建設業でBCP策定が必要な理由、対策の流れを解説!具体的な内容も

BCP策定の必要性

災害などの緊急事態が発生した場合でも、事業を継続できるようにBCPを策定することは企業にとって重要な課題です。とくに建設業におけるBCP策定は社会インフラの早期復旧に大きく関わるため、ほかの業種と比べても重要度が高いといえます。

今回の記事では、建設業のBCP策定が必要とされる理由を解説し、BCP策定の流れと建設業ならではの具体的な内容も紹介します。

建設業でBCP(事業継続計画)策定が必要な理由 

BCP(Business Continuity Plan)とは、自然災害などの緊急事態が発生した場合でも企業や団体の事業を継続させるための計画です。何らかの緊急事態が発生したときに重要な事業の中断を防ぎ、一時的に中断したとしても期限内や稼働率の目標を定め、業務を復旧させられるように計画します。

事業の継続が危ぶまれる緊急事態とは地震や豪雨などの自然災害だけではなく、新型コロナウィルスなどの感染症拡大や企業内で起きた不正問題、サイバーテロによるセキュリティ事故なども挙げられます。日本は自然災害の発生が多い国ですが、そのほかのリスクにも備えて包括的に計画しておく必要があります。

建設業でBCP策定が必要とされる理由は、社会的なインフラの復旧・復興などの重要な役割があるからです。建設業の事業が停止すると被災後の仮設住宅などのインフラ整備が遅れ、被災地や被災者に大きな影響を及ぼしてしまいます。そのため、建設業においては通常の業務に加えて臨時的な業務にも対応しなければなりません

また、建設業は建物の工事を進めるとともに竣工した建物の維持管理という業務もあります。多くのステークホルダーのインフラ維持にも務めなければならず、社会的な使命が大きいといえます。

BCP策定は、緊急事態を想定して発生した場合にどのような行動を起こすのか十分に検討し、事前に体制を整えて計画を立てる必要があります。BCP策定のためのステップや検討が必要な具体的な内容も多数あるため、平常時のうちにBCP策定を完了させておく必要があります

建設業におけるBPC策定の現状 

建設業ではとくに重要と考えられるBCPですが、どれくらいの企業がBCP策定を行っているかみてみます。内閣府が行ったBCP策定の調査では、以下のような状況です。

【企業規模別のBCP策定状況】

大企業では策定済みが(76.4%)、中堅企業では策定済みが(45.5%)となっています。

【業種別のBCP策定状況】

業種別でみるBCP策定状況は、建設業は(63.4%)であり、もっとも高いのは金融・保険業(76.6%)、次いで運輸業・郵便
業(66.2%)です(※1)。建設業の策定率は業種別でみると3番目に高いですが、約6割に留まっておりまだまだ低い水準です。

※1 出典:“令和5年度 企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査”.内閣府 防災担当.2024-03(参照 2024-06-11)

BCP策定が進まない理由として、人手不足や時間の確保が困難であること、BCP策定のスキルやノウハウがないことが挙げられます。限られた人員と時間で適切なBCP策定を進めなければならないため、以下で解説するBCP策定の流れと具体的なBCP策定内容を参考にしていただけると幸いです。

建設業におけるBCP策定の流れ

建設業におけるBCP策定の流れについて解説します。以下7つのステップに沿って進めましょう。

ステップ1:検討対象とする災害の特定

BCP策定を検討するにあたり、通常業務に影響を及ぼし事業に著しい損失を与えるような災害とはなにかを検討し特定します。事業内容や企業規模、地域などによって想定される災害は異なります。上述したように自然災害だけではなく感染症によるパンデミックやセキュリティ事故、環境汚染などさまざまなトラブルを想定します。

災害の内容ごとにBCPを策定する必要があります。たとえば、建設業の場合は災害後の復旧作業が必要になるかならないかでBCP策定は大きく異なるでしょう。そのため、検討対象とする災害をまず洗い出すことから始めなければなりません。

ステップ2:災害影響度の評価をする

災害を特定したら、次にその災害が企業にどれほどの影響を与えるのかを評価します。

1.影響度の評価の実施

企業が耐えられる事業の停止期間や継続できる業務の割合など、さまざまな観点から分析と判断を行います。平常時での「通常業務」と、災害発生によるインフラ復旧業務など新たに発生する「応急業務」に分けて考えます。

2.重要業務の決定

災害のあと、すべての事業や業務をすぐに再開することは困難です。事業継続のために必要な人員や資金、製品や設備などが災害によって機能しなくなることを考慮して、継続しなければならない重要業務を抽出します。大企業であれば、複数の事業を抱えている場合もあり、重要業務を絞りこむ必要があります。

建設業の場合は、「応急業務」が必要な災害とそうでない災害に分けて検討すると進めやすいです。「応急業務」が発生しないと想定される場合の重要業務は、災害によって大きくは変動しないと考えられます。

3.目標時間の設定

2.で決定した重要業務を再開させるまでにかかる目標時間を業務ごとに設定します。この目標時間は再開までに許容される時間であり、単なる努力目標ではありません。企業経営の観点から判断する必要があり、各ステークホルダーに目標時間内での業務再開を公約することにもなります。

「応急業務」の場合、被災地をいつまでに復旧させられるかの見込みは被害の状況によって異なるため、目標時間を設定することは現実的ではありません。そのため「応急業務」の目標時間設定は行政から応急業務を要請された場合の体制構築にかかる時間や、応急業務に関わる調査などにかかる時間を設定するのが望ましいです。

ステップ3:重要業務が受ける被害の想定

災害発生後、重要業務がどれくらいの被害を受けるのかを想定します。被害を想定する場合、ヒト・モノ・カネ・情報など経営資源にどのような影響があるか予測するのがポイントです。

また、災害によって想定される被害は異なります。たとえば、地震で考えられる被害は建物の倒壊や物流の停止、感染症拡大防止による被害ではサービス停止など、被害の状況はまったく異なる結果となります。

ステップ4:重要なボトルネックの洗い出し

重要業務の継続や復旧を妨げる要素(ボトルネック)を洗い出します。BCP策定は業務の停滞や、生産性の低下といったボトルネックを前提に計画を策定することが重要です。そのためボトルネックを洗い出し、ひとつずつ解決策を立てなければなりません。

コストや人員などに無理があり、目標時間内での再開が不可能と判断される場合は目標時間を見直す必要があります。

ステップ5:復旧に向けた事前対策の検討

災害が起こる前にできる事前対策を検討します。これはBCP策定をより確実にし、目標時間を早めるためのものです。災害が起こってからすべての対策を実行していては復旧に時間を費やしてしまうため、あらかじめ万全な体制を整え備えておくことが重要です。

施工中の図面や進捗などのデータを一元管理できるシステムの導入や、被災時の社員行動マニュアルの作成と教育など事前対策を検討します。それらに必要な期間やコストを整理し、進捗状況や効果をモニタリングすることも必要です。

ステップ6:BCPの策定

ステップ1〜5の流れに基づいて、以下の要素を含めてBCPを策定しなければなりません。

  • ボトルネックの存在を前提に、重要業務を目標時間までに復旧させられるような計画
  • 徐々に目標時間を早められる、または確実に達成できるようにするための事前対策の計画
  • 平常時にBCPの点検や訓練を行い、継続的に改善と見直しができるような計画

災害や被害の状況に応じて、異なる対応が求められます。そのため、災害後に一から考えなくて済むように対応の選択肢をあらかじめ計画しておき、被害に合わせてどの選択肢を適用するかが重要です

ステップ7:BCPの運用とブラッシュアップ

BCPが策定できれば、運用とブラッシュアップを繰り返し行うことが重要です。従業員にBCPを周知し、訓練やテストなどを行って教育を進めます。緊急事態のときは、従業員全員が冷静に対応できるようにしなければなりません。

また、企業や社会全体で状況は変化し続けているため、定期的にBCPを見直して情報をアップデートし最新の状態に保てるようにします。

建設業の具体的なBCP策定内容

建設業がBCP策定に取り入れるべき具体的な内容を8つ紹介します。

  • 従業員の安否確認体制
  • 指揮命令系統を明確にする
  • 連絡拠点の確保、発動基準の明確化をする
  • 情報発信と連絡手段の確保
  • 情報システムのバックアップ
  • 同業他社との協力体制
  • インフラ復旧への迅速な対応
  • 施工物件、施工中物件への対応

従業員の安否確認体制

災害発生直後はまず、従業員の安否がすぐにわかるような体制を整えます。勤務時間中に自然災害が発生した場合は、従業員の安全確保にも務めなければなりません。

災害によって安全な場所は異なるため、屋外に避難するのか屋上に避難するのかなどを想定し、社内の避難所を確保しておく必要があります。また、負傷者を救護できるように設備や備品を準備して、体制を整えておくことも大切です。

休日や従業員の外出時に災害が発生した場合でも、すぐに安否状況を報告できるようにするため、スマートフォンを利用した安否確認システムなどの導入が必要です。従業員の安否の状況によって、その後の行動や判断が変動する可能性も考えられます。初動対応を迅速に行うためにも、スムーズな安否確認体制が求められます。

指揮命令系統を明確にする

緊急事態に対応するための対策本部を設置し、指揮命令系統を明らかにしておくことが重要です。対応しなければならない機能と役割ごとに組織体制を整えておき、経営者などのキーパーソンがトップダウンの形で従業員の指揮をとることが求められます

  • 従業員の食料手配や負傷者などの対応
  • 復旧活動を行う部隊の管理
  • 取引先など関係者との連絡や調整
  • 事業回復のための資金確保や決済
  • 設備や機材などの復旧 など

早期の事業回復に向けて、さまざまな判断が求められます。そのため、迅速な判断を行えるように、指揮命令の権限の範囲や責任者が不在の場合の権限委譲などを含めて明確にしておきます。

連絡拠点の確保、発動基準の明確化をする

災害発生時の連絡拠点となる対策本部をどこに設置するのか、またどのような災害が発生したらBCPを発動するのかを決めておきます。対策本部にて責任者が指揮命令を行うため、本社などの中核拠点に確保することが基本ですが、本社が被災した場合の想定も必要です。

とくに建設業では、建設現場や竣工物件は各地に分散しているため、エリアなどで分けて連絡拠点を設ける必要があります。本社や都市部など一部に重要な機能が集中していると、被害が大きくなり復旧が困難になります。そのため、エリア分けなどで機能を分散させることで、企業全体の被害を分散しリスクヘッジにもつながります

情報発信と連絡手段の確保

企業として取引先や顧客、従業員などの関係者に事業継続の見通しについて情報を発信する必要があります。企業活動の状況が社内外から見えなくなることは、関係者に不安を与えてしまうため避けなければなりません。インフラ復旧や施工の再開などが、目標時間を前提としていつ実施できるかの情報発信を行います。

社内外に的確、かつ迅速に情報を発信するために従業員の状況や被災地のインフラ状況を把握しなければなりません。しかし災害発生時は携帯電話がつながらず、インターネット回線を利用した連絡手段に頼らなければならない状況も考えられます。

そのため、さまざまな情報を共有できる連絡手段を確保しておく必要があります。情報を一元化できる体制を整え、情報の発信と共有を行うべき関係者をリスト化しておくなどの準備が大切です。

情報システムのバックアップ

災害時に情報システムが確実に復旧できるように、バックアップ体制を整備しておく必要があります。情報データは重要な経営資源のひとつであるため、情報のバックアップをとっておくことは事業を継続するうえで必要不可欠です。災害でデータを紛失すると、重要業務が停滞する原因となり事前に策定したBCPも機能しなくなります。

施工管理の情報や図面、機密情報などのデータをクラウドなどで管理しておけば、破損や消失などを免れます。重要業務が一時停滞してしまっても、データが残っていればスムーズに事業を再開させられ関係者からの信頼にもつながります。

同業他社との協力体制

拠点ごとに同業他社との協力体制を構築し、緊急事態のときに応援要請できるようにしておくことが大切です。建設工事では鋼材や木材などの資材や、重機や足場などの機材の確保が必要であり、それぞれのメーカーや企業からの提供があってこそ事業が成り立っています。

そのため、資材・機材メーカーが被災すると関連するいずれかの業務がストップするリスクがあり、ほかの建設企業と資材や機材の取り合いになることも考えられます。

各拠点が同業他社と協力体制を構築しておくことで、被害の少ない会社から応援を得られやすくなります。人員や資材・機材の確保につながり、災害時にも重要業務の停止を最小限に抑えられます。

インフラ復旧への迅速な対応

建設業でBCP策定が重要とされる理由に、インフラ復旧の迅速な対応があります。地震や豪雨などの自然災害が発生した場合、道路の破壊や土砂くずれ、建物の倒壊など物理的な被害が想定されるため、集中的に復旧作業に当たらなければなりません。

建設業がインフラ復旧の業務を進めなければ被災地に物資を輸送できない、仮設住宅を建設できないなどの影響を及ぼし被害を拡大させる原因となります

建設業のBCP策定では、災害時に要請される可能性が高いインフラ復旧工事を予測し、被害を想定してインフラ復旧に当たる人員や資源などを把握しておくことが大切です。被災地域以外の拠点や同業の協力会社と、救援・復旧作業にあたれるように体制を整えておく必要があります。

インフラ復旧に迅速に対応することは、建設業のその他の重要業務でもある施工中物件や竣工物件の対応にも関与します。

施工中物件、竣工物件への対応

施工中物件と竣工物件は建設業における重要業務であり、BCP策定を講じることは社会的責任として捉えられます。建設業において施工中物件の品質保持と工期を守ることは、事業を継続していくうえでの核となります。また、竣工物件も一定期間は建設業者の管理責任が継続します。

物件の施工中に自然災害が発生すると、現場や周囲に二次災害が及ぶリスクがあります。速やかにクレーンやリフトなどの使用を停止し、現場や周辺に異常がないかの確認を行わなければなりません。

余震などの可能性があり周囲にも危険が及ぶ恐れがあれば、関係者や周辺住民へ説明を行い、行政と連携して避難を要請するなどの必要もあります。また、休日や夜間に災害が発生した場合も、従業員が可能な限り早く現場に駆けつけて状況を確認することが望ましいです。

竣工物件にも管理責任があるため、物件に対する責任を果たし施主との信頼関係を維持するためにも、竣工物件の状況確認と施主のフォローは重要業務です

災害発生の直後は人員や機材に限りがあることも考えられるため、優先順位をあらかじめ踏まえておき速やかに工事の再開に務めることが必要です。

リアルタイムで安全確認!BCP対応はクラウドカメラが鍵

BCPの実現には、安全管理のための映像データや情報を一元管理できるツールの活用が欠かせません。なかでもクラウドカメラの導入は、その多機能性と利便性からBCPのさまざまな場面で幅広く活用できるメリットがあります

クラウドカメラはインターネットを介してリアルタイムで映像を確認できるため、物理的な距離に関係なく状況を把握することができます。これは特に災害時や緊急時において、現場の状況を即座に確認し、適切な対応を取る上で非常に有効です。また撮影した映像はクラウドに保存されるため、カメラが破損したり盗難に遭ったとしてもデータは安全に保管されます。

さらに従来のカメラシステムに比べて初期費用が抑えられる傾向にあるためコスト効率が高いです。新しくカメラを追加する際にも複雑な配線や設定が不要なためスケーラビリティの観点でも優れています。

Safie(セーフィー)」は、カメラの映像をクラウドに録画し、スマートフォンやパソコンのブラウザからいつでも視聴できるカメラシステムです。リアルタイムで現場の状況を確認することが可能なため、災害時の迅速な現場確認や従業員の安否確認に役立ちます。

Safie Go シリーズ

Safie GO PTZ Plus、Safie GO 180

電源を挿すだけ!
LTE搭載クラウド防犯カメラ

Safie GO(セーフィー ゴー)シリーズ」は、LTE搭載でインターネット回線のない建設現場でも利用できる固定式クラウドカメラです。電源をさすだけですぐに撮影でき、HD高画質・最大30fpsのなめらかな映像で建設現場を確認できます。

現場全体を俯瞰できる位置にカメラを配置することで、日々の安全確認はもちろん、災害時には現場に行かずに被害状況を把握できます。さらに、PTZ機能を駆使することで、よりミクロな被害状況を確認することが可能です。

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実際に「Safie GO シリーズ」を導入している鹿島建設株式会社さまでは、日頃の安全管理からBCP対応まで幅広く「Safie」のカメラ映像を活用しています。

実際に災害が発生した際には、施工中の建物や足場等の仮設物などに被害が生じていないかを確認するためにカメラの映像を視聴。このとき、カメラのPTZ機能なども駆使し現場全体を見回して被害状況を確認しています。

映像は現場担当者のみならず、支店施工支援部門からでも確認でき、迅速かつ適切な初動をとるための一助になっています。」とクラウドカメラ導入の効果を実感しています。

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まとめ

BCP策定を行うことで緊急事態が発生しても事業への影響を最小限に抑え、早期復旧や事業維持が可能となります。BCP策定は建設業に限らず重要なものですが、建設業が早期に事業を再開することは社会の早期復興に寄与し、株主や顧客、取引先などさまざまな関係者に損失を与えないためにも必要不可欠です。

またBCPに有効なツールの導入もおすすめです。とくにクラウドカメラの導入は万が一の災害が発生した際、カメラ映像をチェックして現場の状況を迅速に把握できるので、早期判断や解決に役立ちます。災害状況がひどく立ち入れないといった場合でも、カメラを設置していれば安全な場所から正確に状況を確認できます

セーフィーではクラウドカメラを中心に、映像ソリューションを提供しております。セーフィーのカメラを導入すると遠隔からカメラ映像をリアルタイムで確認できるため、BCPにも役立つほか、施工の進捗管理や点検作業、作業員の安全保護などにも有効です。

カメラを建設現場に設置しておくことで、防犯としての役割だけではなくさまざまな観点から建設業の業務をサポートいたします。BCPにカメラの活用を検討している方はセーフィーに一度ご相談ください。

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※ セーフィーは「セーフィー データ憲章」に基づき、カメラの利用目的別通知の必要性から、設置事業者への依頼や運用整備を逐次行っております。
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