近年、LTEや5G回線のポケットWi-Fiを活用して、防犯カメラのワイヤレス設置を考えている人が増えています。しかし、防犯カメラのポケットWi-Fi利用は設置が手軽にできるメリットもありますが、その一方で無視できないデメリットも多くあります。ネットワークカメラ選びの参考としてもご活用ください。
目次
防犯カメラのポケットWi-Fiとは
ポケットWi-Fiは、持ち運びできる小型のWi-Fiルーターで、SIMというモバイルデータ通信用のICチップを使用してLTE回線や5G回線といったモバイルネットワークに接続できます。
防犯カメラをポケットWi-Fiに接続すれば、同軸ケーブルやLANケーブルを敷設する必要がなくなり、電源と通信環境を整えるだけでOK。通信エリア内であれば屋外や店舗などの設置環境に関係なく、遠隔利用やクラウド録画サービスを利用できます。
防犯カメラにおけるポケットWi-Fiの種類
防犯カメラをモバイルネットワークで利用する方法は、主に2つ存在します。ひとつはワイヤレスカメラをポケットWi-Fiに接続する方法、もうひとつは直接モバイル通信にアクセスできるSIMを内蔵した防犯カメラの利用です。
ワイヤレスカメラ + ポケットWi-Fi
通常のWi-Fi環境向けに作られたワイヤレスカメラにポケットWi-Fiを組み合わせる方法です。防犯カメラで撮影した映像データをポケットWi-FIからインターネット上に送信できます。カメラとポケットWi-Fiのために2系統の電源をとる必要がありますが、既存のワイヤレスカメラをモバイルネットワークに接続可能です。
SIM内蔵カメラ
モバイルデータ通信機能を持つSIMを搭載した防犯カメラです。プロバイダ契約を結ぶことでインターネット回線に接続でき、ポケットWi-Fiのような外部の通信機器を使用する必要がありません。
防犯カメラにおけるポケットWi-Fiのメリット
防犯カメラにポケットWi-Fiを組み合わせることで得られるメリットについて解説します。
高価なオンプレミス型の構築が不要
オンプレミス型の防犯カメラとは、カメラやレコーダー、モニターといった複数の装置を用いたシステムです。
警備室や中央官制室などの専門的な施設で用いられることが多く、システムの安定性とセキュリティ性能が高い一方で、高額な初期費用やシステム保守や更新などのランニングコストも高額になる傾向にあります。
ポケットWi-Fiを利用した防犯カメラは、基本的にカメラの設置だけで利用できるため、費用面での負担が軽減されます。
どこでも設置ができる
ワイヤレスカメラとポケットWi-Fiの導入により、モバイルネットワークの通信エリア内であればレコーダーやモニターなどの接続を気にすることなく自由に防犯カメラを設置できます。電源が確保できるなら、屋外でも設置可能です。
クラウド録画サービスが利用可能
クラウド録画サービスとは、防犯カメラの映像データをクラウド上に保存することで、遠隔地からでも映像確認やデータ共有を簡単にできるサービスです。Wi-Fi環境下でも利用できるため、ポケットWi-Fiがあればクラウド録画サービスの利用が可能です。
防犯カメラのポケットWi-Fiの注意点
防犯カメラとポケットWi-Fの組み合わせは、設置を容易にするため手軽に自宅やオフィスのセキュリティ強化につながります。
しかし、通信回線の安定性やデータのセキュリティ問題、通信制限などの点も考慮しなければなりません。
通信性能の安定性が必要
高解像度の映像をリアルタイムで伝送するには、上り・下りともに安定した通信速度が求められます。
しかし、ポケットWi-Fiは、モバイルネットワークの混雑や気象条件により通信が不安定になる可能性があります。特に電波の弱いエリアや建物の地下などは、映像の途切れや通信障害を起こしやすいので注意しましょう。
セキュリティ性能の高い機種を選ぶ
防犯カメラの映像には、個人情報やプライバシーを侵害する可能性のある重大な情報が含まれていることがあります。
そのため、第三者に通信が傍受されないようにポケットWi-FiやSIMの通信事業者はセキュリティ性能の高いプロバイダを選ばなければなりません。また、通信の暗号化やVPN(仮想プライベートネットワーク)などの保護も必要です。
通信無制限のプランを選ぶ
防犯カメラが1ヶ月に使用するデータ通信量は、映像の 品質や録画時間によって非常に大きな容量になります。
たとえば、HD画質であれば1ヶ月あたり700GB以上の通信量が目安になります。従量課金のプランでは通信費が非常に高額になる恐れがあるため、通信無制限のプランを選択しましょう。また、多くの通信無制限プランは通信速度制限があるため、映像データにも影響をおよぼす点も注意が必要です。
複数台の防犯カメラ設置には不向き
ポケットWi-FiやSIMを搭載した防犯カメラでは、通信速度制限により1Mbps程度に回線速度を制限される恐れがあります。そのため、基本的にポケットWi-Fi1台に対して防犯カメラは1台までしか接続できません。もし、複数台の防犯カメラ設置を考えている場合、それぞれのカメラに対応するポケットWi-Fiを用意する必要があります。
防犯カメラには光回線がおすすめ
セキュリティを考慮した防犯カメラ設置には、安定した通信回線と通信料金、高速なデータ転送を実現する光回線の利用をおすすめします。
これらの高度な性能はポケットWi-Fiでは実現が難しいからです。
光回線のWi-Fi利用のメリットとデメリット
光回線を使うことで、Wi-Fiでも通信回線が安定し高速なデータ通信を実現します。
通信回線が安定する
光回線は天候や回線混雑の影響を受けにくく、常に安定した通信品質を提供します。
例えば防犯カメラとポケットWi-Fiの組み合わせで映像の乱れや遅延が頻発していた場合、光回線に変更することで不具合の回数は飛躍的に減少します。ただし、光回線の利用開始には敷設工事が必要であるため、光回線を引いていない拠点では利用開始まで時間が必要です。
メリット:通信が安定する
デメリット:ケーブルの敷設工事が必要
通信速度が速い
光回線は、上り・下りともに高速な通信速度を実現します。防犯カメラの通信には最低でも500Kbps〜1Mbps程度の回線速度が必要ですが、光回線は平均して50Mbps以上の速度が期待できるため、防犯カメラの映像の画質劣化や映像の乱れが少なくなります。
メリット:通信速度が速い
デメリット:特になし
通信速度制限がない
モバイル通信では通信無制限のプランでも、一定の通信量を超えると通信制限がかかる仕組みを採用しているのが一般的です。しかし、光回線ではこのような通信制限なく利用できるため、いつでも安定した映像転送を期待できます。
メリット:通信制限がない
デメリット:特になし
複数台の防犯カメラを設置できる
光回線では通信速度制限がなく安定した通信を期待できるため、複数台の防犯カメラ稼働させることができます。
これにより、広範囲のセキュリティチェックをひとつの回線で効率的に行えるようになります。
メリット:複数台の防犯カメラを設置できる
デメリット:特になし
光回線を利用した防犯カメラはセーフィーへご相談ください
セーフィーの防犯カメラは、複雑なケーブル敷設などが不要なためオンプレミス型に比べ設置費用が抑えられ、カメラ購入 + 工事費用 + クラウド利用料ですぐに導入可能。
クラウド録画サービスをご利用いただくことによって、次のような機能を提供します。
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防犯カメラ設置を考えている方は、一度セーフィーまでご相談ください。セキュリティ性能の高い安定した防犯カメラをご提案させていただきます。
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