全国生放送でSafieカメラを活用
番組コンセプトを具現化でき、企画の幅も広がる

TBS系列で全国放送されている朝の情報番組「THE TIME,」では、日本各地のライブ映像をつないでいく中継コーナーでSafieカメラをご活用いただいています。導入の背景や活用方法、テレビ放送におけるSafieカメラの利便性などについてお話を伺いました。

(取材:2022年9月)

導入の決め手

  • 技術、コストの両面で設置のハードルが低い
  • テレビ放送可能な画質の高さ
  • 操作が容易で機材に詳しい専門スタッフが不要
  • クラウドカメラなのでいつでもどこでも映像視聴できる
  • 振り返り視聴や映像データの切り出しが容易

導入目的

  • 生放送番組で使用する中継カメラの導入

導入した結果

  • 移設が容易で、企画に合わせて設置場所を変えられる
  • 系列局を通さずに映像の切り替えなどができる
  • 遠隔で画角調整などができ、視聴者にベストな映像を届けられる

数多の人気番組を制作・放送するテレビ放送事業に加え、文化・エンターテインメント事業も幅広く手掛ける株式会社TBSテレビ。

全国放送されている同社の情報番組「THE TIME,」では、日本各地の映像を生中継でつないでいくコーナーで、セーフィーの「Safie GO PTZ(セーフィー ゴー ピーティーゼット)」と「QBiC CLOUD CC-2L(キュービック クラウド シーシーツーエル)」をご活用いただいています。

放送事業ににおけるSafieカメラの導入について、その背景や具体的な活用方法、製品やサービスの魅力についてお話を伺いました。

ライブ感・季節感あふれる、美しい朝の風景を届けたい

放送に使われたSafie カメラの映像

──はじめに「THE TIME,」について教えていただけますでしょうか。

石井さん:「THE TIME,」は2021年10月にスタートした、朝の情報番組です。

放送時間は月曜から金曜の5時20分~8時で、「ニッポンの朝がみえる。」をキャッチコピーとし、その日の朝に知っておきたいニュースを生放送でお伝えしています。

全国の系列局と中継をつなぎ、各地の朝の風景をお届けすることで、ライブ感あふれる「ニッポンの朝」をお楽しみいただける番組となっています。

──石井さんは「THE TIME,」で、どんな業務を担当されていますか?

石井さん:放送時間中に3回ある、「列島リアルタイム中継」というコーナーのプロデューサーを担当しています。

このコーナーには、日本各地の朝の風景を捉えた映像をリレー形式でお届けする時間があります。中継のラインアップは日によって異なり、私はそれらを企画・検討する業務に当たっています。

「ニッポンの朝がみえる。」というキャッチコピーの通り、日本各地の朝のライブ映像を視聴者のみなさまにお届けすることは「THE TIME,」の大切なコンセプトの1つです。

ですので、季節や天候、催事などの情報に鑑みて、その日の朝にふさわしい美しく清々しい景色が見られるスポットを選んでいます。

──「列島リアルタイム中継」では、Safie GO PTZとQBiC CLOUD CC-2Lをご利用いただいています。どういった経緯で導入されたのでしょうか?

石井さん:もともと、番組制作に携わるTBSテレビおよび系列局の計28局は、それぞれ5~20台ほどの屋外ライブカメラを管轄エリア内に設置しており、その数は全国で数百台にのぼります。

「列島リアルタイム中継」では、そうした既設カメラの映像を使用していますが、制作側としては2つの課題を感じていました。

1つは、既設カメラは台風など災害時の様子をお伝えすることを目的としたものが多く、設置場所が「朝の美しい風景」という当番組の方針に必ずしも合致しないこと。

もう1つは系列の各局が固定で設置・管理しているカメラなので、オンエア中の臨機応変な映像切り替えや、季節に合わせた設置場所の変更などが難しいことです。

そこで、これらの課題を解消できるカメラが欲しいと考え、最も利便性が高そうだと感じたSafieカメラを導入することにしました。

移設も画角調整も容易。ベストな景色をオンエアできる

──中継用のカメラをリサーチする中で、Safieカメラを選んだ理由をお聞かせください。

石井さん:カメラの選定で求めていた要件は、「技術、コストの両面で設置のハードルが低い」「テレビ放送可能な高画質」「専門スタッフでなくても簡単に使える操作性」の3つでした。

Safieカメラはこれらの要件を十分に満たしています。加えて、類似のプロダクトと比較したときに「クラウド録画映像の振り返りが容易」「手元のPCやスマホで映像を見られる」「コストバランスが良い」といった点をアドバンテージに感じ、導入に至りました。

──現在、Safieカメラをどのようにご利用いただいていますか?

石井さん:Safie GO PTZとQBiC CLOUD CC-2Lを撮影したい場所の設置条件によって使い分け、今はSafie GO PTZを北海道のトマム、京都府の天橋立、滋賀県の琵琶湖の3カ所に設置しています。いずれも風光明媚なスポットで、週に1~2回は「列島リアルタイム中継」のラインアップに入れています。

副調整室では系列局のカメラ映像とともに、Safieカメラの映像も映し出しています。放送中は刻々と変わる天候条件などを見ながら各映像をチェックし、ぎりぎりまで比較検討してからオンエアする映像を決定します。

左から北海道トマム、京都府の天橋立、滋賀県の琵琶湖のビューアーの映像

──中継カメラとしてのSafieカメラの使い勝手はいかがでしょうか?

石井さん:画質は十分に放送可能な品質を満たしていますし、現在設置している3台の映像は、私たちの手で選択・放送できる点がいいですね。例えば大阪の映像を、大阪で管理する別のカメラに切り替えたいときは、大阪の系列局と連絡を取り合わなくてはなりません。生放送中は何かとバタバタしますから、その必要がないのはすごく助かります。

また、Safie GO PTZはパン・チルト・ズームの遠隔操作機能があるので、「雲が邪魔だからちょっと画角を振ろう」といった調整もできて使いやすいです。

一般の固定カメラに比べて移設のハードルが低く、設置場所を変えやすい点もありがたいです。桜の時期はミシュラン・グリーンガイド・ジャポンの表紙を飾った山梨県の浅間神社に期間限定で設置し、非常に好評でした。

企画の幅が広がり、働き方にもポジティブな影響が

──Safieカメラを導入いただき、感じていらっしゃる効果をお聞かせください。

石井さん:最大のメリットは、私たちの意志で設置場所などを決定でき、番組のコンセプトである「ニッポンの朝」を効果的にお伝えできることです。画角調整や移設が容易ですから、映像のバリエーションも増えました。

また、テレビ局のカメラにはなかった機能がたくさんあり、働き方にもポジティブな影響がありました。

例えば、セーフィーはクラウドカメラですから、いつでもどこでもPCやスマホで映像視聴が可能です。会社の副調整室に行かなくても、自宅や出先でできることが増え、昨今のワークスタイルにとてもフィットしていると思います。

同様に手元のデバイスでクラウド録画映像をさかのぼれて、必要なシーンをムービークリップやスナップショットで手軽に切り出せる機能も便利です。

天候条件に恵まれない日などは、ライブ映像の下にクラウド録画映像を小さく出し、「条件の良い日はこんな景色です」とお見せすることもできます。もちろん、資料作成などにも役立ちます。

──最後に、今後、Safieカメラでチャレンジしてみたいことがあればお聞かせください。

石井さん:移設が容易な利点を生かし、視聴者のみなさまの朝を爽やかに彩る映像を、フットワーク軽く探し続けていきたいです。また「桜の名所の朝」など、期間限定で季節感のある企画にも積極的にチャレンジしたいですね。

Safieカメラは番組制作だけでなく、イベントなどでも面白い使い方ができそうなポテンシャルを感じます。社内の各領域のスペシャリストとSafieカメラのメリットを共有し、これからも多くの方に楽しんでいただける番組や企画を考えていきたいと思っています。

お話を伺った方

株式会社TBSテレビ
情報制作局 情報一部
「THE TIME,」プロデューサー
石井 健太郎さん