SNS被害対策・カスハラ対策のため直営全店にSafieを導入。
カメラで従業員を見守り、安心して働ける飲食店に

お好み焼チェーンの「千房」で知られる「千房ホールディングス株式会社」。従業員を大切にする経営姿勢でも知られる同社では、SNS被害・カスハラから従業員を守るため、直営全店にクラウドカメラを導入しています。

(取材:2024年5月)

導入の決め手

  • 管理画面やビューアーのUIが優れており、使い勝手が良い
  • スマホでスムーズに映像を見られる

導入目的

  • クレーム発生時の事実確認
  • カスハラから従業員を守るため

導入した結果

  • 従業員の正当性を確認でき、不当なクレームの対応がスムーズに
  • 担当店舗の映像視聴で、マネージャーの臨店業務が効率化
  • 店舗でメディア対応などがある際に、遠隔で進捗確認できる
  • 店内映像をもとに、行列時にお客様をスピーディーに案内可能
  • 地震などがあった際、リアルタイムで現場の様子が確認できる
千房 道頓堀ビル店

代表的な大阪グルメの1つであるお好み焼&鉄板焼の「千房」を国内外で展開し、近年は居酒屋、高級おでんなどの新業態も手がける「千房ホールディングス株式会社」。

人事採用では「人間には無限の可能性がある」という信念のもと、現会長が社長の時代から元受刑者を従業員として受け入れ、出所者の自立更生支援を行う職親プロジェクトの立ち上げも実施。共に働く仲間を家族のように大切にし、現社長もコロナ禍の苦しい時期に従業員を守ることを第一に考え、パートナー従業員を正社員化するなどしています。

そんな同社は、昨今、社会問題化しつつあるカスハラなどから従業員を守るため、直営全店にセーフィーの屋内向けクラウドカメラを導入。店舗カメラの設置を決断した経緯や、飲食店におけるカメラの効果などについて、営業推進部の小山佳昭さん、IT戦略部の村岡 知彦さんにお話を伺いました。

導入のきっかけはクレーム。
従業員の正当性を示すエビデンスが欲しかった

──はじめに、お2人のお仕事についてお教えいただけますでしょうか。

営業推進部の小山 佳昭さん

小山さん:私が所属する千房株式会社の営業推進部には、商品開発、店舗開発、広報、マーケティングの部署があり、私は部長のポジションでそれらの統括業務に当たっています。今回のSafie(セーフィー)導入も私たちの部署で提案し、村岡が所属するIT戦略部と連携して実運用に乗せました。

IT戦略部の村岡 知彦さん

村岡さん:私は千房ホールディングス株式会社のIT戦略部で課長を務めています。当社は店舗運営や人事管理業務のほとんどをICTツールで行っており、飲食業の中でもDXが進んでいるという自負があります。私たちはそうしたツールの導入・運用サポートを担う部署で、今回のSafie導入も関係各所と協力して推進しました。

──現在、直営の全店でセーフィーの屋内向けクラウドカメラをご利用いただいています。導入の背景をお教えください。

小山さん:直接的なきっかけは、お客様からのクレームです。大変心苦しいのですが昨今のクレームは、そのまま信じていいものか、悩んでしまう極端な内容もあります。けれど、事実確認ができないとお客様の主張を否定するわけにもいかず、対応に苦慮するケースが少なくありませんでした。そのようなときにカメラがあれば映像が客観的なエビデンスとなり、接客が正当であった場合には、従業員を守ることができると考えました。

──クラウドカメラの中で、Safieを選んでくださった理由をお聞かせください。

村岡さん:ある会社の製品に決めようと思っていたとき、セーフィーさんとの出会いがあって提案を受けました。試しに操作させていただいたところ、カメラの性能は決めかけていた製品と同等だと思ったのですが、UIについては、Safieのほうが格段に優れていたのです。管理画面やビューアーが操作しやすく、スマホでもスムーズに見られる使い勝手の良さが気に入って、Safieに決めました。

従業員に理不尽な思いをさせず、モチベーションの低下を防ぐ

営業中のホールの様子も映像で振り返り

──現在の、カメラのご活用状況をお教えください。

小山さん:カメラは店舗の中で死角がないよう、ホール、カウンター、レジ、調理場、バックヤードなどを映せる場所に設置しています。映像は経営層と私たち本社の関係者、および店舗をアシストするマネージャーがスマホやパソコンで視聴できるようにしています。

──映像はどんなときにご覧になっていますか?

小山さん:私たち本社の関係者は、「何かあったときに見る」という感じです。例えばクレームの事実確認でクラウド録画映像を見返す、店舗でのメディア取材や外注業務の進捗確認でライブ映像を見る、といった具合です。またグランドメニューが変更された際には、レジの金額の更新作業をきちんと実施しているか確認することもあります。そのほか、複数フロアを有する店舗のヘルプに出たときは、スマホで各フロアのカメラ映像を見ながら行列のお客様をご案内し、オペレーションに生かしたこともありました。

一方、マネージャーは複数店舗を担当していますので、移動中や臨店先で頻繁に担当店舗のライブ映像を見て、臨店業務の効率化に役立てています。よく見ているものの1つは朝礼です。ビューアーのタグ付け機能を使い、朝礼の時間になったら朝礼シーンを写すカメラを抽出して視聴することで、効率的に確認できているようです。また、マニュアル通りに調理できているか料理の品質を確認したり、レジのミスが出たときはレシートに印字された時間の映像を見返して、原因究明や再発防止に生かしたりもしています。地方の店舗などは半年に一度くらいしか臨店訪問できず、改善案を出しても実施状況や効果の確認が難しかったのですが、映像で確認できるようになり臨店後のフォローもしやすくなりました。

経営層では、創業者である会長が時間を見つけては各店のライブ映像を見ています。従業員を大切にする意識が非常にお強い方なので、快適に働けているかを気にかけているようです。

タグ機能を活用し、各店舗の朝礼シーンを一覧で抽出

──店舗で働くみなさんの、カメラに対する反応はいかがでしょうか?

小山さん:当初は「監視されているようで抵抗感がある」といった声も少々聞かれましたが、今は、従業員をカスハラから守るためだと理解してくれています。私たち本社側でも、「カメラ映像を見て態度を注意するのはNG」などの運用ルールを定め、従業員の懸念払しょくに努めています。とはいえ営業中は忙しく、従業員もカメラのことなど気にしていないのが実態のようです(笑)

──カメラ導入で、クレーム対応はスムーズになりましたでしょうか?

小山さん:はい。お客様からのクレームがあった際、当社の従業員の正当性を映像で確認できたケースが複数ありました。Safieはカメラから一定の範囲内なら音声も聞き取れるので、「私語が多い」等のクレームも客観的に事実確認できます。「提供が遅い」というクレームも、カメラの時間表示で正確な数字を出すことができ、対応がとてもラクになりました。

ちなみに、従業員の正当性を確認できたら謝罪はさせませんし、返金にも応じません。カメラ導入後は、一生懸命に仕事をしている従業員に理不尽な思いをさせず、モチベーションの低下を防げているとの手応えがあります。逆に、従業員の落ち度が明らかになった場合は、真摯に対応させていただいた上で改善とサービス品質向上につなげます。

臨店業務や危機管理など、使って初めてわかる効果も

カメラの画角が広いため死角なく店内全体を映せる

──クレーム対応のほかにも、カメラの効果を感じることはありますでしょうか? 

小山さん:はい。まず、カメラは時系列を正確に追えていいですね。店内でお客様同士のトラブルが発生し、警察沙汰になったときは、カメラのおかげで時間や経緯を正確に報告できて助かりました。また、夜間の設備異常や遠隔地の災害などでは、現地に行かなくてもライブ映像で店舗の状況がわかり、危機管理面でも頼もしい存在です。

実際の営業時間中の様子を時系列で確認

小山さん:業務効率面でも効果を感じます。手元のデバイスで担当店舗の様子を確認できるのでマネージャーの臨店業務が効率化しますし、現場でも、店長の残業が減ったとの声があります。今まではメンバーがいると心配で残っていたようなのですが、今はカメラの見守りがあるため、安心して先に退勤できるそうです。

村岡さん:カメラのタグ付け機能で見たいシーンを効率的に視聴できるのもいいですね。そうした細かな工数減の積み重ねも効率化につながっていると思います。

──最後に、カメラ活用について同業者のみなさんへのメッセージをお願いいたします。

小山さん:カメラ導入にはさまざまなお考えがあると思いますが、当社では、社会問題化するカスハラから従業員を守りたい一心で導入に踏み切りました。

今は会長をはじめとする経営層も、映像というエビデンスの効果を実感しています。新しいシステムやツールには抵抗感を持ってしまいがちですが、Safieは管理画面やビューアーが使いやすいのですぐに慣れますし、実際に使って初めてわかる良さも多々あります。映像はカスハラ対策だけでなく、マーケティングや教育などにも活用できる汎用性の高いソリューションだと思います。迷っていらっしゃるのであれば、ぜひ、前向きに検討なさってみてはいかがでしょうか。

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容はページ公開当時のものです。

お話を伺った方

千房株式会社
直営統括本部
営業推進部 部長
小山 佳昭さん


千房ホールディングス株式会社
IT戦略部 課長
村岡 知彦さん