飲食店のQSC+Hとは?店舗の魅力を高めるホスピタリティについて解説

飲食店のQSC+Hとは?

飲食店を経営する上で、顧客が再びお店に訪れたくなる心地よい体験の提供が、お店の繁盛につながります。そのためのひとつの要素として「QSC」という指標があります。近年さらにもう一つ大切な要素である「H」が加えられた指標が「QSC+H」です。この記事では、店舗運営において重要なQSC+Hについてわかりやすく解説します。

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飲食店におけるQSC+Hとは?

飲食店の成功の秘訣である「QSC」に加えて、「H(ホスピタリティ)」の要素に注目したビジネス用語です。ホスピタリティは、日本語では「おもてなし」を意味します。

日本の飲食店は、もともと「おもてなし」の心が根付いています。ほとんどのお店が、お客さまに満足いただけるように、丁寧な接客とおしぼりの提供などのおもてなしの文化が当たり前です。

そのため、ホスピタリティの向上に取り入れたい視点が「お客さまの喜び」です。QSCに加えて「CX(カスタマーエクスペリエンス)」といったお客さまの感動体験を目指すための要素です。

そもそもQSCとは?

QSCとは、「Quality(品質)」「Service(サービス)」「Cleanliness(清潔さ)」といった「飲食店・小売店経営の基本」の三要素です。

・Quality(品質):料理や飲み物のおいしさ、食材の品質など。提供する商品の質。
・Service(サービス):接客の言葉づかいやオーダーシステムなど。サービスの質。
・Cleanliness(清潔さ):お店の衛生状態やスタッフの身だしなみなど。清潔感。

マクドナルド創始者のレイ・クロックが提唱したと言われており、同店の店舗運営に導入しました。その後マクドナルドが成功したことにより、世界中の飲食店をはじめ、小売やサービスの店舗運営にも導入されています。

QSCとQSC+Hの特徴とは?

QSCは、顧客満足度を高めるために最低限おさえるべきポイントです。料理の品質、スタッフの接客態度、店舗の清潔感などは、あくまでも顧客が求める最低限の基準であり、一定レベルを維持できなければ顧客離れを招く危険性があります

しかし、競争の激しい現代の飲食業界において、QSCの向上だけでは他社との差別化を図ることは困難です。そこで重要性が高まっているのが、QSCに「ホスピタリティ」を加えた、QSC+Hの考え方です。

例えばマクドナルドでは、「おもてなしリーダー」というポジションを設けることでホスピタリティの向上を図っています。「子どもを抱っこされているお客さまの商品は席までお運びする」「待ち時間にお子さんとの会話を楽しむ」といった、人のぬくもりを感じさせるサービスを実践しています。

QSCは、チェーン展開を加速させた時代には、効率性を重視した経営手法として有効でした。しかし、価値の高い体験を求める現代の顧客にリピートしてもらうには、QSCだけでなくCXの追求といったホスピタリティの実践が不可欠と言えます。

ホスピタリティの向上のポイント

ホスピタリティの向上は、お客さま一人ひとりの立場に立って、心から望んでいる潜在的なニーズに答えることが大切です。そのためには、マニュアル化された接客ではなく、お客さまの期待を理解して、それに答えるスタッフ一人ひとりの「おもてなしの心」が大切になってきます

ここではホスピタリティ向上のポイントを4つご紹介します。

お客さまの立場になって考える

ホスピタリティを深めるには、お客さまの立場に立って状況を理解することが重要です。例えば、乳幼児と一緒に来店されたご夫婦の場合「お料理をお出しするタイミングはズラしましょうか?」と確認するといったサービスが考えられます。

乳幼児を抱っこしての食事では、せっかくの料理の味を楽しむ余裕がなくなってしまう可能性があるでしょう。そこで、ご夫婦がお子さんの相手を交替する機会をつくることで、料理を楽しむ時間の提供につながります。

ただし、食事を手短に終えたいお客さまのニーズは、ご夫婦で一緒に食べることです。顧客一人ひとりで異なる潜在ニーズを理解して、顧客の要望に答えることがホスピタリティの向上につながります

笑顔や聞き上手になる

ホスピタリティの向上は、お店のスタッフの接しやすさも重要です。例えば、自然な笑顔や聞き上手であることは、顧客にリラックスした時間を提供するために役立つコミュニケーション術です。

テーマパークのキャストのようなオーバーリアクションこそ必要ありませんが、お客さまが接しやすい空気感は重要になります。自然な笑顔と適切な共感の言葉を返すことで、顧客との距離感を縮めて、信頼関係を築くことにつながります

また、スタッフ全員がおもてなしの心を持つには、働くことが楽しいと思える労働環境の改善もホスピタリティの重要な要素と言えます。

ホスピタリティの高いサービスを経験する

ホスピタリティの質を高めるには、さまざまなお客さまの立場や背景を知る必要があります。他人を理解するためのコミュニケーション能力も求められるため、一朝一夕で身につくものではありません。ただし、少しでも早くホスピタリティの本質に気づく方法はあります。

自分自身がホスピタリティの高いサービスを体験することです。例えば、高級レストランであえて嫌いな食材を伝える、リゾート地で家族や恋人へのサプライズ演出をするなどの方法があります。

ちょっとしたわがままをスタッフに伝えてみて、その提案を承諾する、または拒否する際の言葉選びや共感の姿勢などがホスピタリティを学ぶ体験になるはずです

映像データで接客内容やサービス品質を振り返る

ホスピタリティの向上は、老若男女の区別なくさまざまなお客さまと接する機会が重要です。そのために、模範となるスタッフの接客内容やサービス品質の振り返り、優れたケーススタディを映像データで共有する方法があります

店舗内で起きた事実をスタッフ同士で見直して改善点を共有するのにも効果的です。映像データの共有は、クラウド録画サービスやワイヤレスカメラなどで実現できます。

飲食店における映像データの活用方法についてはこちらをご覧ください。

QSC+Hでお客さまに感動体験を提供しよう

QSCに「ホスピタリティ」の要素を加えたものがQSC+Hです。しかし、ホスピタリティが向上したからといって、すぐに結果が出ないことがほとんどです。

スタッフのスキルや口コミ評価の高まりなど時間がかかったり、マニュアル化できる正解がなく、徐々に改善されるものであるためです。

しかし、お客さまの感動体験やリピーター獲得には、ホスピタリティの要素はこれから外せないでしょう。特に高級感の演出や差別化を図りたい個人店舗では有効な手段です。

もしスタッフのホスピタリティ向上を目指すなら、接客の振り返りやケーススタディを映像データで共有する方法があります。セーフィーは映像ソリューションを提供している会社で、飲食店の業務課題解決に多数の実績があります。

店舗のセキュリティ向上とホスピタリティ向上にお悩みの方は、ぜひセーフィーまでご相談ください。

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