低コストでできる防犯対策として、ダミーカメラの設置があります。ダミーカメラの中には数百円で買える製品もあり、手軽さが大きな魅力に思えますが、効果はどれほどなのかと疑問に思う人も多いでしょう。
この記事では、ダミーカメラの概要と得られる効果、メリット・デメリットについて解説します。また、ダミーカメラを設置する場合の注意点と、本物の防犯カメラを安く設置する方法も紹介します。
目次
ダミーの防犯カメラとは?
ダミーの防犯カメラ(以下、ダミーカメラと記載)とは、防犯カメラに似せたカメラのことで、フェイクカメラと呼ばれることもあります。一見すると防犯カメラのように見えますが、本物の防犯カメラではないため、映像の撮影や録画はできません。
その場所がカメラで見られていると思わせるために設置し、威嚇効果により犯罪を抑止することを目的としています。本物の防犯カメラよりも安価で購入できるため、とりあえずすぐに防犯カメラを設置して防犯対策をしたい場合におすすめです。
製品にはLEDの点灯や本物同様の筐体、配線を使用したものなど、さまざまなタイプがあり、場所や目的に応じて選択します。
ダミーカメラを設置するメリット
ダミーカメラを設置するメリットについて紹介します。
安価に設置できる
ダミーカメラは、本物の防犯カメラと比べて格段に安い価格で防犯できることがメリットです。本物の防犯カメラと異なり、配線の必要がなく簡単に設置できます。
撮影・記録を行う防犯カメラは電気代やメンテナンス費など運用費用もかかりますが、ダミーカメラはそのような費用もかかりません。手軽な防犯対策として、すぐに取り入れやすいでしょう。
犯罪の抑止効果が期待できる
ダミーカメラは本物の防犯カメラによく似ているため、不審者に対して威嚇・けん制し、犯罪を抑止する効果が期待できます。
不審者は「防犯カメラがある」と認識して、犯行を思いとどまるかもしれません。店舗の入り口、普段は人がいない倉庫など、狙われやすい場所に設置しておけば効果を発揮するでしょう。
特に本物の防犯カメラと見分けがつかない精巧なカメラであれば、抑止効果が高くなります。
ダミーカメラのデメリット
ダミーカメラの設置はメリットもありますが、以下に挙げる3つのデメリットもあります。
犯罪の証拠を残せない
ダミーカメラはあくまでもダミーに過ぎず、万が一何かトラブルが起きても、証拠映像を残すことはできません。そのため、威嚇効果を発揮せずに犯罪が行われた場合には、犯人を見つける手がかりを得られないことになります。
ダミーと見破られる可能性がある
製品によっては、本物の防犯カメラと比較して、見た目からダミーだと容易に判断できるものもあります。特に、安価なダミーカメラはプラスチック製で作りが簡素なものが多く、レンズが入っていなかったり配線がなかったり、偽物の防犯カメラだと簡単に見破ることができるものも少なくありません。
特に、慣れている犯罪者はスムーズに犯行できるように、最新の防犯対策について情報を集めていることもあります。安価に購入できるダミーカメラの場合、一目でダミーだと見抜かれてしまう可能性も高く、一切の防犯効果が期待できなくなるでしょう。
犯罪防止効果は期待できるものの、リスクも高いことは把握しておく必要があります。
かえって被害のリスクが高まる
犯罪者が本物の防犯カメラではないことを見抜いた場合、「そこまで真剣に防犯対策しているわけではない」と判断され、かえって犯罪者のターゲットになり狙われやすくなる危険があります。
安価だからとダミーカメラを設置した結果として被害に遭えば、本物の防犯カメラを設置する費用以上の被害を受けることになりかねません。
見破られるダミーカメラとは
ダミーカメラには本物と間違えるほど精巧に作られているものもあり、見破られるかどうかは製品によります。見破られる可能性が高いダミーカメラとはどのような製品か、みていきましょう。
素材などの見た目が本物と異なる
価格が安すぎるダミーカメラはダミーと見破られやすいため、極力避けることをおすすめします。手軽な防犯対策のつもりでダミーカメラを設置したことで、かえって犯罪の被害に遭いやすくなってしまったら本末転倒です。
見破られやすいダミーカメラは、素材の見た目が明らかに本物と異なる製品です。見た目でわかる特徴として、本体がプラスチック製でいかにも安そうに見えるものや、レンズがないものがあげられます。
また、本物の防犯カメラは赤外線センサーが搭載されているものも多く、その場合には夜間にLEDランプが点灯しますが、ダミーカメラには本物と見せるために昼間でも常時点灯させているものが少なくありません。そのような製品もダミーだと判断されやすいでしょう。
ケーブルがない
ダミーカメラは電源もネットワークへの接続も必要ないため、配線がありません。そのため、ケーブルがなかったり、ケーブルを通すことができないような場所に設置していたりする場合、ダミーだと判断されやすくなります。
防犯カメラについての知識がない犯罪者なら別ですが、計画的に犯行を考える者ほど防犯カメラをよく見て観察しているものです。不自然な様子があれば気づかれてしまうでしょう。
見破られにくいダミーカメラの選び方
ダニーカメラで防犯するためには、本物と見分けがつきにくいカメラを選ぶ必要があります。どのようなカメラであれば大丈夫か、屋外用と屋内用に分けてみていきましょう。
屋外に設置する場合
屋外にダミーカメラを設置する際、効果的なのはバレット型(ガン型)です。形が目立つため、高い抑止効果を発揮します。暗闇に設置する場合は、LEDランプが点滅するものを選ぶとよいでしょう。
屋内に設置する場合
屋内に設置する防犯カメラは、建物のデザインを邪魔しにくいなどの理由から、目立ちにくいドーム型カメラが好まれる傾向にあります。そのため、ダミーの防犯カメラもドーム型にすれば違和感がなく、ダミーだと気づかれる可能性は低いでしょう。
また、複数のダミーカメラの中に本物の防犯カメラも設置すると、本物はひとつでもカメラが多数設置されているようにみえます。このように本物・偽物を混ぜることで、設置場所全体の威嚇効果を高める効果が期待できます。「あらゆるところに防犯カメラがある」と認識させられれば、より抑止効果が高まるでしょう。
それに加え、万が一ダミーカメラだと気づかれて犯行が行われたときも、本物のカメラで映像を残せる点もメリットです。
防犯カメラメーカーが製造するカメラがおすすめ
屋内・屋外ともに、本物の防犯カメラメーカーが製造しているダミーカメラを選ぶのをおすすめします。本物と同じ筐体が使用されているため、見分けがつきません。ダミーカメラを設置する場合は、多少価格は高くても、本物に近いクオリティのものを選ぶと良いでしょう。
ダミーカメラの設置場所を決めるポイント
ダミーカメラは、設置場所の十分な検討も必要です。本物の防犯カメラが設置される場所や高さを調べておき、それを踏まえてどこに取り付けるか検討しましょう。特にケーブルがない場合、通常では設置されないような場所に取り付けてしまいがちですので、注意が必要です。
もっとも、侵入盗に慣れている犯罪者は、スムーズに犯行を行えるように最新の防犯対策について日ごろから情報を集めているものです。店舗やオンラインで簡単に購入できるダミーカメラならば、一目でダミーだと見抜かれてしまう可能性があることを肝に銘じておきましょう。
防犯効果を高めるには本物の防犯カメラがおすすめ
ダミーカメラは見破られるリスクがあるため、確実な防犯を目指すなら本物の防犯カメラがおすすめです。万が一被害に遭った場合でも証拠を残すことができ、早い解決につながります。
録画機やモニターなどの周辺機器が不要なクラウド型の防犯カメラであれば、カメラ本体の費用と月額利用料金だけで導入できるのが一般的です。レコーダーの破損・買い替えの心配がないため、従来型の防犯カメラに比べると、全体のコストも抑えやすいでしょう。
従来型の防犯カメラの多くは業者に設置を依頼する必要があり、工事費用だけで高額なコストがかかります。しかし、クラウド型の防犯カメラには工事が不要なモデルもあり、設置コストの観点からも、費用を大幅に抑えることが可能です。

クラウド型の防犯カメラの場合、録画された映像はクラウド上に保存されるので、防犯カメラを壊されたり、レンズの向きを変えられたりしても、直前までの映像がクラウド上に残っているのは大きなメリットでしょう。
また、クラウド型の防犯カメラであれば、スマートフォンやパソコンを使って24時間いつでもどこでもカメラ映像を確認できます。
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▼オンプレミス型防犯カメラとクラウド型防犯カメラの違いについて、詳しく知りたい方はこちら
手頃な価格で設置できるSafieのクラウド防犯カメラ
本物の防犯カメラを設置するなら、「Safie(セーフィー)」のクラウド防犯カメラがおすすめです。
Safieは、7日間録画プランなら月額1,320円(税込)からと、手頃な月額料金で利用開始でき、鮮明でなめらかな映像を24時間録画できるのが特長です。ここでは、Safieのおすすめの屋外向けカメラと屋内向けカメラについてみていきましょう。
ガン型の屋外向けカメラ
i-PRO WV-U1532LA(SF)は、抑止効果の高いガン型の屋外向けカメラです。IP66の防水・防塵性能とIK10の耐衝撃性能を備え、マイナス20度から50度という厳しい屋外環境下でもしっかり防犯性能を発揮します。また、夜間でも30m程度の撮影が可能です。
目立ちやすい形から犯罪防止効果が高いだけでなく、電動バリフォーカルレンズが搭載されているため、設置後の撮影範囲の調整が簡単なのも特長です。

i-PRO
WV-U1532LA(SF)
防犯抑止効果の高いガン型カメラ
¥70,840 (税込)
外形 | 奥行262mm 高さ112.5mm 幅112.5mm |
重さ | 860g |
防水性能 | IP66 |
ネットワーク接続 | 有線LAN |
PoE給電 | 対応 |
画角 | 水平43°~100° 垂直24°~56° |
ズーム | – |
マイク(音声入力) | なし |
スピーカー(音声出力) | なし |
暗所撮影 | 対応 |
ドーム型の屋外向けカメラ

VIVOTEK FD9383-HV(2.8mm)(SF)は、耐衝撃性を備えたドーム型の屋外向けカメラです。コンパクトな形状ながら、IP66の防水・防塵性能とIK10の耐衝撃性能を備えています。赤外線照射機能があり、夜間や暗闇での撮影も可能です。

VIVOTEK
FD9383-HV(2.8mm)(SF)
IP66の防水防塵性とIK10の耐衝撃性を備えたドーム型カメラ
¥36,300(税込)
外形 | φ117.2 x 89.6 mm |
重さ | 550g |
防水性能 | IP66 |
ネットワーク接続 | 有線LAN |
PoE給電 | 対応 |
画角 | 水平103.4° 垂直75.3° |
ズーム | ePTZ: 48倍デジタルズーム |
マイク(音声入力) | なし |
スピーカー(音声出力) | なし |
暗所撮影 | 対応 |
工事不要の屋内向けカメラ
Safie One(セーフィーワン)は、エッジAI搭載の屋内向けカメラです。工事不要という手軽さが特長で、好きな場所にポンと置くだけで利用開始できます。多彩なアダプターに対応しており、壁や天井など、自身で場所を選ばず設置可能です。
ナイトビジョン機能により夜間の見守りも行えるほか、逆光や影を鮮明に映すワイド・ダイナミック・レンジも搭載。さらに、エッジAIにより人だけを検知する「人検知」機能を標準搭載しているため、スマートフォンなどに通知を受けられるのも特長です。

Safie
Safie One
エッジAIを搭載。画像解析による業務効率化も叶えるカメラ
¥50,600 (税込)
外形 | φ76.5×92.5mm |
重さ | 360g |
防水性能 | なし |
ネットワーク接続 | 有線LAN、無線LAN |
PoE給電 | 対応 |
画角 | 水平114° 垂直60° |
ズーム | デジタルズーム 最大8倍 |
マイク(音声入力) | あり |
スピーカー(音声出力) | あり |
暗所撮影 | 対応 |
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ダミーカメラだけでは犯罪を抑止できない場合もある
ダミーカメラは犯罪の抑止効果を狙った防犯グッズで、安価で設置が簡単なのはメリットです。ただし本物のカメラではないので、犯罪が起きてしまった時には何も効果を発揮しません。使用する際には、製品選びや設置場所には十分な注意が必要です。
ある程度の費用をかけてダミーカメラを設置するのであれば、本物の防犯カメラを設置することも視野に入れてみてはいかがでしょうか。クラウド型の防犯カメラなら、さまざまな機能も備えているため、このような機能を活用しながら防犯効果を高められるでしょう。
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