防犯カメラのタイムラプス機能とは、一定間隔で撮影した静止画をつなぎ合わせ、短時間のコマ送り映像を作成する機能のことです。建設業では工事の進捗管理、製造業では生産ライン確認、環境分野では長期的な自然変化の観察など、長時間のプロセスを効率的に記録・確認する際に活用されています。
この記事では、タイムラプス機能の基本、活用シーン、おすすめのカメラと利用事例を解説します。
目次
カメラのタイムラプス機能とは?
タイムラプス機能とは、10秒間隔や1分間隔など、一定間隔で撮影した静止画をつなぎ合わせて短時間の動画にする撮影機能です。この機能で撮影された動画はタイムラプス動画と呼ばれます。
タイムラプス動画は、パラパラ漫画やアニメーションと同じように、静止画を連続で見せることで動きを表現します。使用する静止画の枚数が少ないと変化がはっきり見え、枚数が多いとより滑らかな動きになります。
タイムラプス機能を使えば、24時間の様子を数分間の動画にまとめられるので、カメラの映像から一日の状況を素早く確認するのに役立ちます。
通常の動画との違い
通常の動画も複数の静止画(コマ撮り)の積み重ねで動いているため、原理はタイムラプスと変わりません。通常の動画は、フレームレートが30fpsの場合、1秒間に30枚の静止画が使われています(※一般的にテレビでは30fpsの映像が多いとされています。)
フレームレートとは「映像の品質を表す単位の1つ」で、一定の時間に画像を何枚(フレーム、コマ)表示するかを示すものです。
カメラ映像を24時間、毎日撮影し続ける場合、データ量は非常に多くなります。一方のタイムラプス動画は、「1分ごとに1枚」「60分ごとに1枚」など、撮影のインターバルを設定可能です。
タイムラプス動画の大きなメリットは、長時間にわたって撮影した内容を短時間で効率的に確認できる点です。さらに、少ないデータ量での記録が可能なため、ストレージコストの削減や編集作業の効率化という点でもメリットがあります。
タイムラプス機能が効果を発揮する状況
タイムラプス機能は、以下の状況で効果を発揮します。
- 長時間にわたるプロジェクトや業務の効率的な記録、確認
- 通常では気づきにくい緩やかな変化の可視化、分析
長時間にわたるプロジェクトや業務プロセスを短時間で確認する場合、タイムラプス機能が最適です。通常の動画では確認作業に膨大な時間を要しますが、タイムラプス動画であれば効率的に全体像を確認できます。
また、通常の観察では気づきにくい変化も、タイムラプス機能で認識できます。設備機器の摩耗・劣化の過程、地盤の沈下・傾きなどを可視化・分析することで、問題が大きくなる前に対応できる可能性があります。
では、タイムラプス機能のこうした特性を活かして、実際にどのように活用されているのでしょうか。次章では具体的な活用シーンを3つ紹介します。
タイムラプス活用の3つのシーン
タイムラプス機能の活用シーンとして、3つを紹介します。
1.建設現場での進捗確認
建設現場での進捗確認に、タイムラプス機能を活用できます。建設工事は、プロジェクトの種類や規模により工期に大きく開きがあり、大規模なものでは数カ月から数年を要します。長期間の工事を問題なく進めるには、定期的な現場のチェックによる品質管理・工程管理が不可欠です。
すべての工事期間を通常の動画で確認しようとすると膨大な時間が必要ですが、カメラのタイムラプス機能を活用すれば、短時間でのチェックが可能になります。また、工事記録として保存すれば、万一のトラブル発生時でも早期発見に役立つ可能性があります。
2.製造ラインの稼働状況の確認
タイムラプス機能は、製造ラインの稼働状況の確認にも役立ちます。長時間の製造工程をタイムラプス動画によって短時間で確認できます。とくに製造プロセスが複雑だったり、製造ラインが大規模だったりする場合は、全体を俯瞰して効率よくチェックするのに有用です。
3.インフラや自然環境の管理
ダムや橋梁などのインフラ設備の経年劣化や、土壌侵食や地盤沈下などの自然環境の変化を記録・分析する際にも、タイムラプス機能が便利です。
こういった変化は緩やかで日々の点検では発見しにくく、長期的には重大な問題につながる可能性があります。タイムラプス動画によって数カ月から数年にわたる微細な変化を数分間の映像で確認できれば、異変を早期に発見できる可能性が高まります。
タイムラプス機能があるカメラなら「Safie」
タイムラプス機能を搭載したカメラなら、おすすめは「Safie(セーフィー)」です。Safieのカメラは、撮影された映像がクラウド上に保存されるクラウドカメラのため、パソコンやスマートフォンから遠隔で確認できるのが特徴です。
タイムラプス機能の設定は、パソコンまたはスマートフォンのアプリケーションの画面上から可能です。最大72時間分の映像を短縮でき、圧縮倍率は約2~1440倍まで設定できます。たとえば72時間の動画を1440倍に圧縮すると、約3分の映像になります。
また、オプションの「オートタイムラプス」は、録画データを自動的にタイムラプス動画に変換する機能です。特定の曜日・時間帯と再生速度を設定しておくと自動保存を行う基本機能に加え、生成したタイムラプス映像を最大366日分まとめて1つの映像に連結できる「366日タイムラプス機能」も備えています。
タイムラプス撮影におすすめは「Safie GO シリーズ」
Safie GO(セーフィーゴー)シリーズは、屋外で利用できるカメラです。LTE通信機能が搭載されており、電源に接続するだけですぐに撮影できます。
360度全方位の撮影が可能なモデル、180度の広角カメラを搭載したモデル、アプリから遠隔でPTZ操作(パン:水平方向/チルト:垂直方向/ズーム:拡大・縮小のこと。PTZカメラとは、これらの操作を遠隔から行えるカメラをさす)が可能なモデルなど、豊富なラインナップがあります。
モデル | 画像 | 特長 | 防水防塵 |
---|---|---|---|
Safie GO 180 | ![]() | 180度の広角レンズ | IP66 |
Safie GO 360 | ![]() | 360度全方位を撮影 | IP66 |
Safie GO PTZ | ![]() | PTZ操作が可能 | IP66 |
Safie GO PTZ Plus | ![]() | GPS搭載で設置位置を確認 | IP66 |
Safie GO PTZ AI | ![]() | エッジAI搭載で人物検出可能 | IP66 |
カメラのタイムラプス機能を活用した2社の事例
カメラのタイムラプス機能を活用した2社の事例を紹介します。
1.プラント建設現場のPR用にタイムラプス動画を撮影
関西電力とIMTエンジニアリングが設立した「海幸ゆきのや」は、国内でエビの陸上養殖を研究する会社です。養殖プラントの建設現場に、Safieのカメラ「Safie GO」を導入しました。
同社は、陸上養殖の認知度が低いためPRを行う必要がある点や、プラント建設現場を遠隔から施工管理する必要がある点に課題がありました。
Safie GOは、工事進捗に合わせて画角や設置場所を変えてスポット撮影に活用されました。また、プラント建設現場を俯瞰するところに設置し、プラント施設が完成するまでの様子を撮影して短いタイムラプス動画を作成し、養殖事業のPR活動にも役立てられました。
タイムラプス動画はPR用としてだけでなく、商談の場でも活用しているそうです。クライアントに見せると商談がスムーズになると、喜びの声を寄せています。
2.施工順序の確認や社員教育にタイムラプス動画を活用
青木あすなろ建設株式会社は、積極的にITツールの活用を行っている建設会社です。建設業界でもカメラ活用が増えるなか、機能の豊富さ・設置の手軽さなどに魅力を感じて、Safie GOの導入を決定しました。
同社では建設現場でのカメラ活用はもちろん、建設現場以外でも活用しています。学生向けの会社説明会でカメラ映像を紹介しているほか、タイムラプス機能を活用し、工事主任が集まる会議での施工順序の確認や、社員教育に役立てています。
タイムラプス機能を活用して効率的に記録・確認しよう
タイムラプス機能は、長時間のプロセスの効率的な記録・確認に役立ちます。活用シーン例としては、建設現場での工事進捗管理、製造ラインの稼働状況確認、インフラや自然環境の管理などがあります。
クラウドカメラのSafieは、遠隔で映像確認ができるうえ、タイムラプス機能の設定も容易です。Safie GO シリーズは、電源をさすだけですぐに利用開始でき、広角レンズ搭載モデルやGPS搭載モデルなど、いくつかの種類があります。気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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