工事の進捗確認や新人教育に活用
トランシーバー感覚で持ち運べるクラウドカメラ「Safie Pocket」は建設業界をこう変える

持ち運びが可能でWi-Fiを搭載しているクラウドカメラ「Safie Pocket(セーフィー ポケット)」。導入先である工事会社のリノ・ハピアさまで、工事の進捗確認や、新人教育への活用といった多様な利用用途について伺いました。

(2020年3月取材)

導入の決め手

  • 電源がなくても利用できるため
  • 持ち運びが可能かつ固定しても利用が可能
  • Wi-Fiが内臓

導入目的

  • 工事現場の進捗確認のため

導入した結果

  • スタッフの教育にも活かすことができた
  • 近隣の方への工事説明の際、エビデンス及び防犯用として利用することができた
  • 報告書作成に映像を活かすことを考えている

リノ・ハピアは、「マンションのアンチエイジング」と題して、大規模修繕工事を中心に行なう工事会社です。集合住宅の修繕や補修工事を中心に請け負っています。

渡辺さん:少子高齢化により新築を建てるよりも改修の需要が高まっています。わたしたちが取り組む集合住宅の“アンチエイジング”は、居住者が住むなかでの工事となります。そのため、住民対応などのノウハウが重要になってくるため、そこを突き詰めていまの業態に至りました。

同社の代表を務める渡辺さんはこのように語ります。また、国外展開にも積極的であり、フィリピンに現地法人を設立しCADのアウトソーシング事業を、台湾ではタイルの改修工事に関してマーケットへの参入を検討しています。

そんなリノ・ハピアでは、トランシーバー感覚で持ち運べ、双方向での会話が可能なクラウド録画カメラ「Safie Pocket」を導入いただいています。今回は、リノ・ハピア株式会社 代表取締役社長 渡辺 清彦さん、常務取締役 橋本 竜弥さん、城東支店 支店長代理 高橋 秀俊さん、城東支店 部長代理 小林 稔さんにその活用方法を伺いました。

電源のない工事現場でも導入可能という魅力

現在リノ・ハピアでは4台のSafie Pocketを導入し、空き家工事の進捗確認や、新入社員の教育に映像を活用いただいています。

高橋さん:現場事務所の盗難防止や、集合住宅の案件において防犯カメラを導入していると入札時に有利になるケースがあり、以前は固定型の有線カメラを導入していました。ただ、すべての現場で事件が起きるわけでもなく、かかるコストに対してカメラは不要ではないかと評価されなくなっていったんですね。

高橋さんはこのように語ります。リノ・ハピアの皆さんが同業者の事務所を訪ねた際に、セーフィーのカメラから撮影された工事中の空き家の映像がオフィス内に映されていたそうです。「決して危険行動を見張るのではなく、工事がスムーズに進むように映像を利用されていて、自社でも導入したいと思ったんです」と、高橋さんは導入のきっかけを語ります。

「Safie Pocket」を試験的に導入したのち、30日間の映像保存や、クリップボードでの画像切り取りなど、さまざまな機能があることを知り、正式導入に至りました。

小林さん: 同業者は空き家にも電源を引いており、有線カメラの設置が可能でしたが、わたしたちの現場の多くは電源がないことが課題でした。そこで持ち運びが可能かつ固定設置でも利用できるWi-FiつきのSafie Pocketの導入を決めたんです。

現場巡回の削減に貢献

リノ・ハピアでのSafie Pocketの利用方法は多岐にわたります。ひとつは現場事務所や担当者による確認のための活用です。橋本さんは次のように語ります。

高橋さん:工事工程のなかで所長にチェックしてもらいたい際に、忙しくて席から離れられないケースがあります。そんなときは現場スタッフがカメラを持っていくことで、映像で状況を伝えます。また、空き家工事の際には現場の進捗確認のためにカメラを置きっぱなしにして遠隔から確認することもありますね。安全面を理由に足を運べない現場もあるので、その際は現場のガードマンの方につけていただき、建物の足場組立、解体工事、ゴンドラ作業の様子を映してもらっています。

ほかにも回数が少ない特殊工事の様子を動画で撮影し、各現場、各支店に共有することで、次に同じような工事を行なうスタッフの教育にも活かしています。

また、修繕工事の際に現場事務員が通行規制やバルコニーの使用制限、騒音の発生といった工事の説明をするために、パンフレットをポスティングします。その際に工事に対して協力いただけない方と現場事務員とのやりとりでトラブルが発生することがあったため、説明内容のエビデンスと防犯用として「Safie Pocket」を持ち歩いているそうです。

建物に設置されているインフォメーションボードに掲示の張替えをしたときに、貼った後の状況を映像で記録し、「見ていない/聞いていない」と言われることを避けるのも狙いのひとつです。

小林さんは新入社員教育における活用方法について次のように語ります。

小林さん: 新入社員教育にも活用しています。新人にSafie Pocketをもたせ、わからないところをリアルタイムで確認して指示しています。新人は専門用語がわからないため、音声だけではやり取りが難しいんです。でも映像を活用すれば、現場の状況に対する説明を遠隔でもしてあげられますからね。

「まだ実験段階ですが、現場巡回に行く回数は減ってきていますね。継続していけば、時間削減につながると思います」と橋本さんはSafie Pocketの導入成果を話します。ほかにも「報告書の提出」の際にも、映像を業務効率化に活かせそうです。

橋本さん: Safie Pocketの導入後には発生していませんが、工事現場で事故が起きた際はその報告書をつくります。現場の状況の詳細をテキストで説明する必要があるのですが、もしSafie Pocketを利用していれば、それを代わりに動画で説明できるかもしれない。報告書を作成するために毎日残業する日々が1週間は続いてしまいますが、事故処理や再発防止のための報告書をつくる際にも映像は活用できそうです。

顧客、協力店とのコミュニケーションをスムーズに

最後に、今後のSafie Pocketの活用方法についても伺いました。

渡辺さん: 空き家に定点カメラ一台を設置しても、もし3LDKであればほかにも部屋や洗面所があるので、すべてを撮影できないんです。もちろん、定点カメラひとつでも工事の進捗の全体感はなんとなくわかりますが、将来は自動で動いて部屋ごとに撮影してくれるものとかできると良いですね。あと、お客さんに施工前、施工中、施工後の工事写真を渡すのが一般的ですが、Safie Pocketを利用して動画を撮影すれば協力店の手間も減りますし、弊社も進捗確認を行なえるので、そういう利用方法は検討しています。

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2020年3月公開当時のものです。

お話を伺った方

リノ・ハピア株式会社 代表取締役社長 渡辺 清彦さん、常務取締役 橋本 竜弥さん、城東支店 支店長代理 高橋 秀俊さん、城東支店 部長代理 小林 稔さん