賃貸アパートに防犯カメラの設置を検討することは、大家さんや管理者にとってトラブル防止や物件管理の効率化などのメリットをもたらします。防犯対策が充実していれば他の物件との差別化にもつながり、物件の価値の向上に役立つでしょう。本記事では、防犯カメラの設置がもたらす具体的なメリットや、設置時の注意点について詳しく紹介します。
目次
賃貸アパートに防犯カメラを設置するメリット
賃貸アパートに防犯カメラを設置する具体的なメリットについて詳しく見ていきましょう。
犯罪を抑止できる
賃貸アパートに防犯カメラを設置すると、犯罪行為を抑止する効果が期待できます。カメラの存在が潜在的な犯罪者に対する抑止力となり、不審者・空き巣・車上荒らしなどの侵入を防ぐ役割を果たすからです。
特にエントランス・駐車場・廊下などの人通りが少ない場所に防犯カメラを設置すると、これらのエリアを確認できるようになるため、犯罪の発生率の低下につながる可能性が高まります。
また、万一事件が発生しても、録画された映像が証拠として活用できるため、警察による捜査の迅速化や解決の向上に役立つでしょう。
入居者が安心する
防犯カメラの設置は、入居者に安心感を提供する重要なポイントのひとつです。防犯カメラが設置されていることで建物内外の安全性が高まり、入居者が「守られている」という感覚を得やすくなります。特にひとり暮らしの女性や高齢者など、セキュリティに対する不安を感じやすい方々にとって防犯カメラの存在は大きな安心材料です。
さらに、犯罪が発生しにくい環境であると感じてもらえれば、長期的な入居を促進する効果も期待できます。
物件の価値が向上する
防犯カメラを設置することで、物件の価値の向上につながる点もメリットです。安全性が確保された物件は入居希望者にとって魅力的であるため、競争の激しい賃貸市場で他の物件との差別化を図る重要な要素といえます。防犯対策が十分であれば、家賃設定が多少高くても入居希望者が集まりやすいでしょう。
また、防犯カメラの設置は、大家さんにとっても不動産の資産価値を維持・向上させるひとつの手段となります。長期的な視点で見ても、防犯カメラの導入によって犯罪の発生が減少し、物件の維持管理費用が抑えられれば、結果的には収益性の向上が期待できるでしょう。
防犯カメラを設置する際の注意点
防犯カメラを賃貸アパートに設置する際には、プライバシーに配慮することはもちろん、適切な設置位置を考えること、画像データを慎重に管理することも大切です。
設置位置を考える
防犯カメラの効果を最大限に引き出すためには、設置する場所・位置をよく確認しましょう。たとえば、出入口・階段・エレベーターの周辺など、犯罪が起こりやすいとされる場所を優先的にカバーすることが求められます。
また、死角を作らないように複数のカメラを適切に配置し、犯罪の発生を抑止する効果を高めることも大切です。天候の影響を受けにくい位置に設置するようにすれば、長期間にわたって安定した映像を記録することが可能になります。
プライバシーに配慮する
賃貸アパートに防犯カメラを設置する場合、入居者のプライバシーに配慮することが重要です。防犯カメラの設置場所が入居者の私生活に影響を与えないようにしなければなりません。エントランスや駐車場などの共用スペースに設置する場合の注意事項は、以下をご覧ください。
- 撮影手段や利用方法の適正さを確認:過大なプライバシー侵害を避けるため、必要な範囲でのみ撮影し、隠し撮りや目的外利用を行わないようにします。必要のない期間でのデータ保管や、隠し撮りなど認識できない方法での撮影を行わないようにします。
- 写りこみたくない方への配慮:事業者はカメラに写り込みたくない人々に配慮し、利用者との丁寧なコミュニケーションを重視する必要があります。具体的には、理解しやすい表現で説明や案内を行ったり、連絡先を設けて利用者が問合せや苦情を申し出ることができるようにしておいたりするなどです。
アパートに防犯カメラを設置するにあたり、大家さんは以下の記事にあるように、防犯カメラとプライバシーの関係についてよく理解しておくことが必要です。
映像データの取り扱いに注意する
防犯カメラに記録された映像データを管理する方法も、注意したい点のひとつです。本人が判別できる映像情報は個人情報にあたり(※1)、防犯カメラに記録された情報等がこれらに該当する場合は、データを安全に保管して適切に取り扱う必要があります。
データが漏洩したり不正に利用されたりしないよう、厳格なアクセス制限を設けて定期的にセキュリティ対策を見直すことが必要です。加えて、録画データの保存期間を設定し、不要になったデータは速やかに削除することで、プライバシーの保護とデータ管理の効率化を図ることも重要です。
録画データの取り扱いについても、こちらの記事で解説しています。
賃貸アパートに設置する防犯カメラの選び方
防犯カメラには、「屋外用カメラ」と「屋内用カメラ」の2種類があります。
屋外用は建物の周囲やエントランスを確認するのに適しており、屋内用は共用部や内部の廊下を見守るのに適しています。どちらを選ぶかは確認したいエリアや目的に応じて異なるため、各特徴を踏まえたうえで導入を検討してみてください。
屋外用の防犯カメラ
屋外用の防犯カメラは、雨風や直射日光などの自然環境に耐えられる機種がおすすめです。防水・防塵仕様であり、特に防水性能についてはIP規格(電気製品の防水・防塵性能を表す規格)であるか確認しましょう。IP規格は「IP+数字2桁」で書かれており、1桁目は0~6までの7段階、2桁目は0~8までの9段階あります。防水機能を考慮する場合、IP66の防犯カメラを選べば安心です。
夜間の見守りが必要な場合には、赤外線LEDを搭載した夜間撮影対応モデルを選ぶと良いでしょう。
また、広い範囲を見守るための広角レンズや、特定のエリアを詳細に確認できるズーム機能も検討すべきポイントです。これらの特徴を持つ屋外用カメラは、不審者の侵入を防ぐために効果的な役割を果たし、入居者の安全を確保してくれる可能性が期待できます。
さらに、撮影時・撮影した映像の表示時に特定箇所を隠せるプライバシーマスク機能を搭載したカメラは、必要なエリアのみを見守りつつプライバシー保護にも配慮することが可能です。
▼IP規格(防水・防塵規格)の表記の見方についてはこちら
屋内用の防犯カメラ
屋内用の防犯カメラは、主に建物内での見守りを目的としています。屋外用カメラとは異なり、防水性や防塵性をそれほど重視する必要はありませんが、解像度や音声記録機能の有無など、特定の用途に応じた機能が重要です。たとえば、共用スペースでのトラブル防止や防犯、入退室の見守りが求められる場合には、高解像度カメラが適しています。
そのほか、動きがあるものに反応してお知らせする動体検知機能や、屋外用の項で紹介したプライバシーマスク機能もおすすめです。
購入型とレンタル型を選択するポイント
防犯カメラには購入型とレンタル型があり、どちらが適しているかは、予算・使用期間・維持管理の工数などにより異なります。
購入型のメリットは、初期費用が高いものの、長期的に利用する場合にはコストが抑えられる点です。また、メーカー保証がついてくる点、新品のカメラが手に入る点もメリットです。一方、すべて自己管理する必要があるため、維持管理の工数が発生する点は考慮する必要があります。
レンタルのメリットは、初期費用が低く、機器のメンテナンスや故障対応を業者に委ねられる点です。特に短期利用や試験的な設置を考えている場合には、レンタルが適しています。その一方で、自己の所有物ではないため、継続的にレンタル費用がかかる点はデメリットといえます。
複数物件の一元管理をするならクラウドカメラがおすすめ
複数の賃貸物件を所有する大家さんや管理会社にとって、各物件の防犯カメラ映像を一元的に管理できれば効率的でしょう。
撮影した映像がクラウド上に録画されるクラウドカメラなら、インターネットを介して遠隔地からでもリアルタイムで映像を確認できます。録画データはクラウド上に保存されるため物理的な録画機器が不要で、基本的には盗難や故障のリスクを考える必要もありません。
こうしたクラウドカメラでは、映像の検索機能やアラート通知機能が充実しており、異常が検知された際には即座に対応することが可能です。複数物件でカメラ設置を行っている場合は、それらの映像を1画面で同時に確認できるのもポイント。効率的に管理しつつ、入居者の安全を確保したい場合には、クラウドカメラの導入がおすすめです。
賃貸アパートの防犯カメラならSafie
防犯カメラの設置を考えている大家さんにおすすめなのが、「Safie(セーフィー)」のクラウドカメラです。
Safieのクラウドカメラの特長
Safieのクラウドカメラは、HD画質×最大30fpsで、細かい文字はくっきり・テレビと同じくらいのなめらかな映像を録画できます。録画したデータは、スマートフォン・パソコン・タブレットから、いつでも・どこからでも確認できるのも特長です。
さらに、Safieのクラウドに保存される録画データは、不正アクセスを防ぐ強固なセキュリティ設計により守られます。ユーザーやカメラが利用している通信経路も暗号化されます。
Safieのクラウドカメラを利用するにあたって必要な費用は、クラウドカメラ本体の初期費用とクラウド録画の月額利用料金のみ(工事が必要な機種は別途工事費用が発生)。録画期間1カ月(30日)のプランなら、税込2,200円で利用開始できます。
複数物件にカメラを設定している場合、それらの映像を1つの画面で同時に確認でき、物件の一元管理も容易です。録画期間を過ぎても残しておきたい映像があれば、「ムービークリップ機能」などを使ってクラウド上に保存、またはパソコンにダウンロードすることができます。
初期費用不要の「Safie パッケージプラン for マンション」
Safieでは、アパート・マンション向けのプランとして「Safie パッケージプラン for マンション」を月額5,500円(税込/台)で用意しています。同プランに加入すると、賃貸アパートで防犯カメラを導入する際に発生するカメラ代・周辺機器代・現地調査代・設置工事代といった初期費用が不要になります。契約期間中は永年補償となり、故障などのトラブルが発生しても修理費用は発生しません。
こちらのページでは、賃貸アパート設置におすすめのカメラや、料金体系を紹介しています。実際の画像のデモ体験もできますので、ぜひ確認してみてください。
賃貸物件の共用部にSafieを導入した事例
ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ)とパナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)は、Safieのクラウドカメラを活用しています。
本事例の取材当時、ケイ・オプティコムは、インターネット回線を使ったより付加価値の高いサービス提供を目指して、パナホームの賃貸物件にSafieのクラウドカメラを導入する計画を策定。コスト削減や利便性改善、物件の付加価値を向上させる目的で、共用部の防犯対策にSafieを導入しました。
これまでパナホームでは、導入コストが合わない、故障した・撮れていなかったなどのトラブル発生、賃貸物件の構造上の問題で設置できないなど、防犯カメラ導入において課題が多々ありました。また、過去にSDカード付きの防犯カメラを導入した際、トラブル発生時にSDカードが必要になったものの、夜中だったので拠点にすぐ駆け付けられなかった、という経験もありました。
Safieを導入した決め手として、「Safieは現地に行かなくても映像確認が可能なうえ、映像のダウンロードやキャプチャ撮影が容易。さらに音が記録できるのも魅力に感じたポイントだった」と話しています。実際にカメラを導入するのは賃貸物件の大家さんですが、大家さんの間でも「遠隔地の様子を確認できる」という点で評判が高い、とのことでした。
賃貸アパートの防犯カメラ設置により物件価値向上を目指そう
賃貸アパートに防犯カメラを設置することは、大家さんにとって賃貸物件の価値を高められるだけでなく、入居者の安全を確保できたり、犯罪の抑止につながったりといったメリットもあります。ただし、設置にあたっては、プライバシーの保護やデータ管理の徹底も重要です。クラウド録画サービスを活用し、賃貸アパートのセキュリティ対策を強化することで、より安心で魅力的な物件を目指しましょう。
- Safie対応 カメララインナップ紹介
- クラウド録画サービスSafieをご利用いただける人気カメラ5機種をご紹介しています。
※1 出典:“個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)”. 厚生労働省. (参照 2024-07-25)
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