日本の建設業界は、深刻な人手不足に直面していると言われています。その理由は、少子高齢化や2024年問題などが原因と言われており、特に就労者全体における高齢化が顕著です。
本記事では、働き方改革と業務効率化がどのようにしてこの課題を解決できるかを探ります。また、Safie(セーフィー)のクラウドカメラ「Safie GO」と「Safie Pocket2」を活用した現場の安全性管理や防犯業務の効率化や、建設技能者のノウハウ継承について解説します。
目次
建設業界における人手不足の現状
2021年(令和3年)の国土交通省の統計(※1)によると、55歳以上の建設技能者が35.5%、29歳以下の建設技能者が12.0%となっており、特に60歳以上の建設技能者が全体の約4分の1(25.7%)を占めています。
その結果、建設業界では2021年からの10年以内に60歳以上の労働者が引退していくことで、より人手不足が加速すると言われています。「2024年問題」と言われるのがこの点で、統計時点(2021年)で17.0%を占める65歳以上の建設技能者が引退するため、2024年には建設業界全体で2割弱の建設技能者が減ることになります。
※1 出典:“最近の建設業を巡る状況について”.国土交通省.2022-4(参照 2024-9-25)
2024年問題の建設業界への影響
建設業界では高い技能を習得している建設技能者数が減少する一方、働き方改革関連法の改正により、建設業界でも時間外労働の上限が厳しく制限されます。この規制により、労働時間の短縮が必要となります。
人手不足が慢性化する結果、現場での人手不足が顕著になる上に、若年層が技能を習得するための時間も労働時間の制限に関わるため、より一層人手不足が加速することが懸念されています。
▼建設業界の2024年問題はこちらで詳しく解説
働き方改革の必要性とその効果
働き方改革は、単に「労働時間が短くなる(=労働力が減少する)」という一元的な視点ではなく、建設業界の厳しい労働環境を改善し、労働者の健康と安全を守るために重要です。
労働時間については、勤務時間の短縮や柔軟な勤務形態の導入により、女性や高齢者、若者の参入が期待されています。また、リモートワークやデジタルツールを積極的に導入することで、建築現場内外での業務も効率化され、業務負担の軽減が図られます。
つまり、働き方改革による業務効率化が、人手不足の問題解消に寄与することが期待されているのです。
クラウドカメラによる建設業の人手不足対策事例
建設業の業務効率化の手段のひとつとして、多くの企業が進めているのがクラウドカメラの導入です。クラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」のクラウドカメラシステムは、建設現場の施工管理の工数削減に役立ちます。
建設業におすすめなのがSafieが提供する建設現場向けクラウドカメラ「Safie GO(セーフィー ゴー)シリーズ」や「Safie Pocket(セーフィー ポケット)シリーズ」です。インターネット通信機能(LTE)や過酷な環境にも耐えられる防水・防塵性能を誇り、国土交通省が運営するNETIS(新技術情報提供システム)にも登録されています。
LTE搭載クラウドカメラ「Safie GOシリーズ」の導入事例
「戸田建設株式会社」では、遠隔管理の推進と業務効率化等を目的に「Safie GOシリーズ」を導入。現場ごとに最低1台のカメラを設置するよう社内ルール化しています。新TODAビルの建設現場では、数カ所に固定カメラを設置して事務所から工事の進行状況を確認。建設現場の品質管理が遠隔から可能になり、カメラが業務効率化に効果を発揮しています。
▼戸田建設株式会社の導入事例の詳細はこちら
ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocketシリーズ」の導入事例
「奥村組土木興業株式会社」では、土木工事における遠隔臨場のツールとして「Safie Pocketシリーズ」を導入。発注者との遠隔臨場のほか、安全管理や品質管理にもカメラを活用することで、最小限の人員での現場管理を実現、人手不足の解消にもつながっているとのことです。
▼奥村組土木興業株式会社の導入事例の詳細はこちら
業務効率化による人手不足の解決策
導入事例でも紹介したように、クラウドカメラの導入により、建設業界の人手不足を解決しようとする企業が増えています。
単純に映像を撮影するだけでなく、映像を分析することで業務の効率化や安全対策の充実化を推進することができるため、少人数でも効率的に業務を遂行できるようになります。従来は多くの人手を必要とした業務が最適化され、人手不足の影響を最小限に抑えることが可能となります。
クラウドカメラ導入によるコスト効果と長期的メリット
クラウドカメラの導入には初期費用がかかりますが、その効果は投資以上のものがあると考えることができます。建設現場の安全管理や防犯業務の効率化により、事故や不正行為を未然に防ぐことができ、長期的にはコスト削減にもつながります。
まとめ:技術と人間の協働で人手不足を解決する
クラウドカメラなどの技術導入が進む中で、建設業界の人手不足を解消するために新しい働き方が求められています。クラウドカメラが「眼」の代わりとなり現場を撮影・記録する一方で、作業者はその情報を基に適切な対応を取ることができるため、技術と人間の相互補完が実現します。
この「相互補完」によって作業者の負担を軽減することで、建設業界が次世代にとって魅力的な職業の選択肢となり、建設業界の人手不足を解消する一歩となるのです。
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