「現場に負担をかけず、0災を目指す」
Safieカメラで作業員の業務を減らし、安全・品質を担保
東京都大田区に本社を構える株式会社エクシオテック。通信建設大手・協和エクシオグループの中核会社である同社では、Safie Pocket2(セーフィーポケットツー)を携帯電話基地局工事の現場に導入いただいています。導入のメリットや、Safie Pocket2を活用した今後の展望などについて伺いました。
(取材:2021年3月)
導入の決め手
- カメラ性能、ビューワーの仕様、価格のトータルバランスの良さ
- 現場に浸透しやすいシンプルな操作性
導入目的
- 報告作業をはじめとする作業現場の業務負担軽減
- 遠隔臨場による安全および工事品質の担保
導入した結果
- 報告業務軽減による、現場作業員の大幅な負担減
- 映像と通話を駆使した迅速かつ的確な技術継承
- 映像確認による、安全および工事品質の担保、向上
INDEX
私たちの生活やビジネスに不可欠な通信インフラを支え、設計・施工・保守管理までを一貫して担っている株式会社エクシオテック。
通信建設大手・協和エクシオグループの中核会社である同社は、長年培った技術力を駆使して幅広い事業を展開。通信インフラ事業、ICTソリューション事業、環境・社会イノベーション事業などを手がけるICT総合エンジニアリング企業として躍進を続けています。
中でも、技術革新に伴い工事案件が急増している通信インフラ事業では、現場にかかわる業務改善が課題だったといいます。Safie Pocket2(セーフィーポケットツー)の導入によって、どのような変革を遂げたのでしょうか。
現場の報告業務軽減と、安全・品質担保の両立が課題でした
──まず、Safie Pocket2を導入いただいている部署について教えてください。
明石さん: Safie Pocket2を活用しているのは、通信インフラ事業で携帯電話の基地局工事を行う部署で、大手キャリアの基地局建設・設置から保守管理までを担っています。
今はちょうど5Gの基地局建設で多忙を極めているほか、基地局建設後のアンテナや無線機のリプレイス(交換)といったメンテナンス工事も継続的に実施。通信の技術革新は日進月歩なので、近年は約5年スパンで数万件単位のリプレイスが行われ、工事案件が引きも切らない状況が続いています。
──工事案件が多く、現場は非常に多忙だと思いますが、どのような課題を抱えていたのでしょうか?
明石さん: 大きく分けて2つありました。課題の1つは、現場の作業員の負担です。作業員は安全・品質担保のために、朝礼の音声データや作業指示書・安全装備などの画像データを、社内の管理システムに毎日アップロードします。
日々の報告をこのスタイルで行うと現場に赴かなくても状況確認できるので、管理サイドの負担は激減します。しかし、作業員からみると、一連の報告作業に30分~1時間程度を要し、ほかにも現場に求められる報告物は多数あるため、かなりの負担になっていました。
2つ目は工事が増加する状況下での安全・品質の担保です。5Gなどの技術革新とともに工事が急増すると、これまで当社が連携していた施工会社だけでは手が足りず、新たな作業班に依頼するケースも増えてきます。基地局工事に慣れていない作業班のミスを防ぎ、安全を守るための技術継承・管理をいかに確実かつスムーズに行うか。それも課題の1つでした。 そこで、これらの課題解決に役立てようと、Safie Pocket2の導入を決めたのです。
Safie Pocket2の導入で多くの課題が一気に改善
──基地局工事の現場では、Safie Pocket2をどのように活用されていますか?
明石さん: 作業員が使用するヘルメットにSafie Pocket2をバンドで固定し撮影、管理サイドが現場の様子を視聴したり、通話機能でコミュニケーションを取ったりしています。
私たちはこのヘルメットを「スマートヘルメット」と名付けましたが、固定方法はかなり試行錯誤しました。用途に応じてカメラを着脱しやすい仕様にし、高所作業も多いので落下防止のストラップも付帯。工夫を重ねたバンドについては、実用新案・特許を取得済みです。
──Safie Pocket2の導入によって、現場の課題は改善できましたか?
明石さん: はい。まず朝礼の様子や作業指示書などSafie Pocket2で撮影した映像は自動的にクラウド上へ保存されるので、現場の作業員はデータアップロードなどの作業が不要になり、時間を有効に使えます。同様に、ほかの報告業務もだいぶ軽減できました。
さかのぼって映像が確認できる機能も、管理サイドに非常に好評です。朝礼の時間に合わせなくても、好きなときに確認できて便利です。万が一の事故の際、証跡を辿れることも大きなメリットとなっています。
さらに、安全装備なども映像で確認できるので現場の安全担保にも有効。作業班が高スキルな作業にあたるときは映像を確認しながら通話で迅速・的確に指示を出せるので、工事の品質担保にもつながっています。
ほか、危険工程の手順確認、安全パトロール、災害時の状況把握、出来形確認(作業前後の確認や図面との照合)、現地調査、最終の社内検査などの業務にも役立てています。
──導入にあたり、何かハードルはありましたか?
明石さん: 当初は、「監視されているようで抵抗感がある」という作業員の心理的なハードルがありました。
しかし、導入の大きな目的の1つは作業員の負担軽減です。丁寧なコミュニケーションを意識して作業員にとってのメリットを説明し、実際に自分たちがラクになることを実感してもらえると、積極的に使用してくれるようになりました。
それに、映像が残ることは、日頃からきちんと業務にあたっている作業員にとっては、自分達が正確かつ安全に工事を行っている証明にもなります。
むやみにツールを増やすと逆に作業員の負担が増えかねませんが、Safie Pocket2なら、これ1つで多くの業務効率化を実現できます。導入によって「現場に負担をかけず、0災を目指す」という私たちの最終目的に、また一歩近づいたと思っています。
決め手は、カメラの操作性・ビューワーの使いやすさ・価格のトータルバランス
──さまざまな場面でSafie Pocket2を活用いただいていますが、なぜ、さまざまなウェアラブルカメラの中からSafie Pocket2を選んでくださったのでしょうか?
明石さん: 一言でいうとトータルバランスの素晴らしさが導入の決め手になりました。
具体的には、1つの画面で複数カメラの映像を同時に確認できる、映像データをクラウド管理できる、映像データを容易にさかのぼれるといったビューワーの使いやすさです。他のウェアラブルカメラも試しましたが、デバイス毎にアクセス・ログインが必要だったり、スマートグラスなども、音声コントロールで立ち上げが必要だったりと、実運用にはハードルが高い操作を強いられるものが多いなか、Safieは簡単に誰でも使用できました。
また、Safie Pocket2は、通信とバッテリーが一体となったコンパクト設計や防水・防塵機能。さらに、スイッチ1つで録画が始まるシンプルな操作性も、現場の導入推進において極めて魅力的でした。操作が複雑なものは、結局、現場で使われなくなってしまうリスクがありますから。
使い勝手が良く、かつ、コストバランスも良いウェアラブルカメラはほとんどなく、カメラが良くてもウェブの使い勝手が悪いと感じる、またはその逆の製品が大半でした。ですからSafie Pocket2が発売されたときは、「これだ!」と思いましたね。
現場の負担を削減し、高品質な工事を安全に遂行できる世界を実現したい
──最後に、Safie製品の活用における今後の展望をお聞かせください。
明石さん: Safie Pocket2と現場にかかわる他ツールをAPI連携し、自社のポータルサイトに組み込みたいと考えています。例えばSafie Pocket2で撮影した映像をAI解析にかけ、不安全行動があったらアラートを出すといったことが可能になれば、安全担保をより強化できると思います。また、記録映像を抜粋して、今後の技術継承にも役立てたいですね。
また、作業前後の出来形確認や竣工時の報告資料など、現在はどうしても品質・安全確保のための書類作成の作業が必要ですが、ゆくゆくはSafie Pocket2とタブレットだけを現場に持参し、図面確認から報告までの全てをその2点のデバイスで行えることが理想です。作業員が報告業務などから解放されて作業に専念でき、高品質な工事を安全に行える世界を目指したいと思っています。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2021年3月公開当時のものです。