
会社で防犯カメラを購入し設置した場合、その防犯カメラは会社の資産とみなされます。
会社の資産は経費に計上することができますが、購入金額が10万円以上の場合は、減価償却資産になります。
なお、10万円以下の場合は、「消耗品費」としてその事業年度の経費に一括して計上することが可能です。
減価償却のことを考えた際に切っても切れないのが耐用年数の問題。今回は、防犯カメラの耐用年数についてご紹介するとともに、防犯カメラの実際の寿命と防犯カメラを長く使うためにはどうすればいいのかについて解説いたします。
1.防犯カメラの耐用年数
防犯カメラの耐用年数は、国税庁Webサイトで確認することができます。
引用:国税庁 耐用年数表
監視システムの一部としての防犯カメラは、「事務機器及び通信機器」とみなされるため、耐用年数は6年です。
一方で監視システムの一部ではない防犯カメラは「カメラ」とみなされますので、耐用年数は5年になります。
なお、火災などの災害を報知する設備として利用されている防犯カメラは、「災害報知設備」として耐用年数が8年になります。
とはいえ絶対にこの限りではありませんので、ご自身の判断のみでなく税務署や税理士に相談してみることをおすすめします。
2.実際の防犯カメラの寿命は?
耐用年数とは、使用できると思われる年数、つまりその物品の想定された寿命ということです。
もちろん使用環境や防犯カメラそのものの性能にもよりますが、実際にも一般的な防犯カメラの寿命は5~6年と言われています
ただ、過酷な使用環境は防犯カメラの寿命を縮める原因になります。
たとえば高温多湿の環境や、温度変化が激しい環境だと劣化しやすくなるのです。
もちろん屋外用防犯カメラにとっては、激しい風雨などの悪天候も防犯カメラの破損や劣化を引き起こす要因となります。
見た目には軽微な破損でも、防犯カメラにとっては大ダメージ!という可能性も。
カメラは精密機械です。防水・防塵の機能がほどこされていたり、昔より耐久性があがったりしてはいますが、壊れやすいものであることは間違いないので大切に扱うようにしましょう。
そのために必要なのが、定期的な点検です。
3.防犯カメラを長く使うために点検すべき項目
防犯カメラを長く使うためには、定期的な点検をしましょう。とくに前述のような過酷な環境にあるカメラや、屋外にあるカメラはこまめに点検するようにしましょう。
ここからは具体的な点検項目をご紹介します。
カメラ本体の点検
・カバーに傷や汚れはないか
・レンズに傷や汚れはないか
・取り付け部分がゆるんだり破損したりしていないか
・カメラの動作に問題はないか(動きが鈍いなど) など
ケーブルの点検
・ケーブルに傷や汚れはないか
・取り付け部分や差し込み部分がゆるんだり破損したりしていないか など
レコーダーの点検
・レコーダーに傷や汚れはないか
・記録は正常に行われているか
・レコーダーの時刻はずれていないか など
また、ホコリや汚れは防犯カメラの大敵ですので、定期的な清掃も大切です。
高い位置にあるカメラの清掃は難しく感じられるかもしれません。実際に清掃を行う際は、怪我に気をつけながら進めましょう。
ただ、清掃と同時にカメラ自体の点検もすることができますので、レンズの傷や故障などに気づきやすいというメリットがあります。
防犯カメラの寿命を気にするのであれば、多少面倒だなと思っても、ぜひ定期点検・清掃を行ってくださいね。
4.まとめ
防犯カメラの耐用年数と、実際の寿命について解説いたしました。
ちなみに、防犯カメラ自体は通常であれば5~6年保つと言われているものの、たとえばレコーダーのハードディスクやクーリングファンなどは2~3年ごとに買い替えた方がいいと言われています。
カメラからレコーダーに映像を送って保存するタイプの防犯カメラをお考えでしたら、注意した方が良いでしょう。
それに対して、映像をクラウド保存するタイプの防犯カメラはレコーダーが必要ありません。
防犯カメラ以外の機器の故障や寿命を考えなくていいというのは、映像をクラウド保存するタイプの防犯カメラの大きなメリットと言えます。ご検討の際の参考にしていただけますと幸いです。
なお、映像をクラウド保存するタイプの防犯カメラに関しては、以下の記事で詳細に解説していますので、是非、ご覧ください。