一般家庭や企業、店舗などで広く防犯カメラの導入が広がっていますが、実は防犯カメラの耐久年数はさほど長くありません。そのため、防犯カメラは比較的頻繁に買い替えが必要になります。
この記事では、まずは法定耐用年数も交えて防犯カメラの一般的な寿命を解説。そのうえで、寿命以外の理由で防犯カメラを入れ替えるべきタイミングと、防犯カメラをリプレイスする時の注意点をお伝えします。最後には、リプレイスに合わせてクラウド型の防犯カメラに買い替える利点をまとめ、実際にハードディスク型の防犯カメラからクラウド型の防犯カメラへ買い替えた企業の事例を2つご紹介します。
録画機器の購入・メンテナンス不要
インターネット経由でクラウド保存できるカメラ
目次
防犯カメラの寿命はどれくらい?
まずは、防犯カメラの一般的な寿命がどの程度であるのかをきちんと把握しておきましょう。
機械類や家具などの寿命としては、国税庁が定める「減価償却資産の耐用年数」が目安になります。防犯カメラは「事務機器、通信機器」のうち「インターホーン、放送用設備」に該当し、その耐用年数は6年とされています(国税庁:主な減価償却資産の耐用年数表)。
ただし、法定耐用年数は、あくまでもその製品に資産価値があると扱われる期間であり、メーカーが個別に定める製品の耐久年数とは異なります。耐久年数はその製品を正常に使用できる目安となる期間であり、メーカーによって異なりますが、防犯カメラの場合は5年から7年の場合が多くなっています。実際には使用する環境によって影響を受けるため、メーカーの定める期間もあくまで目安と考えておきましょう。
なお、レコーダーを使用する従来型の防犯カメラの場合、カメラ本体よりもレコーダーの方が寿命が短いことに注意が必要です。レコーダーに内蔵されているHDDは、24時間休まず動き続けるため、パソコンのHDDよりも早く寿命を迎えます。メーカーによりますが、防犯カメラのHDDの寿命は一般的に録画時間にして2万6,000時間から3万5,000時間程度とされているため、年数に換算すると3~4年程度です。やはり使用環境によりますが、早ければ2~3年で入れ替えなければいけない場合もあります。
HDDが寿命を迎えた場合、HDDだけを交換すれば防犯カメラシステム全体はそのまま使い続けられますが、購入から時間が経つと、一部の部品が生産中止になる場合があります。その場合は部品を交換して使い続けるという選択肢がなくなるため、全体の買い替えが必要です。
このように、防犯カメラカ本体もレコーダーなどの周辺機器も、早ければ数年で寿命を迎え、リプレイスが必要となります。メンテナンス不足だとさらに寿命は縮まるため、日ごろから手入れをして機械への負荷を軽減することを心がけるとよいでしょう。
寿命以外での防犯カメラの入れ替えタイミング
機械の寿命以外にも、防犯カメラを入れ替えるべきタイミングは多数考えられます。
まずは、画面が暗い、ピントが合わないなどの不具合が発生した場合や、映像が映らないといったように故障してしまった場合です。故障の原因が明確で必要な部品が入手可能な場合は、修理に出せば直すことができますが、修理するよりも全てを入れ替えた方が安く済む場合もあります。
例えば、防犯カメラをリースで使用している場合は、リース期間が終わった段階で入れ替えを検討するとよいでしょう。リース期間は、その製品の耐久年数に合わせて設定されるのが一般的であるため、寿命の観点からもリプレイスに適した時期だと言えます。
また、防犯カメラの性能は年々向上していくため、より高性能なカメラが必要になった場合も、買い替えを考えるタイミングだと言えそうです。たとえば、画像の鮮明さを表す画素数に目を向ければ、2020までの5年ほどで5倍ほども画質が向上しています。他にも、動体検知や顔認証など、便利な機能が搭載された製品も増えています。現在使っている防犯カメラの性能に不足を感じるなら、最新の製品への入れ替えを考えてみるとよいかもしれません。
もし防犯カメラのランニングコストを負担に感じている場合は、買い替えによってコストを減らせる可能性があります。防犯カメラのランニングコストとしては、リース料金など毎月の固定費用に加えて、機械が古くなるにつれてメンテナンスもにお金がかかるようになります。最新の防犯カメラなら、今使っている製品よりも性能が高く料金も安い可能性が十分あります。少しでもコストが気になっているなら、最新の製品について一度調べてみてはいかがでしょうか。
防犯カメラをリプレイスする時の注意点
実際に防犯カメラを入れ替えると決めた場合、コスト面も含めて注意が必要な点が複数あります。予想外のことがあって入れ替えに時間がかかってしまうと、その間防犯カメラが使えない状態になってしまうため、事前にしっかりと確認をして、計画的にリプレイスを進めるようにしましょう。
まずは、当然ながら現在使っている防犯カメラの撤去作業が必要となります。業者に工事を依頼して設置した場合、撤去も自分ではできない場合が多いので、新たに設置する製品に工事が必要かを確認したうえで取り換えにかかる見積りを取得し、コストをきちんと把握するのがよさそうです。ケーブル類はそのまま使える場合とそうでない場合があるため、そうした細かい部分も相談しながら進めるようにしましょう。
防犯カメラのリプレイスのタイミングは、新しい防犯カメラ選びのタイミングでもあります。カメラを設置するそもそもの目的に照らして、どんな機能が必要かをあらためて検討する絶好の機会と言えるでしょう。たとえば、屋外に設置して犯罪に備えるのが目的であれば、犯罪の起きやすい夜間にも鮮明に録画ができるよう、赤外線撮影機能など夜間の撮影に向いた機能を備えた製品を選びたいところ。
同じように、設置場所や設置台数も、入れ替えのタイミングであらためて検討するとよいでしょう。画角の広いカメラや遠隔操作で撮影範囲を調整できるカメラを選べば、カメラの数を減らしてコストを抑えることもできるかもしれません。
コスト面では、新しい防犯カメラの本体料金と月々の維持費のほか、設置料金の確認も必要になります。自分で設置できない製品の場合は、工事も含めて初期費用を計算し、より良い選択肢がないか比較検討できると理想的です。
クラウド防犯カメラへの買い替えもおすすめ
防犯カメラのリプレイスを検討しているなら、クラウド型の防犯カメラへの買い替えを検討してみるのも一案です。クラウド録画型の防犯カメラの最大の特徴は、パソコンやスマートフォンを使ってリアルタイムでどこからでもカメラの映像を確認できる点です。クラウド録画サービスでシェアNo.1※の「Safie」のカメラは、性能の高さや料金の安さを、様々な企業から高く評価されています。
※テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2023)」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(54.1%)
Safieのカメラの特徴を一言で言えば、高画質かつ高セキュリティで、使いやすいことです。テレビと同等のくっきりなめらかな映像で、細かな部分まで正確に把握することが可能。録画データはもちろん、ユーザーやカメラが利用する通信経路も暗号化されているので、セキュリティの面でも安心してお使いいただけます。また、録画映像の視聴画面では直観的な操作が可能で、使いやすさに定評があります。
性能面でも、複数のカメラを一覧で表示したり、タイムマシンのように過去の映像を振り返ったり、必要な部分の映像をムービークリップとして保存したりと、様々な機能が標準搭載されているため、幅広い用途でお役立ていただけるでしょう。さらに、オプションを利用すれば、AIによる解析なども利用いただけます。
これだけの充実した機能を備えていながら、低価格で利用できる点もSafieの防犯カメラの特徴です。毎月のクラウド利用料金は、7日間の録画プランだと1台1,320円(税込)と、大変手ごろに設定されています。最もよく利用されている30日間の録画プランでも、税込みわずか2,200円です。本体料金はこれとは別に必要ですが、導入やすいモデルなら4万円台から取り揃えており、工事不要で自分で設置できる製品もあります。
クラウド防犯カメラへの入れ替え事例
実際に、レコーダーを使うアナログタイプの防犯カメラからクラウド型の防犯カメラに入れ替えた企業の事例を2つご紹介します。どちらの例でも、入れ替えでコストが下がったという喜びの声が上がっています。
株式会社ソフマップさま
業界:小売
企業規模:301〜1,000名
導入目的:万引きの防止、万引き防止にかけるコストの削減
映像はクラウドに保存され、必要なものだけダウンロードしておくように利用されています。初期費用が安く、ランニングコストは保守点検費として計上すれば、トータルで凄く安くなるとのことでコスト削減にも貢献しました。「レイアウト変更に伴って、カメラの位置を変えられる。これは従来の固定型カメラに慣れた業界にとって、革新的ではないか」とのお声もいただきました。
積水ハウス株式会社さま×株式会社ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ)さま
業界:ハウスメーカー
企業規模:1,001名以上
導入目的:物件の付加価値向上につながる、低価格で便利なセキュリティカメラ
個々の物件管理はオーナーが行なっている場合もあり、導入するカメラを決めるのは物件オーナーですが、Safieのカメラはオーナーからのクチコミ評判がよく、1年足らずで100台近くのSafieカメラが積水ハウスの住宅に設置されることになりました。直接出向かなくとも、遠隔で物件の様子を確かめられる点や、管理物件を一覧表示で確認できる点、カメラ映像の視聴画面を自由にカスタマイズできる点などが、高く評価されているといいます。
終わりに
防犯カメラの耐用年数は6年ですが、レコーダーの寿命も考えると2~3年という短い期間で買い替えが必要になる場合も。ほかにも、故障した際やリース期間が終わった際、あるいは性能やランニングコストに不満がある場合は、防犯カメラの買い替え時と言えるでしょう。
リプレイスをする際には費用や必要な機能などの十分な検討が必要ですが、クラウド型の防犯カメラへの入れ替えを考える良い機会にもなりえます。この記事でご紹介した2つの事例に見られるように、最新のクラウド型防犯カメラに買い替えれば、ランニングコストが下がると同時に利便性が大きく向上する可能性があります。
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