無人店舗の導入メリット｜課題や対策を解説

近年さまざまなタイプの無人店舗が登場しています。シンプルな仕組みによる店舗から、最新のテクノロジーを活用して効率化された店舗運営を実現しているものまで、スタイルはさまざまですが、共通しているのは人件費や管理費をコンパクトにしてコスト削減を実現しているという点です。

店舗型のビジネスにおいて注目を集める無人店舗とはどのようなものか、運営上の注意点なども含めて解説します。

無人店舗とは？

無人店舗は、店舗にスタッフを置かずに商品を販売する店舗のことです。
自動販売機を複数台使った店舗や、会計システムにセンサーやAIを導入している店舗まで、さまざまな仕組みの無人店舗が増えています。

無人店舗のメリットは、店舗運営のための業務が効率化できたり、スタッフが常駐する必要がなく、人件費を削減できること、24時間営業も可能なため商機を逃さない経営スタイルなど、さまざまな点が挙げられます。

無人店舗は、テクノロジーの進化や消費者ニーズの変化に適応し、新たな販売手段として今後さらに普及が期待されています。

無人店舗の基本的な仕組み

旧来の無人店舗は、例えば野菜の直売所などで見られ、商品の横に設置された料金箱に購入者が代金を自己申告で支払うシステムでした。信頼に基づく簡素な仕組みで、防犯対策も防犯カメラの設置のみの店舗がほとんどでした。

一方、最新の無人店舗では、入口で専用アプリやQRコードを使用して認証し、店内のセンサーやカメラが商品を自動的に認識、記録します。商品を選んでアプリを通じて決済するセルフレジシステムが導入されており、購入手続きが迅速で効率的です。AIやIoT技術を活用することで、スタッフを配置することなく24時間営業が可能となり、運営コストの削減を実現しています。

無人店舗の導入メリット

店舗型のビジネスを展開する企業にとって、無人店舗の導入にはさまざまなメリットがあります。

無人店舗導入メリット1：人件費

まず1つ目は、人件費の削減です。常駐するスタッフの必要性が少ないため、人件費を抑えることができます。また、労働力不足の解消にもつながります。スタッフの増員やトレーニングの必要性が低くなるため、運営の安定性が向上します。

無人店舗導入メリット2：顧客サービスの向上

2つ目のメリットは、24時間営業による顧客サービスの向上です。
無人店舗は、レジスタッフなど常駐スタッフを必要としないため24時間営業が可能になります。

お客様は自分の都合に合わせてショッピングができ、忙しい現代社会において非常に便利なサービスとなります。また、深夜や早朝の時間帯にも営業しているため、夜勤や早朝出勤の方や急な買い物にも対応できる点も大きな利点です。

無人店舗導入メリット3：店舗運営のシンプル化と効率化

さらに、無人店舗の導入によって店舗運営がシンプル化され、効率化されることも大きなメリットです。
適切なシステム導入を行えば、在庫管理や売上データの集計が自動化されるため、運営コストの削減や業務効率の向上が期待できます。

無人店舗導入の課題と対策

無人店舗の導入には効率化やコスト削減といったメリットがありますが、デメリットも存在します。
利用されるお客様の抵抗感、緊急時の対応不足、技術的なトラブルなど、有人店舗を運営する場合と比較してもさまざまな問題に対して対策が必要です。

適切に対策を講じることで、無人店舗導入に伴うデメリットを軽減し、運営の安定性を高めることができます。

無人店舗導入の課題1：お客様の抵抗感

無人店舗には常駐するスタッフがいません。お客様が来店後に商品を選び、手にとって、精算する。という一連の流れがわからない場合に、気軽に質問できるスタッフがいません。

この「どう利用すれば良いかわからない」という不安が、お客様が無人店舗の利用の際の抵抗感となる場面があります。

お客様の不安を取り除くために、初めての利用者向けのわかりやすいガイドを設置したり、スムーズなアプリ利用の支援を行ったりすることで、来店時の不安の払拭を目指しましょう。また、万が一トラブルが生じた際には、迅速かつ丁寧なカスタマーサポートを提供する必要があります。

無人店舗導入の課題2：緊急時の対策

有人店舗でも無人店舗でも緊急時の対策は非常に重要ですが、現場でリアルタイムに対応ができない無人店舗では、緊急時の対応が後手に回りトラブルの規模を拡大させてしまう可能性があります。

緊急時には万が一のトラブルや事故に備え、セキュリティ対策を徹底しましょう。例えば、センサーやカメラを設置し、不審者の動きをリアルタイムで確認することで、早期発見・対処が可能です。さらに、故障や停電などのトラブルに備えて、遠隔からのリモート操作が可能なシステムを導入することも重要です。

緊急時の対策は、無人店舗運営の成功に欠かせない要素と言えます。

無人店舗の防犯対策

無人店舗ではトラブル時の迅速な対応のために、防犯対策が重要です。
事前に防犯対策をしておくと、その対策を公開することでトラブルの抑止力となる効果が期待できるだけでなく、お客様が安心して買い物できるという環境作りにもつながります。

無人店舗での必須の防犯技術とシステム

無人店舗の導入において欠かせないのが防犯システムです。防犯カメラなどを活用することで、不正侵入や盗難被害を抑止できます。

例えば、センサーカメラやドアアラームなどの設備によって24時間無人店舗の人と出入りを検知し、異常な行動が見られた際に素早く対応することが可能となります。

また、万引きなどの犯罪行為が発覚した際には、過去のカメラ映像を確認して犯行日時と犯人を特定するなども期待できます。

リアルタイム分析とAIの役割

無人店舗で利用可能なリアルタイム分析とAI技術は、より高機能化しています。
AI技術を活用することで、不審な行動パターンや異常が検知された際に迅速に対処することができます。例えば、不審な人物が店内に侵入した際にAIカメラが自動で異常を検知し、セキュリティシステムを作動させるといった具体的な対応が可能です。

防犯カメラに必要なのは「映像の保全」と「AI機能」

無人店舗での防犯対策におすすめなのがセーフィーの店舗向けAIカメラ「Safie One（セーフィー ワン）」です。高画質映像のクラウド録画やマイクによる店内音声の録音、AIモデル実装による人物検知など店舗運営に役立つ機能が搭載されています。

「Safie One」が万引き犯の逮捕に貢献したことも

実際に、無人店舗で万引きを繰り返す万引き犯が、無人店舗内で撮影された映像をきっかけに特定・逮捕された事例もあります。防犯カメラは、一般のお客様の使い勝手向上のための機能だけでなく、犯罪行為が発覚した後の証拠としても効果を発揮するのです。

▼「Safie One」で無人店舗運営を実現する事例はこちら

おわりに

近年増え始めている無人店舗について、そのメリットや導入時の注意点を解説しました。無人店舗は人件費や管理費のコスト削減など導入メリットは多いですが、適切な運営がなされていないと顧客満足度の低下や盗難などのリスクがあります。防犯対策など、必要な対策を講じることで初めて、メリットを享受できる無人店舗経営が成り立つのです。

セーフィーはクラウド録画サービス「Safie」を基盤に、AIカメラやクラウドカメラでスーパーマーケットなど小売業の業務効率化や省人化を支援しています。多くの導入実績をもとに、最適なカメラの選定や課題解決につながるカメラの活用方法をご提案できますので、お気軽にご相談ください。