人通りが少なく死角が多い立地の住宅は、空き巣の被害に遭いやすいとされています。空き巣対策にはさまざまな手段がありますが、特に効果的なのは防犯カメラやセンサーライトの設置です。
本記事では、空き巣対策の基礎知識や空き巣対策としての防犯カメラの選び方を解説します。効果のある空き巣対策の例も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
空き巣対策の基礎知識
家に侵入して金品を盗む「空き巣」による被害は、昔から多く発生しています。被害をなるべく防ぐためには、どのような対策を行えばよいのでしょうか。ここからは、空き巣の手口や空き巣に狙われやすい家の傾向を見ていきます。
空き巣の手口
空き巣犯の侵入手口は、戸締りがない家への侵入や合鍵、ガラス破りなどです。一般人が家を空けやすい午前10時から午後8時までの時間帯に、犯行に及ぶ傾向があります。外出することが多い午前8時から午後2時の間は、特に狙われやすいです。
犯行前には下見を行う可能性が高く、侵入しやすそうな家を見つけたらマーキングを施すこともあります。窓や玄関に何らかの目印を付け、犯行当日にマーキングが見つかっていないことを確認したら犯行に及ぶというものです。
また、家に住人がいるときでも素早く窃盗を済ませる空き巣犯も存在するため、何らかの防犯対策は必須といえるでしょう。
空き巣が入りやすい家・入りにくい家の傾向
以下の特徴を持つ家は、空き巣が入りにくい傾向があります。
- 補助錠が設けられている
- 人通りの良い場所にある
- 家の周囲に死角がない
- 家の周囲が明るい
- セキュリティシステムが設置されている
これらの特徴がある家は侵入に時間がかかり、仮に侵入できたとしても気づかれやすいため、標的になりにくいです。逆にいえば、これらを満たしていない家であるほど、空き巣が入りやすいといえるでしょう。
効果のある空き巣対策の例
空き巣の被害は、さまざまな方法で防ぐことが可能です。ここからは、効果が期待できる空き巣対策の例をいくつか紹介します。
補助錠やオートロックを導入する
補助錠やオートロックの導入は、空き巣対策の一般的な方法です。オートロックにすることで鍵のかけ忘れがなくなり、侵入を防止できます。二重ロックの玄関や補助錠が付いた窓は侵入までに時間がかかるため、標的になりづらくなるでしょう。
ただし、鍵はピッキングで解錠される可能性があり、窓ガラスが破られれば侵入を許してしまうため、空き巣の被害を完全に防げるわけではありません。
防犯用の砂利や防犯フィルムを導入する
防犯用の砂利や防犯フィルムなども、有効な空き巣対策です。防犯用の砂利を踏むと大きな音がするため、空き巣犯の侵入に気づきやすいでしょう。
防犯フィルムは、窓ガラスの耐久性を上げられるアイテムです。窓ガラスを防犯ガラスに交換する場合は、相応の費用と手間がかかってしまいます。しかし、防犯フィルムは窓ガラスに貼るだけで窓が破られにくくなるため、比較的手軽に実践できます。
外出前の施錠確認など日頃から防犯意識を高める
日頃から防犯意識を高めておくことも、空き巣対策として有効です。外出前の施錠確認や合鍵の位置の工夫、留守中でも誰かがいるかのように装う工夫などで、日頃から空き巣を想定した対策をしておきましょう。
例えば外出時にテレビや照明を点けっぱなしにしておけば、空き巣犯は住人がいると勘違いする場合があるため、侵入されづらくなります。また、合鍵は室外には絶対に置かないようにし、玄関だけでなく窓の鍵も忘れずに施錠することが大切です。
空き巣対策にはセンサーライトと防犯カメラがおすすめ
空き巣対策の例をいくつか紹介しましたが、空き巣の被害をできる限り抑えたい場合は、センサーライトや防犯カメラの設置がおすすめです。それぞれの効果や種類、注意点について詳しく見ていきましょう。
センサーライトの効果
センサーライトは、センサーによって人の接近を感知し、自動で点灯する機能を搭載した照明器具です。照明の点灯によって家に誰かが訪れたことが近隣住民にも見えるため、気づかれずに侵入したい空き巣犯にとっては大きな心理的負担になります。
センサーライトの発した光が侵入者へのけん制として働き、侵入や窃盗を未然に防止する効果も期待できるでしょう。
センサーライトの種類
センサーライトには、主に電源タイプ・乾電池タイプ・ソーラーパネルタイプの3種類があります。種類ごとの特徴は以下の通りです。
センサーライトの種類 | 主な特徴 |
---|---|
電源タイプ | 電池切れの心配はないが、電源コンセントが必要 |
乾電池タイプ | 配線が不要だが、こまめな電池交換が必要 |
ソーラーパネルタイプ | 電池交換や電源は不要だが、日が当たる場所に設置する必要がある |
センサーライトを設置する場所に応じて、適した種類を選ぶとよいでしょう。
センサーライトの注意点
センサーライトは、場所によっては誤動作を起こしやすくなるため注意が必要です。道路に面した外構や振動する可能性の高い場所には適しません。温度の変化を検知するセンサーライトも存在するため、温度の変化が激しい場所にも置かないようにしてください。
また、センサーライトは人の動きを感知して点灯するタイプのほか、常時点灯モードに切り替えできるタイプもあります。感知範囲や照度もそれぞれ異なるため、設置場所に合ったものを選びましょう。
防犯カメラの効果
防犯カメラを設置すれば、空き巣犯に対して「防犯カメラを設置するほど防犯意識の高い家」であると、心理面で威嚇する効果が見込めます。映像を記録として残せるものも多いため、たとえ空き巣被害にあった場合にも、記録映像を犯罪の証拠として提示できる可能性は高いです。
AIが搭載された防犯カメラであれば、不審者を自動検知してスマートフォンに通知する機能が備わっていることもあり、迅速に対応できる可能性が高まります。
防犯カメラの種類
防犯カメラには、主にバレット型(ガン型)・ボックス型・ドーム型の3種類があります。種類ごとの特徴は以下の通りです。
カメラの種類 | 主な特徴 |
---|---|
バレット型(ガン型) | 筒形の形状をしており、その存在感から犯罪抑止効果が高い |
ボックス型 | 箱型の形状をしており、見た目から防犯カメラというアピールを行える |
ドーム型 | レンズがドーム状のカバーで覆われており、圧迫感がない |
犯罪抑止効果を期待するならバレット型やボックス型、空き巣犯に気づかれずに撮影を行いたいならドーム型を設置しましょう。
防犯カメラの注意点
防犯カメラは威圧感があるため、近所の人がカメラの存在そのものを嫌がる可能性があります。トラブルに発展しないよう、近所の人とよくコミュニケーションを取ってカメラの存在を周知しておきましょう。
また、防犯カメラはダミーのものでも犯罪抑止効果がありますが、知識を持った空き巣犯の場合、ダミーであることが見破られてしまう可能性もあります。ダミーカメラは本物より安価で導入できるものの、効果を発揮しない場合があることは把握しておきましょう。
防犯カメラの選び方
防犯カメラにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。導入する際は、目的に合ったものを導入するとよいでしょう。ここからは、目的に応じた防犯カメラの選び方を解説します。
犯罪抑止効果を期待するなら目立つカメラを選ぶ
犯罪抑止効果を期待するなら、バレット型カメラやボックス型カメラのような目立つカメラを選びましょう。目立つカメラが屋外にあると、不審者にカメラの存在をアピールできるため、高い効果が期待できます。
ただし、バレット型カメラやボックス型カメラは、撮影範囲がはっきりしていて死角がわかりやすいという欠点があります。広範囲の場所をカバーしたい場合は、複数台の設置が必要になるでしょう。近隣の建物が映りこまないよう、プライバシーへの配慮も必要です。
気づかれず撮影したい場合は目立たないカメラを選ぶ
犯罪の証拠を撮るために防犯カメラを設置するなら、目立たない防犯カメラがおすすめです。防犯カメラのデザインや性能によっては、予算を抑えられる可能性もあります。センサー式の防犯カメラであれば、安価で小型かつ目立たないカメラを導入できるでしょう。
機能性を重視するのであれば、AIを搭載したカメラもおすすめです。
安定した撮影を行いたい場合は有線の防犯カメラを選ぶ
安定した撮影を行いたい場合は、有線の防犯カメラがおすすめです。無線タイプの場合、壁の厚さや建物の構造、無線の距離などによって無線強度が減衰していくため、映像を確認できなくなることが多々あります。
公道を越えての送受信が必要な場合など、特殊な環境でなければ、できるだけ有線タイプの防犯カメラを選びましょう。
空き巣対策におすすめの防犯カメラ
空き巣対策に防犯カメラの設置を検討しているなら、撮影した映像がクラウド上に録画される「クラウド録画サービス」を提供する、「Safie(セーフィー)」のクラウドカメラがおすすめです。本章ではSafieのクラウドカメラを2つ紹介します。カメラによって特徴が大きく異なるため、カメラごとの仕様や特徴を理解したうえで選定してみてください。
i-PRO WV-U1532LA(SF)取付金具セット
i-PRO WV-U1532LA(SF)取付金具セットは、犯罪抑止効果が高いガン型カメラです。IP66の防水・防塵性能とIK10の耐衝撃性能を備えており、環境を選ばず使用できます。焦点距離を変更できる電動バリフォーカルレンズを採用しているため、撮影範囲を簡単に調整可能です。
Safieのクラウド録画サービスの利用開始にあたり、必要な費用はクラウドカメラ本体の初期費用とクラウド録画の月額利用料金です。こちらのカメラ本体の価格は税込70,840円、クラウド録画プランの月額利用料金は税込1,320円〜(7日間)となり、録画期間が長くなるほど月額利用料金は高くなります。最長365日まで選択することが可能です。
i-PRO
WV-U1532LA(SF)
防犯抑止効果の高いガン型カメラ
¥70,840 (税込)
外形 | 奥行262mm 高さ112.5mm 幅112.5mm |
重さ | 860g |
防水性能 | IP66 |
ネットワーク接続 | 有線LAN |
PoE給電 | 対応 |
画角 | 水平43°~100° 垂直24°~56° |
ズーム | – |
マイク(音声入力) | なし |
スピーカー(音声出力) | なし |
暗所撮影 | 対応 |
VIVOTEK FD9389-EHV-v2(SF)
VIVOTEK FD9389-EHV-v2(SF)は、コンパクトなドーム型カメラです。空き巣犯は下見をして防犯カメラの死角を確認することがあるため、画角がわかりにくいカメラを設置するのもひとつの選択肢です。i-PRO WV-U1532LA(SF)と同じくIP66の防水・防塵性能が備わっているため、厳しい環境でも導入可能です。−40℃〜60℃と幅広い気象条件にも対応しています。
赤外線を照射するIRライトや、低照度下でもカラー映像を撮影できるSNV機能によって、夜間や暗闇の映像もしっかりと録画可能です。カメラ本体の価格は税込57,860円、クラウド録画プランの月額利用料金は税込1,320円〜となっています。
VIVOTEK
FD9389-EHV-v2(SF)
IP66の防水防塵性とIK10の耐衝撃性を備えたドーム型カメラ
¥57,860(税込)
外形 | φ129 x 94 mm |
重さ | 605g |
防水性能 | IP66 |
ネットワーク接続 | 有線LAN |
PoE給電 | 対応 |
画角 | 水平103° 垂直57° |
ズーム | |
マイク(音声入力) | あり |
スピーカー(音声出力) | なし |
暗所撮影 | 対応 |
防犯カメラで空き巣の侵入を防ごう
空き巣の被害は補助錠や防犯フィルムの導入である程度抑えられますが、特に効果的な対策は防犯カメラとセンサーライトの設置です。
防犯カメラにはいくつかの種類があるため、目的に応じたカメラを設置するとよいでしょう。犯罪抑止効果を期待するなら目立つカメラ、空き巣犯に気づかれず撮影したいなら目立たないカメラがおすすめです。
どのようなカメラを導入するか迷っている場合は、今回紹介した2つのカメラの導入を検討してみてください。防犯カメラを設置・活用して、空き巣の被害をできる限り抑えていきましょう。
- いつでもどこでも映像が見られるクラウドカメラ
- スマホやパソコンから店舗・現場を見える化
※テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2023)」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(54.1%)。
※ セーフィーは「セーフィー データ憲章」に基づき、カメラの利用目的別通知の必要性から、設置事業者への依頼や運用整備を逐次行っております。
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