レンタルスペースの入退室管理・トラブル抑止に
Wi-Fiに繋ぐだけで簡単導入のクラウドカメラ
スペースマーケットは貸し会議室から民泊まで、約6,000ものユニークなスペースの予約から支払いまでワンストップで簡単に行えるサービスを提供しています。
利用は1時間単位から。オフサイトミーティングから、本格的な合宿まで様々なニーズに対応します。パーティーや特別な時間にも利用できるフォトジェニックなスペースが人気です。
(取材:2017年9月)
導入の決め手
- 安価で設置が簡単であったから
- IoTプロダクトを実際に試しているので
導入目的
- レンタルスペースの防犯
- トラブル抑止・現場の確認に
導入した結果
- レンタルスペース内の利用トラブルが減った
- 本部で映像を確認でき、管理スタッフを減らすことができた
INDEX
安心・安全なレンタルスペース・民泊サービスの運用にセーフィーを生かす
貸し会議室から球場まで。約8000件のレンタルスペースから、目的に合ったスペースをかんたんに予約できる「スペースマーケット」には、2017年10月現在、8000件以上のレンタルスペース物件が掲載されています。
驚いたことに、実はスペースマーケット利用者の35%以上がパーティー目的。
10人以下の小規模なパーティーが楽しめる”フォトジェニック”なスペース、そして都内では渋谷、世田谷、新宿、豊島といったエリアのレンタルが人気です。
「スペースマーケット」ではマッチングプラットフォームの展開が主事業ですが、実は自社でもスペースを運営されています。セーフィー対応カメラはこの自社スペースに導入されています。
自社でもレンタルスペースを運用したい!という社員の声を実現。
古いビルを自分たちでリノベーションし、魅力的なレンタルスペースとして生まれ変わらせる。
スペースマーケットが物件を運営し、自社のマッチングサービスでも提供している「FIKA」ブランド。現在は、上北沢、桜上水、御苑の3箇所で展開しています。また、池袋では空きスペースの再生事業の一環として「FICTION池袋」を運営中です。
「FIKA」は北欧発祥の言葉で、「甘いものと一緒にコーヒーを飲む」こと。単にコーヒーを飲む行為ではなく、コーヒーを飲みながら家族や恋人、会社の同僚とくつろぐという空間の価値を表現した言葉です。
なぜスペースマーケットは自社で物件を運営することにしたのでしょうか。その始まりは、社員の声からでした。
高尾さん:弊社代表の重松の知り合いの方が所持するビルが、3ヶ月くらい入居者が入らず空室だったんですね。スペースマーケット社内でも「自社でスペースを運営してみたい」という話が出ていたので、そのスペースを借りて色々と実験してみることにしたんです。
最初は入居者がなかなか入らなかったという通り、古くて利用イメージが難しいビルでした。そこで、スペースマーケットの社員やインターンでリノベーションにチャレンジ。インスタジェニックで借りたくなるような部屋に仕上げました。
高尾さん:床や壁にチョークでイラストを描き、より「借りたい」と思っていただけるような魅力的な空間に仕上げました。その後スペースマーケットに掲載してレンタルを始めると、予約が入るようになったんです。
FIKA上北沢は、スペースマーケットからの利用者以外にも、社内メンバーの会議やリモートワークスペースとして利用されています。社内外の人々に愛されているFIKAですが、どのような利用者が多いのでしょうか。
高尾さん:半分はパーティー目的で、もう半分はコスプレ撮影ですね。最大で6人の方向けのレンタルスペースで、小規模な女子会の利用などに人気があります。出入りの際に騒がしくならないように、6人までと制限しています。
Airbnbなどシェアリングエコノミー系サービスで議題に挙がるのが、近隣住民とのトラブルですが、「FIKA」の場合は、近隣の方にきちんと同意を得ることで良好な関係を築いています。
高尾さん:隣や下の階の方にサービス内容をきちんと説明して、理解いただいていますね。利用者にも「近隣には配慮して使ってください」と伝えているので、目立ったトラブルはありません。
自社運営物件をうまく活用し、シェアリングエコノミーを浸透させるための実験場に!
FIKA上北沢、そして系列のFIKA池袋では、レンタルスペースでの防犯・トラブル抑止のために、セーフィー対応カメラを1台ずつ導入いただいています。今後、他のFIKAにも導入予定です。
高尾さん:スペースマーケットとして安心・安全かつ健全なレンタルスペース市場の育成を目指す上で、セキュリティカメラは重要だと思います。レンタルスペースで起こる問題として多いのは、利用者が故意でなくても部屋にある物を壊してしまう等のトラブル。ホストが安心して貸せる仕組みを構築し、問題が起きたときに健全に解決するためにも、防犯目的で映像に残すことは重要です。セーフィーで良かったのは、価格が安く、手軽だったことですね。
FIKA上北沢では、セーフィー対応カメラの他に、リモートロックも導入しています。FIKAでIoTツールを活用する背景には、高尾さんの次のような考えがありました。
高尾さん:FIKAというブランドを立ち上げるときに、「ここを実験台にしよう!」と思いました。レンタルスペースを運用しながらリモートロックやセーフィー対応カメラを実際に使ってみれば、リアリティを持って他のホストさんにオススメできます。こういったIoTの活用もですし、駐車スペースでマルシェを開いてみたりと、レンタルスペースにおける新たな取り組みをたくさん実験しているんです。
「価格の安さと導入の手軽さが、セーフィー対応カメラ導入の決め手」と高尾さんは当時を振返ります。「Wi-Fiにつなぐだけでクラウドに映像が保存され、ライブも録画もいつでもチェックできて便利」とセーフィーの良さを話してくださいました。
高尾さん:まずレンタルスペースの運営がとても楽になりました。利用者が約束通りの時間に部屋に入ったかどうか映像を観るだけで確認できます。事前決済でお金は貰っていますが、本当に部屋を利用しているかどうかは、カメラがなければわかりません。また、連続して予約が入った時に、最初のグループが退去したかもチェックします。部屋に入って、違うグループの方がいたらなんだか気まずい思いをさせてしまいますしね(笑)。
利用者には、きちんと防犯カメラがあることを伝え、レンタルスペースの玄関扉にもセーフィーの防犯シールを貼ってアピール。防犯カメラがあることを伝えることがトラブル抑止に繋がっているのでは。と高尾さんは話します。
高尾さん:セーフィー対応カメラを設置する前は、キッチンが汚れたままだったり、過去に一度ですがグラスが割れていることがありました。カメラを導入してからトラブルは無くなりましたね。FIKAは私含め2人の社員で運営していますが、トラブルも減ったので、基本的にもうひとりの社員にほぼ任せられるようになりました。
民泊新法を背景に、スペースマーケットは空間の二毛作化を目指す
スペースマーケットは2017年9月に民泊への本格参入を発表しました。先日、民泊新法(住宅宿泊事業法)が成立。2018年6月に施行されることが決まり、日本における”民泊の合法化”が実現したことから、スペースマーケットは民泊にも本格的に乗り出します。民泊での勝算をどのように考えているのでしょうか。
高尾さん:既存の民泊サービスですと、予約が入っていない日はそのスペースが一切利用されません。また、民泊新法では民泊としての利用は年上限180日と定められました。スペースマーケットなら、1年の半分は宿泊用に貸し出し、残りの半分は時間貸しでパーティーなどに利用してもらう。このように二毛作的な貸し出しができるので、スペースをより有効活用できると考えています。
今後は民泊提供ユーザーが宿泊スペースを登録できるプラットフォームを目指した開発を進めていくそうです。シェアリングエコノミーの広がりと、FIKAブランドの展開、スペースの宿泊目的での提供など、スペースマーケットの次なる一手に注目です。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2017年11月公開当時のものです。