コストを抑えて工場の業務効率化に貢献!
クラウドカメラ活用術

豫洲短板産業株式会社は、ステンレス鋼材の切断を専門に行う企業です。メーカーが製造したステンレス鋼材を購入し、それを短い板に切断。その素材を他社メーカーが加工し、製品にします。エンドユーザーに届く製品には、台所のシンクやフードカバーなどが存在します。

(取材:2018年4月)

導入の決め手

  • 安価であるため
  • 手軽に始められるため
  • 撮影している映像が全てクラウドに録画されるため
  • 自社でサーバーやシステム構築の必要がないため

導入目的

  • 生産ラインや品出しがスムーズに進んでいるか確認するため
  • 労災事故を防ぐため

導入した結果

  • 夜勤シフトがあるため不安なことがあった時には自宅からも現場を確認できるようになった
  • 荷物の積み込み状況を遠隔で確認できるようになった
  • 夜中の侵入者を現場に行かなくても確認できた

「映像」はさまざまな業務の効率化に貢献しています。遠隔地にいながら、工場の生産ラインや品出しがスムーズに進んでいるかを確認できるのが、その一例です。豫洲短板産業では業務の進行スケジュールに滞りがないかを映像で確認し、今後は労災事故の防止のために映像を活用していく計画があります。

1933年に創業した豫洲短板産業

豫洲短板産業株式会社は、ステンレス鋼材の切断を専門に行う企業です。メーカーが製造したステンレス鋼材を購入し、それを短い板に切断。その素材を他社メーカーが加工し、製品にします。エンドユーザーに届く製品には、台所のシンクやフードカバーなどが存在します。

そんな豫洲短板の強みは2つあります。一つは、小さな板にも切ることができ、その1枚からの購入が可能なこと。もう一つは、超短納期であり、朝一番に発注があった場合は数十分で切断し、梱包まで行える点です。

豫洲短板産業の創業は、1933年までさかのぼります。愛媛で金物屋として起業し、徐々にステンレス鋼材を扱うようになり、事業転換をきっかけに1960年から大阪を拠点にしました。

そんな豫洲短板産業が抱えていたのは、セキュリティの課題です。「鉄板はどんなに小さくてもそこそこの値段で売れるため、盗難を防ぐ必要がありました」と脇本さんは語ります。

初期費用とランニングコストの価格の安さが、導入の決め手に

セーフィー対応カメラを導入する前は、工場内にセキュリティカメラは設置されていませんでした。数年前に導入の話が出たものの「コスト面」が課題となり導入に至らず、改めてセキュリティカメラを探す中で、セーフィー対応カメラを見つけました。

脇本さん:従来のセキュリティカメラには一括購入のものが多いですよね。一方でセーフィー対応カメラは初期費用は安く、その後は一定の月額料金はかかるという形式でした。使う年月が長くなればなるほど一括購入のほうが安く抑えられると思いがちですが、HDDやカメラそのものが壊れてしまうケースも多い。セーフィーの場合はカメラの台数を追加しようと思ったときにも、カメラを購入しWi-Fiに接続すればいいという手軽さもあり、セーフィー対応カメラ導入を決めました。

導入に至った理由は、価格だけではありません。「クラウドに映像が保存されることもメリットだった」と脇本さんは語ります。

脇本さん他社のカメラと比較をしたときに、他社のものは遠隔から映像を確認しようとすると、自社でサーバやシステムを構築する必要がありました。一方でセーフィー対応カメラはクラウドに映像が保存され、サーバを自社で持たなくていい。ソフトウェアも継続的にアップデートされます。もし工場内で火災などが起きた場合でもクラウドに録画映像があるから直前の状況がわかるんです。

豫洲短板産業の工場にカメラの設置が決まり、課題となったのが「設置場所」でした。

脇本さんセキュリティの機能だけを追求するならばシャッターの外が映る場所に設置し、人やモノの出入りを確認すればいいのではないかと考えました。試行錯誤していくうちに、工場の内側に設置すればトラックの積み込み状況も確認できるのではないかと考え、工場の内側にもカメラを設置しました。

現在、工場の中に9台、事務所に3台のカメラを設置いただいています。工場のカメラはセキュリティと内部の状況確認、事務所は受付と一階の広いメインフロアの全体を見渡せるように南北に一台ずつ設置されています。

工場での「事故」を防ぐために映像を活用したい

豫洲短板産業では、カメラを脇本さん、工場長、役員の方々が確認しています。工場長は、「荷物のトラックへの積み込み状況に遅れは出ていないか」など、進行スケジュールを映像で確認しています。

工場長の場合、夜勤シフトで働いている人の様子をスマホアプリで自宅から確認することもあるそうです。「夜勤シフトは2:30という深夜まで続くため、不安になった時に、パッと起きて映像を確認できるのは便利」と語っていました。

脇本さんはなにかトラブルが発生した時に映像を確認することが多いそうです。

脇本さん過去には野良猫が工場の中に入ったまま閉めてしまい、夜中に熱監視に反応してアルソックが来てしまったことがありました。その際にはセーフィー対応カメラで工場内に異常はないかを遠隔地から確認できて便利でしたね。

野良猫の侵入ならば笑い飛ばして済みますが、脇本さんが今後映像を駆使して解決したいのは「労災事故」です。事故が起きてしまった時にその原因を分析し、事故を未然に防げるようにする仕組みが必要とされていました。

脇本さん工場ではどんなに注意していても事故が起きてしまうことがあります。事故が起きる時はその当事者の方がパニック状態にあり、原因を追求することが難しいケースも多いんです。カメラで記録された映像を確認し、再発防止に活かせるのではないかと考えました。

そこで脇本さんは機械の様子が映るようにカメラを設置し、事故を防ぐために映像を活かしていきたいと語ります。

脇本さん事故などが起き、「今後どのように対策すれば事故を防げるか」を考えるために映像を活用したいと考えています。事故が起きないことが理想ですが、どうしても事故は起きてしまうことがある。その回数をなるべく減らすためにもカメラを活用していきたいですね。

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2018年6月公開当時のものです。

お話を伺った方

豫洲短板産業株式会社 脇本さん