残業代を削減し生産性向上や災害時の証拠映像にも。
製造業の現場を可視化するセーフィー活用術
タカラ工芸株式会社は大阪府吹田市に本社をおく、ディスプレイ・什器などの開発・生産企業です。現在、工場でのセキュリティや従業員の生産性向上のために、セーフィー対応カメラを活用していただいています。
(取材:2018年9月)
導入の決め手
- カメラが故障しても録画が残るクラウド録画型に魅力を感じた
- ランニングコストが安価だった
導入目的
- ハードディスク内臓型のものに不安を抱えていた
- カメラが故障しても録画データが残るものがないか探していた
導入した結果
- 業務の実態が分かったので無駄な残業を減らし生産性効率を上げることができた
- 社員の健康管理(熱中症対策など)にも役立てている
- 社内コミュニケーションの円滑化につながった(コミュニケーションコストの削減)
- 自然災害の際、保険会社に提出する被害状況の証拠として録画データの提出ができた
- 今後は従業員の評価にもつなげていきたいと考えるようになった
- クラウドサービスなのでハードを変えることなくバージョンアップでき、サービスを常に最適な状態で使えることが分かった
INDEX
創業50年。全国のスーパー、コンビニの什器製造を手がける老舗企業
タカラ工芸株式会社は今から約23年前に起きたある事件が転換期となり、同社は急成長したのだと鈴木さんは振り返ります。
鈴木さん:現在スチール工場がある場所には、本社兼倉庫があったのですが、ここで昔、火事が起きたんです。それを機に元々あった工場を解体して、そこに本社を移しました。代わりに、火事が起きた場所にはスチール工場とプラスチック工場を建てて、2つの工場と少し離れた場所には、物流倉庫も構えました。スチール工場、プラスチック工場、物流センター。この3つを自社で持っているのは、この業界で我々だけ。そのおかげで受注がいっきに増え、会社が急成長しました。
創業から、近畿圏を中心にビジネス展開をしていた同社ですが、2008年には東京事務所を構え、全国の小売り店の店舗開発をサポートしています。
生産効率向上、熱中症対策にも。セーフィーカメラの活用で、業務を可視化
タカラ工芸株式会社では、大阪にある本社と東京事務所、2つの工場と物流センターにセーフィー対応カメラを設置いただいています。同社はなぜ、セーフィー対応カメラの導入に至ったのでしょうか。
以前から、同社の工場や物流センターには、セキュリティカメラが導入されていました。しかしそのカメラは、ハードディスク内蔵型。災害などでカメラが故障した場合、録画データも消えてしまうデメリットがありました。「他にいいカメラがないか」と悩んでいた鈴木さんは、人づてにセーフィー対応カメラの存在を知ったのだそう。
鈴木さん:去年、ハードディスク内蔵型のカメラを導入していたアスクルさんの倉庫で火災が起きました。その時に、カメラと共に録画データも消えてしまったと聞いて「それでは、セキュリティカメラの意味がない」と思ったんです。さらに故障も多いカメラだったので、買い替えを検討した時に、セーフィー対応カメラの存在を知ったんです。クラウド録画であることに魅力を感じましたし、ランニングコストも安かったので、すぐに導入を決めました。
まず、本社と物流センターに計2台のセーフィー対応カメラを導入。セキュリティという用途もありましたが、その主な目的は「生産性の向上」でした。
鈴木さん:それまで、売上に対して人件費がかかりすぎていたんです。その原因を突き詰めてみると、生産効率の低さがありました。明らかに人手不足の時間もあれば、無駄な残業も多発していたんです。つまり、適切な人員配置ができていなかったんですよ。リアルタイムに現場の様子を把握できるセーフィー対応カメラを導入すれば、業務の可視化ができると思いました。
鈴木さんの期待通り、セーフィー対応カメラは”業務の可視化”に貢献。さらなる生産性向上のために、大阪・東京の各拠点にも計7台のセーフィー対応カメラが導入されました。各部署ごとに、”最も稼働している時間”の業務を可視化することによって、1部署あたり40-50万円のコスト削減を実現できたと教えてくれました。
鈴木さん:特に稼働率が高いプラスチック工場で、残業を減らすことができました。実際の作業を見た上で、簡単な作業はパートさんにお願いするようにしたんです。映像を通して現場の様子を確認できるので、より詳細に業務の実態を知ることができるようになりました。
さらに、社員の健康管理にも役立っています。作業場で具合の悪そうな社員がいた場合、すぐに工場長に連絡することができますし、毎年夏に多発する熱中症対策にもなっています。
今後は従業員の評価にも映像を活用し、生産性も売上も上げていきたいと、鈴木さんはその展望を教えてくれました。
セーフィーカメラの魅力は、スマホで手軽に見れること。社内コミュニケーションや災害時に価値を実感
生産性向上のために導入されたセーフィー対応カメラですが、他にもさまざまなシーンで活用されています。鈴木さんに、具体的な活用シーンと、他社のセキュリティカメラにはないメリットを伺いました。
主な受注先が、スーパーやコンビニといった大手小売チェーンである同社。特に新規店舗のオープンに向けた発注などがある場合には、急な追加受注など”緊急対応”が強いられることも少なくないのだとか。そうした際に重要になってくるのが、社内の連携です。スマホで、手軽に映像が確認できるセーフィー対応カメラは、社内コミュニケーションの円滑化にも役立っています。
鈴木さん:自分が出先にいて、事務所や工場にいる人に対して伝えたいことがある場合、事前に人がいるかを確認できるので助かっています。特に工場には、出荷の指示を行う機会が多い。セーフィー対応カメラには、スピーカーも付いているので相手の音声を拾うことができることも有り難いですね。人件費だけでなく、コミュニケーションコストも削減できていると感じます。
さらに、今年発生した台風や地震などの自然災害時にも、セーフィー対応カメラが効果を発揮したのだそう。
鈴木さん:大型台風の発生時、工場が浸水してしまったのですが、自宅にいながら被害状況を把握できました。災害時に現場まで足を運ぶことは困難なので、非常に助かりました。さらに、災害保険を申請する上で保険会社に提出する必要がある「被害状況」の証拠としても、録画データが役立ったんです。映像は写真よりもより”生”の情報を捉えている。ですから、より詳細に被害状況を伝えることができました。自然災害は未然に防ぐことができません。しかし、こうした”備え”があることで、損害を最小限に防ぐこともできると思っています。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2018年12月公開当時のものです。