デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の機運を受け、工事現場でもウェアラブルカメラの導入が広がっています。事実、ウェアラブルカメラは、「6K」と呼ばれ課題が山積する建設業界の仕事を、遠隔支援や遠隔臨場によって変革しつつあります。
この記事では建設業界での多数の導入事例をご紹介するとともに、選ぶべきウェアラブルカメラの条件やよくある疑問への回答など、導入に向けて気になる部分もあわせて解説します。
目次
ウェアラブルカメラが現場を変えた事例
ウェアラブルカメラとは、身体に装着してハンズフリーで周囲を撮影できる小型のカメラのことをいいます。工事現場などで使用されるウェアラブルカメラは、多くの場合、ネットワークを介して音声通話が可能となっており、離れた場所にいる人に映像を見せながら会話をすることが可能です。
国土交通省の方針のもと、2022年からは建設現場での遠隔臨場が本格実施されています。こうした流れを受けて、建設現場でウェアラブルカメラの活用が広がっています。
ここでは、セーフィーのウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket シリーズ」がどのように現場を変えているのか、実際の事例を通して見ていきましょう。
人手不足で拍車がかかる「6K」問題からカメラで脱却
企業名:株式会社ケー・エフ・シー
企業規模:101〜300名
導入目的:建設現場における施工管理の効率化
「Safie Pocket2」を導入すると、現場だけで対処できない問題が起きた時にも、離れた場所にいるベテラン職員が現場の状況を適切かつタイムリーに把握できるようになりました。ベテラン職員が遠隔で現場の問題を解決できるようになったことで、現場に駆けつける回数が減り、作業効率が格段に上がっています。これによって労働時間の削減や労働環境の改善につなげ、若者が働きたいと思える仕事となるよう、今後もカメラの活用場面を積極的に拡大していく計画だそうです。
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カメラ活用で⻑時間労働を削減
企業名:大和ハウス工業株式会社
企業規模:1,001名以上
導入目的:施工管理業務の効率化、遠隔での状況確認や施工管理、働き方改革への寄与
同社は、現場の仕事を効率化し、将来的には建設業の仕事のやり方も変えるべく、「建設デジタル推進部」を発足させ、デジタル化の推進に本腰を入れました。その一環で「スマートコントロールセンター」による施工現場の一元管理の実証実験を行っており、全国の現場の映像撮影に各種のクラウドカメラが活用されています。
例えば内装工事では、建物の内部をウェアラブルカメラ「Safie Pocket2」で撮影し、施工状況の確認や品質管理を遠隔で行っています。現場で何か確認したいことが発生したときも、映像を確認しながら指示を出すことができるため、現場監督が現地入りするまで作業が止まってしまうということがなくなりました。
さらに、クラウドカメラは現場の安全性向上やコミュニケーションの円滑化にも寄与しているといい、今後も様々な活用方法を検討されているようです。
\大和ハウス工業株式会社さまのの詳細な事例はこちら/
技術伝承にカメラを活用して若手人材を育成
企業名:株式会社大林組
企業規模:1,001名以上
導入目的:DX支援、遠隔臨場における業務効率化、建設現場の生産性向上
建設業界全体では、29歳以下の人材が1割を切っているという現状があり、若手人材の育成が特に課題です。そこで、同社の現場では、若手職員に「Safie Pocket2」を常に持たせ、所長がそれを監督するという形で、カメラが若手の育成に役立てられているそう。
また、スキルのある人の工事作業を映像で残しておくことができれば、それを見て若手人材が学ぶことができます。土木の現場では数年に1度しか行われないような工事もありますが、その作業工程を録画してデータを残せば、マニュアルとして活用が可能です。
このように、株式会社大林組さまは、技術伝承のために今後さらにカメラを活用していくことを計画されています。
\株式会社大林組さまの事例の詳細な事例はこちら/
中小企業から超大手まで。導入が進むウェアラブルカメラ
上でご紹介した3つの事例からもおわかりいただけるとおり、企業の規模を問わず、ウェアラブルカメラの導入はどんどん広がっています。
こちらの動画では、鹿島建設株式会社さまの実際の現場での、ウェアラブルカメラ「Safie Pocket2」の活用場面が紹介されています。
「間違いない」ウェアラブルカメラの条件
このように導入が拡大しているウェアラブルカメラですが、従来の製品には現場での運用に際して次のような課題がありました。
- 現場の電波状況次第で、音声や映像の通信が途切れてしまう
- 記録映像をSDカードから毎日取り出す必要があり、手間がかかる
現在では、こうした技術的な限界はかなり解消されています。これからウェアラブルカメラを導入するなら、以下の条件を満たしている製品を選ぶのが望ましいでしょう。
- 導入が簡単
- 研修がいらないくらい操作が簡単で誰でも使える
- 通話ができる
- 防水・防塵
- バッテリーの持ちが良い
- 暗いところでも使える
- 動画だけでなく写真も撮影可能
- 画質が良い
- 映像がリアルタイムで共有できる
- 高速インターネット回線搭載
- 料金体系がシンプル
- NETISに登録されている
これらの条件全てを満たす「Safie Pocket2」は、多くの企業にお選びいただき、クラウドカメラ録画サービスでSafieはシェアNo.1(※) となっています。例えば、株式会社水機テクノスさまの事例でも、導入ハードルの低さや使いやすさ、料金体系のシンプルさなどを高く評価いただいています。
▼「Safie Pocket2」について、デモ機の貸出や料金、活用方法などに関するご質問やご相談はお気軽にお問い合わせください。
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「Safie Pocket2」を使った遠隔支援の様子
「Safie Pocket2」は、様々なマウントと組み合わせて使うことができます。カメラを介して現場の遠隔支援を行う場合には、ヘルメットやチェストマウントを使って現場職員の方に身につけていただくか、胸ポケットに装着いただく形が便利です。
こちらの動画では、使用できるマウントと装着時の実際のカメラ映像をご紹介しています。
こちらの動画では、実際に「Safie Pocket2」を身につけて作業を行っている時の撮影映像や、遠隔でその映像を確認する様子をご覧いただけます。
ウェアラブルカメラは、多くの業界で活躍
ウェアラブルカメラは建設業界を含め、多くの業界で活躍しています。
建設業界
- 遠隔臨場
- 受注者/発注者への迅速な確認依頼
- 安全パトロールの遠隔実施
事例:株式会社アサノ大成基礎エンジニアリングさまからは、遠隔臨場の際に現場作業員の両手が空いて業務の邪魔にならないことや、電源や通信設備の用意が不要でカメラ一つで完結できることなどを評価いただいています。
▶ 株式会社アサノ大成基礎エンジニアリングさまの事例はこちら
物流業界
- システムのトラブル発生時の原因究明
- アルコールチェックの様子の記録
- 「チョコ停」の原因究明
事例:株式会社MonotaROさまは、トラブルの原因特定にクラウドカメラを活用しているだけでなく、実際に起きた事故の映像などを教材として使うことで、労働災害の防止にも役立てておられます。
製造業界
- 遠隔での生産テスト立ち会い
- 時短勤務者の立ち会い参加
- 労働災害の防止
事例:ハウス食品株式会社さまでは、現地に行けない場合の代替としての役割や、時間やコストの圧縮以上に、社員一人ひとりが能動的に働く環境づくりに役立ったとお喜びいただいています。
業界ごとに異なるこのような活用場面の他にも、遠隔支援による若手の教育や、ベテラン職員の作業映像を使った研修などを実施することで、ウェアラブルカメラは業界を問わず人材育成などにも活躍するでしょう。
よくある疑問・懸念点
建設業界を含む様々な業界でウェアラブルカメラが活用されていることをお伝えしてきましたが、導入を検討するうえでは気になることも多くあります。ここでは、ウェアラブルカメラに関するよくある疑問や懸念を取り上げ、一つひとつ回答していきます。
Q. 現場で使いこなせるでしょうか?
現場スタッフのITリテラシーはさまざまです。導入が簡単で、研修がいらないくらいに操作が簡単な製品・サービスを選びましょう。専用アプリのダウンロードや通信回線の設定が不要であれば、現場の負担が減るため定着しやすくなります。
「Safie Pocket2」はカメラの電源を入れるだけで録画が始まり、操作もシンプルで使いやすいことで高く評価されているため、不安なくご活用いただけるでしょう。
Q. 安価なウェアラブルカメラでもよいのでは?
安価なウェアラブルカメラを単体で購入する場合、撮影データを保管するストレージや通信用のネットワークが別途必要になるため、結果的に費用はかさみます。また、別々のサービスを利用することで導入や運用にかかる手間も増えます。
こうした点を考慮し、全てがオールインワンになったクラウド録画サービスを選ぶお客様が多いようです。
Q. スマホで良いのでは?
スマホで立ち会い業務などを行う場合、すでに端末を持っていることが多いため初期費用がかかりません。
その一方、現場で歩きスマホとなってしまう危険性があります。さらに、水分や粉塵などの過酷な環境への耐性が低く、落とした際には画面が割れるため取り扱いに注意が必要です。また、通信量の制限に達した場合、映像をアップロードしづらくなります。
Q. アクションカメラとは何が違うのでしょうか?
ウェアラブルカメラとアクションカメラは基本的には同じと言えますが、撮影シーンや用途が異なり、それに合わせて細かな機能に差があります。
アクションカメラは主にスポーツやアウトドアで利用されるため、装着した状態で激しく動くことを想定して、手ブレ補正やフレームレートなどの性能が充実している傾向にあります。これに対し、ウェアラブルカメラは業務や日常場面で活用されるもので、通話機能やバッテリーの持ちなどが優れている場合が多いでしょう。
Q. 現場側から監視されるようで嫌だという声が挙がっています。
ウェアラブルカメラを現場に導入することで、現場の職員は監視されるように感じるのではないかという懸念の声は絶えません。そこで、導入に際しては、監視ではなく見守りが目的であり、現場のフォローやトラブル解決に役立つものであることをしっかりと説明することが重要です。
株式会社カンドーさまの事例からもおわかりいただけるとおり、心理的な抵抗はある程度避けられないものですが、カメラ導入によるメリットを感じてもらえるようになれば、そのような抵抗感も徐々になくなっていくはずです。
ウェアラブルカメラの利用料金について
ウェアラブルカメラ自体は数万円から十数万円程度で購入可能です。クラウド録画サービスとしてオールインワンになったパッケージで利用する場合には、本体価格に加えて月額の利用料金が必要になります。ウェアラブルカメラに限らないクラウド録画サービス全般で見れば、本体価格は数万円のモデルが多く、月額利用料金は2,000円前後からのサービスが多くなっています。
「Safie Pocket2」もこのようなパッケージでご利用いただいており、毎月の料金には、SIMカード代金、データ通信費用、クラウド録画費用の全てが含まれます。利用期間は1カ月からですが、実際の料金は利用期間によって異なりますので、詳細はお問い合わせください。
「Safie Pocket2」にご興味をお持ちの方へ
「Safie Pocket2」を実際に使って試してみたい方のために、デモ機の貸し出しも行っています。数に限りがありますので、デモ機の在庫についてはお問い合わせをお願いいたします。
その他、料金や納期、設置場所などに関するご質問やご相談も含めて、お気軽にお問い合わせください。
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