犯罪対策に防犯カメラを設置しているものの、防犯カメラの映像をあまり確認していない店舗は少なくありません。空き巣や万引きなどの被害が発生していなかった場合、どの程度の頻度で映像を確認するべきなのかわからない方もいることでしょう。
この記事では、防犯カメラの確認頻度や映像の確認方法について解説します。施設ごとの保存期間の目安も紹介するので、店舗を運営していく際の参考にしてください
目次
防犯カメラ映像の確認頻度はどれくらいが多いか
防犯カメラは設置するだけでなく、撮影した映像を確認することが大切です。ここでは、防犯カメラ映像の確認頻度はどれくらいなのかを詳しく解説します。
確認する場合は1週間に1回がほとんど
防犯カメラの確認頻度は、設置場所や状況に左右されます。たとえばコンビニやスーパーマーケットの場合、確認するのであれば1週間に1回程度の頻度で確認している店舗が一般的です。
また、防犯カメラによって映像の保存期間が異なるため、保存期間を目安に映像を確認している施設もあります。
銀行やデータセンターなどは、セキュリティが厳格で保存期間も長く設定されているため、店舗と比較すると確認頻度は少ないのが一般的です。
被害が発覚してから確認するケースが多い
コンビニやスーパーマーケットなどの店舗の場合、人件費の兼ね合いにより、定期的に映像を確認するのではなく被害が発覚してから確認するケースも多いです。
店舗の場合、棚卸で在庫の不一致(万引き被害)を確認できる点も、定期的に確認しない背景といえるでしょう。
また、商品によっては被害があっても確認しないことがあります。安い商品や小さな商品の場合、万引きによる損害と映像確認で発生する人件費が割に合わないためです。
防犯カメラの映像を確認する方法
防犯カメラの映像は、以下のような方法で確認できます。
- HDDなどの記録媒体とパソコンを接続する
- ネット経由で確認する
それぞれの確認方法について、具体的にどのように確認していくのか詳しく見ていきましょう。
HDDなどの記録媒体とパソコンを接続する方法
防犯カメラにはHDDやSSDなどの記録媒体が搭載されており、カメラの映像は記録媒体に保存されます。そのため、これらの記録媒体とパソコンを接続すれば、パソコンで映像を確認することが可能です。
この方法ならネットを経由する必要がないので、ネット環境がない場所でも映像を確認できます。
また、防犯カメラによってはSDカードが内蔵されている場合もあります。SDカードに保存された映像は、カメラから取り外したSDカードをパソコンに挿入すれば確認可能です。こちらもHDDやSSDと同様、ネット環境を必要としません。
ただし、記録媒体とパソコンを接続して確認する場合は、記録媒体の故障に注意する必要があります。破損や経年劣化によって記録媒体が故障すると、記録媒体に保存されていたデータを認識できなくなってしまうためです。
ネット経由で確認する方法
近年増えてきているネットに接続できる防犯カメラは、ネットを経由して映像を専用サーバーやクラウド上に保存できます。このようなカメラはネット経由で映像を確認できるため、時間や場所を問わずいつでも映像を確認可能です。
特にクラウド型の場合は、映像を記録媒体やサーバーのような物理的なものではなくクラウド上に保存するため、機器のメンテナンスが不要です。
時間や場所を問わず確認できる点は大きなメリットですが、通信速度によっては快適に映像を確認できない、クラウドサービスの利用料が発生するなどの注意点もあります。
防犯カメラの映像の保存期間はいつまでか
防犯カメラの映像の保存期間は、記録媒体や施設ごとに異なります。具体的な保存期間の目安について、詳しく見ていきましょう。
記録媒体ごとの映像保存期間の目安
記録媒体ごとの映像保存期間の目安は以下のとおりです。なお、映像品質はフルHD、30fpsを想定しています。
記録媒体 | 保存期間 |
---|---|
HDD | 約75時間(1TBの場合) |
SSD | 約75時間(1TBの場合) |
SDカード | 約15時間(128GBの場合) |
クラウド | プランごとに異なる |
映像保存期間は、基本的に記録媒体の容量に依存します。SDカードとHDD・SSDでは容量に差があるため、映像を長期間保存したい場合はHDD・SSDを選択しましょう。なお、クラウド上に保存する場合はプランごとに保存期間が異なるため、プラン内容をよく確認しておく必要があります。クラウドの保存期間を長くしたい場合は、保存期間が長いプランに変更するとよいでしょう。
施設ごとの映像保存期間の目安
次に、施設ごとの映像保存期間の目安を見ていきましょう。厳格に期間が定められているわけではありませんが、施設ごとに適している映像保存期間があります。
住居の場合
自宅なら3日~1週間程度、マンションやアパートなら2週間~1ヶ月程度が目安です。事件や事故が発生した際の証拠となるため、ある程度の期間は保存できるようにしておきましょう。ただし、防犯カメラの映像は個人情報に関わるため、長くしすぎるのもよくありません。保存期間が長くなれば、その分必要な映像を探す手間も増えてしまうでしょう。
店舗の場合
短くても1週間、できれば1ヶ月~3ヶ月程度を保存期間の目安にしましょう。店舗は住居よりも犯罪やトラブルが発生する確率が高く、セキュリティを確保するという意味でも1ヶ月以上の保存が望ましいです。特に万引きは常習犯の可能性が少なくないため、保存期間を長めに設定しておけば、過去の映像から常習性があるかどうかを確認できます。
工場の場合
工場の場合、防犯カメラの映像は犯罪対策としてだけでなく、製品に関するトラブルが発生した際の確認手段としても活用されます。そのため、製造時の映像を後から確認できるよう、保存期間は1年以上が目安です。保存した映像は、製造過程を改善する際の分析材料としても活用できるでしょう。
公共施設・街頭の場合
学校や病院などの公共施設は、問題が発生した際にすぐ映像を確認するため、保存期間を長く設定するケースは少ないです。目安としては、2週間~1ヶ月程度を保存期間としている施設が多いでしょう。
街頭の防犯カメラはこれまでの施設とは違い、各地域・自治体が保存期間のガイドラインを定めています。そのため、保存期間は地域・自治体ごとに異なりますが、最大1ヶ月と定めている地域・自治体が多いようです。
防犯カメラ映像の保存期間に影響する要素
防犯カメラ映像の保存期間は、以下のようなさまざまな要素が影響しています。
- HDDなど記録媒体の容量
- 録画の画質
- 録画のフレームレート(fps)
- 防犯カメラの台数
それぞれの要素がどのように保存期間に影響するのか、詳しく見ていきましょう。
HDDなど記録媒体の容量
防犯カメラ映像の保存期間は、記録媒体の容量が大きいほど長くなります。記録媒体の容量は防犯カメラによって異なり、場合によっては記録媒体を増設して容量を増やすことも可能です。増設で容量を増やせば、後述する画質やフレームレートを変えることなく保存期間を延ばせます。
クラウド上に保存する場合は、容量ではなく契約期間によって保存期間が異なるため、契約時に映像の保存期間を確認しておくとよいでしょう。
録画の画質
防犯カメラの映像は、録画の画質によって保存期間が変わります。画質が良い映像はその分ファイルサイズが大きくなり、記録媒体の容量を圧迫してしまうためです。そのため、保存期間を延ばしたい場合は録画の画質を落とすとよいでしょう。
ただし、画質を落とすと映像が不鮮明になり、犯人の特定が難しくなる場合があります。映像の見やすさと保存期間を踏まえたうえで、最適な設定を行いましょう。
録画のフレームレート(fps)
画質と同じく、フレームレートも保存期間に影響します。フレームレートとは、映像の滑らかさを示す単位のことです。動画は複数の画像を合体させて構成しており、構成された画像の枚数が多ければ多いほど映像が滑らかになります。
たとえば30fpsと表記されている場合、1秒間の映像が30枚の画像で構成されていることを意味しており、人の目で違和感をおぼえることはほぼありません。
以上のことから、フレームレートの数値が高いほど映像が滑らかになるため、ファイルサイズが増加し保存期間が短くなってしまいます。
\フレームレートについて詳しい解説はこちら/
防犯カメラの台数
防犯カメラの台数によっても保存期間が短くなる場合があります。データを保存するレコーダーが1つしかない場合、カメラを複数台設置するとカメラの台数分、映像データが増えてしまうためです。
防犯カメラの台数を減らす、もしくはレコーダーの数を増やすことで改善できるので、防犯カメラだけでなくレコーダーの数も考慮するとよいでしょう。
防犯カメラを新しくするならクラウド型がおすすめ
防犯カメラを新しく導入する場合は、クラウド型を選択するとよいでしょう。クラウド型カメラは保存期間の融通が利きやすく、映像がクラウド上に保存されるため、ネット経由で簡単に確認できます。分析機能が備わっているAIカメラであれば、店舗改善やマーケティングにも役立ちます。
おすすめのクラウド型カメラは「Safie One(セーフィー ワン)」です。Safie OneはHD画質&30fpsの高画質・高感度な映像を撮影できます。コンパクトな形状をしているため、場所を選ばず工事不要で設置可能です。
さらに、AIによる検知通知(動体・音・切断)も搭載されています。通知はパソコンやスマホに届くため、店舗にいない時間帯でも安心かつ簡単に管理可能です。
Safie
Safie One
エッジAIを搭載。画像解析による業務効率化も叶えるカメラ
¥41,800 (税込)
外形 | φ76.5×92.5mm |
重さ | 360g |
防水性能 | なし |
ネットワーク接続 | 有線LAN、無線LAN |
PoE給電 | 対応 |
画角 | 水平114° 垂直60° |
ズーム | デジタルズーム 最大8倍 |
マイク(音声入力) | あり |
スピーカー(音声出力) | あり |
暗所撮影 | 対応 |
定期的に防犯カメラを確認して防犯の備えを行おう
被害が発覚するまで防犯カメラを確認しない店舗も少なくありませんが、基本的には定期的に防犯カメラを確認するべきです。人件費はかかってしまうものの、定期的に映像を確認することで万引きや空き巣にいち早く気付ける場合があります。
映像の確認方法は2種類ありますが、ネット経由のほうが時間や場所を問わず確認できるため便利です。
また、映像の保存期間はさまざまな要素によって決定されます。記録媒体の容量や録画の画質などを踏まえたうえで、施設ごとに適した保存期間を設定しましょう。
クラウド型カメラは防犯だけでなく店舗改善にも活用できるため、防犯カメラを導入・交換する際はクラウド型カメラを検討してみてください。
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