バレット型防犯カメラとは、「バレット(弾丸)」のような細長い形状をした防犯カメラで、「ガン型防犯カメラ」とも呼ばれます。その特徴的な形状により大型レンズを搭載でき、遠距離でも鮮明な映像を撮影できるため、とくに屋外での設置に適しています。
本記事ではバレット型防犯カメラの定義・特徴をはじめ、ドーム型やボックス型との違い、長所・短所、設置の注意点、導入例、おすすめの機種を紹介します。
目次
バレット型防犯カメラとは?
バレット型防犯カメラとは何かをはじめ、ドーム型やボックス型との違いについて解説します。
バレット型防犯カメラの定義と特徴
バレット型防犯カメラは、弾丸(バレット)のような形状をしている防犯カメラの総称です。ドーム型に比べて大きなレンズを搭載でき、遠距離撮影でも高精細な映像を記録できる点が特徴です。
屋外設置に適しているが屋内でも活用可能
バレット型防犯カメラは防塵・防水性能を備えた機種が多く、大雨や強風など過酷な屋外環境でも安定して運用できる点が特徴です。高解像度のモデルや夜間撮影に対応しているモデルもあります。
商店街や交差点、駐車場、エントランスなど、防犯カメラの存在を明確にしたい屋外の場所に最適ですが、店舗内のレジ周辺やトイレ前、学校・病院の長い廊下など、さまざまな場所で効果的に活用できます。
ドーム型・ボックス型との違い
ドーム型防犯カメラは半球状の形状を持ち、バレット型よりも広範囲を撮影できます。中には360°全方位撮影が可能な機種もあります。比較的コンパクトで建物のデザインになじみやすく、来訪者に威圧感を与えにくいカメラとされます。
ボックス型カメラは箱型の形状をしており、一般的にイメージされる防犯カメラの形といえます。カメラの特徴としてレンズ交換が可能であるほか、ハウジング(専用のカバー)を着けることで屋外に設置することも可能です。
バレット型防犯カメラの長所・短所
バレット型防犯カメラの長所・短所として、以下の3点が挙げられます。
- 遠距離撮影に強いが、広範囲の撮影には不向き
- 威圧感は高いが、景観には馴染みにくい
- 設置時に画角の調整が必要
遠距離撮影に強いが、広範囲の撮影には不向き
バレット型防犯カメラは大型レンズを搭載しやすい設計のため、ズーム機能が強く、遠距離の被写体を鮮明に捉えることが可能です。基本的に広角撮影には不向きであり、広範囲をカバーする場合はドーム型防犯カメラのほうが適しています。
威圧感は高いが、景観には馴染みにくい
バレット型防犯カメラは、その弾丸のような特徴的な形状から目立ちやすいデザインになっています。このため、不審者に対する威圧効果が期待できる一方、一般の来訪者に対しても威圧感を与えてしまう可能性があります。加えて、建物のデザインに馴染みにくい点も考慮する必要があります。
設置時に画角の調整が必要
バレット型防犯カメラは、一般的に画角が狭い傾向があるため、設置時には慎重な角度調整が求められます。死角が生じやすいため、とくに複数台の設置を行う場合はカメラの向きを細かく調整することが大切です。
バレット型防犯カメラを設置する際の注意点
防犯カメラは設置方法によっては防犯効果が十分に得られないことがあります。また、写り込む人や写り込む可能性のある人へのプライバシーに配慮することが必要です。ここからは、バレット型防犯カメラを設置する際の注意点を解説します。
2.5メートル程度の高さに設置する
防犯カメラを設置する場合、一般的には2.5メートル程度の高さが目安となります。設置場所が適度な高さにあることで、適切な視野を確保しつつ、いたずらや破壊行為のリスクを軽減することができます。
なお、高さを4メートル以上にすると見下ろす状態になるため、カメラの真下が映らなくなり、侵入者の顔などの判別が難しくなります。反対に低すぎるといたずら・破壊リスクが高まるため、手を伸ばしても届きにくい高さが理想的です。
死角が生まれないように複数台設置する
バレット型防犯カメラを設置する際は、死角が生まれないように複数台設置するとよいでしょう。本体の先端にレンズがあるため、設置場所を工夫したとしても、撮影範囲や画角をある程度予測できてしまうためです。侵入者が計画的である場合、予測した死角から近づいてくることも考えられます。
バレット型防犯カメラで死角を生まないようにするためには、1つの場所に複数台を設置し、1台ではカバーしきれない範囲を補うことがおすすめです。
プライバシーに配慮する
人が写り込む画角での防犯カメラの設置・運用開始には、個人情報保護法等の関係法令の遵守に加え、写り込む人々、写り込む可能性のある人々のプライバシーへの配慮が求められます。
▼防犯カメラとプライバシーの関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。
バレット型防犯カメラの設置位置の選び方
バレット型防犯カメラは撮影範囲が限られているため、複数台の設置がおすすめであることは先述の通りです。防犯カメラの設置位置には一般的にいくつかの基本パターンがあり、代表的なものとしては「クロス位置」「ラウンド位置」「正面位置」が挙げられます。
ラウンド位置
守りたい建物などを丸く取り囲むように撮影する設置方法です。死角の発生を防ぐ効果があり、とくに侵入を警戒するケースで用いられる設置手法といえます。
ラウンド位置でバレット型防犯カメラを設置する場合は、対象物を取り囲むように4台程度が必要になることに注意しましょう。
クロス位置
カメラ同士の視野を交差させるように設置する方法で、撮影したい範囲に死角が生じるのを最小限に抑えることが可能です。主に、駐車場や店舗の入り口、工場などに用いられる設置方法であり、ラウンド位置に比べて設置台数を抑えられる点がメリットです。
正面位置
守りたい対象物の前後に1台ずつ設置し、特定のエリアを重点的に見守る設置方法です。美術館の展示品や高額商品、レジなどで用いられる傾向で、特定の対象を確実にチェックする必要があるときに適します。
バレット型防犯カメラの導入例
バレット型防犯カメラの導入例をいくつか紹介しますので、参考にしてみてください。
会社や店舗のエントランス付近
バレット型防犯カメラは目立ちやすいため、会社や店舗のエントランス付近に設置すると、不審者の侵入を防ぐのに役立ちます。屋外エントランスだけでなく、屋内エントランスにも適しています。
工場の入り口・裏口
工場の入り口・裏口は、セキュリティ対策が必要な場所の1つです。特定の範囲の撮影を得意とするバレット型防犯カメラを設置すれば、不審者の侵入を抑制する効果が期待できます。
縦長に広がる駐車場
省スペースを活用した縦長の駐車場に防犯カメラを設置する場合、広い視野は必要ありません。バレット型防犯カメラは屋外設置に強く、奥行きまで映し出せるため、駐車場の設置に適しています。
レジの周辺
スーパーや小売店などでは現金を取り扱うため、レジ周辺の見守りが重要です。バレット型防犯カメラを設置することで、トラブル発生時の証拠映像として活用できます。また、顧客からのクレームが発生した場合も、映像を確認することで客観的な事実確認に役立ちます。
学校や病院などの長い廊下
学校や病院の廊下など、直線的なエリアの見守りにもバレット型防犯カメラが適しています。遠距離撮影に強いため、長い廊下の先まで視認できます。
店舗内のトイレの前
バレット型防犯カメラをコンビニエンスストアやスーパーのトイレ前に設置するケースもあります。トイレ前は死角になりやすい場所のひとつであるため、店内の商品をトイレに持ち込む万引き行為を防止できます。
バレット型防犯カメラなら「Safie」
Safie(セーフィー)は、防犯カメラの映像を、クラウドで録画・視聴できるサービスです。映像はインターネットを通してクラウド保存されるため、スマートフォンなどからリアルタイムにチェックできます。
Safieの映像はHD×最大30fpsで、細かい文字はくっきり・テレビのようになめらか。高セキュリティなのも特徴で、Safieのクラウドに保存されるお客様の録画データは、最新の暗号化技術によって守られています。
おすすめのバレット型防犯カメラ
おすすめの機種は、バレット型防犯カメラの「i-PRO WV-U1532LA(SF)取付金具セット」です。
同カメラは防塵・防水性能、耐衝撃性能が高く、-30℃〜50℃の環境でも動作できる屋外向けカメラです。30mのIRライト(赤外線ライト)を搭載しており、薄暗い場所や夜間の撮影にもおすすめです。
画角を調整できる電動バリフォーカルレンズ搭載のため、カメラの角度だけでなく、画角の調整も簡単です。スマートフォンやタブレットのモニターで映像を確認しながら画角調整できるため、遠方に映像のピントを合わせたいケースなどに有用です。

i-PRO
WV-U1532LA(SF)
防犯抑止効果の高いガン型カメラ
¥70,840 (税込)
外形 | 奥行262mm 高さ112.5mm 幅112.5mm |
重さ | 860g |
防水性能 | IP66 |
ネットワーク接続 | 有線LAN |
PoE給電 | 対応 |
画角 | 水平43°~100° 垂直24°~56° |
ズーム | – |
マイク(音声入力) | なし |
スピーカー(音声出力) | なし |
暗所撮影 | 対応 |
バレット型防犯カメラの特徴を理解し、効果的に活用しよう
バレット型防犯カメラは遠方を鮮明に映し出せる点に特徴があるため、広い画角を必要とせず、奥行きのある映像を記録したい場合にとくに有用です。また、その形状から目立ちやすく威圧感があるため、犯罪抑止効果も期待できます。
防犯対策や見守りの強化を検討している方におすすめなのは、Safieのクラウド型防犯カメラです。映像はスマートフォンなどからリアルタイムでチェックできるため、トラブル発生時にいち早く対応できる可能性があります。
とくに本記事で紹介した「i-PRO WV-U1532LA(SF)取付金具セット」は、防塵・防水・耐衝撃で、厳しい環境の設置にも安心です。電動バリフォーカルレンズ搭載で、画角の調整も簡単のため、プライバシーに配慮した運用にもおすすめです。
- いつでもどこでも映像が見られるクラウドカメラ
- スマホやパソコンから店舗・現場を見える化
※1 出典: “カメラ画像利活用ガイドブック”.経済産業省.2022-03-01(参照 2025-3-25)
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