防犯カメラにステッカーを貼る理由|効果や選び方を解説

防犯カメラのステッカーとは

防犯カメラの設置現場では、カメラ近くに「防犯カメラ作動中」などと書かれたステッカーが貼られているシーンをよく見かけます。しかし、なぜわざわざステッカーを貼っているのでしょうか?

この記事では、防犯カメラの設置をステッカーなどで告知する必要があるケース、ないケース、さらにその理由について解説します。

また、ステッカーを貼ることでどのような効果が期待でき、どのようなステッカーを選ぶのが最適なのか、セキュリティ強化の観点から解説します。

防犯ステッカーの必要性

防犯ステッカーや立て看板などで、監視カメラが作動していることを告知する義務が生じることがあります。ここでは、カメラ設置に告知が義務付けられている場合、告知の義務がない場合について解説します。

カメラ設置の掲示が必要な場合

防犯「以外」の目的に映像を利用する場合は、告知義務が発生します。

個人情報保護法の規定により、防犯カメラの利用で個人情報を取得する場合は、カメラの設置している旨の告知が法的に義務付けられています。

例えば、通路の歩行者の性別や年齢、顔認証技術を用いた個人の識別などは、カメラ設置の利用目的を明示しなければなりません。

防犯カメラの掲示義務がない場合

犯罪抑止または犯罪証拠の獲得など「防犯のみ」を目的とした場合は、設置の告知義務は定められていません。

そのため、ステッカーを貼るかどうかの判断は施設管理者の裁量で決められます。ただし、ステッカーを貼ることによって得られる付加的な効果もあるため、状況に応じてカメラ設置を掲示した方が有効なケースもあります。

ステッカーの効果

防犯カメラ用ステッカーを貼ることにより、カメラの「設置目的」を明示する効果や「犯罪抑止」効果が期待できます。

カメラの設置目的を伝えられる

ステッカーを貼ることで、なぜ防犯カメラを設置しているのか来訪者に明確に伝えられます。
犯罪抑止の目的であれば、一般客に不信感を与えずにすみ、プライバシーに配慮した姿勢もアピールできます。

犯罪抑止効果がある

「防犯カメラ作動中」や「監視カメラ作動中」などのメッセージ性の高いステッカーは、一定の犯罪抑止効果を持ちます。また、ステッカーによってカメラの存在感が引き立ち、不審者に対して、犯行を思いとどまらせる心理的抑止力も期待できるでしょう。

防犯ステッカーの選び方

防犯カメラのステッカーにも、ラミネート加工のものや100円ショップで販売されているものなど、さまざまな種類があります。実際に、ステッカーを選ぶ際に重要なポイントをおさえておきましょう。

配色の効果で選ぶ

防犯カメラ作動中の告知

ステッカーの色彩によって、来訪者に与える印象は大きく異なります。

もし犯罪抑止効果を最大限に高めたい場合は、「黄色」や「黒」などの警戒色を用いたデザインがおすすめです。黄色と黒の配色は、スズメバチのように危険性の高い印象を来訪者に与えます。

ただし、来訪者に落ち着いてゆったり過ごしてもらう場所にふさわしい配色とは言えません。景観を大切にする施設では、「白」や「黒」などのモノトーンや柔らかい色合いの配色を選ぶとよいでしょう。

防水性・耐久性の高いものを選ぶ

高温多湿な日本の気候では、防水性能の低いステッカーは短期間に劣化し、見栄えが悪くなってしまいます。

可能であれば、ラミネート加工やPVC(ポリ塩化ビニル)などで、防水性・耐久性の高いステッカーを選ぶようにしましょう。

100均のステッカーでも問題ない?

100円ショップで販売されるステッカーは、コストの安さから購入しやすいものだと思います。
しかし、高温多湿の日本の気候では、長期間の利用に耐えられる素材のステッカーを選ばなければなりません。

基本的には、防犯カメラ販売店や防犯専門ショップなどで入手するのが無難です。ただし、耐水性・耐久性の高い素材のステッカーであれば、問題ありません。

防犯ステッカーを貼る場所

防犯カメラのステッカーを実際に貼る際は、適切な場所に貼ることでその効果を最大限に発揮できます。効果が高い貼り付け場所について具体的に解説します。

防犯カメラの近く

ステッカーは防犯カメラのすぐ近くに貼り付けるのが一般的です。カメラの存在感を高めて、適切に運用されていることを来訪者にアピールできます。一目で防犯カメラとステッカーの関連性がわかるため、犯罪者に対する警告効果も期待できるでしょう。

玄関やエントランス

建物の出入り口となる玄関やエントランスは、ステッカーを貼るのに適した場所と言えます。例えば、警備保障会社のステッカーを玄関に貼り付けるのと同じように、来訪者に対してセキュリティ意識の高い建物であることを印象づけられます。

窓ガラス

警察庁が公開する「住まいる防犯110番」の令和4年度の統計(※)によると、空き巣などの侵入窃盗では、一戸建て住宅で53.5%が窓ガラスから侵入しています。4階建て以上のマンションではこの傾向は下がりますが、一戸建て住宅ではもっとも多い侵入経路です。

※出典:警視庁|住まいる防犯110番“手口で見る侵入犯罪の脅威”(参照 2024/3/28)

一戸建て住宅で犯罪者へ警告するには、窓ガラスにもステッカーを貼り付けると効果的でしょう。窓ガラスの脆弱性を補うセキュリティ対策として有効です。

防犯カメラのステッカーに関するよくある疑問

防犯カメラのステッカーについて、よくある疑問点についてまとめて解説します。

ステッカーが逆効果になることもある?

防犯カメラのステッカーが逆効果になることは基本的にありません。ただし、逆効果になる可能性が高いのは、ダミーカメラを使ってステッカーを貼り付けたケースです。

犯罪者はダミーカメラの見分け方まで熟知する可能性があり、実際に防犯カメラを設置していなければ、セキュリティ意識の低い建物であると判断する危険性が高くなります。

ダミーカメラとステッカーに効果はある?

先述のとおり、ダミーカメラは犯罪者に見分けられる特徴があり、高い効果はあまり期待できません。ダミーカメラに頼るのではなく、本物の防犯カメラとステッカーの相乗効果を高めるようにしましょう。

書かれた言葉で防犯効果が変わる?

ステッカーに貼られた言葉の違いによって、人の心理に変化が生じることは十分に考えられます。ただし、イメージが変わる程度の小さな変化では、飛躍的に防犯効果が向上するとは言い切れません。ステッカーの言葉はあくまでも二次的な要素と捉えて、カメラの使用目的を来訪者に明示するために使用しましょう。

防犯カメラ設置ならセーフィーへご相談ください

防犯カメラをステッカーで明示することは、犯罪抑止効果や利用目的の通知など、一定の効果が期待できます。また、ステッカーを貼る位置を戦略的に選ぶことによって、建物全体のセキュリティ意識を高める効果もあるでしょう。

ただし、ステッカーはあくまでも防犯カメラの補助的な役割であることを忘れてはいけません。ダミーカメラとステッカーだけでは、十分な犯罪抑止効果は得られないでしょう。本物の防犯カメラとステッカーのセットで導入することが重要です。

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