稼働状況からBCP対策まで一気に見える化
全国にある物流拠点の様子をクラウドカメラで
物流を軸に、幅広い事業を展開する吉田海運グループ。その中核となる吉田海運株式会社では、多拠点管理の効率化を目的に、セーフィーのクラウド録画カメラ「QBiC CLOUD CC-2L」を導入いただいています。導入の背景や、今後のカメラ活用についてお話を伺いました。
(取材:2022年8月)
導入の決め手
- 各拠点既設の無線LAN環境が利用でき、カメラの設置が手軽
- 専用ソフトのインストール不要で導入しやすい
- 映像視聴画面のUIが分かりやすく直感的に操作可能
導入目的
- 全国に点在する拠点の勤怠管理や稼働状況を、必要な時に本社側で確認するため
導入した結果
- 本社にいる限られたスタッフで多拠点管理が可能に
- 映像が客観的なデータとなり、労働環境の課題発見や改善につながった
- BCP対策の一つとして、災害や事故発生時に迅速な現状把握が可能に
長崎県佐世保市に本社を置く吉田海運株式会社は、創業100余年の実績を持つ総合ロジスティクス企業の老舗です。同社では、グループ会社を含む全国の営業拠点に、クラウド録画カメラ「QBiC CLOUD CC-2L」を導入いただいています。
少人数で多拠点を管理する同社でどのようにカメラを活用いただいているのか、今後の展望とあわせてお話を伺いました。
全国にある営業拠点の状況を本社で「見える化」したかった
──はじめに、御社の事業内容と、山口さんが担当されている業務についてお聞かせください。
山口さん:当社は大正8年に当時の国鉄の荷役や五島列島を中心とした海運業からスタートし、2019年に創業100周年を迎えた総合ロジスティクス企業です。
長い年月のあいだに刻々と変化するお客さまのニーズに応えてきた結果、今では吉田海運グループとして、鋼材や食品の陸上運送業、物流倉庫業をはじめ、ブロック船体製造や農業などさまざまな事業を展開しています。
その中で私は経営企画部、総務部の部長を兼任しており、経営企画部として業務のDX推進を、総務部として社内の総務・労務を統括しています。
──2022年7月にセーフィーのクラウド録画カメラ「QBiC CLOUD CC-2L」を導入いただいておりますが、導入にはどのような背景があったのでしょうか?
山口さん:私たち経営企画部、総務部は、吉田海運およびグループ全体の業務サポートや勤怠管理を行っており、対象の拠点は全国約60拠点、従業員は約2000名にのぼります。
私たちの業務のスタートラインとして、まずは各拠点の勤務状況や稼働状況を正確に把握する必要性を感じていました。一方で、経営企画、総務ともに本社にいるスタッフは限られているので、なんとか少人数で効率的に多拠点を管理できないかと考えた結果、映像を活用しようとの結論に至りました。
導入の手軽さと誰でも使える操作性。使用ハードルの低さが決め手に
──多拠点管理をするにあたり、Safieカメラを選んだ決め手は何でしょうか。
山口さん:先ほどもお話しした通り、少人数で多拠点の管理をしなければならないこともあって、「導入のしやすさ」と「使い勝手のよさ」が決め手となりました。
「導入のしやすさ」については、Safieカメラは素人の私でも取り付けができるほど設置が手軽。また、各拠点既設のLAN環境を使用できたので、新たに通信環境を用意する必要がなかったのも好都合でした。さらに、専用ソフトのインストールも不要なので、ブラウザ上で設定から視聴までスムーズにできました。
「使い勝手のよさ」でいくと、Safieカメラの視聴画面は誰でも直感的に操作できるUIになっているので、使用ハードルが低かったのもポイントでした。PCやスマホでいつでもどこからでも視聴できるところも便利です。
──Safieカメラをどのように活用されていますか。
山口さん:本社では、おもに各拠点の稼働状況の確認や勤怠管理、何かあったときの事実把握に利用しています。
勤怠は出退勤管理のアプリや車の走行記録といったデジタルデータで管理していますが、実態との不一致があった場合の確認に、Safieカメラの映像をエビデンスとして利用しています。
また、従業員から労働環境に関する意見や要望などがあった際にも、事実確認のために映像を活用しています。映像という客観性の高い情報があることで、より正確に現場の課題を把握し、労働環境の改善に繋げることができると思っています。
BCP対策にも有効。迅速な状況確認でスピーディな対応が可能に
──導入から1か月ほど経ちますが、使い勝手はいかがでしょう?
山口さん:想像通りですが、使い勝手はとてもいいです。
これまでは出張しなければ視察できなかった全国の拠点の様子が、PCやスマホでいつでも確認できるのは便利だなと思っています。
それから、ムービークリップ機能で必要なシーンだけを切り取ってデータ保存できるのも良いですね。防犯カメラの多くはハードディスクに映像データが記録されるので、クリッピングしたい場合は各拠点で行う必要がありますが、クラウドカメラの場合は手元にあるPCでさくっとダウンロードできます。現場に指示を出す手間も省けて、小さなことですが効率化につながっていると感じています。
何より、常にカメラ映像を見ているわけではないものの、必要に応じて迅速かつ客観的に事実確認ができる環境を構築できたことは大きな進歩だと思っています。
──最後に、今後のカメラ活用の展望をお聞かせください。
山口さん:現在、BCP対策への活用に向けて体制構築を進めているところです。災害や事故が起きてしまったとき、遠隔から速やかに映像で現状を把握。従業員の安全を守り、お客さまへの影響を最小限にとどめる施策をスピーディに講じられるようにしたいです。
いずれはAWSとSafieカメラをAPI連携させ、映像をAI分析するなどして業務効率化にも生かしてみたいと思います。クラウドカメラのさまざまな可能性にチャレンジし、生産性と労働環境のさらなる向上を実現していきたいですね。
お話を伺った方
吉田海運株式会社
経営企画室 経営企画部 部長 兼 総務部 部長
山口剛史さん