
クラウド顔認証で勤怠管理の業務時間が1/4に大幅減
カメラ活用で青果の買い付け、人員配置も最適化

大阪で青果の卸売業を営む「株式会社山留商店」では、従業員の勤怠管理にセーフィーのクラウド顔認証入退室サービス「Safie Entrance2」を活用中。また、倉庫には屋内用固定カメラ「Safie One」を導入し、在庫管理・安全管理などに役立てていらっしゃいます。
(取材:2024年12月)
導入の決め手
- 勤怠管理システムと連携可能。出退勤データを自動で記録できる(Safie Entrance2)
- クラウドカメラで、いつどこにいても映像を見られる(Safie One)
- 設置が容易で導入がスピーディー
- 性能に対するコストが安価
導入目的
- 帳簿記入、電話確認など、勤怠管理にまつわる業務の削減(Safie Entrance2)
- 倉庫の入荷、在庫の状況をリアルタイムに確認(Safie One)
- 従業員の最適な人員配置(Safie One)
- トラブル発生時の映像確認(Safie One)
導入した結果
- 従業員の出退勤帳簿記入による手間がなくなった(Safie Entrance2)
- 勤怠管理の業務時間が月40時間→10時間に大幅減(Safie Entrance2)
- 映像が30日間保存され、何かあったときの事実確認が容易(Safie One)
- リアルタイムの在庫確認で入荷を調整。キャパオーバーを防げる(Safie One)
- 画質が良いので商品詳細がわかり、買い付け時の判断に生かせる(Safie One)
- 映像で加工場の作業量や進捗を確認し、人員配置を最適化(Safie One)
INDEX
大阪市中央卸売市場に本社を構え、青果の卸売販売事業で創業70年の実績を持つ「株式会社山留商店」。大手量販店や小売店、大手外食チェーン店、食品加工メーカーといった幅広い顧客を対象に、新鮮な野菜やフルーツを販売しています。
同社は従業員の勤怠管理にクラウド顔認証入退室サービス「Safie Entrance2(セーフィーエントランスツー)」を、入荷・在庫の管理に屋内用固定カメラ「Safie One(セーフィーワン)」をご利用くださっています。導入の経緯や活用効果について、執行役員の山本 尚輝さんにお話を伺いました。
電話確認が毎日発生
勤怠管理の課題と従業員負担の解消に向け、クラウド顔認証を導入
──はじめに、クラウド顔認証入退室サービスの「Safie Entrance2」を導入いただいた経緯についてお教えください。

山本さん:導入の背景にあるのは、従業員の勤怠管理にまつわる課題です。当社では勤怠記録に帳簿を使っており、従業員に手書きで出退勤を記入してもらい、私たち管理サイドが集計していました。しかし市場の特性上、当社の出勤時間は未明から深夜までバラバラで、管理は困難を極めます。
また当社は本社事務所、倉庫と2拠点あり、「本社に出勤/倉庫から退勤」というように、出退勤の場所が異なるケースも少なくありません。そのため、帳簿の記入漏れが後を絶たず、管理サイドが毎日ほぼ全員に電話をかけ、出退勤状況を確認するというフォロー業務が発生していました。
この負担を軽減する良いツールはないか探していたとき、知人の紹介で出合ったのがSafie(セーフィー)です。早速お話を伺ったところ「Safie Entrance2」は勤怠管理にも活用できると知り、導入することにしました。
──屋内用固定カメラ「Safie One」の導入経緯もお聞かせください。
山本さん:きっかけは、倉庫で使っていた防犯カメラの故障です。以前のカメラはオンプレ型でしたので、この機会にクラウドカメラにアップデートしようと思い、導入させていただきました。
──入退室サービスや防犯カメラはさまざまな製品がありますが、なぜ、Safieを選んでくださったのでしょうか?
山本さん:勤怠管理システム「KING OF TIME」と連携して「Safie Entrance2」で顔認証することで、従業員一人ひとりの出退勤データが自動で記録されることが決め手になりました。帳簿に記入する手間を省けるため、従業員の作業負担軽減にも寄与できると考えたのです。記入漏れの心配がなくなり、毎日の電話確認という管理サイドの負担が軽減されることも魅力でした。
「Safie One」については、いつどこにいても手元のデバイスで映像を見られるクラウドカメラの利便性に惹かれました。また、どちらのプロダクトも価格が手頃なこと、スピーディーに設置できることが導入の後押しになりました。
自動で漏れなく出退勤データを記録
管理業務の時間は月40時間→10時間に激減
──「Safie Entrance2」のご活用状況をお教えください。

山本さん:本社事務所と倉庫、それぞれの出入口に1台ずつ設置し、2台を連携させて同一人物のログを取っています。さらに、勤怠管理システム「KING OF TIME」との連携により、各従業員の出退勤データが自動で記録されるようにしています。
──「Safie Entrance2」の導入メリットをお聞かせください。
山本さん:顔をかざすだけで自動的、かつ、漏れなくデータが取れ、とてもラクになりました。特に管理業務は、以前は帳簿記入漏れのフォロー負担もあって1ヶ月あたり約40時間を要していたのですが、今はちょっとしたデータの整理だけになり、約10時間で済んでいます。管理工数が1/4まで大幅に減ったのは素晴らしいメリットだと思っています。
在庫をカメラでリアルタイム確認
入荷や買い付けのプランに生かして効率的な経営へ
──「Safie One」のご活用状況もお教えください。
山本さん:仕入れた青果を保管する倉庫の入口に1台、倉庫の大型冷蔵庫内に3台、青果の袋詰めなどを行う加工場に1台と、計5台を設置しています。
映像が30日間保存されるプランなので、何かを確認したいときに消えている心配がほぼなく、安心です。今のところ防犯上のインシデントはありませんが、以前在庫の数字が合わないときに映像を見返したら、トラックへの積み忘れだったことが明確にわかって助かりました。

──防犯以外のカメラ活用もございましたらお聞かせください。
山本さん:映像は私を含め、部長以上の管理職は必要なときにスマートフォンで映像を見られるようにしており、業務効率化に向けた活用も積極的に行っています。そのうちの1つは、倉庫入口のカメラを使った「入荷状況の把握」です。入荷量の多い日はうまく調整しないと、商品が冷蔵庫に入りきらなくなります。そこで、トラックの到着時間、搬入されるパレットの数などをカメラ映像で確認し、状況に合わせて入荷や搬出のタイミングに調整をかけ、一時的なキャパオーバーを防いでいます。
ほかにも、冷蔵庫内のカメラは「在庫状況の確認」に使っており、入荷調整のほか、営業担当者の買い付けプランに生かしています。Safieの画質だとパレット数がはっきりとわかる上、以前のカメラではわからなかった野菜の種類もズームで判別できるところがいいですね。パレット1枚で運べる個数は野菜によって異なり、1枚当たりの売上や利益も変わるため、野菜の種類や在庫状況がわかるとその後の買い付けプランを立てやすいのです。

そしてもう1つ、加工場では「人員配置の最適化」にカメラを活用しています。複数のグループが作業していますので、カメラで作業量のバランスを確認して、作業が逼迫しているグループのヘルプにまわってもらうなどの調整をしています。
──「Safie One」の導入メリットをお聞かせください。
山本さん:どこにいても倉庫の様子や在庫状況がわかり、入荷や買い付け、人員配置をタイムリーに最適化できるようになったことが挙げられます。また、今までは見えにくかった従業員のがんばりがわかるなど、会話のきっかけができて現場の声を聞く機会も増え、社内のコミュニケーションが厚くなりました。
採用でも映像を活用して仕事の魅力をアピールし、
日本の食卓を支えたい
──Safieの活用について、今後の展望をお聞かせください。

山本さん:安全管理は最重要事項ですので、万が一、事故等が発生したら映像をもとに原因分析を行い、的確な再発防止策を講じたいです。ほか、今考えているのは、Safieで撮れた業務の様子を採用面接で見てもらうことです。私たちの仕事をイメージしてもらいやすいでしょうし、SafieのようなDXツールを導入し、業務改善に取り組んでいることを応募者に好意的に受け止めてもらえたらうれしいですね。次世代の仲間を増やして農業の衰退を防ぎ、日本の食卓を支える一助になれるよう尽力したいと思います。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容はページ公開当時のものです。