やトラブル対応に映像が大活躍。
業務効率、労務管理などのメリットも
──「きらり薬局」では、Safieをどのようにご活用いただいていますか?
蒲原さん:麻薬保管庫と薬局内全体を俯瞰する場所に1つ、カウンターのレジまわりに1つ、計2台を各店に設置しています。映像は事業部の上層部、担当のエリアマネージャー、スーパーバイザーが各自のPCやスマホで見られるように設定しました。このうち、エリアマネージャーはライブ映像やクラウド録画映像で担当店舗を適宜モニタリングするほか、月1回はタイムカードと照合しながら振り返り視聴し、業務時間の偏り防止に生かしています。
──Safieの導入効果をお聞かせください。
蒲原さん:麻薬保管庫の管理については、防犯カメラがあることで厚労省のガイドラインを上回る厳重な管理体制を実現でき、万が一のインシデント発生時も事実確認が可能という安心感を得られました。
業務効率面でも効果があり、「すごくラクになった」と感じているのが、薬局内での金銭やお薬の受け渡しに関する事実確認です。以前は患者様から「薬を間違えたのでは?」というお問い合わせをいただくと、在庫を数えるなど確認にかなりの工数を要していました。でも今は、カウンターのレジまわりに設置したカメラ映像を見れば、お薬を正しくお渡ししたことがすぐにわかります。おかげで15~30分かかっていた確認時間が5分程度に短縮された上、映像という客観的なエビデンスで自信を持ってご説明でき、患者様にもスムーズにご納得いただけるようになりました。
また、業務効率面ではフレキシブルな人員配置にもカメラが役立っています。店舗の混雑状況は日によって異なるので、エリアマネージャーがこまめに電話をかけて確認し、必要に応じて他店舗からヘルプスタッフを派遣していました。今は映像でリアルタイムの混雑状況がわかるので、迅速に人員調整の判断を行えます。電話の回数が減って負担が軽減され、スピーディーな混雑緩和にもつながっていると思います。
そのほか労務管理においても、映像を振り返り視聴すると業務時間の偏りを把握でき、適切な指導が可能になったという効果を感じています。
──スナップショットやムービークリップなどの機能もご利用いただいているのでしょうか?
蒲原さん:はい。社内の報告資料などに使っています。中でもムービークリップは、患者様によるカスタマーハラスメント的な行為があったときに有効です。Safieは音声も聞こえますから会話の内容がわかり、トラブルの事実確認のエビデンスとして非常に頼りになります。
今後は訪問サービスの安心担保、遠隔相談に
ウェアラブルクラウドカメラを活用したい
──映像活用に関する今後の展望をお聞かせください。
蒲原さん:現在は薬剤師がオンラインで服薬指導を行えるので、薬剤師以外のスタッフが患者様のご自宅などに処方薬を届けるケースが増えています。その際、お薬を届けるスタッフがウェアラブルクラウドカメラの「Safie Pocket2 Plus(セーフィーポケットツー プラス)」を携行すれば患者様の安心を担保でき、サービス品質向上も図れるのではないかと考えています。
まず、撮影することでコミュニケーションの記録を残せますし、カメラの通話機能を使えば、訪問先の患者様からの質問に遠隔の薬剤師がすぐにお答えすることができます。セッティングが必要なお薬の扱いも、現在は作業の様子をスマホなどで動画撮影して送ってもらっていますが、「Safie Pocket2 Plus」なら自動的にクラウド録画されるので好きなときに視聴でき、リアルタイムで遠隔から指示出しすることも可能です。訪問サービスでの活用の幅がとても広いツールなので、ぜひトライしてみたいと思います。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容はページ公開当時のものです。
お話を伺った方
HYUGA PRIMARY CARE株式会社
西日本在宅訪問薬局事業本部 マネージャー
蒲原 圭佑さん