盗難の対象になりやすい高価な資材や機材が多く存在する工事現場や建設現場では、十分な盗難対策が重要です。また、建物の修繕工事などで足場を設置する際は、その足場を利用した近隣住居への侵入・盗難などにも注意しなければいけません。
本記事では、工事現場や建築現場で盗難に遭いやすいものや、有効な防犯対策について解説します。企業事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
工事現場・建築現場で盗難対象となりやすいものとは
工事現場や建築現場で盗難対象となりやすいものには、次のようなものがあります。
- 建築資材
- 建機・重機
- 工具
- 事務所の物品
転売目的の建築資材や重機をはじめ、比較的持ち去りやすい電動工具や精密機器なども狙われやすいです。また、現場事務所から情報機器が盗まれることも少なくありません。
ここでは、工事現場や建築現場で盗難の対象となりやすいものについて、詳しくみていきましょう。
建築資材
まず挙げられるのが、建築資材です。とくに金属製の資材の盗難が多く、なかでも銅線や金属板などが盗まれ転売されています。金属資材の盗難が多い理由として挙げられるのは、需要が高いことや価格が高騰していること、売値が高いことなどです。
一般財団法人経済調査会「建設資材価格指数」によると、建設資材価格指数は2020年以降、急激に上昇しています(※1)。つまり、盗難・転売することで大きな利益を得られる可能性が高いため、建築資材が盗難の対象となりやすいということになるのです。
建機・重機
簡単に持ち去ることの不可能な油圧ショベルやダンプカー、クレーンなどの重機類が、盗難被害に遭うケースも増加しています。その理由は、資材と同様に転売が目的です。とくに重機など、大型の建機は数千万以上で転売できる可能性が高いため、非常に大きな利益が期待できます。
重機はナンバーを外した状態で海外に転売されるケースも多く、その場合は追跡が困難となるため注意が必要です。
工具
高価な資材や重機だけではなく、作業に欠かせない工具も盗難されやすいものの1つです。盗難の対象となりやすい工具には、次のようなものがあります。
- 安全帯(フルハーネス型)
- 電動工具
- コンプレッサー
- 発電機
- 精密機器
とくに電動工具の盗難が多く、その目的は資材や重機と同様に転売です。電動工具は中古でも多く取引されているため、転売しやすい点も狙われやすい理由であるといえるでしょう。また、工具を積んだ車ごと盗難されるケースもあるため、保管場所などに気を配る必要があります。
事務所の物品
現場事務所への不法侵入により、現金・パソコン・タブレットなどの盗難被害が起こることもあります。
パソコンやタブレットなどの情報機器の盗難は、個人情報や顧客情報、機密事項の漏えいにつながり、社会的信用を失うことにもつながりかねません。情報を流出させることで刑事罰や民事上の損害賠償責任を負うリスクも高まります。事務所に置く情報機器に対しても、十分な盗難対策を講じることが必要です。
工事現場・建設現場では足場にも防犯対策が必要
工事現場や建設現場に設置される足場を利用した不法侵入や、近隣住民へのプライバシー侵害といったリスクへの対応も必要です。とくに工事が休みとなる日や夜間など、関係者の出入りがないときの防犯対策は欠かせません。
足場をつたって近隣家屋に侵入することによる、盗難やのぞき見被害が発生する恐れがあります。資材や重機の盗難対策はもちろん、現場の環境がもたらす被害にも着目し対策を練ることが必要です。
工事現場・建設現場における盗難対策
工事現場や建設現場で有効な盗難対策は、次のとおりです。
- 防犯カメラや防犯センサーの設置
- 工具の整理整頓
- 警備員の配置
- 資材へのマーキング
- GPS発信機の取り付け
防犯カメラや防犯センサーを設置したり、警備員を配置したりすることはセキュリティの強化につながるでしょう。資材にマーキングしたり、重機にGPS発信機を取り付けたりすることは、転売防止に有効です。工具の整理整頓は、作業をスムーズに進めるための基本であり、盗難対策においても基本といえるでしょう。
防犯カメラや防犯センサーの設置
工事現場や建設現場での盗難対策として、防犯カメラや防犯センサーの設置が有効です。現場の状況をモニタリング・記録できる防犯カメラを設置することで、犯罪の抑止や犯人特定につながりやすくなるでしょう。
防犯センサーやセンサーライトは、周囲を明るく照らし見通しをよくしたり、音を鳴らしたり特定の連絡先に通知したりといった方法で、不法侵入や盗難の防止に貢献します。夜間や休日のセキュリティ強化に効果的です。
工具の整理整頓
使用する工具は出しっぱなしにせず、整理整頓しておくことも盗難対策につながります。その場から動かしづらい工具は、シートで目隠しするとよいでしょう。
工具の管理がずさんだと、盗難に入りやすい現場であると思われてしまうかもしれません。工具の保管場所を決めて整理整頓し、使用しないときは目隠ししておくことで盗難リスクを回避することに役立つでしょう。
警備員の配置
警備員を配置してセキュリティを高めることもおすすめです。関係者の目が届きにくい場所に警備員を配置すれば、犯罪の抑止につながるでしょう。万が一被害にあってしまった際も、迅速な通報や対応が可能です。
ある程度のコストはかかるものの、盗難対策に加え現場の事故を防止し安全性を高めたい場合などは、警備員の配置を検討してみるとよいでしょう。
資材へのマーキング
転売目的の盗難に遭いやすい資材には、マーキングを施すとよいでしょう。マーキングが盗難対策に有効な理由は資材価値が低下する、つまり転売しにくくなるためです。目立つ場所に社名やロゴ、番号などを入れておけば転売が難しくなるため、盗難被害を防げるでしょう。
万が一盗まれてしまった場合でも、追跡や回収が容易になります。
GPS発信機の取り付け
重機の盗難対策に有効なのは、GPS発信機の取り付けです。GPSを搭載した発信機を取り付けておけば、盗まれたものの所在を追跡できるため、警察にも報告しやすくなります。
発信機を取り付けること自体に盗難の抑止効果はないとはいえ、他の方法と併用すれば効果的な盗難対策であるといえるでしょう。もちろん、目立つ所につけておけば抑止効果も期待できます。
工事現場・建設現場に防犯カメラを設置するメリット
工事現場や建設現場の盗難対策に効果的な方法は、いくつかあります。なかでも防犯カメラの設置は、多くのメリットが得られる対策法の1つです。
防犯カメラを設置するメリットには、次のようなものがあります。
- 盗難防止
- 進捗管理の効率化
- 安全管理の強化
- 防犯対策におけるコスト削減
盗難の抑止や証拠の入手といった盗難対策に有効であることはもちろん、コストパフォーマンスに優れており警備員の配置よりも低コストで設置が可能です。また、現場の状況をリアルタイムで確認できるため、作業の進捗も把握できるでしょう。
さらに、現場での安全性向上にも役立ちます。事故の防止や事故が起こってしまった場合の素早い対応、検証にも効果的です。
防犯カメラの設置は、工事現場や建設現場における多くのシーンでメリットをもたらすでしょう。
建設現場の盗難対策には「Safie GO」シリーズ
工事現場や建設現場の盗難対策、安全対策の一環としてカメラの設置を検討しているなら「Safie(セーフィー)」のLTE搭載クラウドカメラ「Safie GO(セーフィー ゴー)」シリーズがおすすめです。IP66防水防塵で、屋外の設置に適しているうえ、プラグを電源にさすだけですぐに使用できます。
Safie GOシリーズのラインナップは、以下のとおりです。
モデル | 画像 | 特長 | 防水防塵 |
---|---|---|---|
Safie GO 180 | ![]() | 180度の広角レンズ | IP66 |
Safie GO 360 | ![]() | 360度全方位を撮影 | IP66 |
Safie GO PTZ | ![]() | PTZ操作が可能 | IP66 |
Safie GO PTZ Plus | ![]() | GPS搭載で設置位置を確認 | IP66 |
Safie GO PTZ AI | ![]() | エッジAI搭載で人物検出可能 | IP66 |
用途や設置場所に応じたカメラを選択することで、現場の安全性をより高められるでしょう。工事現場や建設現場に設置するカメラをお探しなら、多くの現場で採用されているSafie GOシリーズを、ぜひご検討ください。
大鎮キムラ建設株式会社:「Safie」で安全性アップと業務効率化を実現
北海道苫小牧市に本社を置く、地域密着型のハウスメーカーである大鎮キムラ建設株式会社では、戸建住宅の建築現場においてSafieのクラウド録画カメラを活用しています。
導入のきっかけは、人手不足とインシデントの発生です。施工エリアとしている地域は幅広いため、移動の負担軽減と各現場での防犯対策を目的として、Safie GO180とSafie GO PTZを導入しました。
カメラ導入後は現場の遠隔管理が可能となり、長距離移動の負担が軽減。また、ゴミの投棄や盗難の発生もないことから犯罪抑止効果を感じているほか、現場に防犯カメラがあることでお客様からも好評を得ています。
株式会社今西組:盗難被害の際に証拠映像を警察に提出
1897年創業の株式会社今西組は、実績と歴史のあるいわゆるゼネコン企業です。盗難防止と現場の生産性を管理するために、Safieのカメラを導入しました。
実際に起こった盗難被害の際も、犯人の姿が鮮明に映っていたため、警察に証拠映像として提出できたとのことです。
工事現場・建設現場の盗難対策を徹底しよう
工事現場や建設現場では、建築資材や重機、工具のほか、現場事務所内に置いてあるパソコンなどが盗難に遭うケースが多発しています。多くは転売が目的ですが、パソコンやスマートフォンなどの情報端末が盗難に遭い個人情報や顧客情報の漏えいなどが起これば、企業者側が責任を負わなければいけません。
現場で有効な盗難対策はいくつかありますが、なかでも効果が高いのが防犯カメラの設置です。防犯カメラを設置するメリットは、盗難対策だけにとどまりません。工事現場や建設現場に防犯カメラを設置することで、業務の効率化や安全性の強化にも役立つでしょう。
どのような防犯カメラを設置したらよいか迷ったら、ぜひSafieのカメラを検討してみてください。Safie GOシリーズなら、工事現場や建設現場の盗難対策はもちろん、業務の効率化をサポートします。
- 建設業界向けクラウドカメラ活用ガイド
- 建設業界におけるクラウドカメラの活用方法と導入事例をご紹介しています。
※1 出典:“積算資料 建設資材価格指数”. 一般財団法人 経済調査会 経済調査研究所. 2024-11-1(参照 2025-1-29)
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