AIカメラを使ったマーケティング|機能と活用シーン、事例まで

AIカメラでマーケティング 「防犯」以外の活用方法

近年のAI技術の発展によって、AIを搭載した防犯カメラが身近な場所でも普及しつつあります。様々な検知機能やカウント機能を搭載したAIカメラは、本来の目的である防犯だけでなく、マーケティング活動においても大きな効果を発揮しています。

この記事では、はじめにAIカメラが持つ多様な機能を詳しく解説したうえで、マーケティング領域のどのような用途でAIカメラを役立てることができるかをお伝えするため、AIカメラの活用シーンを5つご紹介します。さらに、AIカメラを使ったマーケティングの実践事例を2つ、そしてAIカメラの製品例も詳しくご紹介します。AIカメラを使ったマーケティングを始めるための参考にお役立てください。

人数カウント

施策の効果、定量的に測れていますか?
リアルタイムなAI解析で見える化。来店数や混雑状況を計測して、次の施策や接客につなげる。集客力・販売力、業務効率の改善に役立つ、さまざまな機能をご利用いただけます。

AIカメラとは?マーケティングに役立つ様々な検知機能

立ち入り検知

AIカメラとは、その名のとおりAI(人工知能)を搭載したカメラのことです。従来の防犯カメラと違って、撮影した映像をAIが解析する機能が備わっているため、人物を検知したり、通過した人数を自動的に集計したりすることができます。AIカメラを使えば、これまでは集めることが難しかったデータを取得して蓄積し、様々な分析を行うことが可能に。こうした利便性から、最近ではマーケティング領域でAIカメラの活用が広がっています。

ここでは、AIカメラに一般的に搭載されている機能のうち、マーケティングに役立つ機能を一つ一つ見ていきましょう。

立ち入り/滞留検知

撮影範囲内の指定したエリアに人が滞留していることを検知した場合に、PCやスマホに通知を送る機能です。カメラに映る範囲の中で自由に検知エリアを設定することができるため、店舗のレジ待ちの検知や、立ち入り禁止エリアへの侵入の検知など、様々な用途で利用できます。

通過人数カウント

撮影範囲内に検知ラインを設定すると、そのラインを通過した人数が自動的に集計される機能です。たとえば、複数のカメラを設置して通過人数カウントを行い、店の前の交通量、入店者数、購入者数など、購買に至るまでの各段階での人数データを取得すれば、店舗のファネル分析も可能になります。

滞在人数カウント

撮影範囲の一部に検知エリアを設定すると、そのエリアにいる人の数が自動的に集計される機能です。特設コーナーなどにどのくらいの来店者が滞留しているかを数字で可視化することができるため、プロモーション効果の検証などに役立ちます。

動線の記録

店舗内での来店客の足取りを追跡し、その動線を一本の線として可視化する機能です。店舗内を網羅するように複数のカメラを設置し、カメラを横断して一人ひとりの来店客の動きを記録することで、一本の動線を描くことが可能となります。このように来店客の動線を分析することは、店舗のレイアウトの最適化などに役立つでしょう。

来店客の属性の特定

カメラの映像から、来店客の性別や年代、またリピーターかどうかといった属性を特定する機能です。ほかに、来店客の表情を解析して感情を推測することができる場合もあります。来店客の属性を定量的に把握することは、店舗戦略の検討に大いに貢献する、マーケティングの要と言えそうです。

商品接触の記録、欠品の検知

商品棚の陳列状況と来店客の行動を撮影し、事前に登録された商品棚の情報と組み合わせることで、来店客がどの商品に触れたかを判定する機能です。製品によっては、商品棚の陳列状況を撮影し、棚が空になった時に検知する「欠品検知」の機能もあります。

マーケティング面でのAIカメラ活用シーン

来店率10.6%向上

このように、AIカメラにはマーケティングに役立つ様々な検知機能やカウント機能が搭載されていますが、実際にどのような場面で活用されているのでしょうか。ここでは、店舗でのマーケティング活動として役立つ一般的なシーンでの、AIカメラの活用方法をご紹介します。

レジの混雑解消、接客の向上

AIカメラをレジ前などの混雑しやすい場所に設置すれば、立ち入り検知機能を使って、混雑時に通知を受け取ることができます。カメラが自動的に通知を送ってくれるため、運営側がすみやかに混雑の解消策を講じることができ、お客さまの満足度の向上につながるでしょう。また、店舗内の特定の場所に長時間滞在している来店客が検知された場合には、スタッフから声掛けをする、といったように、AIカメラの通知機能を活かして接客の向上を図ることもできます。

販促施策の効果検証

特定エリアでの来店客の滞留人数や滞留時間を分析することで、特設コーナーやPOPといった店内の販促施策の効果を検証することが可能になります。来店客の属性分析と組み合わせれば、ターゲットをさらに絞り込んだ効果的なプロモーションの方法や検討も可能になるでしょう。

購買分析

POSレジの購入データとその購入客のデータを組み合わせて分析することで、一人ひとりの購買傾向を把握することができます。さらに、AIカメラを使えば、購入データ以外にも、手に取りはしたものの購入しなかった商品や店内の滞在時間なども把握可能。多様なデータを組み合わせることで、顧客一人ひとりのニーズや購買傾向をより正確に分析することができます。

店舗レイアウトや陳列の最適化

来店客の滞留率や動線をAIカメラで可視化すると、店舗レイアウトや棚割で改善すべき点が見えてくるかもしれません。また、陳列棚を撮影することで欠品を検知できるようにしておけば、購入されやすい商品が可視化されることで、陳列する場所を変更する必要に気付ける可能性もあります。

AIカメラを使ったマーケティング実践事例

このように幅広いシーンで役立つAIカメラですが、実際にAIカメラを使ったマーケティングを実践すると、店舗にどんな変化が生まれるのでしょうか。その効果をお伝えするために、ここではAIカメラを使ってマーケティングに取り組んでいる2つの事例を詳しくご紹介します。

株式会社アップガレージグループさま

アップガレージさま店内カメラ

業界:小売
企業規模:101〜300名
導入目的:店舗への来店者数を計測、店頭キャンペーンなど集客効果の検証

店舗では、人的リソースを割かずに集客効果を測定するのが難しいと感じていたそうです。そこで、キャンペーンの効果測定の精度を上げるためにAIカメラを導入し、通過人数カウント機能を利用して来店者数を計測することに。

効果はすぐに実感でき、人的リソースを割かずに来店者数を計測、効果的なキャンペーンのPDCAを効率的に回せるようになりました。

BUSINESS LEATHER FACTORYさま

棚上のAIカメラ

業界:小売
企業規模:1001名以上
導入目的:来店者数や入店率の計測、接客の向上や業務効率化、店舗設計や商品陳列の最適化

よりよい店舗運営のために店舗の状況をしっかりと把握したいと考え、AIカメラを導入。実際に八重洲の店舗に設置して映像を分析したところ、予想とは異なる来店傾向が見えてきたといいます。

計測を実施してみると、店前交通量が多い平日ではなく、交通量の少ない週末のほうが、来店率が高く1日に同じお客様が何度も来店されるケースが多かったそうです。これに加え、来店者数の約3割が購入しており、とても高い購入率も浮かび上がってきました。

SafieのAIカメラの特徴

クラウド録画サービスでシェアNo.1の「Safie(セーフィー)」では、エッジAIを搭載した屋内用・屋外用カメラを提供しております。
※No.1:株式会社テクノ・システム・リサーチが調査した「2022年ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査」より。

この記事で解説した「立ち入り検知」「通過人数カウント」「立ち入りカウント」の3つの機能は、オプションの「AI-App 人数カウント」としてパッケージ化しており月額5,500円(税込)で利用できます。

SafieのAIカメラ一覧

モデル画像価格屋内/屋外販売/レンタル活用例
Safie OneエッジAI搭載防犯カメラSafie One¥41,800(税込)屋内用販売来店数やレジ混雑の把握に
i-PRO WV-S1536LUX(SF)i-PRO WV-S1536LUX(SF)お問い合わせください屋外用販売店前交通量の計測に
Safi GO PTZ AISafie GO PTZ AIお問い合わせください屋外用レンタル道路の交通量調査に

AIカメラでマーケティングを効果的に

人の検知機能やカウント機能が搭載されたAIカメラは、様々な形でマーケティング活動に役立つことから、店舗などへの導入が広がっています。混雑解消や接客の向上といったリアルタイムのマーケティング施策のほか、AIカメラをとおして蓄積できる様々なデータを分析すれば、キャンペーンの効果検証や購買分析、店舗レイアウトの最適化なども可能となります。

クラウドカメラの活用方法にお悩みの方は、業界や目的別に使い方を紹介していますのでこちらからご覧ください。

AIカメラSafie One

かしこくなるAIカメラ「Safie One」。エッジAIを搭載し、計測・検知を行うことで映像解析をより便利にします。