
駐車場の防犯と遠隔点呼にクラウドカメラを活用
増え続ける企業送迎のニーズに応える

工場や物流センターなどへ従業員を送迎する、企業送迎(通勤)バス事業のトップランナー、中日臨海バス株式会社。関東湾岸を中心に配された全国8拠点では、駐車場の防犯や遠隔点呼のためにSafieをご導入いただいています。Safieを選んだ理由や活用法についてお話を伺いました。
(取材:2025年6月)
導入の決め手
- クラウドで導入でき、設置や管理が簡単
- 他業種での豊富な導入実績
- 利用中の点呼管理システムに対応
導入目的
- オンプレ型カメラの管理負担の軽減
- 遠隔点呼への対応
導入した結果
- 機器管理の手間が軽減
- 労務環境の改善に貢献
- 遠隔点呼の実施
INDEX
中日臨海バス株式会社は、昭和21年に設立、昭和47年にバス事業を開始して以来、企業送迎(通勤)バスの運行に特化して成長してきました。現在、大規模な工業地帯・物流拠点のある関東湾岸エリアや、大阪府堺市、三重県四日市市、桑名市、愛知県安城市など全国8か所に拠点を構え、保有車両約250台を誇る業界を牽引するリーディングカンパニーの一社となっています。
同社では、安心・安全な運行はもとより、労務環境改善や効率化を見据え、Safie(セーフィー)のカメラをご導入いただいています。今回は、ご導入の経緯や活用法、今後の展望などについて、常務取締役の荻野 進さん、取締役支店長の山川 哲さんにお話を伺いました。
制度改正を機に遠隔点呼を導入
オンプレ型カメラの置き換えも
―――はじめに御社の事業と、ご担当のお仕事について教えてください。

荻野さん:当社は昭和47年にバス事業を開始して以来、工場や物流センターなどで働く方を送迎するという、企業送迎を専門に行っている会社です。関西の臨海地域からスタートし、お客様のニーズに応える形で、関東の湾岸地域にも進出。現在では全国8拠点で事業を行っています。一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)を行っているバス事業者は、約3500事業者あると言われていて、そのうち車両を101台以上保有しているのは12社だけで、当社はそのうちの1社です。
私の業務としては、支店の統括や経営戦略に携わる経営全般と、安全統括管理者として安心・安全な運行、労務環境の改善などを担当しています。
山川さん:私は、京浜支店の支店長として、川崎営業所、品川営業所など関東を中心とした5拠点を統括しています。また、車両や事業所の設備全般を統括しています。
―――Safieをご導入された経緯について教えてください。

山川さん:まずは、遠隔点呼のルールが改定されたことがあります。ドライバーが業務を開始する前後に行う、安全確認(健康状態や酒気帯びの有無)のための「点呼」が、対面でなく、カメラなどを使って遠隔で行えるようになり、その状況を映像で記録しておくことが義務付けられたのです。
私たちがこれまで使っていた、他社のオンプレミス型カメラでは対応できませんでしたので、遠隔点呼制度改定の法的要件を満たす何か良いカメラサービスはないか?と探していく中で出会ったのが、Safieの製品です。
法的要件を満たすだけでなく、大手企業をはじめ他社の導入実績が豊富なことや、当社が利用している点呼管理システムにもSafieのカメラが対応していたことが決め手になりました。
―――防犯用としてもご導入いただいていますが、こちらはどのような理由からでしょうか?
山川さん:もともと各事業所には10年ほど前から、駐車場の防犯や入出庫を撮影するために、オンプレミス型カメラが導入されていました。オンプレミス型カメラは、基本的にレコーダーのある場所でしか映像が確認できないため使い勝手が悪かったことと、設置のためのケーブルの配線が複雑になっていました。
おかげさまで、当社は送迎ニーズの増加によって車両が増加し、それに伴って車庫を増やさなければならない状況にあります。そのような中で、カメラも新たな形での運用を模索しており、Safieに出会いました。クラウド型で遠隔で映像の確認もでき、配線などが複雑でないSafie製品であればすぐに導入できることが分かり、入れさせていただきました。

遠隔点呼で拠点間の移動時間が削減
出庫が重なる時間帯もスムーズに出庫可能に
―――Safie製品をご導入されるにあたり、何かハードルはありましたか?
山川さん:やはりそれなりの金額を投資する必要があるので、経営的に理解をしてもらうという点がハードルだったかなと思います。しかし、荻野が中心となって導入を推進していただけました。
荻野さん:当社は、社長も含め先進的な設備などの導入に、理解のある会社だと自負しています。例えば、今バスがどこを走っているかが、地図上に表示されるシステムなども導入されています。業界大手の1社として、安心・安全な運行のため、労務環境改善、業務改善のためには、適切な投資をしっかりと行っていくことが必要だと考えています。
―――実際の活用状況について、まずは遠隔点呼について教えてください。
山川さん:遠隔点呼には「Safie One(セーフィー ワン)」を活用しています。運用しているのは、品川シーサイド営業所に所属する2つの車庫間です。企業送迎バスは出庫時間が特定の時間帯に集中するため、運行管理者が1名のみの場合、車庫間の移動で出庫をお待たせしてしまう懸念がありました。そこで、A車庫にいる運行管理者が、離れたB車庫にいるドライバーとSafie Oneを使って遠隔で点呼を実施する体制を整えました。
具体的には、Safie Oneのカメラ映像でドライバーの様子を確認しながら、音声で健康状態のヒアリングや当日の天候、道路状況などの情報共有を行います。アルコールチェックについても、当社が利用している点呼管理システムと連携しており、結果がすぐに確認できる仕組みになっています。映像・音声ともに非常にクリアで、移動の手間や出庫待ちの時間が大幅に削減され、スムーズな運行管理に役立っています。

防犯だけでなく周囲の道路状況も確認
遠隔点呼の更なる活用も視野に
―――次に防犯用として設置されているカメラの活用について教えてください。
山川さん:防犯用のカメラは駐車場の状況を把握するために活用しています。主に、トラブルや事故など何かあったときの記録用です。それ以外では、例えば川崎や船橋にある車庫では、すぐ近くに幹線道路が走っているので、見たい方向にカメラを動かして、道路状況を確認するといった活用もしています。渋滞していれば、「早めに出庫させよう」といった判断材料の1つになっています。
荻野さん:三河営業所などの小さな拠点では、車庫に帰ってきた車両をカメラで確認したら、すぐに車両清掃のためのモップを持っていくというような使い方もしています。少しでもドライバーさんの負担を軽減してあげたいとの思いからです。

―――Safieのカメラの使い勝手はいかがでしょうか?
山川さん:まずは、すぐにアプリで状況を確認できるので、とても手軽です。フラグ機能もあるので、インシデントの目安もつけやすいと思います。また、無線LAN接続でケーブルが不要なタイプのカメラはLANケーブルの配線などもなくなり、機器管理の手間も省けています。
遠隔点呼においては、映像で記録が残ることが大きなメリットの1つだと思います。万一何かが起こったときに映像から遡って調査し、客観的な事実確認が可能な体制になりました。
―――今後のカメラ活用の展望について教えてください。
山川さん:当社の事業において、現在の活用以外にもカメラが生きるシーンというのはあると思っています。例えば車内に設置し、紛失や盗難を確認するとか、ドラレコ的な安全面で使うといったこともあるかもしれません。また、災害時や悪天候時などに、事業所や車庫の状況を映像で確認するといったこともあるでしょう。今後も引き続き、さまざまな活用を模索していきたいと思っています。

荻野さん:遠隔点呼は、現在は事業所も時間も限定されたテスト的な運用ですが、手ごたえは感じています。人手不足といった状況もあり、業務効率化を図っていくために、もっと離れた事業所間で遠隔点呼するなどといった活用が進んでいくでしょう。国も遠隔点呼を推進していますから、将来を見据えながら対応していきたいと考えています。幸い企業送迎のニーズは高まっており、当社にお声かけいただく機会も増えています。人材不足への対応や労務環境をより良くするためにSafieのカメラを活用し、お客様のニーズにお応えしてまいります。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容はページ公開当時のものです。
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