防犯カメラの録画方法にはなにがある?録画方法や録画媒体による違いを解説

防犯カメラの録画方法にはなにがある?

防犯カメラの導入を検討している方のなかには、「防犯カメラの録画方法にはなにがあるのか」と、疑問を持っている方もいることでしょう。防犯カメラは録画方法や録画媒体により、画質や記録時間、障害からの復旧方法が変わります。

この記事では、防犯カメラの録画方法や録画媒体による違いを解説します。防犯カメラ導入をご検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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防犯カメラの録画方法(圧縮方法)

防犯カメラの録画方法(圧縮方法)には、大きく分けてMotion JPEG、MPEG-4、H.264、H.265の4種類があります。それぞれ、どういったものかを見ていきましょう。

Motion JPEG

Motion JPEGは、動画の各フレームの映像を、画像圧縮の方式であるJPEGにより圧縮する方法です。JPEG以外の圧縮を行なわないため画像が劣化せず、高画質での記録が可能です。フレームが圧縮の単位になっているため、フレームごとの映像を確認したい場合に適しています。

一方で、フレーム間の圧縮を行なわないため、後述の3つよりも圧縮効率が悪く、動画ファイルの容量が大きくなる難点があります。そのため、1997年頃までは主流の録画方法であったものの、現在ではあまり使われていません。

MPEG-4

MPEG-4はMotion JPEGとは異なり、フレーム間での圧縮を行なう方法です。各フレームのなかにある、時間とともに「変化する部分」と「変化しない部分」とを検出します。変化しない部分のデータをすべて残す必要はないため、間引くことでMotion JPEGより高い圧縮率を実現しています。

現在では、インターネット上のサービスやコンテンツの標準的な動画形式として、地位を確立しました。
ただし、圧縮率が高くなるほど画質も劣化します。また、動きが速い映像では、ノイズが発生してしまうこともあるため、用途によっては注意が必要です。

H.264

H.264は「MPEG-4 Part 10 AVC(Advanced Video Coding)」とも呼ばれ、MPEG-4から派生した圧縮方法です。MPEG-4と同様、動画ファイルの国際規格の一つとされています。

動画のデータサイズを、Motion JPEGと比べると80%以上、MPEG-4と比べても50%以上削減可能です。

H.264は、要求される処理性能やビットレートの違いに柔軟に対応できます。そのため、携帯電話のビデオ通話などの低速・低画質の用途から、ハイビジョン放送など大容量・高画質の動画まで、幅広く利用されています。

H.265

H.265はH.264の改良版です。圧縮技術の適正化が進み、H.264とくらべて圧縮能力が約2倍に高まりました。H.265を利用すれば、同等の画質をH.264の半分のファイルサイズなどで実現できることになります。

また、H.264では4Kまでだった解像度が8K(UHD 8192×4320)までの対応に、60fpsまでだったフレームレートは300fpsまでサポートができるようになりました。ノイズ除去の仕組みもさらに強化され、CS放送やワンセグ放送などに応用されています。

防犯カメラの録画で使われる記録媒体

防犯カメラの録画に使われる記録媒体には、HDD・SDD・SDカード・クラウドなど複数の種類があります。それぞれのメリット、デメリットを見てみましょう。

HDD

HDD(ハードディスクドライブ)は、防犯カメラの記録媒体としてスタンダードな記録媒体です。大容量データの記録が比較的安価にできるため、パソコンやテレビなどのレコーダーの記録媒体としても広く用いられています。

ただし、サイズが大きくなってしまうことや振動に弱いというデメリットがあります。

SSD

SSD(ソリッドステートドライブ)は、最近になってパソコンなどに使われるようになった記録媒体です。半導体メモリを使用しているため、HDDとくらべて、以下のようなメリットがあります。

  • 処理速度が速い
  • 衝撃や振動に強い
  • サイズがコンパクト
  • 動作音が静か
  • 消費電力が小さい

このため、屋外で使う街頭防犯カメラへの利用などに適している一方で、HDDより価格が高く、データ容量の大きな媒体を導入しにくいことがデメリットです。

SDカード

SDカードは着脱可能な外付けの記録媒体で、ビデオカメラやデジタルカメラ、スマートフォンなど、ポータブル機器に使われています。抜き差しがしやすく安価なため、一時的に保存する媒体としてはコストパフォーマンスが高いといえるでしょう。防犯カメラでは、街頭防犯カメラでよく使われています。

一方で、SDカードには保存容量の小ささや壊れやすさといったデメリットがあるため、長期間の利用には向きません。

クラウド

クラウドは、メーカーが提供するインターネット上の保管場所である、クラウドに録画データを保存する方式です。以下のようなメリットがあります。

  • レコーダー購入の必要がない
  • 修理代がかからない
  • レコーダーが不要なためカメラ周辺のスペースを有効活用できる
  • 破壊や盗難・自然災害によるデータ消失の心配がない
  • パソコンやスマートフォンなどから録画内容の確認ができる

一方で、クラウド方式のデメリットには、インターネット環境を整える必要があることや、クラウド利用のための月額料金を支払う必要があることなどが挙げられます。

その他の便利な録画機能

録画表示

防犯カメラの録画方法に関して、その他の便利な機能を紹介します。

ミラーリング録画

ミラーリング録画とは、防犯カメラに記録媒体を2台搭載し、カメラで撮影された1つの映像を2台の記録媒体の双方に録画する機能です。

記録媒体は故障のリスクがあり、故障してしまえば映像の記録はできなくなります。ミラーリング録画をしていれば、仮に1台の記録媒体が故障しても、もう1台の記録媒体に録画データが残るため、録画データ消失リスクを回避できます。

ただし、記録媒体を2台使うため、容量効率が悪くなることや処理スピードが遅くなることなどがデメリットです。

また、物理的要因やコンピュータウイルスなどにより、2台の記録媒体が同時に故障した場合には、録画データは消失します。データ消失リスクの回避をより万全に行なうには、外部の記録媒体への定期的なバックアップが必要です。

リレー録画

リレー録画とは、防犯カメラに複数台の記録媒体を搭載し、1台目の記録媒体が一杯になると2台目へ、2台目の記録媒体が一杯になると3台目へと、録画データを順に記録する機能です。

記録媒体1台では収まりきらないような、長時間の録画データを記録したい場合に役立ちます。ただし、ミラーリング機能のようなバックアップ性はありません。

RAID5録画

RAID5録画は、ミラーリング録画と同様、記録媒体の故障によるデータ消失リスクを回避するための機能です。複数の記録媒体にデータを分散して記録するとともに、「パリティ」と呼ばれるエラー訂正のためのデータを同時に書き込みます。

どれか1台の記録媒体が故障した場合でも、パリティデータの利用により、故障した記録媒体のデータの復旧が可能です。

RAID5録画を行なう際は、3台以上の記録媒体を使用します。ただし、実際に使用できる記録媒体の容量は、記録媒体の台数マイナス1台分です。3台の記録媒体なら、容量は2台分、容量効率は3分の2となります。

同じくデータ消失リスク回避のために使われるミラーリング機能では、実際に記録できる容量は2台のうち1台分、容量効率は2分の1です。比較すると、RAID5のほうが容量効率は高いといえます。

まとめ

防犯カメラの録画方法にはMotion JPEGやMPEG-4など複数のものがあり、圧縮効率が高いものほど長時間録画がしやすくなります。また、記録媒体にもHDDやSSD、クラウドなど複数の種類があります。

記録媒体にHDDやSSDなどを利用している場合には、ミラーリングやRAID5など、記録媒体の故障によるデータ破損リスクを回避する手段を講じなければなりません。

しかし、Safie(セーフィー)対応カメラが採用しているクラウド記録なら、データ破損の心配は不要です。もしご関心があれば、下記からお問い合わせください。

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