防犯カメラのノイズの原因は?ノイズ対策におすすめの方法を紹介

防犯カメラのノイズの原因は? おすすめの対策方法を紹介

私たちの安全を守るために防犯カメラは重要な役割をはたしていますが、ノイズや画質の劣化に悩まされることも少なくありません。例えば、横線が入ったり映像が途切れ途切れになったりして心配になる方もいるでしょう。この記事では、防犯カメラにノイズが入りやすい原因や対策について解説します。

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防犯カメラにノイズが起きる主な原因と対策

防犯カメラにノイズが入る原因はさまざまです。機器の劣化により電気系統に異常がある場合や蛍光灯の相性による構造の問題など、症状によって原因は異なります。ここではよくある防犯カメラのノイズの症状と原因、対策について解説します。

CCTVカメラの映像に横線が入る・映像がちらつく

CCTVカメラの場合、モニターに平行な線が映し出されたり、モニターがちらついて映像が見えにくくなったりすることがあります。

原因

主な原因は「蛍光灯がCCDセンサーに干渉」「電気系統の問題」の2つが考えられます。

蛍光灯の問題の場合は、カメラの向きや照明の明るさなどを変えることで問題を解決できる可能性があります。また、WDR対応のカメラも有効です。電気系統の問題は複雑で、電源装置の損傷、ケーブルの損傷や接触不良、電磁波干渉などさまざまな原因を考えなければなりません

対策

蛍光灯の位置や明るさの調整、またはWDR対応のカメラの導入で改善される可能性があります。電気系統の問題は原因を特定することが難しく、専門業者による診断が必要です。

映像が途切れ途切れになる

映像がぶつ切りにされたり、カクカクと動いたりする場合、映像データの伝送経路で問題が起きていることが多く、ケーブル接続やネットワークに問題がある可能性があります。

原因

伝送経路のトラブルは「ケーブル不良」「ネットワークの問題」の2つが考えられます。ケーブル不良の場合は、ケーブルの接触不良や断線、拠点間のケーブルが長すぎるなどが原因です。ネットワークカメラを使用している場合は、ネットワークの問題も考慮しなければなりません。ネットワークの問題は、「電波干渉」「通信速度の低下」「ネットワーク設定の問題」などの原因が考えられます。

対策

CCTVカメラの場合、ケーブル長の確認やケーブルの抜き差し、劣化したケーブルの入れ替えなどで改善する可能性があります。ネットワークカメラの場合、通信速度の改善のために次のような対策が考えられます。

  • カメラやルーターの再起動
  • 周波数の異なるルーターへ接続を切り替える
  • ルーターとカメラの距離を近づける
  • 電波干渉する家電をカメラやルーターから離す

など

夜間に映像が劣化している

ナイトビジョンに対応している防犯カメラで映像が映らずに黒い画面しか表示されない場合、赤外線ライトや光量の問題や設定ミスの可能性があります。

原因

夜間はモノクロ映像に切り替わる赤外線カメラを使っている場合、赤外線ライトの問題で夜間撮影の問題が起きている可能性があります。赤外線ライトの汚れや遮蔽物があり赤外線が届かない場所では映像を正しく感知することはできません。また、夜間でもカラー撮影できる高感度カメラの場合、光量の少ない真っ暗やみの撮影環境やISO感度を低く設定している可能性があります。

対策

赤外線カメラをご利用の場合、赤外線ライトの清掃や遮蔽物を取りのぞくことで症状が緩和することがあります。また、高感度カメラをご利用の場合、補助灯の設置やISO感度を高めることで改善することがあります。ただし、ISO感度が高すぎると映像のノイズや白とびにもつながる可能性があります。なるべく撮影環境を明るく保つことでISO感度は適度に設定することが理想的です。

フリッカー現象

フリッカー現象とは、照明機器の細かな点滅が防犯カメラの撮影タイミングに干渉することで起きる映像のちらつきや横線が入る現象です。

原因

蛍光灯やLEDは1秒間に100回ほどの細かな点滅を繰り返しており、防犯カメラの映像も1秒間に30枚ほどの写真撮影を繰り返しています。この繰り返しのタイミングによって映像がちらついたり、横線が入ったりします

対策

自然現象であるため対策は難しくなりますが、劣化した蛍光灯の入れ替えやカメラの向きを変えることで改善されることもあります。基本的にはフリッカーレスのカメラに切り替えるのが一般的です。

フリッカー現象の詳しい解説は、こちらの記事をご確認ください。

ノイズが発生する前の対処方法

起こった症状に対してひとつひとつ対策する方法もありますが、ノイズが発生する前に対処しておくことで防犯性能をより高めることができます。

定期メンテナンスの実施

防犯カメラの劣化によるノイズ発生は避けられない問題です。ただし、1年に1回ほどの定期メンテナンスの実施により機器を長く使えるようになり、突然ノイズが発生する可能性を下げる効果が期待できます。カメラの角度調整やレンズ、センサー類の清掃、劣化したパーツの入れ替えなどでノイズの発生を抑えましょう。

耐用年数の過ぎた設備の入れ替え

耐用年数の過ぎた設備は、ケーブルの劣化や機器の不具合などでノイズが起きている可能性があります。一般的に防犯カメラの耐用年数は5〜6年ほど、またケーブルの耐用年数は20〜30年ほどです。もっとも耐用年数が短いHDDなどは3〜4年ほどしかないため、定期メンテナンスや機器の入れ替えなどでノイズの発生を減少できます。

電磁波を発生する機器の移動

電子レンジやコードレス電話など、電磁波を起こしやすい家電はネットワークカメラに影響をおよぼす可能性があります。電磁波を発生させやすい機器は防犯カメラやWi-Fiルーターから離すように設置しましょう。

夜間でも0.5ルクス以上の光源を確保

赤外線カメラでは光源がなくてもモノクロ映像を撮影できますが、カラー映像を撮影できる高感度カメラでは光源がなければ撮影ができません。ISO感度を高めることでノイズの原因にもなってしまいます。日本防犯設備協会によると最低でも0.5ルクス程度の明るさを推奨しています。夜間撮影に備えて補助灯の設置やセンサーライトの導入なども検討しましょう。

防犯カメラの照度の詳しい解説は、こちらの記事をご確認ください。

フリッカーレス・NRの防犯カメラに交換

最新の防犯カメラは、フリッカーレスやNR(ノイズリダクション)といったノイズを抑える高機能を搭載している機種が多くあります。NRとは高感度の撮像素子での発生を避けられないノイズを軽減する信号処理です。ノイズを抑える防犯カメラを導入することで映像や音声の乱れが発生しにくくなる効果があります。

防犯カメラのノイズを抑えてセキュリティを高めよう

決定的な瞬間をとらえた映像にノイズが入るとその場の状況把握も難しくなります。例えば、カメラが不審者をとらえたものの顔に横線が入っていたり、遠隔でカメラにアクセスしたもののネットワーク回線の不具合で映像がカクカクしたりすると、防犯カメラの機能を最大限に生かすことはできません。定期的なメンテナンスや最適な撮影環境で撮影できるように光源の確保やWi-Fiルーターの位置を見直すなどの対策を施しましょう。

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