トラックバースの荷待ち時間が長いという課題を解決できるのが、バース予約管理システムです。バースの予約状況を確認し、順番を適切に割り当てて、ドライバーの待機時間を短縮します。
本記事ではバースの課題を解決するバース予約管理システムや、バース管理に役立つクラウドカメラ・録画サービスを紹介します。
目次
物流におけるバースが抱える課題
荷物の積卸しのためにトラックを停車するトラックバースでは、到着したトラックが集中した場合、バースが空くまで待機しなければなりません。
この待機時間は「荷待ち時間」と呼ばれ、荷待ち時間をいかに短くするかが物流におけるバースの課題となっています。荷待ち時間は長時間に及ぶ場合もあり、ドライバーの長時間労働や配送効率の低下につながります。
待機時間は休憩として扱われるなど労働時間に換算されないケースもあり、ドライバー不足に拍車がかかる点も大きな課題です。荷待ち時間が長くなることで、倉庫や物流センターの業務が滞るという問題もあります。
この課題の解決に、倉庫オペレーション業務の効率化や、トラックの入退場と倉庫内作業の連携、予約管理システムの導入などの対策が求められています。
バースの課題を解決するバース予約管理システム
バースの課題解決に役立つのが、バース予約管理システムです。バース予約管理システムがあれば、物流センター到着の事前予約でバースの割り当てを行えます。
ここでは、バース予約管理システムの概要や仕組み、利用法を紹介します。
バース予約管理システムの仕組み
バース予約管理システムの仕組みは、ドライバーや運送会社の担当者のモバイルから物流センター到着の事前予約を行います。その後、倉庫・物流センターの担当者がバースの空き状況を見てバースを割り当てるというものです。
倉庫・物流センター側はバースの予約状況や利用状況を確認でき、計画的にバース割り当てができます。これにより、ドライバーの待機時間を短縮可能です。
バース予約管理システムの利用法
バース予約管理システムによる予約・受付の流れの一例をご紹介します。
1. センター側がバースの予約枠を作成する
2. 運送会社やドライバーが、事前にモバイルでバースを予約する
3. 予約番号やQRコードが発行される
4. センター側は、トラックの予約一覧を確認でき、受け入れの人員体制を組む
5. ドライバーが到着したら予約番号やQRコードで受付をする
6. センター側は、ドライバーの順番が来たらバースを割り当る
7. ドライバーへの案内が自動で通知される
8. 通知を受けたドライバーは誘導に従い、トラックをバースに入れる
システムにはデータ分析の機能も搭載され、倉庫・物流センターでは次回以降の業務改善・効率化を図れます。
バース予約管理システムを利用するメリット
バース予約管理システムの導入により、ドライバーの荷待ち時間を短縮できるとともに、バースの作業を効率化できるというメリットを得られます。詳しい内容をみていきましょう。
ドライバーの待機時間を短縮する
バース予約管理システムの導入により、大きな課題だったドライバーの荷待ち時間を削減できることがメリットです。ドライバーは、事前に予約を入れることで1日の計画が立てやすくなります。
呼び出しがショートメッセージなどで届く機能を備えたシステムであれば、予約の時間まで計画的に業務でき、労働時間を短縮可能です。長時間労働によるストレスを軽減し、ドライバー不足の解消にもつながるでしょう。
バースの作業を効率化する
バース予約管理システムは、受け入れ側である倉庫や物流センターの作業を効率化できることもメリットです。トラックの来場時間を把握・調整できるため、事前に効率の良い作業計画を立て、入出荷の作業時間を短縮できます。
予約状況はモニターで確認して進捗を管理でき、スムーズな入出荷作業ができることもメリットです。また、順番の自動通知や誘導の自動化といった機能により、人的ミスの削減や作業時間の短縮、人件費のコスト削減といったメリットもあります。
バース予約管理システムの選び方
バース予約管理システムは多くの種類があるため、自社に必要な機能を搭載しているものを選ぶことが大切です。
ここでは、バース予約管理システムを選ぶ際にチェックしたいポイントを紹介します。
ドライバー呼び出しができるか
バース予約管理システムには、ドライバーを呼び出せる機能があるか、どのような通知手段かを確認しましょう。呼び出せる機能があれば、バースの担当者がわざわざ電話をかける手間がなくなります。
システムの管理画面からドライバーのLINEやアプリなどに呼び出し通知を送れれば、入庫作業がよりスムーズになります。
ドライバーのGPS情報を取得できるか
ドライバーのGPS情報を取得できるかも、大切なチェックポイントです。ドライバーの位置情報を確認できれば、トラック到着する時刻に合わせて作業計画を立てられ、柔軟なバース管理ができます。
システムによっては、ドライバーのスマホからGPS情報を取得し、予定より遅れそうな場合はアラートを表示したり、到着時刻の予想に合わせて予約時刻や使用バースの変更をしたりできる機能も備えています。
バース管理に役立つクラウドカメラ
バース管理には、防犯カメラ・録画サービスも作業の効率化に役立ちます。カメラをインターネットにつなげば、スマホやパソコンから、バースの状況を確認できます。複数ある録画サービスの中でも、クラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」がおすすめです。
HD×最大30fpsの高画質で、鮮明でなめらかな映像でバースを見守れます。1つの画面で複数のカメラを管理でき、オプションも利用すると最大100人まで映像を共有できます。
Safieで倉庫内作業の効率化やバース管理の最適化に活用された事例をご紹介します。
澁澤倉庫株式会社の事例
都内で総合物流サービスを営む澁澤倉庫株式会社では、協力会社の倉庫や離れた作業場の遠隔確認、およびバース管理における事務所と現場間の情報共有のため、Safieを導入しました。
Safieの遠隔管理により、離れた場所の様子を管理者がモニタリングでき、進捗に合わせて人員配置や貨物の運び込みなどを指示できるようになり、管理者の移動時間削減にも役立っています。
バース管理では、各バースに固定しているカメラの映像を事務所スタッフが常にモニタリングできるようにして、バースの空き状況や積み下ろしの進捗を把握。適切なオペレーションができ、バースの稼働率も上がりました。
結果として、トラックの待機時間も削減されました。
バース管理は予約管理システムやクラウドカメラで効率化できる
物流ではトラックバースの荷待ち時間が長いという課題があり、その短縮や倉庫内作業の効率化がバース管理の課題となっており、課題解決に役立つのが、バース予約管理システムです。
また、バースの状況を事務所などの遠隔からいつでも確認できるクラウドカメラも役立ちます。バースの空き状況や積み下ろしの進捗を離れた場所から確認でき、バースの稼働率を高めるでしょう。
セーフィーは、防犯カメラの映像データを用いて企業の課題を解決する、映像ソリューションを提供している会社です。物流業界でも、バース管理の効率化・最適化に役立っています。
バース管理のために録画データサービスの活用を検討している方は、ぜひセーフィーまでご相談ください。
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