近年、保育園や幼稚園における安全管理の重要性が一層高まっています。
2024年に成立した「こども性暴力等防止法(いわゆる日本版DBS)」により、保育・教育分野の職員の性犯罪歴確認制度が導入され、2026年12月25日の施行が予定されています。
こうした制度面の整備に加え、死角の解消など物理的環境の整備も重視されています。国のガイドラインでも防犯カメラ等の活用が推奨されており、今後ますます設備面での安全対策に取り組む保育施設が増えることが予想されます。
本記事では、保育園・幼稚園に防犯カメラを導入するメリット・デメリットや効果的な設置場所、実際の導入事例を解説します。自園の状況に照らし合わせながら、安全対策を検討する際の参考としてご活用ください。
目次
保育園・幼稚園に防犯カメラを導入するメリット

保育園・幼稚園に防犯カメラを導入すると、不審者の侵入抑止やトラブル発生時の状況確認など、防犯面の強化につながります。
また、安全対策に取り組む姿勢が保護者にも伝わり、安心感や信頼感の向上にもつながります。
不審者の侵入や事件の発生に対する抑止効果を期待できる
保育園・幼稚園に防犯カメラを設置するメリットは、不審者の侵入や犯罪の発生を抑止しやすくなることです。
カメラが設置されている環境では、見られている意識が働きます。そのため、不審者や犯罪を企てる人に対して心理的なプレッシャーとなり、行動を思いとどまらせる効果が期待できます。
正門や通用口、駐車場などの出入り口を映像で確認できるようにしておくと、人の出入りや異変にも早い段階で気づきやすくなるでしょう。こうした設備面の対策を整えることで、より安全な保育環境を構築できます。
保護者に安心感を与えられる
カメラを導入すると、安全対策が整っていることが保護者にも伝わり、安心して子どもを預けてもらいやすくなります。映像記録があれば、トラブルや怪我が起きた際も客観的に状況を確認でき、事実にもとづいた説明が可能です。
防犯カメラの設置は、透明性の高い運営を行っている姿勢を示すことにもつながります。適切なルールのもとで運用すれば、保護者との信頼関係構築にも役立つでしょう。
保育園・幼稚園に防犯カメラを導入するデメリット
保育園や幼稚園に防犯カメラを導入する際は、メリットだけでなく注意すべき点もあります。ここでは、導入前に押さえておきたいデメリットを2つご紹介します。
プライバシーへの配慮が求められる
防犯カメラを設置する際は、園児や保護者、職員のプライバシーへの配慮が欠かせません。設置場所や画角によっては、配慮が必要な場面が映り込み、心理的な負担につながるおそれがあるためです。
設置場所を慎重に検討するとともに、映像の保存期間や閲覧権限を定めた運用ルールを整備しましょう。
なお、人が写り込む画角での防犯カメラの設置・運用開始には、個人情報保護法等の関係法令の遵守も必要です。防犯カメラとプライバシーの関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ハッキングのリスクがある
インターネットに接続するタイプの防犯カメラ(ネットワークカメラ)は、ハッキングのリスクがあります。インターネットに接続されている以上、セキュリティ対策が不十分な場合、第三者に映像を閲覧されたり、データが漏えいしたりするおそれがあるためです。
実際に、日本の保育園に設置されたネットワークカメラの映像が、海外サイトで公開されていた事例も報告されています(※1)。原因の多くは、初期パスワードの使用や、設定の不備などでした。
防犯カメラを安全に運用するには、パスワードの変更や定期的なシステム更新など、基本的なセキュリティ対策が重要です。適切な管理体制を整備すれば、情報漏えいのリスクを抑えられます。
ネットワークカメラのセキュリティ対策は以下の記事で紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
保育園・幼稚園における防犯カメラの効果的な設置場所
保育園や幼稚園で防犯カメラを導入する場合は、設置場所によって得られる効果が異なります。やみくもに設置するのではなく、設置場所ごとの目的を明確にすることが重要です。
具体的な防犯カメラの設置場所は以下のとおりです。
- 正門/裏門
- 教室・保育室・遊戯室
- 職員室
- 厨房
- 園庭
- 駐車場
正門/裏門
正門や裏門に防犯カメラを設置すると、無断侵入や連れ去りなどの抑止効果が期待できます。園への出入りを記録することで、万が一の際の状況確認にも役立ちます。
設置する際は、人物の顔や服装が確認できる画質のカメラを選び、夜間でも撮影できる機能を備えたモデルを導入すると安心です。閉園後の不審な徘徊やいたずら、盗難の防止にも役立ちます。来訪者の映像を職員室などで確認できるようにしておくと、より安全性を高められます。
教室・保育室・遊戯室
教室や保育室、遊戯室にカメラを設置すると、園児の安全確保やトラブル発生時の状況確認に役立ちます。事故や怪我が起きた際に当時の様子を映像で確認でき、原因の把握や再発防止策を検討しやすくなるためです。
また、保護者から問い合わせがあった場合でも、客観的な映像記録があれば事実関係を正確に説明できます。
職員室
職員室は、園児や保護者の個人情報が含まれる書類や、業務用のパソコンなどが置かれている重要な場所です。防犯カメラを設置すると、書類の持ち出しや機器の不正操作などを防ぐ効果が期待できます。
パソコンや書類保管場所の周辺を映す位置に設置しておくと、誰がいつ操作・閲覧していたかを記録でき、トラブルが発生した場合にも事実関係を確認しやすくなります。
厨房
厨房にカメラを設置すると、異物混入などのリスク対策に役立ちます。万が一トラブルが発生した場合でも、調理の状況を確認できるためです。設置する際は、食材の搬入口や調理台、冷蔵庫周辺などを見渡せる位置に配置すると効果的です。
厨房への防犯カメラ設置は、衛生管理を徹底していることの証明にもなります。保護者に対して食の安全に配慮している姿勢を示すことにも役立ちます。
園庭
園庭は子どもたちが活発に遊ぶ場所のため、転倒や衝突などの事故が起きやすい場所です。カメラを設置しておくと、事故が起きた際の状況を確認でき、原因の把握や再発防止に役立ちます。
カメラを設置する際は、近隣住宅が映りこまないよう撮影範囲を調整することが大切です。特定の箇所を非表示にできる「プライバシーマスク機能」を活用するなど、周囲のプライバシーにも配慮した運用を心がけましょう。
駐車場
駐車場は、送迎の時間帯に車両が集中しやすく、事故やトラブルが発生しやすい場所です。カメラを設置しておくと、接触事故や当て逃げなどが起きた際に状況を確認でき、事実関係の把握に役立ちます。
駐車スペースと園舎へ向かう動線を見渡せる位置に設置すると、子どもの動きも確認しやすくなります。
保育園・幼稚園に最適な防犯カメラの選び方

保育園・幼稚園に防犯カメラを導入する際は、以下の3つのステップで検討を進めるとスムーズです。
- ステップ1:設置場所・目的の明確化
- ステップ2:カメラ形状・録画方式の決定
- ステップ3:必要機能の特定
保育園や幼稚園に防犯カメラを導入する際は、場所や目的に応じて適切なカメラの種類や機能を選ぶことが重要です。
設置場所によって必要な性能や形状は異なるため、単にカメラを設置するだけでは十分な防犯効果を得られない点に注意しましょう。
ステップ1:設置場所・目的の明確化
防犯カメラを選ぶ最初のステップは、設置場所と目的を明確にすることです。園内のどこにリスクがあり、どの場所を重点的に見守る必要があるのかを整理すると、適切な機器を選びやすくなります。
具体的な設置場所と目的の例は、以下のとおりです。
| 設置場所 | 目的 |
| 正門 | ・不審者の侵入防止 ・来園者の出入り記録 |
| 保育室 | ・園児の安全確認 ・事故やトラブル発生時の状況把握 |
| 職員室 | ・個人情報を含む書類やパソコンの管理 ・不正持ち出し防止 |
こうした目的を明確にすると、必要な防犯カメラの台数や画質、撮影範囲を判断しやすくなります。不要なコストを抑えながら、効果的な防犯体制の検討が可能です。
ステップ2:カメラ形状・録画方式の決定
保育園や幼稚園では、設置する場所や運用方法にあわせて、適切なカメラのタイプを選ぶことが重要です。たとえば、室内は威圧感が少なく目立ちにくいドーム型や、コンパクトで設置しやすい置き型カメラが適しています。一方で、屋外には、耐久性があり存在感のあるガン型カメラが向いています。
また、録画方式にはクラウド型とローカル型があります。
クラウド型は遠隔から映像を確認でき、複数の施設をまとめて管理する場合に便利です。レコーダーの設置が不要なため、機器の管理負担を軽減できるメリットもあります。ローカル型は施設内のレコーダーに映像を保存する方式で、インターネット環境に依存しない点が特徴です。
クラウド型のメリット・デメリットの詳細は、以下の記事でご紹介しています。
ステップ3:必要機能の特定
防犯カメラの設置場所や用途に合わせて機能を選ぶと、保育園や幼稚園の安全管理に役立つカメラシステムを構築できます。
保育園や幼稚園で必要な機能の一例は以下のとおりです。
| 機能 | 役割 | 用途 |
| WDR | 逆光でも人物の顔や状況を鮮明に映す | 登降園時の正門・玄関で保護者や来訪者の顔を正確に確認 |
| Day & Night | 暗い場所でも映像を記録できる | 閉園後の園庭や駐車場の見守り |
| 動体検知 | 映像内で動くものを検知して録画・通知する | 夜間や休日など、人がいない時間帯の異常を早期に把握 |
保育園や幼稚園に防犯カメラを導入する際は、設置環境にあった性能が備わっているかを確認しながら選定することが大切です。
防犯カメラの種類・形状・機能について詳しくご紹介した記事はこちらです。
保育園・幼稚園にカメラ導入するなら「Safie」がおすすめ

保育園や幼稚園で防犯カメラを導入するなら、クラウド型カメラサービス「Safie(セーフィー)」がおすすめです。ここでは保育園・幼稚園での防犯におすすめなモデルとして2機種をご紹介します。
保育室や職員室など屋内設置におすすめの防犯カメラ

屋内設置には、Safie One(セーフィーワン)がおすすめです。HD画質&30fpsで「くっきり」「なめらか」な映像に加え、逆光や陰に強いWDR、夜間撮影に強いDay & Nightなど、保育園・幼稚園の防犯に役立つ機能を標準搭載しています。
AIの人検知機能を搭載しており、人の動きだけを検知・通知するため、閉園後や休日など、人がいない時間帯の異常の検知にも役立ちます。


Safie
Safie One
エッジAIを搭載。画像解析による業務効率化も叶えるカメラ
¥50,600 (税込)
| 外形 | φ76.5×92.5mm |
| 重さ | 360g |
| 防水性能 | なし |
| ネットワーク接続 | 有線LAN、無線LAN |
| PoE給電 | 対応 |
| 画角 | 水平114° 垂直60° |
| ズーム | デジタルズーム 最大8倍 |
| マイク(音声入力) | あり |
| スピーカー(音声出力) | あり |
| 暗所撮影 | 対応 |
駐車場や正門など屋外設置におすすめの防犯カメラ

i-PRO WV-U1532LA(SF)は、駐車場や正門など屋外設置に適した防犯カメラです。雨やほこりの影響を受けにくく、衝撃にも強い設計のため、園庭や送迎用の駐車場など屋外環境でも安心して設置できます。
目立ちやすいガン型デザインで、カメラの存在を示しやすいのも特徴です。登降園の時間帯に人や車の出入りが集中する正門や駐車場の見守りに役立ちます。閉園後の夜間も、園の外周を記録し続けることで安心感を高められます。

i-PRO
WV-U1532LA(SF)
防犯抑止効果の高いガン型カメラ
¥70,840 (税込)
| 外形 | 奥行262mm 高さ112.5mm 幅112.5mm |
| 重さ | 860g |
| 防水性能 | IP66 |
| ネットワーク接続 | 有線LAN |
| PoE給電 | 対応 |
| 画角 | 水平43°~100° 垂直24°~56° |
| ズーム | – |
| マイク(音声入力) | なし |
| スピーカー(音声出力) | なし |
| 暗所撮影 | 対応 |
Safieを導入している保育園の事例
Safieは、さまざまな規模の保育施設で導入されています。ここでは、導入背景や活用方法、導入後の効果を事例でご紹介します。
【詳細事例】社会福祉法人東京児童協会様

社会福祉法人東京児童協会は、東京都内で認可保育園や認定こども園を運営する社会福祉法人です。90年以上の歴史を持ち、都内に20以上の保育施設を展開しています。
過去に備品の破損などが発生していましたが、入口から事務所までを映すカメラを設置したことで、同様のトラブルがなくなり職員の心労が減りました。簡単に設置できて防犯施策のアピールにもつながっているので、保護者の方からも評判が良いです。
また、職員や子どもの状態を記録しておくことで、トラブルの解決だけではなく、問題を未然に防ぐことにも役立っています。現在は事務所やエントランスなどに2〜3台を導入済ですが、いずれは園内いたるところにカメラを設置していきたいです。
【匿名事例】保育施設での活用事例
以下では、Safieを導入いただいている保育施設の活用例を匿名でご紹介します。
大手保育事業者A社(数十〜100施設規模)
導入規模:複数拠点に数百台規模で導入
設置箇所:保育室、厨房、職員室など
導入背景:従来のレコーダータイプでは現場でしか確認できなかった
導入効果:本部からのリモート見守りが可能になった。トラブル発生時の迅速な対応・連携や、保護者様への安心感の提供に活用
中〜大規模の保育事業者B社
導入規模:運営施設の大半に導入
導入目的:トラブル時の記録・エビデンス確保
好評ポイント:受託型など工事が難しい環境でも、置くだけで設置可能な点
大規模保育事業者C社(100施設以上)
導入規模:注力拠点を中心に数十台を導入
導入目的:トラブル時のエビデンス確保
好評ポイント:本部側でリモート確認が可能。保育の質改善にリアルタイムで活用
防犯カメラを活用して安心できる保育環境を整えよう
近年は日本版DBSの施行など、子どもを守るための制度整備が進んでいます。国のガイドラインでも死角の解消など物理的環境の整備(防犯カメラ等の活用)が推奨されており、保育園・幼稚園には制度面・設備面の両方から安全管理体制を強化することが求められています。
防犯カメラは不審者対策だけでなく、園内トラブルの記録や適切な保育が行われていたことを示す記録として、職員を守る役割も期待できます。制度と設備の両面から、子どもの安全を守る仕組みを整えることが大切です。
Safieでは、防犯カメラの導入から活用までトータルでサポートしています。保育園・幼稚園の防犯対策を強化し、保護者が安心して子どもを預けられる環境づくりを進めていきましょう。
- 「こども性暴力等防止法」ガイドライン対応
- ガイドラインのポイントと、園内に潜むリスクを点検できるチェックリストをご紹介します。
※1 出典:“【こども家庭庁からの情報提供】内閣サイバーセキュリティセンターからの情報提供について(映像漏洩)”.公益社団法人 全国私立保育連盟.(参照 2026-03-30)
※顧客や従業員、その他の生活者など人が写り込む画角での防犯カメラの設置・運用開始には、個人情報保護法等の関係法令の遵守に加え、写り込む人々、写り込む可能性のある人々のプライバシーへの配慮が求められます。防犯カメラとプライバシーの関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶「防犯カメラとプライバシーの関係。事業者が注意すべき設置のポイント」
※カメラの設置に際しては、利用目的の通知を適切に行うとともに、映像の目的外利用を決して行わないことが求められます。適切なデータの取り扱いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶「カメラ画像の取り扱いについて」
※ セーフィーは「セーフィー データ憲章」に基づき、カメラの利用目的別通知の必要性から、設置事業者への依頼や運用整備を逐次行っております。
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