イレギュラー原因を映像からつきとめる
総合ロジスティクス企業の物流品質を支えるSafieカメラ

国内のBtoB物流で高品質な総合ロジスティクスサービスを提供する「株式会社近鉄ロジスティクス・システムズ」。同社では、輸送拠点の現場でSafieのクラウド録画カメラをご利用いただいています。導入の背景や活用方法、メリットについてお話を伺いました。

(取材:2022年4月)

導入の決め手

  • 一般的なカメラよりも低コストで導入できる
  • カメラの設置・移設が手軽にできる
  • 映像視聴の利便性に優れていた

導入目的

  • 作業ラインでイレギュラーが発生したときの原因究明のため
  • 倉庫のレイアウト変更に合わせてカメラを移設できるようにするため

導入した結果

  • カメラ映像から作業ラインのイレギュラー原因を特定できた
  • カメラ映像をエビデンスとしてお客様に提出できるようになった
  • カメラ映像をリアルタイムで遠隔確認することで少人数でも2拠点を効率的に回すことができた

国内貨物輸送事業を軸に、倉庫保管、流通加工などの総合ロジスティクスサービスを展開する「株式会社近鉄ロジスティクス・システムズ」。

医療機器・精密機械・半導体など、特殊な輸送や管理を必要とする分野において高い輸送品質を誇り、個々のお客さまに合わせた最適な物流ソリューションを提供しています。

同社では、京都・滋賀にある2つの輸送拠点でSafie(セーフィー)のクラウド録画カメラ(以下、Safieカメラ)をご利用いただいています。カメラ導入の背景や活用方法、導入のメリットについてお話を伺いました。

納品と検品の数が合わない…?
作業ラインのイレギュラー原因究明にカメラ映像を活用

──はじめに、御社の事業内容について教えてください。

宮本さん: 当社は主に国内において、倉庫保管、流通加工なども含めたBtoBの総合ロジスティクスサービスをご提供しています。

最大の特徴は、サプライヤーである個々のお客さまに合わせて最適化した物流ソリューションの設計です。中でも、医療機器、半導体製品、製造装置といった精密機器の分野を強みとしており、デリケートな製品の特性に合わせた特殊輸送や在庫管理などをワンストップで行っています。

──本日は滋賀県内の輸送拠点にお邪魔していますが、こちらはどういった役割を担っているのでしょうか。

宮本さん: ここは、精密機器関連のお客さまが製造する部品の輸送拠点として借りている倉庫です。我々はお客さまの物流をトータルで設計しているので、お客さまの輸送品に合わせて場所を借りて拠点を設けたり、お客さまの施設内に出張所を設置させていただいたりしています。

滋賀拠点のお客さまの輸送では、ここ以外にも京都とお客さまの工場内とに合計で3つの拠点を設けており、部品の一時保管や検品、流通加工など輸送の中継地点としての役割を担っています。

──滋賀と京都の2拠点にSafieカメラを導入した背景について教えていただけますか?

宮本さん: ここ滋賀と京都の2拠点では、輸送品である精密機器の部品を毎日約1万~1万4千点お預かりしています。その納品された膨大な数の部品を検品・仕分けして、今度はメーカーに出荷する作業を行う訳ですが、業務には細心の注意を払っているものの、この作業中にイレギュラーが起こってしまうことがありました。

例えば、お客さまから10個納品したとお話があったのに、我々が検品・仕分けしたのは9個だったというような場合です。このようなことが起きると、責任の所在がどちらにあるのか証明が難しく、確実な原因究明ができないので再発防止の対策を打つこともままなりません。

そこで、作業する手元を記録したカメラ映像があれば的確な事実確認ができると思い、作業実態をエビデンスとして残すための撮影ツールとして、Safieカメラを導入しました。

Safieカメラは移設が簡単。
作業効率を最優先したラインのレイアウトが可能に

──イレギュラーがあった際、これまではどのように調査していたのでしょうか。

宮本さん: もともとは拠点に設置されていたアナログの防犯カメラ映像で確認していました。しかし、カメラの取り付け場所を簡単に移動できないことがネックとなり、原因を正確に探ることが難しかったんですよね。

というのも、作業している手元を確認したいのですが、アナログの防犯カメラは空間を俯瞰するような場所に設置されているため、高い位置からの撮影になることが多いです。そのため、手元が見えづらく、作業の細部や部品の数を映像で確認できないケースがありました。

また、当社は輸送品の数量に合わせて、作業しやすいように頻繁に拠点内のラインのレイアウトを変更します。作業台のレイアウトを変えるならそれに合わせてカメラの位置も変えたいところですが、既存のアナログ防犯カメラではそういうわけにもいかず。

「もっと可搬性があって、見たいところを的確に撮影できるカメラが欲しい」と思ってネットで検索したところ、ヒットしたのがセーフィーさんのカメラでした。

──Safieカメラに興味を引かれた理由は何だったのでしょうか。

宮本さん: 「簡単に設置できる・コストが低い・どこからでも見られる」というところですね。

作業台のレイアウト変更を頻繁に行う当社としては、撮影したい作業や場所に合わせてカメラを簡単に設置・取り外しできることが本当に魅力的でした。カメラの移動に工事が必要になってしまうと、逆に固定カメラの位置に合わせて倉庫内のレイアウトを考えなければなりません。でも、簡単に移設できるSafieカメラであれば作業効率を最優先にしたレイアウトにできます。

また、アナログの防犯カメラに比べ、コストが安価だったことも決め手です。Safieカメラは気負わずに導入できる価格設定だと思いました。

Safie Viewer(セーフィー ビューアー)で映像を確認できるところも使い勝手が良かったです。PCはもちろんスマホやタブレットからも視聴でき、管轄している複数拠点の様子が移動中や自宅からも見られるなど、業務効率化にも応えてくれるツールだと感じました。

──導入に際して何かハードルはありましたか?

宮本さん: はい。社内ではほとんどの拠点がアナログの防犯カメラを導入していることもあり、クラウド録画のセキュリティ面を懸念する声がありました。

ですが、Safieカメラはデータ送受信のネットワークや保存するクラウドも強固なセキュリティで守られていますし、そういったセキュリティ設計の専門的な部分をセーフィーさんの担当者がシステム部のメンバーに直接説明してくださり、社内の懸念を払拭することができました。

リアルタイムで稼働状況を遠隔から把握
少人数で複数の広い拠点を管理できるように

──小林さんと髙橋さんは、滋賀と京都の2拠点で全体の進行管理をされているそうですね。Safieカメラを導入したことで、業務上どのようなメリットを感じられていますか?

小林さん: 先ほど宮本が申し上げたように、Safieカメラは自分たちでも設置・移設ができるほど可搬性が高いので、作業ラインのレイアウト変更に併せてフレキシブルに活用しています。それ以外にも、物流管理においては、お客さまとのお取引状況がスケールアップすれば拠点そのものを移転することもあるので、拠点が変わるごとにカメラも手軽に移設できます。この点が従来の固定カメラと大きく異なり、その都度、見たいものを的確に撮影できるところが理想的ですね。

おかげで、今ではイレギュラーが起こったら、すぐにSafie Viewer上で映像を振り返って原因を特定することができるようになりました。その瞬間をスナップショットで切り出すことで、お客さまにも事実に基づく説明ができています。

何より、正確な原因を特定することで再発防止もできるようになり、作業効率の向上にも役立っています。

髙橋さん: 遠隔で作業ラインの稼働状況を把握できることもメリットだと感じています。

小林と私は、滋賀と京都の2拠点間を行き来して業務にあたっているので、どちらにいても両拠点の輸送量の出入り状況をひと目で把握することができて助かっています。これまではリアルタイムでカメラ映像を見ることはなかったのですが、2拠点にカメラを導入してからは12台のカメラ映像をPCで一覧表示して、以前よりも効率的に現場管理や調整をしています。
Safieカメラがなければ、今のように少人数で広い拠点を複数管理できていなかったかもしれません。

小林さん: 当初は想定していなかったメリットとしては、労災が起こったときの状況把握に録画映像を役立てることができたことですね。
発生後すぐに映像で状況を確認し、原因を特定、防止策まで講じることができました。

──最後に、今後のSafieカメラの活用について展望があればお聞かせください。

宮本さん: 輸送品についている管理用バーコードのデータをSafieカメラで読み取り、検品や倉庫管理のシステムと連携させられないかとセーフィーさんに相談しています。実現すれば作業効率を大幅にアップでき、より正確でスピーディな輸送につながるのではないかと期待しています。これまで以上に高品質な物流サービスをご提供するために、今後もいろいろと相談させてください。

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2022年8月公開当時のものです。

お話を伺った方

株式会社近鉄ロジスティクス・システムズ
SCREEN営業所
所長
宮本繁大さん

チーフ
小林海友さん

髙橋空良さん