屋内や屋外で無線LANに接続し、無線で撮影・録画することができる防犯カメラ(ネットワークカメラ)のメリットとデメリットについて紹介します。無線LAN対応カメラは配線不要で設置が手軽ですが、ルーターとの距離により電波が届かず、回線状況が不安定になる可能性があります。
届いて5分で使える
コンパクトで好きな場所に置くだけ。壁や天井にも簡単固定
無線LANで使える防犯カメラとは
「無線LANで使える防犯カメラ」とは、「無線LANを利用してインターネットに接続するカメラ」のことを指します。
ワイヤレスカメラとも呼ばれています。
無線LAN対応カメラは屋内用が一般的となっています。もちろん屋外用も商品化されてはいるものの、種類がとても限られています。
無線LAN対応カメラの対になる商品として「有線カメラ」があります。
電源とは別に、インターネットに接続するためのLANケーブルが必要となるため、有線カメラと呼ばれています。
LANケーブルの配線が不要なことが、無線LANで使える防犯カメラの特徴です。
※カメラの電源を確保するための配線は必要です
無線LAN対応・有線LAN対応どちらのカメラを設置すべきか迷ってしまう方は、お気軽にご相談ください。
無線LANで使える防犯カメラのメリット・デメリット
無線LANで防犯カメラを利用するにおいて、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。防犯カメラの導入をこれから検討する方も、既に導入済の方も、今一度おさらいしてみましょう。
メリット・デメリットは、ぞれぞれ3つずつあります。
まずは、メリットから見ていきましょう。
無線LAN接続のメリット
(1)移動しやすい
例えば、店舗ビジネスの場合、「棚のレイアウト変更を行った」「新しい什器を設置した」などのタイミングで、撮影範囲内に死角が発生する可能性があります。
無線LAN対応カメラであれば、無線LANの届く範囲内であれば自由に移動させることができるので、急なレイアウト変更にも対応できます。
(2)配線不要のためどこでも設置できる
有線カメラを設置する場合、カメラとルーターの間にLANケーブルを配線する必要があります。
その問題を解決できるのが無線LAN対応の防犯カメラです。
カメラの電源を確保するためのコンセントさえ近くにあれば、好きな場所にカメラを取り付けることができます。
(3)綺麗な仕上がりを実現できる
有線カメラを設置する場合は、お客様の視界に入らないよう、梁に這わせたり、天井裏を通してLANケーブルを配線します。
しかし、設置場所によっては配線を隠せるスペースが無い場合があります。その場合、LANケーブルがお客様の視界に入ってしまいます。
そんな時、無線LAN対応のカメラであれば、コンセントからカメラまで配線するだけでOKです。景観を保ったまま防犯カメラを設置できます。
無線LAN接続のデメリット
(1)ポケットWi-Fiの回線では安定して利用ができない
ポケットWi-Fiは利用できる通信量が定まっているものが多く、仮に利用した場合、数日で規定の通信量を超えてしまいます。
そのため、ポケットWi-Fiの利用は推奨できません。
「通信量使い放題プラン」も存在しますが、基本的には下り回線のことを指しており、防犯カメラが利用する上り回線には当てはまりません。
一般的な無線LANの防犯カメラは、光回線が推奨されています。
無線LAN対応カメラの利用を検討している場合は、この機会に光回線を導入しましょう。
(2)有線と比較すると回線状況が不安定になる
無線LANは無線通信のため、環境によってカメラとの通信が不安定になることがあります。
通信が不安定になっている間は、録画が途切れてしまいます。無線LANで防犯カメラを利用する場合の、一番の懸念材料となります。
(3)ルーターから近い場所にしか設置できない
ルーターとの距離が5メートル以上離れている場合や、5メートル以内でもドアなどの障害物がある場合、無線LANの接続が不安定となる可能性があります。
ルーターから5メートル以内で、障害物のない場所にカメラを設置するようにしましょう。
屋外用無線LAN防犯カメラの注意点3つ
屋外用の無線LAN対応防犯カメラは、種類が限られていると前述しましたが、ここでその理由を解説します。
屋外用での設置を検討されている場合、ぜひ一度目を通してください。
(1)配線が必要
無線LAN対応とはいうものの、電源供給のために配線が必要になります。
近くにコンセントが無い場合は、壁を貫通させて配線する必要があります。
(2)電波が不安定となり、録画が止まってしまう可能性が高い
無線LANで防犯カメラを利用する場合、カメラとルーターが5メートル以内、かつ、間に障害物が無い状態が望ましいのですが、ルーターを室内に設置している場合、壁が間にあるため、録画状況が不安定になる可能性があります。
また、大雨や強風など天候でも電波が不安定になる可能性があります。
(3)無線LAN妨害装置がある
無線LANを妨害する装置が一般的に販売されています。例え防犯カメラを設置していても、悪意を持った第三者が妨害装置を利用した場合、録画が止まってしまい、防犯機能を果たせなくなってしまいます。
いざという時に録画が出来ていないのは本末転倒です。
また、屋外に対応したルーターも販売されてはいますが、高価なものが多いため、トータルコストは有線タイプと変わりません。
そのため、屋外に防犯カメラを設置する際は、有線カメラを推奨します。
電源があれば配線を気にせず設置できる
無線LAN対応の防犯カメラは、電源と無線LANを用意すれば、配線を気にせずに好きな場所に設置することができる便利なカメラです。
ただし、設置する環境によっては、無線LANが不安定になることがあります。
また、屋外で無線LAN対応カメラを利用するには、環境を整えることが難しく、録画が止まってしまう可能性が高いです。
無線LAN対応カメラを導入する前に、設置環境は十分に調査することをおすすめします。無線LANの環境構築が難しい場合は、有線カメラの設置を検討しましょう。
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