動物飼育、企業内保育園の現場にSafieを導入
クラウドの利便性で管理負担が大幅減、安全対策も強化
株式会社アワーズが運営する「アドベンチャーワールド」(和歌山県白浜町)は、動物園、水族館、遊園地を有する複合型テーマパーク。同パークでは企業内保育園、および動物飼育の現場でSafieをご活用いただいています。導入の経緯や具体的な活用方法などについてお話を伺いました。
(取材:2024年8月)
導入の決め手
- ビューアーや管理画面の操作が簡単
- 機器の管理負担が少ない
- 課題解決を一緒に考案する営業担当の姿勢
導入目的
- クラウド化による機器の管理負担軽減
- 遠隔管理の環境を整える
- 人の出入りと園児の安全管理(保育園)
導入した結果
- 機器の管理負担が大幅減
- 視聴の利便性が向上し、スムーズな遠隔管理が可能
- 人が滞在が難しい冷所や夜間も、動物を見守ることができる(飼育)
- 動体検知機能により訪問者の検知、安全管理体制が強化された(保育園)
INDEX
株式会社アワーズが運営する「アドベンチャーワールド」(和歌山県白浜町)は、ジャイアントパンダがいる動物園や水族館、遊園地を有する複合型テーマパークです。約80万㎡もの広大な敷地では、陸、海、空の約120種約1600頭の動物が暮らし、動物とのふれあいを楽しめる観光スポットとして広く親しまれています。
同パークでは、企業内保育園および動物飼育の現場で「Safie(セーフィー)」のクラウドカメラを活用くださっています。導入経緯や活用方法、メリットなどについて、運営会社である株式会社アワーズの長井 勝義さんにお話を伺いました。
クラウドで管理負担を減らしたい
操作性の良さ、相談できる安心感でSafieを導入
──2022年11月より、「アドベンチャーワールド」のパーク内でSafieをご利用いただいています。導入の背景についてお教えいただけますでしょうか。
長井さん:パークでは防犯や混雑把握を主目的に、20年以上前からオンプレ型のカメラを設置しています。しかし、敷地が広いのでカメラの設置場所が多く、その分、映像を保存するサーバーも複数台を運用している状況でした。さらに、近年は安全管理の体制拡充と共に、カメラの総数も増えていました。
多台数を運用する中で、課題を感じるようになったのが機器の保守管理です。オンプレ型は数年スパンでサーバーのリプレース作業が必要ですが、作業にはそれなりの人手や工数がかかります。そのため、このまま多台数を運用すると管理が困難になると感じ、一部をクラウド化したいと思うようになりました。クラウドカメラなら経年劣化によるサーバー故障やカメラの不具合に気づかないといった事故を心配せずに済み、管理負担が減って、その他の業務に集中できると考えたのです。
また、これまではカメラ映像はサーバールームでしか見られず不便だったため、クラウドカメラで視聴の利便性を高め、動物を見守る遠隔管理などを実現できたら……との思いもありました。
──クラウドカメラの中で、Safieを選んでくださった理由をお聞かせください。
長井さん:求めていたのは誰でもすぐに使える操作性の良さでした。同じようなスペックでも、比較検討で実際に手にすると、操作性や画質にはかなりの差があります。その中でSafieはUIが優れていて操作も視聴も簡単ですし、画質も良く、使う人のことをよく考えて設計されていると好印象を持ちました。
加えて、営業担当の方の親身なサポートも魅力でした。「カメラを売る」のではなく、「一緒に課題を解決しましょう」という姿勢で向き合ってくださったので、セーフィーさんとなら未来に向けたポジティブな映像活用が実現できると思いました。
保育園の安全対策~飼育動物の見守りまで
スモールスタートからカメラ活用を拡大
──現在、パーク内にある企業内保育園、および動物飼育の現場で、屋内用、屋外用それぞれに複数機種の固定カメラを導入いただいています。まずは、保育園でのご活用についてお教えください。
長井さん:パーク内オフィスの隣には、パークで働くスタッフのお子様をお預かりする企業内保育園「キラボシ」があります。この保育園の管轄は私たち統轄部なので、まずは自らの管轄部署でスモールスタートしてみようと、「キラボシ」にSafieを導入しました。
「キラボシ」は既に防犯カメラがありましたが、ちょうど園庭がつくられるタイミングだったので、外への出入り口も設置されている園庭をくまなく見られるように3台設置しました。主な目的はカメラの動体検知機能による人の出入りの確認で、映像は保育園の事務スペースにいる保育士と、私たち統轄部の双方が視聴できる設定としました。
保育士がPCなどで適宜視聴し、異変や不審者の侵入がないかモニタリングする運用を始めたところ、動体検知で人の出入りがわかる利便性・安心感が保育士や保護者の方々に好評でした。この好結果を受け、「キラボシ」以外でも徐々にSafieを展開させていきました。
──保育園に続き、動物飼育の現場でもご利用いただいています。こちらのご活用状況もお聞かせください。
長井さん:現在、Safieを設置しているのは3カ所で、1つ目の場所は「イルカふれあいプール」です。ここはゲストとイルカの距離がとても近いスポットなので、動物とゲストの安全管理のために設置しました。2つ目は、バックヤードにあるペンギンの繁殖研究施設「ペンギンベース」で、繁殖の様子を管理するために設置しています。3つ目の場所はフタユビナマケモノの飼育現場で、動物の健康管理などに映像を役立てています。
──動物の映像は、主にどなたがご覧になるのでしょうか?
長井さん:私たち統轄部でも視聴できますが、普段は飼育スタッフが業務用スマートフォンやPCなど各自のデバイスで見ています。私たちのパークでは、飼育スタッフが動物のそばにいて見守る体制を基本方針としています。けれど夜間など、目が行き届きにくい時間帯もありますし、「ペンギンベース」のようにマイナス気温の冷所だと、人が長く滞在できません。
でもSafieがあれば、いつでもどこでも手元のスマートフォンで動物の様子を見られます。おかげで、そばにいられないときも異変にすぐに気づいて迅速に対応できます。繁殖期や動物誕生の前後といったデリケートな時期も、現場の見守りに映像をプラスすることで手厚いケアが可能になり、飼育スタッフも心強いようです。
──動物の見守り以外でも、映像をご活用いただいていましたらお聞かせください。
長井さん:ゲストがペンギンをご覧になる「海獣館」に設置したモニターで、Safieで撮影した「ペンギンベース」の映像を流しています。普段は目にすることができない我が子の世話をするペンギンの姿を見られると、ゲストに喜ばれています。
操作性、利便性の良さで業務効率に効果
AIカメラでサービス体験の向上を目指す
──Safieを導入いただき、良かった点をお教えください。
長井さん:1つは、カメラの操作や視聴の利便性が飛躍的に向上したことです。サーバールームに行かなくても手元のデバイスで映像を見られるのは実に便利で、スタッフの業務効率化に一役を買っています。ビューアーが直感的に使えるUIで、現場に浸透しやすいのもいいですね。
動物飼育では、ニーズのある動物のところへカメラを移設してフレキシブルに活用しているのですが、初めてSafieを手にするスタッフも、レクチャーなしですぐに使いこなしてくれます。使いやすいツールは現場でしっかり活用してもらえるので、選定した管理者としてはうれしいですね。
もう1つ感じているメリットは、管理運用面での効率化と安心感です。やはり、クラウドは保守管理の負担が大幅に軽減されます。エラーがあれば管理者に通知が来るので、撮れていないまま放置してしまうリスクもなく、危機管理上の安心感も大きいです。
──最後に、映像活用における今後の展望をお聞かせください。
長井さん:今まで、カメラ映像はインシデントの事実確認に使う保険的なツールと捉えていました。けれどセーフィーさんと出会ってからは「映像で未来をつくりたい」と考えるようになり、飼育動物の繁殖など、未来へ向けた取り組みにカメラを活用しています。
現在はAIカメラでパーク前のタクシー乗り場の混雑状況を検知・通知し、待ち時間を軽減する仕組みづくりなどを検討中です。ほか、入退園者数やパーク内の滞在人数をリアルタイムでカウントし、ゲストの方がより快適かつ安全に過ごせる園内環境の実現やBCP領域に活用するなど、映像でできることはまだまだあると感じています。これからもSafieの優れた機能を最大限に活用し、パークにおけるゲストの体験向上と安全管理を図っていきたいと考えています。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容はページ公開当時のものです。
お話を伺った方
株式会社アワーズ
白浜事業所
統轄部
アシスタントマネージャー
長井 勝義さん