交通量調査とは、調査員が道路等でカウンター(数取器)を使ってさまざまな車種の台数をカウントする調査のことです。民間企業が行う交通量調査の主な目的は、出店計画や屋外広告の視認率確認などです。本記事では、交通量調査の概要とやり方について解説するとともに、カメラとAI画像解析を使った交通量調査が手軽にできるサービスを紹介します。
目次
交通量調査とは?
交通量調査とは、カウンターを使用して車両の台数をカウントする調査です。ここでは、交通量調査の依頼先や目的、調査の時期などを解説します。
交通量調査の目的
交通量調査は主に国・地方自治体・民間企業によって実施されますが、それぞれ目的が異なります。国や地方自治体は、道路計画や建設、維持修繕、その他の管理についての基礎資料を得ることが主な目的です。国の調査は主に国土交通省が依頼しています。
交通量調査を行う民間企業は、主に小売業や外食産業です。出店計画の一環としてデータを集めるために行われます。その他、屋外広告の視認率確認のために広告代理店が実施するケースも少なくありません。
また、大型商業施設を建設する際に周辺の交通状況への影響を調査したり、工事現場で交通規制をしたりするため、事前に交通量調査が実施されることもあります。
調査の時期や時間帯
交通量調査が実施される時季は秋が一般的です。国の交通量調査(「道路交通センサス」と呼ばれます)は、5年に1回、9月から11月にかけて行われています。
曜日としては、道路の利用状況が異なる場合が多い月曜日と金曜日は除外され、主に火・水・木曜日、休日であれば日曜日に実施されることが多いです。時間帯は7時から19時までが一般的で、幹線道路では24時間にわたり調査が行われていることもあります。
交通量調査のやり方
交通量調査は、人の手でカウンターを使って調査される方法が一般的です。交通量調査のやり方をみていきましょう。
カウンターを使って人手による観測を行う
交通量調査は、基本的にカウンターを使った人手による観測です。歩道の隅にパイプ椅子を置いて調査員が座り、車種別にカウントを行います。カウントする車種は乗用車・バス・普通貨物車・小型貨物車で、二輪車も加える調査もあります。
実施は一定の時期に限られるため、調査に携わるのは単発のアルバイトがほとんどです。近年は、交通監視カメラが記録した映像をAI(人工知能)で解析する手法も導入されていますが、夜間の解析は精度が落ちる上、雨や雪の観測が難しいといった課題を抱えています。
5分類を方向別に計測
交通量調査には、主に5分類の車種と歩行者それぞれを2方向ずつで計測する「断面交通量調査」と、交差点の交通量を自動車12方向、歩行者8方向で計測する「交差点交通量調査」の2種類があります。
この他、調査方法は目的によりさまざまです。調査が必要な車種や時間帯も含めて、調査を依頼する会社に相談してみるとよいでしょう。
交通量調査以外の通行量調査
交通量調査以外にも、歩行者調査や入店数調査など、さまざまな通行量調査があります。本章では、交通量調査以外の主な通行量調査をみていきましょう。
歩行者調査
出店を計画している物件前の歩行者・自転車などを目視でカウントする調査です。方向別・時間帯別・性別・年代別にカウントすることで、その場所に出店した場合にどれくらいの人数の顧客が訪れるかを推測できます。
目的によっては、歩行者調査に加えて、出店候補地の周辺で営業している店舗に地域の特性を聞き取り調査する場合もあります。
入店客数調査
自店の入店客を現状把握する調査です。来店数のほか、どのような客層が入店しているのかを調べます。入店客数を正確に把握することで、売上や顧客動向を分析でき、客数の変化を確認して改善策を立てることもできるでしょう。
その他、計画している物件で出店した場合にどの程度の客入りが見込めそうかを確認するため、周辺にある競合店の客入りをリサーチする調査もあります。
施設内の流動調査
商業施設や商業ビルなどで、来館者の流動状況を確認する調査です。複数の出入口で調査することで、来館者の流動状況がわかります。施設内の課題を見つけて改善したり、イベントの効果を確認したりする目的で行われます。
また、施設内の賃貸物件にテナントを誘致する「テナントリーシング」の目的などで行われることもあります。
交通量調査等に役立つSafie Survey(セーフィーサーベイ)
出店計画などで交通量調査を手軽に行いたい場合は、Safie Survey(セーフィーサーベイ)がおすすめです。Safie(セーフィー)のクラウドカメラとAIデータ解析をワンパッケージにし、調査サポートも含めて提供しているサービスです。
ここでは、交通量調査が手軽にできるSafie Surveyのサービスをみてみましょう。
Safie Surveyのサービス内容
Safie Surveyは、カメラ手配・AI解析設定・レポート作成など、交通量調査に必要な全作業をすべて手配できるサービスです。交通や人流の調査に対応し、調査期間や屋外・屋内を問わず、あらゆるニーズに柔軟に対応しています。
また、AI解析前に実環境で人手による精度検証も行うため、精度の高い調査が可能です。人材確保が不要で、大幅なコストダウンを実現したいときに向いています。
Safie Surveyでおすすめの機種
Safie Surveyを利用するにはカメラを選択することが第一ステップですが、ここでは特におすすめの2機種を紹介します。
Safie Pocket シリーズ
Safie Pocket シリーズ(セーフィー ポケット シリーズ)は、現場で装着・設置して撮影した映像を遠隔からリアルタイムで確認したり会話したりすることができるクラウドカメラです。
バッテリーと通信機能が内蔵されているため、現場従事者が身につけたり、三脚やアタッチメントに取り付けて簡易設置したりすることもできます。
遠隔からの立ち会いや臨店などができ、撮影した動画・写真はクラウド上に30日間分保存されるため、後日の振り返りに役立てることも可能です。
Safie GO シリーズ
Safie GO シリーズ(セーフィー ゴー シリーズ)は、電源をさすだけで、すぐに使えるクラウドカメラです。防水・耐環境モデルで、屋外の厳しい環境にも耐えられます。画面をスクロールすることで広範囲に映像を確認でき、画角が広いため、全体を俯瞰して見渡せるのが特長です。
オプション機能の「AI-App 人数カウント」に対応する機種であれば、リアルタイムでの立ち入り検知や通行人の人数カウントもできます。
Safie Surveyの活用事例
Safie Surveyを実際に活用し、交通量調査や入店数カウントに役立てている事例があります。詳しくみていきましょう。
交通量調査でコスト削減
土木・建築・環境分野で高度な技術力を誇る建設会社の「株式会社奥村組」は、大阪市内の大規模工事現場でSafie Surveyを活用しました。
工事現場では、通行車両の台数や進行方向など、交通量調査のデータを踏まえて工事にともなう交通規制のプランニングを行います。そのためには交通量調査が不可欠であり、精度を担保しながらコストを抑えるためにSafie Surveyが導入されました。
導入の結果、調査コストは従来の目視による調査の約1/3に圧縮されたとしています。また、低コストで実施できたことから、さらに調査頻度を増すこともでき、データの精度を高められたということです。
交通量調査を業務に活用しよう
交通量調査は、民間企業では主に出店計画の一環として行われます。やり方は、カウンターを使って人の手により車の台数をカウントする方法が一般的です。
調査の精度を保ちながら低コストで交通量調査できる方法には、クラウドカメラ×AI画像解析の活用が挙げられます。セーフィーのSafie Surveyを活用することで、コストを抑えながら手軽に交通量調査を実施することが可能です。ぜひ、検討してみてください。