人々の暮らしを支える水循環
水処理施設の安全を守るウェアラブルクラウドカメラ

私たちの暮らしに不可欠な、水処理施設。そのメンテナンスやオペレーションを担う株式会社水機テクノスでは、全国の拠点でウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」を活用中。ライブ映像、クラウド録画映像ともに、さまざまなシーンでご利用くださっています。

(取材:2022年8月)

導入の決め手

  • カメラ端末1つで映像視聴と通話ができる
  • カメラ、ビューアーともに、誰でもすぐに使えるわかりやすさ
  • 適正な価格とシンプルな料金体系

導入目的

  • 安全パトロールの遠隔臨場による人員不足の解消

導入した結果

  • 遠隔臨場の実施で人員不足を解消
  • 出張コストを圧縮できた
  • ベテラン社員の遠隔臨場が現場の若手のOJT教育になる
  • イレギュラー発生時は映像で迅速に状況確認でき、初動スピードがアップ
  • 遠隔の現場間の円滑なナレッジ共有やコミュニケーションを実現

株式会社水機テクノスは、水処理エンジニアリングの先駆である水道機工株式会社(東レ 株式会社)のグループ会社で、創業60周年を迎える水処理施設の総合サービス企業です。

上下水道を管轄する全国の自治体をメイン顧客とし、長年培った技術とノウハウをもとに、水処理施設の運転管理、機能診断、設備の保守・点検に関するトータルソリューションを提供。社会の重要インフラである水循環を支えています。

同社では、セーフィーのウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2(セーフィ- ポケットツー)」を活用いただいています。

現在は導入当初の目的にとどまらず、カメラを幅広く活用しているという水機テクノス。その活用ノウハウについてお話を伺いました。

全国で同時進行する工事の、人員不足解消に向けてカメラを導入

──はじめに、皆さまが所属されている部署についてお聞かせください。

遠山さん: 当社のサービスを大きく分けると、水処理施設のメンテナンス事業、オペレーション事業の2つがあります。

このうちメンテナンス事業部は全国に20拠点を構え、親会社の水道機工が設計施工した水処理施設の点検、修繕、改修工事などを行っています。その中で、私は技術部門、大山口は工事部門の責任者を務めています。

小野さん: もう1つのサービスである浄水場、下水処理場といった水処理施設のオペレーションを手がけているのが、私が在籍するO&M事業部です。

O&M事業部は全国に約40拠点あり、現在は各地のスタッフが約80カ所の水処理施設に出向いて設備の運転管理などを行っています。

──御社ではセーフィーのウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」をご利用いただいています。どのような目的で導入されたのでしょうか?

遠山さん: 導入の目的は、メンテナンス事業部の人員不足解消でした。

メンテナンス事業部が行う点検、修繕などの工事は、ほとんどが短期で終了します。けれど件数は非常に多く、全国各地で常に工事が同時進行している状態です。

工事の際は本社からも工事部員を派遣しますが、とにかく件数が多いので、人員不足になりがちでした。そこで、遠隔臨場でできることはやって人員不足を解消しようと、ウェアラブルカメラの導入を決めました。

大山口さん: 中でもカメラの効果に期待を寄せていたのが、現場の安全パトロールと現場の技術的フォローアップです。

責任を持てる高度な技量を持ったベテランの数は限られており、出張スケジュールの調整は毎回悩みのタネでした。けれどカメラで遠隔臨場できれば、そうした課題も解消するのではないかと期待していました。

Safie Pocket2は、カメラ1台でやりたいことが完結する

──ウェアラブルカメラの中で、Safie Pocket2をお選びくださった理由をお聞かせください。

遠山さん: 「やりたいことが1台で完結する」「シンプルな料金体系」「導入ハードルの低さ」の3つです。

他社製品は通信にスマホとのテザリングが必要だったり、別途クラウド料金がかかったりと、少し複雑な印象でした。

その点Safie Pocket2は、撮影、映像のクラウド保存、通話まで、これ1台で完結します。加えてコスト設定が適切だと感じましたし、料金体系もシンプルでわかりやすい。

仕様、コストの両面で導入ハードルが低く、社内合意を得やすいことも選択理由の1つになりました。

──Safie Pocket2導入で、メンテナンス事業部の「人員不足」は解消されたのでしょうか?

大山口さん: はい。当事業部の全20拠点に配備し、十分な効果を得ています。

若手の現場監督がネックマウントなどでカメラを装着し、本社のベテラン社員が自席PCのビューアーでライブ映像を視聴、通話機能で指示を出す形で遠隔臨場しています。

全ての現場に出張せずともベテラン社員が多くの安全パトロールや現場フォローアップに参加でき、質の担保と人員不足解消の両立につながりました。

──カメラやビューアーの使用感はいかがでしょうか?

大山口さん: カメラは電源を入れれば撮影も映像のクラウド保存も自動的にスタートし、誰でもスムーズに使えています。当初は不安を感じていた工事部員もいましたが、一度使えばすぐに慣れて利便性を実感し、今はすっかり浸透しています。

遠山さん: ビューアーも直感的に操作できるので社内教育の必要がありません。セーフィーさんのUI/UXは洗練されているなあと感じます。

画質も、測量の目盛りが読めるほど鮮明です。電話ではわかりにくいことも映像なら瞬時に状況を理解でき、コミュニケーションもスムーズになりました。

プラスアルファのメリットも多数。映像はナレッジ共有にも効果大

──「人員不足解消」以外で、カメラの導入効果がありましたらお聞かせください。

小野さん: われわれO&M事業部でも、全国約40拠点の安全パトロールにSafie Pocket2を利用してみたところ、ナレッジ共有やコミュニケーションに大きな成果がありました。

以前の合同安全パトロールの研修では本社スタッフや各エリアのリーダーも出張参加しており、各拠点の責任者にとっては他拠点の情報を得る貴重な機会になっていました。

ところがコロナ禍で出張に行けなくなり、その機会が失われてしまいました。そこで本社スタッフやリーダーが現地に行けなくても、Safie Pocket2を使って遠隔臨場し、なおかつ、クラウド録画映像で各拠点のナレッジをまとめた動画をつくって水平展開することにしたのです。

おかげでコロナ禍前と同様のナレッジ共有・コミュニケーションを実現できています。

遠山さん: メンテナンス事業部も、当初目的の人員不足解消にとどまらないメリットを感じています。

1つは、出張コストの圧縮です。今は安全パトロールや現場フォローアップだけでなく、製品の工場検査や、設計担当者が行う現地調査でもSafie Pocket2を使っています。1ヶ月に出張が1回減ればそれだけでSafie Pocket2の月額利用料をペイできますから、コスト圧縮効果はかなり大きいと感じます。

大山口さん: ほかにもライブ映像、クラウド録画映像を適宜使い分け、さまざまなシーンで活用しています。

ライブ映像の視聴では、ベテラン社員による遠隔臨場が現場の若手への教育になっています。また設備にイレギュラーが生じたときは、遠隔の技術スタッフがライブ映像で状況把握できるので初動スピードが速まり、顧客満足度アップにつながっています。

一方のクラウド録画映像は、まず、安全パトロールのエビデンスとして有効です。また、リアルタイム視聴できなかったスタッフに映像を見てもらうと、より多くの意見が聞けて集合知が上がります。設計担当者も現地調査の様子をいつでも振り返り視聴でき、映像が有益な設計資料になっています。

──最後に、今後のカメラ活用の展望をお聞かせください。

遠山さん: 国土交通省では、建設現場の更なる生産性向上に向けて、ICT施工利活用環境の充実を図っています。今後はそうした体制整備でもSafie Pocket2を活用したいですね。

現場DXにおけるSafieカメラの活躍にとても期待していますので、これからもいろいろな場面で協力していければと思っています。

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2022年8月公開当時のものです。

お話を伺った方

株式会社水機テクノス
メンテナンス事業部
技術部 部長 遠山 篤さん

メンテナンス事業部
工事部 部長 大山口 聡さん

O&M事業部 CS推進グループ
副事業部長 小野 泰宏さん