効果的な商品陳列のテクニックとは?売上を伸ばすコツを紹介

商品陳列のテクニック 売り上げを伸ばすコツ

商品陳列は、店舗の売上を左右する重要な要素のひとつです。購入するものを決めずに店舗を訪れる顧客も多く、効果的な陳列方法を工夫することによって顧客の興味を惹き、購入に結びつけられます。

本記事では、主な商品陳列の方法や売上を伸ばす陳列のテクニック、効果を高めるアイテムなどを紹介します。

商品陳列が重要な理由

店舗や小売店などで売上を上げるためには、商品陳列が重要な役割を果たします。顧客は来店してから購入する商品を決めることも多く、特に買うものを決めていない顧客に興味を持ってもらうためには、商品陳列に工夫をしなければなりません

​​同じ商品でも、陳列方法が異なるだけで売上を左右する場合もあります。商品ごとに効果的な陳列方法も異なるため、どの方法を取り入れればどのような効果があるのか、把握しておくことが大切です。

主な商品陳列方法

商品の陳列方法には、多くの種類があります。同じ商品を取り扱っている店舗でも、陳列方法によって大幅に印象が変わり、売上にも大きく影響します。ここでは、実際に使われることが多い商品陳列の方法と、それぞれのメリット・デメリットをみていきましょう。

縦陳列

縦陳列とは、同じカテゴリの商品を床と垂直に陳列する方法です。陳列の幅を取らず、比較対象になる商品を一目で確認できます。どこに何があるのか把握しやすく、小規模店舗でも採用しやすいのがメリットです。

ただし、カテゴリごとに商品をまとめるため、特定の商品をアピールしにくいというデメリットがあります。売上構成比に差がないカテゴリの商品に向いている陳列方法です。

横陳列

横陳列は、床と平行に同じ種類の商品を陳列する方法です。同一商品や同じカテゴリに属する商品を大量に置けることがメリットです。特定の商品をアピールしたい場合に向いています。多くの商品がまとめて陳列でき、顧客の視線を集めやすいというメリットもあります。

顧客の目線に合わない高さに陳列した場合、かえって目立ちにくい点がデメリットです。

エンド陳列

エンド陳列の「エンド」とは陳列棚の両側面のことで、陳列棚の両端に別の陳列棚を配置して商品を並べる方法です。エンドはメインの通路側に位置することが多く、顧客の目に留まりやすいという特徴があります。通常の陳列棚よりも売上に結びつきやすく、新商品やセール品などを置いて注目を集め、来店や購入を促せる点がメリットです。

エンド陳列で大量の商品を並べると通路の見通しが悪くなるため、注意が必要です。

島陳列

島陳列とは、フロアの中央など広いスペースを利用して島状に商品を陳列する方法です。アイランド陳列とも呼ばれます。4方向から確認できるため目立ちやすく、売上を高める効果が期待できるでしょう。季節の商品や催事品などの販売に利用されています。

また、配置によっては店舗内の通路を狭めて顧客の回遊性を妨げることもあり、安全性への配慮が必要です。

ジャンブル陳列

ジャンブル陳列の「ジャンプル」とは「乱雑な」という意味で、ワゴンやバスケットなどに商品を乱雑に投げ込んで陳列する方法です。特売品の販売によく利用されています。商品をきれいに並べる必要がないため、簡単に陳列できることがメリットです。

商品が乱雑に投げ込まれている様子はインパクトがあり、顧客の目を引きやすいというメリットもあります。お買い得感もアピールできるでしょう。

無造作に投げ込むため、商品が傷つきやすいというデメリットがあります。また、処分品という印象を与えやすく、品質をアピールしたい商品の陳列には向いていません。

ウイング陳列

ダンボールやカゴなどに商品を入れ、陳列棚の横に羽根(ウイング)のように突き出して陳列する方法です。買い物客の目につきやすく、ついでに購入する効果も見込めることから、お菓子売り場などによく使われます。新商品や関連商品など、アピールしたい商品の陳列にも効果的です。そのほか、陳列棚に並びきらなかった商品や関連商品も並べられます。

ただし、売り場通路を狭くしてしまい、歩きにくくしてしまう点はデメリットです。

売上が伸びる商品陳列のテクニック

商品の売上を伸ばすためには、商品陳列に工夫が必要です。ここでは、売上を伸ばすために押さえたい商品陳列のテクニックを紹介します。

店舗のコンセプトを決める

商品陳列の方法は、店舗のコンセプトに基づいて決めましょう。コンセプトとは、どのようなお店にしたいかという経営者の考えであり、売り場のターゲットや商品の価格帯など、経営の基本方針の基礎となるものです。

コンセプトを決めることで陳列棚に並べる商品や店舗の内装デザインなどに一貫性を与えられ、商品陳列においても、ターゲットとする顧客に向けた効果的なアピールができます。

商品のパッケージ正面(フェイス)を見せる

商品陳列では、フェイスと呼ばれる商品のパッケージ正面を見せることが売上を伸ばすコツです。このような陳列を「フェイシング」と呼びます。フェイスには商品名や特徴など企業の伝えたい情報が集約されているため、フェイシングにより商品情報が顧客の目に入りやすくなり、商品が選ばれる確率が高まります。

人気商品や新商品に対してフェイシングを行うことで商品の視認性を高め、効果的にアピールできるでしょう。

商品をグルーピングする

商品をグルーピングすることも、売上を伸ばすテクニックのひとつです。同一商品や同じ種類・価格帯の商品、色合いが似ている商品などをまとめて陳列することで、商品を探しやすくなります。買い物客が目当ての商品を見つけやすく、ついで買いを促す効果も期待できます。

グルーピングの方法は主に水平、垂直、ブロックごとの3種類に分けられるため、売り場に適した方法を取り入れてみるとよいでしょう。

主力商品をゴールデンゾーンに並べる

売上を伸ばしたい商品をゴールデンゾーンに陳列するという方法もあります。ゴールデンゾーンとは、商品が見やすく手に取りやすい高さのことです。大人の目線が留まりやすい75〜135cm程度の高さを指します。このゴールデンゾーンに、主力商品や季節の商品など売上を伸ばしたい商品を陳列すると効果的です。

陳列する位置にも着目しましょう。棚の前に立ったときにはまず中央部分が目に入り、日本では右利きの人が多いため、右側にあるものを取りやすい傾向があります。そのため、棚の中央から右寄りに置いた商品は視認性が高いといえるでしょう。

陳列する商品の量も、工夫により印象が変わります。少ない量を距離をおいて陳列すれば、高級感が増します。反対に、多くの商品をまとめて陳列すれば、お得感を演出できるでしょう。

重さや商品の価格を基準にして陳列する

重さや商品の価格を基準として陳列する方法もあります。重さに着目するのは、安全性に配慮するためです。軽いものを上、重いものを下にすることで、商品を手に取りやすくするだけでなく、安全性を確保することにつながります

また、人は1番高いものや1番安いものを無意識に避ける傾向があるため、中間の価格帯の商品を真ん中にして、高価格帯のものを上に、低価格帯のものを下に配置すると、購買の促進につながるでしょう

異なるカテゴリの関連商品を並べる

商品は同じカテゴリのものを並べるのが一般的ですが、あえて異なるカテゴリの関連商品を同じコーナーに置くという方法もあります。特定の商品を購入しようと考えて来店した顧客に対し、一緒に買いがちな関連商品を売り場の近くに並べることで、購買を促すという手法です。

例えば、冬の寒い季節に魚介類のコーナーで鍋物の調味料が置かれていれば、ついでに購入してしまうこともあるでしょう。

商品陳列の効果を高めるアイテム

商品陳列の効果を高めるには、什器やPOPといったアイテムを活用することも大切です。ここでは、商品陳列の効果を高めるアイテムを紹介します。

商品に適した什器

商品陳列の効果を高めるためには、商品に適した什器を使うことが大切です。什器のデザインやサイズは売り場の雰囲気に影響するため、コンセプトに合ったものを選ばなければなりません。店舗や扱っている商品に合わないデザインでは、購買意欲を下げることにもなり、売上に影響します。

例えば、木製の什器であればナチュラルな印象になり、白い色であれば清潔感や爽やかさをアピールできます。店舗のコンセプトや扱う商品のイメージを踏まえ、什器を選ぶようにしましょう。

商品をアピールするPOPや販促ツール

商品陳列の効果を高めるためには、POPや販促ツールを上手に利用することもおすすめです。

POP・販促ツールは主力商品や広告の品を目立ちやすくする素材であり、商品説明用のカードやポスター、タペストリー、展示パネル、のぼりなど幅広い種類があります。近年は、デジタルサイネージを使って動画によるPOPを設置する店舗も増えています。

POP・販促ツールは、店内の動線や顧客の視線を意識した場所に設置することがポイントです。デザインは単体で考えるのではなく、実際に売り場に設置した様子をイメージして作成することが大切です。

商品陳列の効果を高める方法

商品陳列の効果を高めるためには、同業他社の店舗を参考にすることや、継続的に効果検証を行うことが大切です。

ここでは、商品陳列の効果を高める2つの方法を解説します。

同業他社の店舗を参考にする

売上が伸びずに陳列方法の改善を検討する際は、同業他社の方法を確認し、自店との違いをチェックしてみてください。良さそうなところがあれば、積極的に取り入れるとよいでしょう。

季節商品をどのように工夫して陳列しているか、エンド陳列にはどのような商品を選んでいるかなどを確認し、開催している催事イベントの様子もチェックしてみることをおすすめします

効果検証を行う

商品陳列の方法によってどのような効果があるのか、検証を続けることも重要です。売上アップを目指して商品陳列の改善を行う場合、改善前・改善後の集客や売上のデータを比較して、変化を確認しましょう

商品陳列の効果が上がらない場合は、原因を分析して改善策を立てます。商品の売れ行きは広告の効果や天候などによっても変わるため、中長期的な視野でPDCAを回しながら、商品陳列の効果を確認していくとよいでしょう。

効果的な商品陳列で売上を伸ばそう

商品陳列は商品の売上に影響する重要な要素であり、店舗のコンセプトに合わせた工夫が必要です。売上が伸びない場合は、陳列の変更を検討してみるとよいかもしれません。効果的な什器やPOPも活用し、商品の売上アップにつながる商品陳列を考えましょう。

商品陳列の改善を検討する際は、クラウドカメラの設置もおすすめです。カメラの映像により、陳列棚周辺における顧客の動向をチェックできます。それだけではなく、陳列改善後の効果検証にもクラウドカメラが役立ちます。

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