Wi-Fiさえあればどこでも設置できるクラウドカメラ
廃校を活かした広大なレンタルスペースのセキュリティ対策法
「あしがくぼ笑楽校」は、埼玉秩父郡横瀬町の芦ヶ久保(あしがくぼ)地区にある、木造2階建て校舎と体育館、そしてコンクリート校舎(3階建て)からなるレンタルスペース・多目的施設です。閉校当時の掲示物や備品がそのまま残っており、イベントやコスプレイヤーの撮影スポットとしても大人気。映画のロケ地などにも利用されています。
(取材:2017年5月)
導入の決め手
- Wi-Fiさえあればどこでも設置できるため
- 安価であったため
- 画質が良いため
導入目的
- 校舎の備品、など盗難防止のため
- お金を管理している金庫の監視のため
- 人の出入りを見える化するため
導入した結果
- 録画した映像を遡ったり、ダウンロードできるのが便利
- 侵入者などの抑止力になっている
今回は、埼玉県秩父郡横瀬町、廃校になった小学校をレンタルスペースとして有効活用している「あしがくぼ笑楽校」を訪れました。同スペースでは、セーフィー対応カメラを2台導入し、セキュリティ目的で使用してくださっています。横瀬町の職員として、「あしがくぼ笑楽校」を管理している田端 将伸さんにお話を伺いました。
100年以上の歴史がある小学校が多目的施設になるまで
元は小学校だった木造建築の校舎。2009年に廃校になるものの、せっかくのスペースを有効に活用したいという横瀬町役場の職員の人たちの思いから、レンタルスペースとしての活用が始まりました。
「子供から大人まで、笑って楽しく昔の校舎を活用したい」そんな思いを込めて、「芦ヶ久保小学校」から「あしがくぼ笑楽校」に名前を変更。映画やドラマの誘致に活用し、地域を活性化できればという構想で、校舎を再利用することを決めました。
普通の教室だけではなく、体育館や音楽室、理科室、家庭科室まであり、グラウンドも利用可能なあしがくぼ笑楽校は、大規模なイベントにもぴったり。今では500人規模のコスプレイベントや婚活運動会が開催されるほどの多目的施設に変化しました。
活用することを決めた当時から1年前まで横瀬町役場の観光担当だった田端さんは、現在、まち経営課に移り、あしがくぼ笑楽校を観光以外の用途も含めて地域の活性化に活かせるように活動をしています。はじめに、廃校舎がこのような様々な使い方ができる施設に変わるまでの経緯をお聞きしました。
田端さん:映画やドラマなどの撮影に活用してもらえれば、町に人が訪れて、活性化につながる。最初はそんな構想から始まりました。実際に映画やドラマの撮影の問い合わせやロケハンと言われる下見は年に20件くらいありますが、実際に撮影が実現するのは1、2件程度で、そこまで撮影に繋がらなかったんです。
他に活用方法はないか、そう考えた時に思い出したのが、あしがくぼ笑楽校への問い合わせでした。
田端さん:映画やドラマ撮影の問い合わせと同じくらい、コスプレの撮影に使いたいという問い合わせをいただいていたんです。それまで断っていたのですが、コスプレ撮影での使用も許可すると、120人規模の団体が来てくれたことがありました。10代から30代の若い女の子たちがこの古くて一度は終わってしまった校舎を「とても素敵」と感動して、めいいっぱい楽しんでいたんです。それが印象的で、コスプレの撮影利用もどんどん受け入れていくようにしました。
都内でコスプレの撮影を行おうとした場合、狭いロケスタジオを高い金額で借りなければいけません。しかし、あしがくぼ笑楽校ならば、20人規模の団体で1人1500円という安い金額で丸一日借りることができます。
校舎の内装も、グラウンドも、廃校になった当時のまま。そのロケーションの良さと、料金の安さがクチコミで広がり、今では多くのコスプレイヤーの方々が訪れる施設になっているのだそうです。
今では、コスプレの撮影の他にも、婚活イベントなども開催されています。グラウンドを使った「婚活大運動会」は参加者の方にとても好評で、カップルの成立数も多かったのだとか。もちろん映画やドラマ撮影なども、「四月は君の嘘」や24時間テレビのスペシャルドラマなどに使用されるなど、いい作品にも恵まれ、ミュージックビデオやアイドルグループのスチール写真なども増えてきています。
田端さん:施設の利用者数は増えたものの、コスプレやイベントは土日に開催されることが多いので、平日の利用者数が伸び悩んでいました。そこで今後はコワーキングスペースとしても活用いただけるように準備を進めています。
地域の人々が交流するハブとしての機能を持つ
横瀬町の活性化という目的には、外から人に来てもらえるように工夫することだけではなく、地域の人の交流が盛んになることも含まれています。
「地域の人々が交流するハブにしたい」田端さんはそう考え、あしがくぼ笑楽校でも町や観光産業振興協会主催の大小、様々なイベントなど開催しています。
田端さん:最初は町の観光に携わる職員が自分ひとりしかいませんでした。でも、ひとりではできることに限界があります。関係する皆さまの協力で道の駅の近くに観光案内所を作り、現在は全部で6名のメンバーで、地域の活性化に取り組んでいます。
今では「里山まるマルシェ」という地域の皆さんに出店していただくイベントや、冬には「あしがくぼの氷柱」という幻想的なつららの風景が見られるイベントなどを開催しているそうです。
広く自由なレンタルスペースでのセーフィー対応カメラ活用方法とは
校舎の利用者数が増えていく中で、セキュリティの課題も浮き彫りなってきました。もともとは小学校であったため、校舎には自由に入ることができてしまいます。
田端さん:先日、校舎を撮影で使っていただいている最中に見知らぬ人が入って来てしまったことがありました。その方に話を聞いてみると、『良い雰囲気の校舎だったので写真を撮るために入ってしまった』と言っていたものの、セキュリティ面に不安を感じました。
もともとセキュリティの心配をしていた田端さんは、あしがくぼ笑楽校の連携窓口にもなっているConnecting The Dotsの方に、安くて安心な防犯カメラとしてセーフィーを勧められたのが、セーフィーを知った最初のきっかけでした。
田端さん:最初は、昔から残っている校舎の備品を監視するためにセーフィー対応カメラを導入しました。他にも、コピーの利用や飲み物の提供を有料で行っている部屋や、お金を管理している金庫の監視という目的で利用しています。
田端さんはセーフィー対応カメラを導入する決め手となったポイントについて次のように語ってくださいました。
田端さん:Wi-Fiさえ飛んでいればどこにでも設置できること。そして、値段の安さが決め手となったポイントでした。録画した映像も画質が良く、遡ったり、ダウンロードしたりできるのも便利ですね。万が一、お金のトラブルや備品の持ち出しがあった際にその詳細を調べることができるので、今後も活用していきたいと思っています。
コワーキングスペースとしての活用も視野に入れているあしがくぼ笑楽校ですが、今後のセーフィー対応カメラの活用方法についても紹介してくださいました。
田端さん:コワーキングスペースは、働くお母さん達にもぜひ活用してもらいたいと思っているんです。セーフィー対応カメラを子供たちが遊んでいる遊具室に置き、コワーキングスペースで働くお母さんたちがチェックできるようにすれば、安心して働けるのではないかと。きっと、怪我をした時や喧嘩が始まった時なんかもすぐに駆けつけられるので、安心ですよね。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2017年7月公開当時のものです。