防犯設備の設置によりセキュリティ強化や映像証拠の保管をしている企業やご家庭も多いかと思います。しかし、防犯カメラが急に映らなくなったことで防犯能力の低下や記録した映像が再生できずに困ることもあります。防犯カメラの入れ替えも検討が必要ですが、映らなくなった際の解決方法や故障を未然に防ぐ予防方法を解説しますので参考にしてください。
目次
防犯カメラが映らない原因
防犯カメラが映らなくなる原因は、機器の故障やケーブルの接続不良、通信回線のトラブルなど、さまざまなものがあります。代表的な原因は次のようなものです。
- カメラ、レコーダー、モニターの故障
- ケーブルの損傷や接続不良
- システム設定の不具合
- IPアドレスの競合
- 通信回線のトラブル
など
これらの原因を特定し、対応することで防犯カメラの機能を復旧させる可能性があります。
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防犯カメラが映らなくなった際の対処方法
防犯カメラの問題を解決するためには、原因に応じた適切な対処が必要です。ここでは防犯カメラが映らなくなった際に試したい解決方法について解説します。
基本的な対処方法
防犯カメラのシステムは大きくCCTVカメラ(アナログカメラ)とIPカメラ(ネットワークカメラ)の2種類に大別できます。カメラ本体をネットワークに接続できるIPカメラは、CCTVカメラとは異なった対処方法も含まれるため、まずは防犯カメラ全般に共通する基本的な対処方法について紹介します。
電源とケーブルの接続を再確認
電源のつけ忘れやカメラからモニターへ伝送する経路で問題が起きている場合、防犯カメラの映像が映らなくなることがあります。
原因
- 機器の電源つけ忘れや伝送経路の不具合によるトラブル
対策
- 電源が入っていることを確認し、コンセントが抜けていないことをチェック
- 各ケーブルの接続を確認し、必要であれば再接続を行う
電源スイッチをオンに入れる、またはケーブルの再接続で症状が回復することがあります。
システムの再起動
システムの一時的なバグや不具合で防犯カメラの映像が映らなくなることがあります。
原因
- システムの一時的な不具合
対策
- すべての機器の電源を落として数分後に一度電源プラグを抜く
- 電源プラグを差し直してシステムを再起動
電源の入れ直しや電源プラグの再接続によりキャッシュを解放することで症状が回復することがあります。
光環境の改善とカメラ設置の調整
夜間のみ防犯カメラの映像が映らない場合、光量不足で映像が映らない場合もあります。赤外線カメラであれば光源がなくても問題ありませんが、高感度カメラの場合は光源がなければ映像は表示できません。
原因
- 暗すぎる撮影環境
- ISO感度の設定が低すぎる
対策
- 補助灯やセンサーライトを導入する
- ISO感度の設定を見直す
ISO感度が高いほど映像は明るくなりますが、ISOが高すぎると映像のノイズや白とびなどの原因にもなります。最適なISO感度に設定するようにしましょう。
IPカメラの場合
IPカメラはネットワークに接続できるコンピュータを搭載した防犯カメラです。データ通信の問題により映像が映らない場合は次の方法で症状が回復する可能性があります。
通信速度のチェック
ネットワークの問題でIPカメラの映像を映せないことがあります。無線LAN環境に接続する機器が増えた場合やWi-FIルーターに不具合がある場合は防犯カメラの映像にも影響を与えます。
原因
- ネットワーク回線の速度が遅い
- 電磁波の干渉で通信が乱れている
- ネットワークの負荷が高い
対策
- Wi-Fiルーターを防犯カメラの近くに置く
- 電磁波を発する機器(電子レンジやコードレス電話など)を遠ざける
- ネットワーク接続端末を見直す
- 通信速度のはやいインターネット回線へ切り替える
インターネット回線の通信速度を計測して、ネットワーク回線に問題がないことを確認しましょう。また、電磁波を発する機器の隔離、ネットワークに接続している端末数の見直しなどで改善することもあります。複数の機器を接続しなければならない場合は、通信速度のはやいインターネット回線への切り替えが求められる場合もあります。
それでも解決しない場合
製品の公式ページにはFAQの提示やテクニカルサポートへ相談できる連絡先が記載されていることがあります。詳細なトラブルシューティングはメーカーや製品によって異なるため、公式サイトから確認しましょう。
機器の故障やケーブル破損など専門のエンジニアでなければ対処できないことも多いため、問題が解決しない場合はメーカーのテクニカルサポートへ相談しましょう。
防犯カメラの故障を予防する方法
急な故障やトラブルを未然に防ぐために、防犯カメラが映らなくなる前に対処できる予防策について解説します。
設置環境を見直す
カメラが直射日光や雨水などにさらされていると故障のリスクが高まります。防塵防水規格がIP66以上の防犯カメラであれば屋外の環境にも耐えられますが、防塵防水性能の低い防犯カメラはハウジングの利用や設置環境の見直しを行いましょう。
定期的なメンテナンス
カメラレンズの汚れやケーブルの破損などにより、防犯カメラの映像がぼやけたり映像が映らなくなる可能性があります。定期メンテナンスにより防犯カメラの不具合をはやめに発見することにつながり、機器を長持ちさせて急な不具合を少なくできます。
システムのアップグレード
防犯カメラの耐用年数は5〜6年程度が一般的であり、法定耐用年数は国税庁で6年と定められています。古い機器を使っている場合は不具合が起きやすく、映像が突然映らなくなるリスクも高まります。古い機種を使い続けている場合、新しいモデルの防犯カメラへの買い換えも検討しましょう。
機器の少ないクラウド録画サービスに変更
防犯カメラは、カメラ、レコーダー、モニターなどの複数のシステムを使うのが一般的です。しかし、最新の防犯カメラであれば、スマートフォンをモニターに代用でき、クラウド上に映像データを記録することもできます。
設置機器は防犯カメラとWi-Fiルーターだけであるため、オンプレミス型に比べて故障のリスクやメンテナンスの作業工程を減らすことが期待できます。また、映像データのバックアップもサービス事業者に任せられるため、データ紛失のリスクを低減できる点も魅力です。
防犯カメラは映らなくなる前に対処しよう
急に防犯カメラが映らなくなるとセキュリティの低下や重大な事象の映像再生が難しくなります。ここで紹介した方法でトラブルを解決できることもありますが、機器の恒久的な故障については専門のエンジニアでなければ解決できません。
修理が終わるまでリスクを抱えた状態になることは避けたいものだと思います。そのようなことにならないように、定期メンテナンスの実施や最新システムの導入などにより防犯カメラが映らなくなる前にはやめの対処をしましょう。
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